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パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

子どもの学力に影響するもの

2022年08月17日 09時17分35秒 | あれこれ考えること

学力に影響するのは遺伝か環境か?
古くて新しいこの問題は、環境が変わってしまった双子の追跡調査で
環境は馬鹿にならないらしい、、と安心できる結果がでたらしい

昨日、これに関連するような面白い読み物を見かけた
「親の学歴・年収より影響が大き良い!?
 子どもの学力が上がった家庭にたくさんおいてあるもの」

気になるたくさん置いてあるものというのは、本のことだ
家に蔵書がある子どものほうが学力は高いらしい
これはこの記事だけでなく
2017年に文部科学省によって実施された全国学力・学習状況調査の結果と、
その対象となった小学6年生および中学3年生の子どもたちの
保護者に対する調査の結果を関連づける調査報告書 でも明らかになっているらしい

だが蔵書が多い家庭というのは、そもそも年収の多い家庭ではないか
と想像されるので、結局は経済格差が学力に影響していると考えられそうだが
年収というより文化的な刺激とかが影響しているらしい

音楽会に行く、美術館に行く
そうしたことが日常的に行われ、文化的な刺激を受け続けた人は
知的好奇心を刺激され、精神的な体験が個性として身につくまでになる

一方、親ガチャに外れたとされて、日々の暮らしに汲々としている人とは
体験すること自体が違う
その影響は大きくブルデューの「ディスタンクシオン」では
詳細なアンケート調査から、個人の嗜好性まで左右するらしい

こうなると「結果平等」と「機会平等」という言葉の重みを実感する
様々な体験をする機会のある人とない人
個性とか価値観を内的に作り上げるのは実感を伴う体験だが
その体験が、読書を含めて家庭環境で大きな差があるとしたら
個人差というだけで片付けられない問題なのかもしれない

と問題を拡大して、難しくしてしまうのは自分の能力を超えているので
ざっくりと実感しようとしたのはシンプルに、蔵書の多い家庭のほうが
学力の高い子どもが育つ可能性が高いということ

これは、なんとなくそうだろうな!と納得できそうだ
ただ本に取り憑かれてしまった人は、その多様な世界を知ったがために
それを知らない人達との円滑な交流はできなくなってしまうかもしれない

自分はあまり物欲はない方だが、満足できる環境というのは本とレコードに囲まれた生活だ
コレクターではなくて、それらを一度でも内的に経験したものと一緒にいられることは、
登った山の地図を見ながら、にそっと満足感を感じるのと似ているかもしれない

でも、本棚に読むのに途中で挫折した本などを見ると
どこか罪悪感とか、落ち込みそうな気持ちを感じてしまうこともある

コメント
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