先日のMETライブビューイング「トリスタンとイゾルデ」を観て以来
バーンスタイン・カラヤンのレコードを引っ張り出して復習している
(一番大事なフルトヴェングラーのはもったいなくて、また聴き直して
感動が薄まるのが怖くて聴けないでいる)
映画を見た直後にも文句をタラタラと書いたが
やっぱり具体的すぎる舞台や演出は今の自分は好きじゃない
そこでYoutubeをゴソゴソ探してたらこんなのが見つかった
三幕の動画だ
舞台は当たり前のように暗い シンボリックな木があるだけ
しかしその風景は音楽が人の心の中に作り出す心象風景のようだ
音楽(テキストではなく)のその表現するものはMETのものよりは
圧倒的にこちらのほうが無理がない
(ただ自分がこちらの方が好きだけなのかもしれないが)
1976年のシェローの指環以来、読み替えの演出が世間を席巻しているようだが
テキストの読み替えではなく、音楽の表現する何かを想像力をもって
視覚化する演出がもっとメインにならないかな
と思ったりする
1976年 バイロイトで指環のチケットを手にしたが
シェローではなくヴィーラントの演出のを見たかったので
トリスタンとパルジファルと交換してしまったが
あの伝説的な演出を見逃したことを残念に思うかと言えば
そんなことはない
音楽が描き出す心象風景のような音楽
トリスタンの3幕では孤独とか断絶とかトリスタンの脳内で起きている事件
みたいな風景 そうしたものを才能のある音楽好きな演出家が
やってくれないかな
この動画の最後の部分「愛の死」もMETのそれより好きだな