北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.10.21-2023.10.22)

2023-10-20 20:12:18 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 京都三大祭の一つであります時代祭がいよいよ今週末挙行されるところですが皆様いかがお過ごしでしょうか、今週末の自衛隊関連行事紹介です。

 横須賀オータムフェスタ2023、今週末最大の行事といいますとこの海上自衛隊の行事でしょう。例年サマーフェスタとして行われてきましたが、一般公開か熱中症かという厳しい行事でしたので大事を取り秋の涼しい日に行われる事となったのでしょう。事前応募制ではありますが特務艇はしだて体験航海も行われ、いま貴重となった体験航海行事だ。

 横須賀オータムフェスタ2023、一般公開されますのは最新鋭護衛艦くまの、そして古参の護衛艦ゆうぎり、また潜水艦の上甲板も公開され陸上自衛隊車両装備品展示も逸見岸壁において行われます。吉倉桟橋が前部公開されるわけではなく、横須賀基地を代表するヘリコプター搭載護衛艦いずも、が見られないのは残念ですが明日0900時から1600時まで。

 日本原駐屯地創設58周年記念行事、陸上自衛隊行事として今週末注目の行事はこの日曜日に行われます日本原駐屯地創設58周年記念行事でしょう、戦車部隊駐屯地で行われる74式戦車の参加は、この日本原駐屯地創設58周年記念行事が最後であり、来年全国土の戦車部隊駐屯地を回っても、74式戦車は保存展示地区のみ、動いているものはいません。

 日本原駐屯地には第13特科隊と第13戦車中隊が駐屯、昔は四国の第14旅団隷下の第14戦車中隊が駐屯していましたがこちらも廃止、更に第13特科隊も年度末改編で姫路の中部方面特科連隊隷下となる予定であり、第13戦車中隊は第13偵察戦闘大隊戦闘中隊となり出雲駐屯地へ移駐予定、駐屯地は創設58年を経て大きく転換する節目の行事となる。

 下総航空基地開庁64周年記念行事、土曜日に行われます。下総という地名を見まして千葉県南部と勘違いされる方がいるようですが場所は柏市で一月の空挺団降下訓練始めが行われます習志野訓練場から見て奥の方に位置する航空基地、海上自衛隊教育航空集団司令部が置かれる海上自衛隊の航空基地です。この基地、昔は航空集団司令部も置かれた。

 下総航空基地は航空祭というかたちをとるのですが、あの混雑人ごみでコミケと並ぶという入間基地航空祭に比べますとかなり余裕がありまして、もちろん飛行展示も行われます。そしてこの基地の名物、いや迷物というべきか、有名なのはミニP-3C展示で、オートバイでP-3Cを模した展示が仮設敵の潜水艦を魚雷で真っ二つにする展示が行われます。

 北富士駐屯地創設63周年記念行事、土曜日に行われます。東部方面特科連隊、早い話が昔の第1特科隊の駐屯地となっていまして、南都留郡忍野村忍草の駐屯地です。第1特科隊の廃止は今年3月ですので文字通り改編後初の行事で、このほか駐屯地には富士学校部隊訓練評価隊も駐屯しています。ただ、第1機械化大隊の評価支援隊は滝ケ原の部隊だ。

 掃海艇つのしま尾道港一般公開、すがしま型掃海艇の一般公開で広島県尾道市西御所町の尾道港西御所岸壁にて、21日土曜日と22日日曜日と午前の部は1100時から1200時まで、午後の部は1300時から1600時までで最終受付は1545時が予定されています。大きな艦艇ではありませんが、その分は尾道港の歴史豊かな風景とともに見学ができるでしょう。

 峰岡山分屯基地開放日2023、こちらは千葉県南部の航空自衛隊分屯基地で第44警戒隊のレーダーサイトとなっています。明日土曜日の一般公開は0900時から1500時まで、航空機の飛行展示と地上展示や装備品展示、愛宕山三角点見学会などが予定されていまして、ポスターでは基地防空地対空誘導弾やUH-60J救難ヘリコプターが紹介されています。

 練習艦隊遠洋航海帰国行事。もうひとつ、こちらは一般公開が行われるわけではありませんが、遠洋練習航海を終えた練習艦隊が先ごろ横須賀基地へ帰国、そして帰国行事を行うべく晴海ふ頭に入港します。アメリカ、カナダとブラジルやペルーにコロンビアとアルゼンチンなど世界一周しました練習艦かしま、はたかぜ、晴海に並ぶ様子が見られるでしょう。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・10月21日:峰岡山分屯基地開放日2023
・10月21日:下総航空基地開庁64周年記念行事
・10月21日:横須賀オータムフェスタ2023
・10月21日:北富士駐屯地創設63周年記念行事
・10月22日:日本原駐屯地創設58周年記念行事
・10月21日・22日:掃海艇つのしま尾道港一般公開

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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防衛情報-ウクライナ情勢,ウクライナ軍ATACMS実戦使用!アメリカ供与の陸軍戦術ミサイルシステム

2023-10-20 07:00:44 | 先端軍事テクノロジー
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ATACMSは2000年代に陸上自衛隊でもその有効性について議論が在ったとされる装備です。

 ウクライナ軍はアメリカより供与されたATACMS陸軍戦術ミサイルシステムを実戦に初投入しました。これはゼレンスキー大統領自身が“きょうはアメリカに特別な感謝を表したい。バイデン大統領との合意は実行されている。ATACMSはその能力を証明した”と発言し、その実戦投入を発表したものです、ATACMSはHIMARSからも発射が可能です。

 ATACMS陸軍戦術ミサイルシステムは、アメリカ陸軍が1980年代にMLRS多連装ロケットシステム用に開発した射程の大きなロケット弾で、その射程は140㎞以上に達し、クラスター弾薬により後方の段列地区や飛行場と車両集積所などを狙うもの、ウクライナへ供与されているHIMARS高機動ロケットシステムからも発射が可能となっています。

 ゼレンスキー大統領に続いて、ウクライナ軍のザルジニー総司令官もATACMSに言及しており、ロシア軍への攻撃に用いたとしています。この攻撃はロシア軍側からもザポリージャ州のロシア軍高官がSNS上においてウクライナ軍からATACMSによる攻撃を受け港湾都市ベルジャンスクにおいて被害が生じたと発表し、映像なども掲載されています。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 型式としてはかなり古いMGM-140Aが投入されたもよう。

 ATACMSのウクライナ軍供与は戦況を変えうる重要な要素となっていますが、世界の国際報道はイスラエルのガザ地区情勢に注力されており、大きな論点とはなっていません。しかし、ATACMSは射程とともに破壊力が大きく、ロシア軍は現在のウクライナ軍確保地域からもアゾフ海にかけての補給路などが射程内に含まれ、南部戦線兵站に影響が。

 ベルジャンスクへのATACMSによる攻撃はロシア軍飛行場に対して実施されたとみられ、パンツィーリ防空システムと少なくとも5機の駐機中であったヘリコプターが全損、全体で二桁の航空機が損傷するとともに、飛行場周辺からはロケット弾本体、これは不発などではなく内部のクラスター弾薬を運搬するための筒、などが確認されているとのこと。

 MGM-140A,確認されている弾薬は1990年代に製造された弾薬で精密誘導型ではなく通常の長距離ロケット弾となっています。ウクライナ軍へどの程度ATACMSが供与されたかは発表されていません、ただ、これまで供与された弾薬よりも一発当たりの制圧面積は格段に大きく、また射程が大きいことは事実であり、戦況を左右する装備の供与といえます。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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