北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.10.07-2023.10.09)

2023-10-06 20:01:41 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 素晴らしい秋空と漸く涼しくなってきて安堵する今日この頃ですが、明日からの三連休について戦車にミサイルと航空機に護衛艦と市中パレードまで自衛隊行事を纏めてみました。

 小松基地航空祭、今週末最大の行事はやはりこれでしょう。10月7日土曜日に行われます小松基地航空祭2023、第6航空団と飛行教導群が展開する小松基地は現在、イーグル飛行隊3個が展開している訳ですので日本最大の、世界でもかなり大規模なイーグルのホームベースとなります。北陸本線小松駅が最寄り駅で、小松駅からシャトルバスが運行される。

 基地は小松空港と滑走路や管制塔を共用していますので小松空港付近から撮影される方もいるようですが、この航空祭はなんといってもイーグルの機動飛行、そして今年度は何機揃うのかの大編隊、今年一番のお楽しみは日伊合同訓練と日豪合同訓練に併せての特別塗装機の飛行展示参加、でしょう。さてさて北陸は雨が多い、お天気の程はどうなるのか。

 中部方面隊創設63周年記念伊丹駐屯地祭、10月8日日曜日に行われます。中部方面隊は西日本と四国及び東海北陸地方を防衛警備管区として受け持つ、自衛隊最大の方面隊で、2個師団2個旅団という規模は北部方面隊と同じ。ただ、脅威正面からは距離があるという事で軽装備主体、しかし大阪京都神戸と名古屋広島を防衛警備管区内に受け持つ重責も。

 伊丹駐屯地祭はもう一つ、今年度が中部方面隊にとり最後の戦車参加となります。来年度からはいちばん近いのは大分県の玖珠駐屯地西部方面戦車隊か、静岡県の駒門駐屯地機甲教導連隊となりまして、74式戦車はいよいよ見納めとなります。目いっぱい使った、使い切った戦車なのですが、後人にゆだねる事無く戦車部隊そのものが廃止とは、さびしい。

 玖珠駐屯地創設66周年記念行事、10月8日に予定されています。上記の通り、九州唯一の戦車部隊である西部方面戦車隊という西部方面隊直轄部隊である戦車部隊が駐屯、もともとは廃止された第4戦車大隊と第8戦車大隊から10式戦車を装備する戦車隊を継承した部隊です。近接戦闘装備である戦車、数も必要だと思うのですが、日本南端の戦車部隊だ。

 湯布院駐屯地創設67周年西部方面特科隊創設21周年記念行事は10月7日に予定されています。大砲やミサイルをみたい方は土曜日に湯布院へ、戦車をみたい方は日曜日に玖珠へ。両方みたい方は温泉でのんびりと休息を挟みつつ土曜日と日曜日に。なお、同じ大分県ですが土曜日に行く駐屯地を間違えて残念な事にならないよう、充分にご確認ください。

 普通科部隊の駐屯地祭としては、福島駐屯地と都城駐屯地が一般公開されます。第44普通科連隊の福島駐屯地創設70周年記念行事が先ず10月7日に市街パレードを行いまして8日の日曜日に駐屯地記念行事をおこなう。10月8日は都城駐屯地創設71周年第43普通科連隊創設61周年記念行事という。44と43ですが、福島県と宮崎県でちょっと遠いね。

 出雲駐屯地創設70周年記念行事、10月7日に市街パレードが行われ8日に駐屯地祭です。駐屯地に駐屯している第13偵察隊は来年三月に廃止改編が予定されている。ただ、この駐屯地は160名の偵察隊だけの駐屯地ですが、ここに第13偵察戦闘大隊が新編され、290名規模のかなり大きな部隊に切り替わりますので、新しい門出を祝えそうではあります。

 艦艇広報については今週末、三つ行われる模様です。10月7日と8日に川崎みなと祭訓練支援艦くろべ一般公開、10月7日と8日に護衛艦とね艦艇広報in高知宿毛港、そして10月8日に護衛艦みくま艦艇広報in別府国際観光港とのこと。本州と四国と九州で、ということですね。一般公開の詳しい時間については地方協力本部HPなどでご確認ください。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・10月7日・8日:福島駐屯地創設70周年記念行事
・10月7日・8日:川崎みなと祭訓練支援艦くろべ一般公開
・10月7日:小松基地航空祭2023
・10月8日:中部方面隊創設63周年記念・伊丹駐屯地祭
・10月7日・8日:護衛艦とね艦艇広報in高知宿毛港
・10月7日・8日:出雲駐屯地創設70周年記念行事
・10月7日:湯布院駐屯地創設67周年・西部方面特科隊創設21周年記念行事
・10月8日:玖珠駐屯地創設66周年記念行事
・10月8日:護衛艦みくま艦艇広報in別府国際観光港
・10月8日:都城駐屯地創設71周年・第43普通科連隊創設61周年記念行事

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-ロシア軍第247親衛空挺連隊長相次ぐ損耗と交代,東部戦線北部でのロシア軍攻撃が顕著に低下

2023-10-06 07:00:41 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ナゴルノカラバフにしてもコソボにしてもロシア平和維持部隊が機能していない為に地域紛争が再発する事例が出ています、これはいずれ日本を含め世界の負担となり得る。

 ロシア軍第247親衛空挺連隊長が3名辞任ないし戦死しているとのこと、将官さえ戦死している状況ではありますが9月23日付のイギリス国防省ウクライナ戦況報告において、空挺軍のなかでも最強と位置づけられる一つの連隊だけで親衛空挺連隊長が昨年2月以降次々と戦死しており、それだけ戦闘が激化しているとイギリス国防省は分析しています。

 第247親衛空挺連隊は緒戦でコンスタンチンジゼフスキー大佐が激戦地ミコイアイウで戦死し、今年8月にピョートルポポフ大佐が軍上層部を戦死者の遺体を後送しないことに抗議して辞任していて、その後任となったワシリーポポフ大佐が9月に入りオリキウ地区の戦闘で戦死したとのこと。連隊長以外の将校や兵士の損耗も高いと考えられる。

 空挺軍について、繰返す表現ですが空挺兵は一朝一夕に再編できるようなものではありません、いや、第二次世界大戦では、だからこそ連合軍もオーバーロード作戦やマーケットガーデン作戦など投入の時機を充分に計算していたのですが、こうした精鋭部隊の消耗は戦争そのものよりも、ロシアのポテンシャルそのものに影響を及ぼすように考えます。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 東部戦線北部での異常です。

 東部戦線北部でのロシア軍攻撃が顕著に低下しているという。ISWアメリカ戦争研究所9月23日付戦況分析において概況を示しました。これはGURウクライナ軍情報総局のブダノフ中将からの発言によるもので、ロシア軍は北部を占領していたロシア軍第41諸兵科連合軍を南部に転進させ、代えて第25諸兵科連合軍を派遣したとのこと。

 第25諸兵科連合軍は部隊の交代に難渋しており、この結果第41諸兵科連合軍の南部転進を急遽中部のバフムト占領軍へ転用したことで混乱が生じ、全般的な攻撃能力低下に陥っている、という。こうした混乱を背景にウクライナ軍は南部での反撃を順調にすすめており、ヴェルボヴェでの突破成功に続いて戦果拡張を続けているという。

 ヴェルボヴェでの突破は、ウクライナ軍が22日にBMP-2装甲戦闘車とMRAP耐爆車両とともにロシア軍が敷設した竜の歯と対戦車壕と塹壕陣地の三点からなる防衛線を突破している映像を示しており、23日までに撮影された民間衛星写真においてもその情報を裏付ける突破の様子が確認されているという。想定以上に展開がはやい。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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