夏は小難しい本を読むのに適していない
体温を下げるための体内エアコン使用にエネルギーを使うので
頭まで力が回って行かないかのよう
こんなときはお気楽な本が良い
というわけで、お金の節約にもなる図書館で本を借りた
葉室麟の「潮鳴り」「蜩の記」
亀山郁夫「悪霊 神になりたかった男」
三田誠広「道鏡」
中江有里「水の月」
読み始めると、自分はこんなに速読家だったのかと
驚くほどハイペースで読んでいける
尤も、いい加減に呼んでいる可能性は否定できないが
物語ではなく社会学やら歴史、政治関係の本を読むのとは大違いで
多少読み飛ばしても大勢に影響がないので、まるで映画とかテレビドラマを
みている感じで進めていられる
「悪霊」はドストエフスキーの気味悪い作品だ
高校時代に読んだが、覚えているのは連合赤軍が行ったような内部粛清と
自殺する人間の何やら長々しい話とスタブローギンの残酷さだ
亀山郁夫氏のこの本は、気味悪いスタブローギンの告白を取り上げて
「カラマーゾフの兄弟」のイワンとは少し違うが、神の存在意義を取り上げている
大して記憶に残っていなかった「悪霊」を思い出したのは、現在の統一協会とか
きな臭い社会状況が影響しているかもしれない
葉室麟の作品は読みやすい
抵抗感なく読み進められる
ところが困るのは年齢のせいで人の名前をよく覚えられないことだ
肝心な人物だが、それがどういう人物だったのか、、が怪しいときがある
でもそれは仕方ないと諦めて、無視して読みすすめる
分かっていても泣きそうな部分はある
それは書き手の名人芸的な技術なのかもしれない
「蜩の記」を読んでいて、以前これと似たような物語を読んだぞと思い出した
浅田次郎の「流人道中記」だ
詳しく覚えていないので、なんだか似てると思っただけかもしれない
道鏡は気になる人物だ
歴史を学ぶには物語を読む方が効果的で
先ずは基礎知識としてこれを読むのは無駄ではなさそう
(どうも自分は変な人物に興味がある)
この本は別の本を読んでからかかろう(貸出期間は16日まである)
中江有里の本は、何かの書評とか紹介で宮本輝の「錦繍」に似せた
手紙のやり取りを中心とした小説とあったのが頭に残っていて興味をもった
これは葉室麟を読み終えてからかかろう
8月の初めての日曜日
コロナ陽性者も多く出ている今は、寝転がって本を読むのは
現実的な過ごし方かもしれない