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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

平成21年度米国派遣訓練の概要・ソマリアアデン湾海賊対処

2009-06-05 22:16:09 | 防衛・安全保障

◆6月9日~7月30日イージス艦、固定翼哨戒機派遣

 海上自衛隊は、ハワイ及びその周辺海域、米本土及びその周辺空域に展開、米海軍の協力を得て洋上訓練、施設利用訓練を実施し、戦術技量の向上を図ることを目的とし、平成21年度米国派遣訓練を実施する。

Img_7880  今回の派米訓練には、護衛艦1隻、固定翼哨戒機4機が参加することとなっており、参加部隊の概要は、ミサイル護衛艦あたご、が、艦長清水博文1佐以下240名とともに舞鶴基地より参加、固定翼哨戒機P-3C四機が第1航空隊副長木村康張2佐以下90名とともに鹿屋航空基地から参加する。

Img_8229  護衛艦部隊は、6月9日、舞鶴基地を出港、6月22日にパールハーバーへ到着、7月15日まで訓練を行った後、7月30日に舞鶴基地へ帰港する。固定翼哨戒機部隊は6月15日に鹿屋航空基地を出発、6月15日から16日までアンダーセン基地、同16日から18日までカネオヘ基地、同18日から26日までウィッビーアイランド基地へ展開、この間一部航空機がカナダのモコックス基地へ22日から24日まで展開。26日から7月17日までカネオヘ基地に展開、7月18日から同19日までアンダーセン基地へ展開し、7月19日、鹿屋航空基地に帰国する。

Img_8018  哨戒機のカナダ親善訪問は、先日カナダ国防省次官が防衛省を表敬訪問し、カナダ海軍の補給艦プロテクターが東京港を親善訪問するなど両国関係の強化という背景で行われる。どうせならば、海上自衛隊も、あたご、をバンクーバー港へ親善訪問として派遣できれば、とおもうのだが、インド洋やアデン湾への派遣との兼ね合いもあり、難しいのだろうか。

◆アデン湾にて小型船舶対処事案発生

 ソマリア沖海賊対策事案であるが、6月3日日本時間2253時、現地時間1653時頃、小型船舶への対処事案が発生した。

Img_2232_1  海賊対処事案海上警備構造に基づき派遣されている二隻の護衛艦のうち、護衛艦さざなみ、が北西17浬の海上を航行中のマルタ船籍タンカーDAYLAN号から、2253時国際VHFにより小型船舶に追われているとの連絡をうけ、2300時哨戒ヘリコプターを発進。2305時、商船より現在は安全であるとの連絡を受けた。その後、2309時、哨戒の結果、近傍に三隻の小型船を発見、漁網ブイなども確認。2320時、武器や梯子などは確認できず以て帰投、2333時、さだなみ飛行甲板へヘリが到着、という流れ。

Img_7452  むらさめ型、たかなみ型各1隻で構成された今回の海上警備行動部隊は、今月三日までにすでに23回の護衛任務を実施、この間、護衛対象ではない船舶からも救援要請を受けた場合適宜、遭難対処の要領にて任務を実施しており、ソマリアアデン湾を航行する船舶の旗国から、一定の評価を受け、任務は継続中である。

HARUNA

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コメント (3)
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