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小田急電鉄特急ロマンスカーの旅 20000形に乗って

2007-06-12 21:41:01 | コラム

■ロマンスカー乗車紀行

 海上自衛隊厚木航空基地で行われた“ちびヤン”。早朝の新宿駅前に到着した小生は、新宿から厚木基地へ向かう移動手段として小田急ロマンスカーに乗車した。

Img_0568_3  関西圏の特急は、京阪神間の輸送では阪急、阪神、京阪と無料の私鉄が多く、比較的遠距離を走る近鉄、そして関西空港や高野山、和歌山を結ぶ南海などの例外を除けば、本数としては無料特急が多く、小田急、東武、西武、京成といった関東の有料特急体系とは異なったものとなっている。

Img_0536_4  小田急のロマンスカーは、ロマンスカーという語句が私鉄特急の代名詞的に用いられるほどであり、デザイン的にも名鉄7000形電車パノラマカーの影響を強く受けた車両や、独自の進化を遂げた車両など、見ているだけで楽しくなるような秀逸なものが多い。

Img_0548_1  今回乗車したロマンスカーは、20000形とよばれるもので、写真から見て取れるように運転台を従来型としつつ全面展望を確保したものである。JR線に乗り入れ、御殿場、沼津まで運転が行われる。かつて、3000形電車を用いて御殿場線連絡急行として運用されていたが、20000形導入を契機として特急となった。

Img_0550_3  七両編成である。、写真は、箱根行きのものだが、第一印象は、車窓が比較的高いところにあり、箱根方面への観光輸送に重点をおいた車両であることがわかる。これは従来型の二階に運転台を置いた場合で機内設計である。また、窓の大きさも心なしか大きく、車窓からの情景に期待が膨らむ。

Img_0551_1  小田急電鉄初のダブルデッカー車両。ダブルデッカー車両は近鉄のビスタカーで馴染みがある。二階部分は三列方式のスーパーシートで、やはり曲面ガラスを採用したことにより上方に対しても開放感のあるデザインとなっている。スーパーシートでは衛星放送などを楽しむことが出来るが、電波状況の関係で、トンネル内などでは視聴できないとのこと。

Img_0564  一階部分はセミコンパートメントとなっており、家族連れなど、個室を望む声に対応したのだろう。セミコンパートメントは、四人掛のガラスで仕切られた個室であるが、特急料金四名分を特急券購入時に申し出れば利用できるとのことだ。沼津乗り入れという長距離を運行する特急だけに車両限界や、サービスなどはJR東海の意向が反映されている。

Img_0552_2 ちなみに御殿場線乗り入れ時は、松田駅にて小田急職員とJR東海職員と運転を交代するとの事だ。また、お気付きの方も居ようが、スーパーシートとはJRでいうところのグリーン車である。3000形時代は座席指定は無く号車指定であったが、現在は全席指定となった。

Img_0553_1  新宿駅を発車したのち、あまり速度を上げることなく運行していたが、これは相模原に住んでいた後輩曰く電車が渋滞しているからとのことである。発車後、車内販売が早速始まる。考えてみれば新幹線以外で車内販売というのは久しぶりだ。

Img_0556_1  一般車のシート。シート間隔も充分あり、座席ごとの仕切りも装備されている。この一つ前の10000形ロマンスカーよりも間隔は30㍉伸ばされ10000㍉となった。また当然リクライニングシートである。

Img_0562_2  百合のステッカーが貼られた車両には売店があり、オーダーを受け、飲み物などを座席まで運んでもらうサービスがある。車内販売は、新幹線のようにワゴンを用いた販売も行われており、手元にないものであれば、売店カウンターからすぐに取り寄せてもらえる。

Img_0559_1  ということで、早速取り寄せてもらった。可愛らしい10000形特急電車。勾配の厳しい箱根への乗入を前提に短く纏められた連結構造が旨く再現されている。ロマンスカーグッズは、新宿駅の券売所の周りにも展示されており、歴代のロマンスカーがデフォルメされ、置かれていた。

Img_0571_1  御殿場乗入ということは、富士総合火力演習の後に関東へアクセスする場合など、利用することが出来、あれだけのサービス充実ぶりならば楽しめそうだという予感を持った。また、御殿場駅~足柄駅間では富士山と特急という写真を撮影できるポイントがあるそうで、機会があれば行ってみたいと思った次第だ。短時間であったがロマンスカーを満喫し、厚木基地へ向かった。

HARUNA

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コメント (2)
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