■特報:世界の防衛,最新論点
日本は武器を輸出しない事を美徳としてきましたが輸出できる装備を輸出しないまま陳腐化させ、逆に韓国防衛産業が大きな雇用と経済原動力となっているのを見ると今の日本の暗さは自己責任という。

韓国空軍が進めるMC-X次期輸送機の開発へアラブ首長国連邦が資金拠出を表明しました。これは将来のアラブ首長国連邦空軍配備を念頭に開発費用を分担するというもので、提示された金額は32億ドルに上るとの事、この資金拠出により開発計画の加速化が期待されます。MC-Xは日本のC-2輸送機よりも若干小型ですが、大きすぎない機体への需要は大きい。

MC-X輸送機は韓国航空機工業が開発を担当、韓国空軍が運用する多種多様な輸送機を包括的に置き換えることを期待されており、エアバスC-295輸送機とロッキードC-130輸送機の代替を目指しています。現在韓国空軍にはC-130H輸送機12機とC-130J-30輸送機4機が配備されており、このほかにエアバスA-330-MRTT空中給油輸送機も配備されています。

MC-X輸送機は最大貨物量30tを見込み、全長40.3mと全幅41.1m、全高13.5mの双発輸送機を目指している。最高速度は926km/hで航続距離は7000㎞、現在日本のC-2を除けば国際市場にはエアバスA-400M輸送機が大型輸送機として販売されていますが、これは平時の末端輸送には大きすぎ、若干小型の機体のほうが各国へ需要があると考えられている。

韓国のKAI韓国航空宇宙産業が開発を進めるKF-21戦闘機は試作三号機によるAESAレーダーの機上搭載試験を開始しました、KF-21戦闘機は相性がボラメといい、兵装庫は有さないもののステルス設計を採用した、第五世代戦闘機に準じた第4.9世代戦闘機として開発を進めている装備です。その初号機初飛行は2022年7月19日に達成されています。

第4.9世代戦闘機という位置づけは開発リスクの高い第五世代戦闘機をあえて避けるとともにステルス性ではあらゆる第四世代戦闘機や低視認性というRCS低減構造を採用している第4.5世代戦闘機を凌駕するステルス性を付与するというもので、またステルス性を高める兵装庫を欠いた構造ですが、将来的には兵装庫を有する後期型も開発が検討中という。

試作三号機によるAESAレーダー試験は3月初旬に実施され、韓国空軍の第 3 飛行訓練航空団が試験協力に当たったとのこと。韓国では長らくAESAレーダー開発を進めており2020年代に入り漸く一定水準の技術を完成させています、KF-21戦闘機は2028年までに40機を量産し、120機を2032年までに配備、インドネシアもF-33として採用します。

韓国軍は射程3000㎞の玄武5型弾道ミサイル発射実験を開始します。これは2023年2月より開始された北朝鮮への抑止力三本柱の最後の一柱を担う戦略兵器という位置づけです。韓国軍は迎撃が難しい弾道ミサイルとキルチェーンプラットフォームという艦艇や航空機及び地上型巡航ミサイル飽和攻撃、ミサイル防衛以上を抑止の三本柱としている。

玄武5型弾道ミサイルについては厳密には最大射程は発表されていませんが、高高度に飛翔することで落下を秒速3400m/s以上に加速するとしており、これはロフテッド軌道を描く中距離弾道弾の速度に匹敵します、この種のミサイルを通常軌道で投射した場合は射程は3000㎞程度まで達すると考えられ、短射程でも長射程でも対応するという事にも。

韓国軍は玄武ミサイルを2010年代半ばの段階で2000有しています、この製造には900発の玄武ミサイルを2兆7000億ウォンを投じており、24時間以内に北朝鮮の軍事境界線付近の長距離砲を撃破する構想です。これらは2006年に新設された韓国ミサイル司令部隷下に配備しています。ただ北朝鮮核戦力への抑止力はこの玄武5型が要諦を担います。

ルーマニア政府は韓国との間でK-9自走榴弾砲の導入計画を交渉中です。これは韓国のハンファエアロスペース社がルーマニアの国営ロマームSA公社との間でK-9自走榴弾砲及び装甲戦闘車に関する輸出覚書を締結したもので、輸出に際しては国営ロマームSA公社によるノックダウン生産や最終的にはライセンス生産などの構築が目指されています。

NATO加盟国であるルーマニアにとり、限られた国防予算での防衛力近代化には安価で高性能という海外製装備が必要であり、韓国の各種兵器はその需要を満たす数少ない供給国である、このためルーマニア政府関係者は2022年秋から2023年初頭にかけて少なくとも三回にわたり韓国を公式訪問、実績のあるK-9自走榴弾砲の導入を検討してきました。

K-9自走榴弾砲はNATO加盟国では既にノルウェーやエストニアで採用されているほか、NATO加盟交渉中のフィンランドでも購入されています。その評価される点は1000馬力エンジンを採用した機動力の高さであり、今後K-9を原型とする軽戦車開発などが進められているため、主力戦車を保有できない諸国の有力な選択肢となるのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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日本は武器を輸出しない事を美徳としてきましたが輸出できる装備を輸出しないまま陳腐化させ、逆に韓国防衛産業が大きな雇用と経済原動力となっているのを見ると今の日本の暗さは自己責任という。

韓国空軍が進めるMC-X次期輸送機の開発へアラブ首長国連邦が資金拠出を表明しました。これは将来のアラブ首長国連邦空軍配備を念頭に開発費用を分担するというもので、提示された金額は32億ドルに上るとの事、この資金拠出により開発計画の加速化が期待されます。MC-Xは日本のC-2輸送機よりも若干小型ですが、大きすぎない機体への需要は大きい。

MC-X輸送機は韓国航空機工業が開発を担当、韓国空軍が運用する多種多様な輸送機を包括的に置き換えることを期待されており、エアバスC-295輸送機とロッキードC-130輸送機の代替を目指しています。現在韓国空軍にはC-130H輸送機12機とC-130J-30輸送機4機が配備されており、このほかにエアバスA-330-MRTT空中給油輸送機も配備されています。

MC-X輸送機は最大貨物量30tを見込み、全長40.3mと全幅41.1m、全高13.5mの双発輸送機を目指している。最高速度は926km/hで航続距離は7000㎞、現在日本のC-2を除けば国際市場にはエアバスA-400M輸送機が大型輸送機として販売されていますが、これは平時の末端輸送には大きすぎ、若干小型の機体のほうが各国へ需要があると考えられている。

韓国のKAI韓国航空宇宙産業が開発を進めるKF-21戦闘機は試作三号機によるAESAレーダーの機上搭載試験を開始しました、KF-21戦闘機は相性がボラメといい、兵装庫は有さないもののステルス設計を採用した、第五世代戦闘機に準じた第4.9世代戦闘機として開発を進めている装備です。その初号機初飛行は2022年7月19日に達成されています。

第4.9世代戦闘機という位置づけは開発リスクの高い第五世代戦闘機をあえて避けるとともにステルス性ではあらゆる第四世代戦闘機や低視認性というRCS低減構造を採用している第4.5世代戦闘機を凌駕するステルス性を付与するというもので、またステルス性を高める兵装庫を欠いた構造ですが、将来的には兵装庫を有する後期型も開発が検討中という。

試作三号機によるAESAレーダー試験は3月初旬に実施され、韓国空軍の第 3 飛行訓練航空団が試験協力に当たったとのこと。韓国では長らくAESAレーダー開発を進めており2020年代に入り漸く一定水準の技術を完成させています、KF-21戦闘機は2028年までに40機を量産し、120機を2032年までに配備、インドネシアもF-33として採用します。

韓国軍は射程3000㎞の玄武5型弾道ミサイル発射実験を開始します。これは2023年2月より開始された北朝鮮への抑止力三本柱の最後の一柱を担う戦略兵器という位置づけです。韓国軍は迎撃が難しい弾道ミサイルとキルチェーンプラットフォームという艦艇や航空機及び地上型巡航ミサイル飽和攻撃、ミサイル防衛以上を抑止の三本柱としている。

玄武5型弾道ミサイルについては厳密には最大射程は発表されていませんが、高高度に飛翔することで落下を秒速3400m/s以上に加速するとしており、これはロフテッド軌道を描く中距離弾道弾の速度に匹敵します、この種のミサイルを通常軌道で投射した場合は射程は3000㎞程度まで達すると考えられ、短射程でも長射程でも対応するという事にも。

韓国軍は玄武ミサイルを2010年代半ばの段階で2000有しています、この製造には900発の玄武ミサイルを2兆7000億ウォンを投じており、24時間以内に北朝鮮の軍事境界線付近の長距離砲を撃破する構想です。これらは2006年に新設された韓国ミサイル司令部隷下に配備しています。ただ北朝鮮核戦力への抑止力はこの玄武5型が要諦を担います。

ルーマニア政府は韓国との間でK-9自走榴弾砲の導入計画を交渉中です。これは韓国のハンファエアロスペース社がルーマニアの国営ロマームSA公社との間でK-9自走榴弾砲及び装甲戦闘車に関する輸出覚書を締結したもので、輸出に際しては国営ロマームSA公社によるノックダウン生産や最終的にはライセンス生産などの構築が目指されています。

NATO加盟国であるルーマニアにとり、限られた国防予算での防衛力近代化には安価で高性能という海外製装備が必要であり、韓国の各種兵器はその需要を満たす数少ない供給国である、このためルーマニア政府関係者は2022年秋から2023年初頭にかけて少なくとも三回にわたり韓国を公式訪問、実績のあるK-9自走榴弾砲の導入を検討してきました。

K-9自走榴弾砲はNATO加盟国では既にノルウェーやエストニアで採用されているほか、NATO加盟交渉中のフィンランドでも購入されています。その評価される点は1000馬力エンジンを採用した機動力の高さであり、今後K-9を原型とする軽戦車開発などが進められているため、主力戦車を保有できない諸国の有力な選択肢となるのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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