北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

北朝鮮 黄海沿岸に新しい長距離ミサイル施設建設の可能性

2009-06-01 23:33:24 | 防衛・安全保障

◆全長45㍍円筒形 韓国政府情報筋

 NHKが韓国政府情報筋として伝えたところによると、北朝鮮の平壌道トンチャンリに新しいミサイル施設と思われるものの建設が行われており、ここに円筒形の物体が運び込まれたとのこと。

Img_9443  北朝鮮のミサイルといえば、4月にPAC-3やイージス艦が展開した際の飛翔体を思い出す。円筒形の物体は、列車により運び込まれたとのことで、全長45㍍。4月に発射実験が行われたテポドンミサイルは、全長30㍍ほどであるので、今回運び込まれた円筒形の物体はそれよりも15㍍長い、ということになる。

Img_3245  現在のところ発射台への据え付けなどは行われていないようだ。なお、トンチャンリは、平壌道でも中国との国境線に比較的近く、この位置に新しいミサイル施設を建設したことは米軍の攻撃を想定してのことなのだろう。他方、日本海側ではなく黄海側に建設しているという点を踏まえると、グアムや沖縄を狙うもののようにもみえる。

Img_7869  4月のミサイル試験では、日米イージス艦に対抗するべく、MiG-21飛行隊が爆装し待機態勢に入っていたという情報や、オラン空軍基地より戦闘訓練に離陸したMiG-23が墜落事故を起こすなど、大きな動きもあり、加えて短射程の地対艦ミサイル(一部報道では長射程地対空ミサイル)発射実験を行うなど、挑発行動が続いている。

Img_7177  現時点で円筒形の物体がミサイルであるのか、お鳥であるのかは未知数であるが、核実験に続き、再び長射程ミサイルの試験を行うなど、状況は流動的であるが、意図がどこにあるにしても、緊張状態が形成されている現在では、相応のこちらも態勢や準備を行う必要があり、状況の推移を冷静に見守りたい。

HARUNA

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コメント (7)
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