「どうする家康」ではエキセントリックなキャラクターの秀吉
(ムロツヨシの演技がそうなのか、演出がそうなのか分からないが)
それぞれのシーンに面白みとか意味があるとしても
全体を通してひとりの人間としてのイメージが湧かない
というのが自分の感覚
秀吉はどんな人物だったのか?
を考えるとき、参考になりそうなのは辞世の句
「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことも 夢のまた夢」
あのドラマのキャラクターとはかなり違うイメージを受ける
自分自身を客観的に眺め、賢い人だったように思える
(最後までそうだったとは言えないかもしれないが
彼は生きてる間はそれなり満足感はあっただろう)
辞世の句はどのタイミングで生まれるものだろう
直前なのか、それとも先に作っておくものなのか?
浅野内匠頭の辞世の句は直前だったらしい
「風さそう はなよりもなお われはまた 春の名残りを いかにとやせん」
残念な感覚は、なんとなくわかる!
この歌となぜかいつも間違えてしまいそうなのが、菅原道真の歌
「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」
梅の花が天神さまに関係しているのは、この歌に由来するのだろうか
辞世の句で思い出すのが、運の悪い大津皇子のそれ
「ももづたふ 磐余(いわれ)の池に 鳴く鴨を
今日のみ見てや 雲隠りなむ」
彼のお母さん(持統天皇の姉)がもう少し長生きしていたら
違った運命だっただろう
弟思いのお姉さんの大伯皇女(おおくのひめみこ)は彼の死を嘆いて
「うつそみの人なる我や明日よりは二上山を弟背とわが見む 」
と万葉集に残している
ずっと計画しているのは、この二上山の風景を見に行くことだが
なかなか実現できないでいる
(どうしても京都を優先してしまう)
ところで、このように歌を残すというのは、人間的なポテンシャルが
明らかにされてしまいそうで、ちょいと恐ろしい気もする
(後の人の評価は本人の知るところではないが)
暗いニュースが多いので、ちょいと現実逃避の話!
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