◆梅本哲男2佐以下西部方面隊主力に300名派遣
防衛省によれば、南スーダンPKO任務自衛隊派遣部隊へ第四次派遣部隊が現地にて第三次派遣部隊より引き継ぎを実施、任務へ着手したとのこと。
南スーダンPKOはスーダンより独立した南スーダンに対し、国家運営上必要な社会基盤構築の必要性から国連憲章七章措置によるPKO部隊の派遣が決定し、我が国も国連からの要請を受け、2011年に政府が陸上自衛隊より施設部隊を中心としたPKO部隊を編成し派遣を決定、参加しているものです。
指揮官は第2施設群副群長梅本哲男2佐で、派遣部隊は、これまで南スーダンの首都ジュバ市を活動区域として道路整備などの任務に当たってきましたが、南スーダンPKO参加国の一部変更に伴い、今回の第四次派遣部隊からはジュバ市の周辺にある州を併せて活動範囲としました。
新しい任務区域は首都ジュバの周辺に当たる中央エクアトリア州、西エクアトリア州、東エクアトリア州で、これにより南スーダンのかなりの地域を自衛隊派遣部隊が担当することとなります。南スーダン国内では神の抵抗軍等の武装勢力による散発的な戦闘や、隣国スーダンの油田地帯へ南スーダン軍が攻撃を加えるなど情勢は不確定要素が大きいのですが、今のところ問題はありません。
他方、活動区域の拡大はこうした不確定要素との遭遇リスクを高めるほか、隣国ウガンダから延伸する補給路によりPKO部隊が任務に当たっているなど、情報収集と情勢判断には慎重を要するものがあり、今後とも緊張感とともに政府と自衛隊の情報と判断の共有の継続が求められる、と言えるでしょう。
北大路機関:はるな
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