北大路機関

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COVID-19:WHO世界保健機関PHEIC公衆衛生緊急事態宣言解除と日本感染症法二類相当から五類へ引き下げ

2023-05-07 20:03:53 | 防災・災害派遣
■COVID-19,PHEIC解除
 COVID-19新型コロナウィルス感染症は明日感染症法二類相当から五類相当へ引き下げとなります。世界でも大きな動きが有り、これを記念しブルーインパルスの写真と共にCOVID-19を振り返りましょう。

 WHO世界保健機関は5月5日、COVID-19新型コロナウィルス感染症に対し発令されていたPHEIC公衆衛生緊急事態宣言の終了を発表しました。これは2019年11月22日に中華人民共和国湖北省武漢市において原因不明のウイルス性肺炎が初めて確認されてのち、世界規模の流行懸念から2020年1月30日、中国の春節の後に発表されたものでした。

 COVID-19新型コロナウィルス感染症、超過死亡から類推される死者数は2000万の大台を超えるとも考えられ、文字通り世界が経験した流行禍では1919年スペイン風邪以来の、1959年アジア風邪など新型インフルエンザ感染症による死者数を大幅に上回る災厄となったことは確かです。しかし、PHEICの終了はその脅威が管理可能となった事を示す。

 PHEIC公衆衛生緊急事態宣言、世界はしかし過去の感染症のように中国国内において封じ込めらえるとの期待を持っていました。ただ現実は厳しく、2020年3月6日世界全体の感染者数が10万人を超えており、中国国内で抑えることはままならず長い潜伏期間を通じ、3月8日には全世界での感染が確認された国と地域が100に到達するにいたっている。

 都市封鎖は2020年2月22日の段階でイタリア政府がロンバルディア州など一部の州で実施しています、ただ、当時は国全体の封鎖措置などは中国のような権威主義国家でなければできないとして、社会衛生基盤と病院での治療に期待されていた節があります、けれども結果として、この油断が先進国における広範な医療崩壊を招く感染爆発へ繋がりました。

 WHOは2020年 3月11日の段階で、世界各地域流行についてパンデミー相当との見解を示し、既に特定地域の感染症では収まらないことを早々に示します。そして3月16日には中国共産党は最初の感染拡大地域である湖北省から支援の医療従事者を徐々に撤退させる方針を示し、これによりいよいよ武漢を含めた湖北省が見捨てられる状況となります。

 集団免疫による感染抑制は出来ないか、イギリスは3月12日に国民全員をかけて手段免疫獲得を検討します、それは敢えて徐々に感染させることで感染による抗体獲得を進め、医療崩壊を回避しつつ徐々に全国民を感染により交代獲得により救う検討です。しかし、研究により最低でも3600万の感染と数十万の死亡という数値が示され、決定は撤回された。

 感染拡大は止まず、2020年4月2日には早くも世界全体の感染者数が100万人を超えた。そしてその一週間少々を経て4月10日、世界全体の死者数が10万人を超え、世界はパニック状態となります。100万の感染と死者10万では10%かという混乱のさなかで、4月16日には世界全体の感染者数が200万人を超え、まさに数字が追い付かない状況です。

 日本は、憲法上緊急事態権や非常大権が政府に付託されていない事から対策に限界があり、4月18日に日本での感染者が1万人、そして死者数は200人を超えることとなります。ただ、日本国内では超法規的措置というべき、政府による全国学校休校要請が出される。自粛主体ではあるけれども、政府に権限がない以上はお願い主体の対策が進められました。

 感染拡大は、2020年5月10日に世界全体の感染者数が400万人を超え、いや5月21日 には世界全体の感染者数が大台の500万人を超える。いったん感染拡大が制御不能となれば転がるように最悪が最悪を重ね、5月27日にはアメリカの死者数が10万人を超え、いや2020年7月30日にはさらに増えアメリカの死者数が15万人を超えるという有様だ。

 コロナウィルスは呼吸器系感染症であることから冬の季節性感染症、という常識を吹き飛ばしたのは2020年9月17日に世界全体の感染者数が3000万人を超えたことで、世界最大の感染拡大を赦すこととなったアメリカでは9月22日にアメリカの死者数が20万人を超えてしまう。感染対策は都市単位のロックダウンが頼りであり、パニック状態へ。

 公衆衛生基盤の薄い地域ではいったん感染者が出ると雪だるま式ではなく爆発的で、先ず当初感染者を抑えていたインドは9月28日に感染者数が600万人を超える。同じ日世界は、全体の死者数も100万人を超えた。この頃、深刻な後遺症と二度目の感染による死亡が報道され、感染による免疫獲得ができないことが絶望的な現実となっていましたが。

 政治中枢への感染拡大、2020年10月1日にアメリカ合衆国ドナルドトランプ大統領をはじめホワイトハウスでクラスター感染が発生、同じくイギリスのボリスジョンソン首相は意識不明となる事例から、核兵器を管理する最高指揮官への感染は世界危機の一歩となる懸念も示されました。もちろん、各国軍隊でも感染が拡大、軍事力の麻痺が広がります。

 悲惨な状況は2020年11月7日にアメリカの感染者数が1000万人を超え、フランスの死者数が4万人を超えたとともに2020年12月4日には世界全体の死者数が150万人を超えた、いまどき感染症の流行により数か月間で100万もの人命が失われることがあるのかと、当時戦慄したものでした。他方、日本はお願いベースの緊急事態宣言を行っていた。

 日本は、12月21日に日本の感染者数が20万人を超えたこととなりまして、世界では大車輪でワクチン開発がすすめられ、ワクチン完成までの間の時間稼ぎという方式が日本では採られました。高齢化の進む日本では感染拡大は致命的な人口減少につながりかねない、こうした覚悟とともに、しかし20万を超えたというよりは抑えていた点は凄いと思う。

 2021年になっても、感染拡大は続きます。結局抗体血清による治療が思ったほど効果を延ばさず、一部では効果は出るものの高齢者を中心に死者が増え続け、2021年1月15日にはドイツの感染者数が200万人を超え、同じ日世界全体の死者数が200万人を超える。そして1月20日アメリカの死者数が40万人を超え、第二次大戦の死者数を超えました。

 カミュのペストや映画の第七の封印が再販される中で2021年2月26日に世界全体の死者数が250万人を超え、3月24日ブラジルの死者数が30万人を超え、4月15日フランスの死者数が10万人を超え、そして4月17日には世界全体の死者数が300万人を超えた。麻痺という単語は使いたくないのだけれども、この時点で世界の間隔は麻痺していた。

 世界全体の感染者数が4月30日1億5000万人を超え、2021年8月5日世界全体の感染者数が2億人を超えた。こうした中で8月6日に日本の感染者数が100万人を超え、結局人は強制されるよりもお願いされる方が意識するのか、それとも日本独特の同調圧力の成果というべきか、感染対策の在り方を少し考えさせられることとなりました、正解とは。

 2022年に入っても2022年2月4日にアメリカの死者数が90万人を超え、3月7日世界全体の死者数が600万人を超え、そして4月12日世界全体の感染者数が5億人を超えた。まだ世界規模では脅威ではあるものの、2020年から2021年にかけてのような劇的な死者の増大、たとえば、文明の崩壊、を危惧する規模ではないことが挙げられるのでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【京都発幕間旅情】伊賀鉄道-忍者列車登場!しのびの国を走る伊賀鉄道200系電車の眼ヂカラが凄い電車

2023-05-07 18:21:56 | コラム
■松本零士先生デザイン
 忍者は未だ実在します。

 伊賀鉄道、近鉄伊賀線という赤字路線を近畿日本鉄道から切り離し、その経営に近鉄と共に伊賀市が参画する事で2007年に創設された鉄道会社です。2007年当時は伊賀市の出資割合がわずかではあったのですが、2017年に伊賀市の出資割合を四分の一まで引き上げた。

 伊賀上野駅から伊賀神戸駅までの16.6kmという距離を運行する、ほんとうのローカル線というべき路線です。しかしその道中には伊賀上野城を筆頭に観光地もあり、確かに赤字かもしれないけれども地域交通と共に観光輸送には重要な路線となっている伊賀線です。

 200系電車、もともと近鉄からの分離当時は860系という1960年代の車両が活躍していたのですが、流石に2010年代に入ると半世紀以上を経て老朽箇所も多くなり、1980年代後半から運用が開始された東急1000系電車を改造の上取得したのが、この200系電車だ。

 眼ヂカラが凄い電車、という話題ですが、この塗装は松本零士先生がデザインした忍者列車という。忍者といってもOH-1観測ヘリコプターは関係ありません、伊賀流忍術の根拠地であった伊賀を運行するということでこのデザインとなり、ピンク色はくノ一電車です。

 伊賀鉄道のおかにも岐阜県大垣市の大垣駅を起点に桑名と揖斐を結ぶ養老鉄道はもともと近鉄養老線でしたが、ここもかなりの赤字路線という事で養老鉄道として経営分離しています。そして同様に近鉄時代の車両は老朽化が進み、他の中古車に置換えが進んでいる。

 東急1000系電車は、車体がはばのぶぶんで近鉄時代の860系よりも若干大きく、予算は限られているもののほかに良い車両も無かった為に仕方なく伊賀鉄道は全ての駅のホームを削って大型車両に対応、というちょっとダイナミックな方法で対応していたりします。

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チャールズ三世イギリス国王陛下戴冠式-イギリスロンドンのウェストミンスター寺院にて挙行

2023-05-07 07:00:27 | 国際・政治
■君主制と二〇二〇年代
 イギリスは正式に新時代を迎えました。

 チャールズ三世イギリス国王の戴冠式がイギリスロンドンのウェストミンスター寺院において挙行されました。エリザベス二世女王の崩御を受けての国王即位、即位式に続いてカンタベリー大司教からの戴冠式をもって、イギリスは新時代を迎える事となりました。さて、2020年代における君主制の意味とは、果たしてどういうものが考えられるのでしょう。

 最大多数の最大幸福、ジェレミーベンサムは功利主義に基づく道徳原理としてこう提唱しており、民主主義はこの具現化した政治参加の在り方と理解されています。しかし、これは同時に少数者擁護の理念では課題を残すものであり、価値観の多様性を深く踏み込んだ理念ではありません、しかし政治参加の在り方として最も正統性を得やすいものである。

 君主制は、この制度に相容れないもの、と理解する方々から指摘や糾弾を受けている事は事実です。しかし一方で、古典的な王権神授説ではありませんが、正統性を受けないからこそ権限を行使しないという視座に立ち、独自の倫理観を、これは多くの場合に公序に依拠する視座として、君主に民主主義時代の良心と良識を求めるならば、どうでしょうか。

 公序というものは時とともに変わるものであり、いや逆に公序の基盤となる宗教観などが中世から近代国家に世界が転換する中で、政教分離と価値観の関係を難しくさせた時代がありました。他方で、これはハンナアレントの視座としてドイツワイマール体制の崩壊過程の研究が参考となるのですが、時として民意は暴走し公序を逸脱する事がありました。

 公序、こうした価値観そのものが変容するものである故に一人の価値観にゆだねる事は逆の懸念を生むのではないか、という指摘もあり得るのかもしれませんが、君臨すれども統治せず、という原則に立つ限り、それは理念であり社会に強制し得るものではありません、しかし、権限を持たないからこその立場は、公序の調停者としての意味を持ち得るのです。

 共和制の諸国に君主制を強要する意図はなく、民主国家でなければ君主の象徴的な位置づけに意味はないとも考えるのですが、現代だからこその君主制には一定以上の意味が画く或ると考えるのです。無論その為に良識と教養と知見が幅広く求められ、その姿勢が選挙ではない形で主権者の評価を受けるのです。

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