夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

母と惑星について、および自転する女たちの記録

2016年08月22日 10時40分50秒 | Weblog

舞台「母と惑星について、および自転する女たちの記録」

 

作・蓬莱竜太

演出・栗山民也

出演・志田未来、鈴木杏、田畑智子、斉藤由貴

 

母が心臓の病で亡くなってからひと月。奔放に生きた母に放任され、父親を知らずに育った三姉妹は、遺骨を持ったままトルコのイスタンブールを旅する。

水商売で生計を立ててきた母は、いつも「飛んでイスタンブール」を歌い、「私には重石が三つ必要なの。」と言うのが口癖だった。

舞台は、彼女たちと母親の関係を短く紹介しながら、彼女らのおしゃべりと、それぞれのモノローグが交互に入り込む。

 

三姉妹は母の遺伝子を受け継いでいるのではないか・・・とそれぞれに無意識に恐れている。

旅をしながら、蘇ってくる母親との記憶。記憶の中の母と向き合うことで、古い自分との決別、そして新たなスタートを切ろうとする。

 

母という惑星を自転していく娘たち。娘たちは、自分の存在を肯定し、広い宇宙に一歩踏み出し、生きていく。

 

演出なのか、‘間’がいい作品。小気味良く続いた台詞のあと、ひと呼吸おくれてやってくる言葉。または、滝のように続けられる言葉から、静かに発せられていく言葉。

特に力強く続けられる言葉ではなくても、

それらの‘間’で、観客を笑わせ、泣かせる。

なんか、さすが。出演者4人は長崎弁の台詞。演技派ぞろいの女優たちに魅了される。

(シアタードラマシティにて8月21日観劇、この日が大千秋楽。アンコールの際、演者たちから感謝の言葉が観客に届けられた)

 


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