北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.05.06-2023.05.07)

2023-05-05 20:02:30 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 みなさま本日お昼の地震は大事なかったでしょうか。

 今週末の自衛隊行事は5月21日の阪神基地潜水艦掃海艇一般公開です。阪神基地、神戸市に置かれる海上自衛隊呉地方隊の基地であり、重要港湾である神戸港や大阪港を有事の際に機雷攻撃等から防衛する基地です。能登半島北部地震が発生し、行事予定として、荒天時と災害時には行事を中止すると特記がありますが、5日2000時時点では実施予定です。

 阪神基地潜水艦掃海艇一般公開、潜水艦の上に乗れる貴重な機会です。ただ、潜水艦一般公開は上甲板のみ、艦内には入る事はできませんのでご注意ください。掃海艇の一般公開についても上甲板のみとのことですが潜水艦と異なり甲板には各種掃海器材や機関砲等が配置されていまして、特に船体が木製の掃海艇は寿命が短く、見れるときに見ておきたい。

 一般公開は1200時から1600時まで、勢い余って夜明け前から駅前で準備しますと結構待つ事になりますのでご注意ください。阪神基地までは、JR摂津本山駅近くからシャトルバスが運行されるとのこと。歩いても行けない距離ではないのですが工業地帯故に道に迷いやすい場合もあります。このシャトルバスは50分間隔で運行されると発表されています。

 阪神基地、近くに駐車場も確保されているとのことでして、基地から徒歩10分の場所にあります神戸運輸管理部に指定駐車場が確保されている、とのことでした。駐車場は1630時に閉鎖されますのでご注意ください。基地への入場は最終受付が1530時まで。なお、能登半島北部地震関連での中止が有り得る為、阪神基地SNSなどで最新情報をご確認ください。

 能登半島北部地震、本日1442時頃、能登半島北部を震源とするマグニチュード6.5の非常に大きな地震が発生し、珠洲市などで震度六強が観測されています。珠洲市では1名が死亡しけが人21名が確認されています。地震に際しては気象庁は緊急地震速報が発表していますが、余震として最初のものを含め緊急地震速報が三度に渡り発令、緊張が走りました。

 複数個所で土砂崩れなどが確認され、また複数の家屋が倒壊、珠洲市では住宅後ろの斜面の一部が崩壊し、住宅に大きな岩石が当るなどの被害がNHK報道の空撮映像において報じられています。揺れは長周期振動階級3として遠く大阪市にもおよび、日本最高の高層建築物であるあべのハルカスでは一時エレベータが自動停止するなどの影響がありました。

 能登地方を含め今夜から雨天となり、地震などでひびの入った傾斜地に雨滴が沁み込んだ場合、更なる土砂災害を引き起こす可能性があり、警戒が呼びかけられています。地震により停止していた北陸新幹線は運行を再開していますが、私鉄線などは長時間運休が続いている状況があり、この地域は観光地でもある事から連休中の影響は大きいものでしょう。

 中部方面無人偵察機隊が出動し自衛隊災害派遣において初の無人偵察機による情報収集を実施した可能性があります。これは今回の地震に際して中部方面隊が公開した空撮画像に、少々画質は悪いのですが、土砂崩れにより道路が寸断している状況を海上から空撮したもので、受信金沢駐屯地、と明示されていた事と海上から撮影した点から推察できます。

 金沢駐屯地受信、金沢駐屯地の第14普通科連隊には小型のアファフィ無人機が配備されていますが、有視界内で運用する装備である為に駐屯地からは金沢市内の一部しか撮影出来ません、現地まで進出した情報小隊が野外通信システムの画像伝送能力を使ったのかとも考えたのですが、土砂崩落地点を全て特定できる程、被災地域の絞り込みは未だの段階だ。

 FFRS無人偵察機システムが今津駐屯地から前進し使用された可能性がありますが、画像がかなり粗いものでしたので日本海側の部隊ということで第14普通科連隊にもう一つ近距離用UAVのJUXS-S1が配備されているならば、こちらが投入されたのかもしれません。実際に投入されたならば、情報収集用として自衛隊が初めて災害派遣に無人機を投入した事となります。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・5月7日:阪神基地潜水艦掃海艇一般公開

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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【京都幕間旅情】金戒光明寺観桜拝観-コロナ前超えるオーバーツーリズムの京都と混雑しない快適な京都散歩

2023-05-05 18:10:02 | 写真
■混雑を避ける散歩道
 三重塔と美しい庭園とともに桜と紅葉も美しい金戒光明寺です。

 金戒光明寺、法然さんが浄土宗に至る道の第一歩を期して 承安5年こと西暦1175年、比叡山を降りた最初の場所にある寺院、大文字を隣に見上げる小高い京都市左京区黒谷町は真如堂や岡崎神社も近く、この辺りは空気が静かで散策していると気持ちが良い。

 京都では日に日に観光客が、といいますかゴールデンウィークには自動車の移動では相当な裏道を使わなければ、市街から市外に遠出するにも少々疲れる有様であり、これもすごいなあ、といいますか、リベンジ消費というものは実在したのだ、と痛感するもの。

 鎌倉では。急に遠い先の話をしてしまいましたが、江ノ電鎌倉駅が観光客の大挙往来により駅が入場制限となり、夕方などは駅に入るだけで行列に30分間並ばなければならないという、岩国基地航空祭じゃあないのだからさ、といいたくなる状況が報道されています。

 COVID-19の時代、オミクロン株の中国における制限解除後の全国的な大流行の早さを見ますと、結局リスクとして容認できる水準にまで下がったものの感染力は恐るべきものがあったというもので、結果的にワクチンと抗体の威力を痛感したという印象なのです。

 しかし、混雑は如何ともしがたい、すると京都散歩に混雑しない散策の在り方というものを考えてみたいのです。なにしろ京都はCOVID-19前にはオーバーツーリズムという、年間観光客がイギリス総人口よりも多いほどの状況があったのですから、その再来という。

 混雑イコール感染、というリスクは過去数年ほど懸念する切迫性は収まってきたと考えるのですが、混雑イコールストレス、という状況が新たに現出しているようで、特にCOVID-19により若干少なくなった観光業にリベンジ消費の観光客が押し寄せている構図です。

 いい思い出を持ち帰ってほしいですし、気持ちよく拝観してもらいたい、こう考えますとバス路線、多少割高でも穴場の観光地を巡れるリムジンバスではないけれども、なにか方法を考えてほしいように思えるのです。そして過去のオーバーツーリズムは放置のまま。

 オーバーツーリズム、京都市はCOVID-19の間に理想論ですがオーバーツーリズム対策を行うべきであったと思う、バス路線とバスターミナルを拡充し、宿泊施設整備と民泊の認定制度を確立し、観光過多を受け入れる準備を、あの幕間に進めるべきだったとおもう。

 ただ、現実は厳しい。結果的に観光業が巨大な需要の消滅に見舞われ、先ず事業存続を観光業全体が急制動急転換で臨まなければならなくなり、京都市はその補助金に財政余裕の大半を投じなければならなかった、オーバーツーリズム対策の余裕は無かった、全く。

 観光開発、という訳ではありませんが、例えば比較的知られていない寺院などの探訪をもう少し京都市は進めては良いのではないか。中京区にはほとんど拝観者の来ない、しかし古刹おいうものが多々ありますし、叡電沿線などもそれほど観光客は来ないのですから。

 北区は金閣寺だけが有名で大徳寺が続く印象ですが、もう少し洛北の先を散策しますと歴史ある寺院というものは数多ありまして、もう少し京都の洛北というものを知ってもらいたいようにも思います。すると洛西は桂から更に西のあたりにも、静けさがおおい。

 京都散歩の面白いところは、千年間首府が置かれた場所故に何処を巡っても日本の良いところ悪いところ変なところに繋がるなにかが、原点として見つけられるところです。それは有名観光地以外にも当てはまり、そういうところを巡ってみてはと、おもうのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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中国-NATO東方拡大を警戒し異例の声明,日本経済新聞"NATO代表部日本事務所設置予定"報道受け

2023-05-05 07:00:55 | 国際・政治
■欧州との関係変化
 NATO東方拡大と云えば過去にロシアがNATOとのパートナー協定締結の際に将来的な加盟国と目された平和な時代もありました。

 日本経済新聞が5月4日に報道した“NATO代表部日本事務所設置予定”という、日本とNATO北大西洋条約機構の関係強化について、中国外務省は談話で、NATO東方拡大の危険性にたいして高度の警戒が必要、という見解を示しました。NATOの東方拡大といいましても、いまのところ日本にはNATO加盟の交渉さえ全く予定されていないのですが。

 NATO東方拡大、しかしNATO加盟に際しては加盟国同士の部隊指揮などを円滑化するために、士官はもちろん下士官に至るまで高度の英語力が求められ、更に装備体系もNATO標準装備が求められます。特に日本では英語の日常話者という職域はそれほど広いものではなく、日米同盟でも自衛官が米軍部隊を指揮する想定まではまだすすんでいません。

 日本は元々NATOとのパートナー国であり、NATOはグローバルパートナーとして、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、モンゴル、パキスタン、イラク、などを挙げています。そして単なるNATOパートナー国としては既に41か国が挙げられ、フィンランドがNATOに加盟しましたが、加盟国とパートナー国は世界の三分の一の国なのです。

 中国が警戒するのは何か、その背景にあるのは欧州の潮目でしょう。具体的には十年前にはなかった中国への警戒感の発露でしょう。ロイター通信は奇しくも同じ四日にイタリア政府が中国との一帯一路政策協定を更新せず2024年初頭に失効させる見込みをイタリア高官の関係筋として報道しています、いわば欧州と中国の蜜月関係終焉を警戒しています。

 欧州と中国の関係は2022年から続くロシアウクライナ戦争に際して、中国政府は中立という姿勢を強調していますが、NATO加盟国との温度差は、明らかにインドや韓国などほかの中立姿勢とことなり、同調している権威主義国家という位置づけで警戒感を示しており、繰り返しロシアへ武器供与を開始しない事、武器関連部品供給停止を要求しています。

 NATO東方拡大、加盟国という形で拡大する可能性はあるのでしょうか。わずかな可能性としてオーストラリアの今後の動向は未知数ですが、可能性は皆無ではありません。しかしそれ以上に、FOIP自由で開かれたインド太平洋理念、これに基づき、この地域における力による現状変更が世界へ波及することへNATOが関心を持つことを中国は懸念しているのでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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