■青空に並ぶファントム
岐阜基地にて2021年にラストフライトを迎えたファントムもこの撮影の十年前には二個飛行隊が第一線で運用中でした。

F-4戦闘機、この百里基地航空祭を撮影しました2012年の時代は、安全保障よりは東日本大震災復旧が第一といえる状況でして、実際のところ復興よりも先ず復旧を済ませなければならないという、かなり切迫した問題は防衛よりも災害の防災という視点がありました。

10年後、しかし日本は震災復旧から復興を、極力日常生活を転換させずに我慢を重ねてきましたので、これは語弊があるのでしょうがかなり社会に歪を生じさせたように思うのです、これは重要な施策を後回しとしまして、しかし来年に回せる事を更に再来年その先へ。

防衛力整備は相当無理が嵩んでいるのではないか、具体的には後回しにし過ぎた装備品や削り過ぎた弾薬備蓄に削り過ぎた人件費が、定数割れだらけの装備を部隊縮小でごまかし、定員割れの部隊を将来への課題という曖昧な施策で看過し、結果防衛力は穴だらけという。

ミサイル防衛、防衛力整備の無理といいますと本来ならば陸海空加えてもう一つ自衛隊が必要になると称された巨大な防衛力整備へ、予算枠をそのままどころか若干とはいえ減額している時期に進めた訳ですから、後回しとなり定員割れ定数割れの部隊が続々でました。

海上自衛隊の掃海隊、航空自衛隊では練習機、陸上自衛隊は平成初期と比較し戦車と火砲を四分の一近くまで削減、四分の一を削減したのではなく四分の三を削減させた、しかしそれでも多用途ヘリコプターと観測ヘリコプターに対戦車ヘリコプターは大幅に定数割れ。

防衛費を増額すると先日にバイデン大統領との日米首脳会談にて岸田総理は表明しましたが、先ずAH-64E戦闘ヘリコプターの緊急調達とT-4練習機210機の後継機選定、延命で誤魔化すSH-60K哨戒ヘリコプターの後継機に、OH-6観測ヘリコプター後継機が要る。

F-15延命改修も素晴らしい計画が一機当たりF-15-EXイーグルⅡ新造価格とほぼ同じ費用で進めるくらいならば、F-2後継機と併せF-15-EX戦闘機を200機、毎年15機程度ライセンス生産し国内戦闘機製造基盤を維持する選択肢を真剣に検討すべきだとも考えるのです。

懐古趣味という訳ではありませんが、航空自衛隊がF-4戦闘機を維持していた事は、古い戦闘機を大事にという一方で、稼働率維持に大変な苦労があり、しかし古い戦闘機だったとしても任務は百里基地の場合は首都防空、この任務を妥協するならば大変な事になる。

F-2戦闘機増産やF-15E戦闘機かF/A-18E戦闘攻撃機、実際のところF-4戦闘機後継機はF-35戦闘機に落ち着きましたが、本来ならば小泉政権時代か第一次安倍政権時代に後継機を選定しておかねばならない事案であり、これを遥かに遅延させたことは評価できません。

防空第一で策源地攻撃等は自衛隊法上の優先度どころか検討課題とされている段階である為に、どれだけ対地攻撃能力が高くとも対地攻撃が主任務ではない以上、航空自衛隊全体ではF-2戦闘機の評価は低いと側聞します、実際そうでしょう、目的外能力は不要という。

動画を撮らないカメラマンにとってミラーレス一眼の動画性能をどれだけ強調されたとしても、その動画は印刷して紙面に載せられるのか、紙焼き可能か、という視点で落第するように、航空自衛隊の防衛力とは防空力、こうした視点でF-4後継機は難渋していました。

F-22戦闘機を理想としていた、とは言われるところですが、それならばブッシュ政権時代にF-22戦闘機海外供与を小泉首相が首脳会談において調整すべき事であり、これもライセンス生産が認められるのかという視点が日米交渉の前に難渋、交渉さえ至りませんでした。

F-4戦闘機の一個飛行隊定数は24機でしたので、F-22戦闘機であれば飛行隊定数を12機と出来る為、そもそもF-4戦闘機後継所要であれば2個飛行隊、ライセンス生産しようにも在場予備機を含め30機前後となる訳ですから、本来問題とならないはずなのですけれど。

第五世代戦闘機として最初の機体であるF-22は、先ず空対空戦闘専従である為にアメリカ空軍でもF-15戦闘機よりも短命に終わる可能性が指摘されています、これはF-15-FXとしてイーグルⅡが開発され、F-15シリーズの生産期間が延長したという背景もあるのですが。

ファントム後継機にラプターを選定しますと、F-22は運用においても空調格納庫が必要である為に、航空掩体での分散運用よりはアメリカ空軍でも大型格納庫を用いている機体です、実際、F-22戦闘機で基本的に掩体運用している飛行隊が無い程でして、運用は難しい。

掩体運用していないというのは、丁度良い自衛隊にも掩体はそれほどないのだからと安堵するのではなく、アメリカ本土以外に配備されていない証左でもあります、すると前線基地に近い航空自衛隊において、弾道弾脅威下でも運用できたのだろうか、と疑問はつづく。

F-35かEF-2000ユーロファイターか、ここで難渋する事となるのですが、AESAレーダーをなかなか完成させられないEF-2000については、製造を担当するBAEが完全なライセンス生産を打診していまして、同時期にF-35戦闘機開発遅延が続いたため、判断は悩む。

EF-2000については、レーダーの面でF-2戦闘機では三菱電機が既にAESAレーダーを開発し搭載していましたので、段階近代化改修としてもEF-2000は将来発展性は高いものの発展させるには膨大な費用が必要であり、調べれば調べる程に採用後の苦労が覗きます。

F/A-18Fを先行して採用し本命のF-35が導入された後にはF/A-18Fを電子攻撃機のE/A-18Gとする選択肢をオーストラリアが選択しまして、器用な事をするものだなあと感心した一方、日本の場合はここまで大規模な用途転換は出来るかと不安も感じさせていた。

F-35Bならば、当時すでに16DDHとして後の護衛艦ひゅうが型の量産が決定していましたので、艦載機に転用できるものだろうけれども。ただ、不具合が指摘されていたものの、開発しているアメリカにF-35以外の第五世代機の選択肢は無く、不具合は予算が解決へ。

最適解となったのはF-35であった、もっとも当初はF-16程度の費用で調達できるというF-35はF-15戦闘機よりも高くなっている訳なのですけれども、一方で操縦しやすい戦闘機として完成しています、この当たりは中々、現場に居なければ予測できないものなのだが。

幸いといいますか、自衛隊に策源地攻撃能力任務や敵基地攻撃能力や反撃能力として整備が求められるようなりますと、F-35は要撃機ではなく統合打撃戦闘機という多目的戦闘機、その任務へ対応は可能となりました。そして続いてF-35Bがあっさり採用され、驚いた。

T-X次期練習機、しかしF-35選定が大きく遅れ2020年代までF-4戦闘機を運用し続けた事で、T-4練習機の後継機が完全に宙に浮いています、T-4の生産終了は2003年ですので、一番新しい機体でも19年、初号機初飛行は1985年ですので、今後の問題となりえます。

F-4戦闘機、後回しあとまわし、と後継機が大きく遅れてしまい、ファントムカッコイイ、というヒコーキ好きな視点と切り離して防衛安全保障を考えますと、少し複雑な気分にもんまってしまうのですが、高性能なカメラの時代まで現役で居てくれたのは幸いでしたね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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岐阜基地にて2021年にラストフライトを迎えたファントムもこの撮影の十年前には二個飛行隊が第一線で運用中でした。

F-4戦闘機、この百里基地航空祭を撮影しました2012年の時代は、安全保障よりは東日本大震災復旧が第一といえる状況でして、実際のところ復興よりも先ず復旧を済ませなければならないという、かなり切迫した問題は防衛よりも災害の防災という視点がありました。

10年後、しかし日本は震災復旧から復興を、極力日常生活を転換させずに我慢を重ねてきましたので、これは語弊があるのでしょうがかなり社会に歪を生じさせたように思うのです、これは重要な施策を後回しとしまして、しかし来年に回せる事を更に再来年その先へ。

防衛力整備は相当無理が嵩んでいるのではないか、具体的には後回しにし過ぎた装備品や削り過ぎた弾薬備蓄に削り過ぎた人件費が、定数割れだらけの装備を部隊縮小でごまかし、定員割れの部隊を将来への課題という曖昧な施策で看過し、結果防衛力は穴だらけという。

ミサイル防衛、防衛力整備の無理といいますと本来ならば陸海空加えてもう一つ自衛隊が必要になると称された巨大な防衛力整備へ、予算枠をそのままどころか若干とはいえ減額している時期に進めた訳ですから、後回しとなり定員割れ定数割れの部隊が続々でました。

海上自衛隊の掃海隊、航空自衛隊では練習機、陸上自衛隊は平成初期と比較し戦車と火砲を四分の一近くまで削減、四分の一を削減したのではなく四分の三を削減させた、しかしそれでも多用途ヘリコプターと観測ヘリコプターに対戦車ヘリコプターは大幅に定数割れ。

防衛費を増額すると先日にバイデン大統領との日米首脳会談にて岸田総理は表明しましたが、先ずAH-64E戦闘ヘリコプターの緊急調達とT-4練習機210機の後継機選定、延命で誤魔化すSH-60K哨戒ヘリコプターの後継機に、OH-6観測ヘリコプター後継機が要る。

F-15延命改修も素晴らしい計画が一機当たりF-15-EXイーグルⅡ新造価格とほぼ同じ費用で進めるくらいならば、F-2後継機と併せF-15-EX戦闘機を200機、毎年15機程度ライセンス生産し国内戦闘機製造基盤を維持する選択肢を真剣に検討すべきだとも考えるのです。

懐古趣味という訳ではありませんが、航空自衛隊がF-4戦闘機を維持していた事は、古い戦闘機を大事にという一方で、稼働率維持に大変な苦労があり、しかし古い戦闘機だったとしても任務は百里基地の場合は首都防空、この任務を妥協するならば大変な事になる。

F-2戦闘機増産やF-15E戦闘機かF/A-18E戦闘攻撃機、実際のところF-4戦闘機後継機はF-35戦闘機に落ち着きましたが、本来ならば小泉政権時代か第一次安倍政権時代に後継機を選定しておかねばならない事案であり、これを遥かに遅延させたことは評価できません。

防空第一で策源地攻撃等は自衛隊法上の優先度どころか検討課題とされている段階である為に、どれだけ対地攻撃能力が高くとも対地攻撃が主任務ではない以上、航空自衛隊全体ではF-2戦闘機の評価は低いと側聞します、実際そうでしょう、目的外能力は不要という。

動画を撮らないカメラマンにとってミラーレス一眼の動画性能をどれだけ強調されたとしても、その動画は印刷して紙面に載せられるのか、紙焼き可能か、という視点で落第するように、航空自衛隊の防衛力とは防空力、こうした視点でF-4後継機は難渋していました。

F-22戦闘機を理想としていた、とは言われるところですが、それならばブッシュ政権時代にF-22戦闘機海外供与を小泉首相が首脳会談において調整すべき事であり、これもライセンス生産が認められるのかという視点が日米交渉の前に難渋、交渉さえ至りませんでした。

F-4戦闘機の一個飛行隊定数は24機でしたので、F-22戦闘機であれば飛行隊定数を12機と出来る為、そもそもF-4戦闘機後継所要であれば2個飛行隊、ライセンス生産しようにも在場予備機を含め30機前後となる訳ですから、本来問題とならないはずなのですけれど。

第五世代戦闘機として最初の機体であるF-22は、先ず空対空戦闘専従である為にアメリカ空軍でもF-15戦闘機よりも短命に終わる可能性が指摘されています、これはF-15-FXとしてイーグルⅡが開発され、F-15シリーズの生産期間が延長したという背景もあるのですが。

ファントム後継機にラプターを選定しますと、F-22は運用においても空調格納庫が必要である為に、航空掩体での分散運用よりはアメリカ空軍でも大型格納庫を用いている機体です、実際、F-22戦闘機で基本的に掩体運用している飛行隊が無い程でして、運用は難しい。

掩体運用していないというのは、丁度良い自衛隊にも掩体はそれほどないのだからと安堵するのではなく、アメリカ本土以外に配備されていない証左でもあります、すると前線基地に近い航空自衛隊において、弾道弾脅威下でも運用できたのだろうか、と疑問はつづく。

F-35かEF-2000ユーロファイターか、ここで難渋する事となるのですが、AESAレーダーをなかなか完成させられないEF-2000については、製造を担当するBAEが完全なライセンス生産を打診していまして、同時期にF-35戦闘機開発遅延が続いたため、判断は悩む。

EF-2000については、レーダーの面でF-2戦闘機では三菱電機が既にAESAレーダーを開発し搭載していましたので、段階近代化改修としてもEF-2000は将来発展性は高いものの発展させるには膨大な費用が必要であり、調べれば調べる程に採用後の苦労が覗きます。

F/A-18Fを先行して採用し本命のF-35が導入された後にはF/A-18Fを電子攻撃機のE/A-18Gとする選択肢をオーストラリアが選択しまして、器用な事をするものだなあと感心した一方、日本の場合はここまで大規模な用途転換は出来るかと不安も感じさせていた。

F-35Bならば、当時すでに16DDHとして後の護衛艦ひゅうが型の量産が決定していましたので、艦載機に転用できるものだろうけれども。ただ、不具合が指摘されていたものの、開発しているアメリカにF-35以外の第五世代機の選択肢は無く、不具合は予算が解決へ。

最適解となったのはF-35であった、もっとも当初はF-16程度の費用で調達できるというF-35はF-15戦闘機よりも高くなっている訳なのですけれども、一方で操縦しやすい戦闘機として完成しています、この当たりは中々、現場に居なければ予測できないものなのだが。

幸いといいますか、自衛隊に策源地攻撃能力任務や敵基地攻撃能力や反撃能力として整備が求められるようなりますと、F-35は要撃機ではなく統合打撃戦闘機という多目的戦闘機、その任務へ対応は可能となりました。そして続いてF-35Bがあっさり採用され、驚いた。

T-X次期練習機、しかしF-35選定が大きく遅れ2020年代までF-4戦闘機を運用し続けた事で、T-4練習機の後継機が完全に宙に浮いています、T-4の生産終了は2003年ですので、一番新しい機体でも19年、初号機初飛行は1985年ですので、今後の問題となりえます。

F-4戦闘機、後回しあとまわし、と後継機が大きく遅れてしまい、ファントムカッコイイ、というヒコーキ好きな視点と切り離して防衛安全保障を考えますと、少し複雑な気分にもんまってしまうのですが、高性能なカメラの時代まで現役で居てくれたのは幸いでしたね。
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