北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.10.28-2023.10.29)

2023-10-27 20:09:18 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 涼しくなったといいますか早朝は漸く寒さの気配を感じつつある今日この頃を皆様いかがお過ごしでしょうか、今週末は航空自衛隊と陸上自衛隊の航空祭が目白押し。

 浜松基地エアフェスタ浜松2023、日曜日に予定されています。第1航空団が展開する浜松基地は航空自衛隊発足式典が行われ名実ともに航空自衛隊はじまりの基地であり、また警戒管制部隊としてE-767早期警戒管制機とE-2C早期警戒機や最新E-2D早期警戒機部隊の上級司令部が置かれる戦略上の要衝、東海道新幹線浜松駅から5㎞と好立地だ。

 エアフェスタ浜松2023、飛行展示の予定を見てみますとブルーインパルスが参加します。そしてブルーインパルスは午後から、午前中に浜松基地の航空機や外来機のリモート飛行展示が行われますので、順光の撮影環境が整っている航空自衛隊広報館と航空祭会場、滑走路を挟んで撮影する二つの撮影場所をどのように移動するか、定点撮影か、鍵という。

 八尾駐屯地創設69周年記念エアーフェスタYAO2023、もう一つの注目行事はCH-47地上滑走体験飛行が300名抽選で行われる八尾駐屯地祭です。中部方面航空隊司令部と陸上自衛隊第3飛行隊の駐屯地である大阪の八尾駐屯地は、そもそも大阪第一空港として整備された大阪もともとの空の玄関口で、しかも航空祭であり駐屯地祭でもあるもの。

 エアーフェスタYAO2023、最大の目玉は大編隊飛行でしょう。年々陸上自衛隊ヘリコプター数の縮小が続いていますが、1航過だけとはいえ数十機のヘリコプターが頭上を行くのは中々の迫力です。そして訓練展示は、野戦や災害派遣展示と年度によって異なるものの野砲や戦車、今年度は機動戦闘車か、空包射撃とともにヘリコプターが飛行します。

 立川駐屯地創設50周年記念航空祭、もう一つ、例年は防災航空祭として行われている行事であり、この立川駐屯地の大編隊は自衛隊に加えて東京消防庁や警視庁に国土交通省から海上保安庁その他まで参加するため、50機規模の大編隊が組まれることもありました。今年度は立川駐屯地創設50周年記念航空祭、さてどのような展示となるのか、注目だ。

 施設学校開校72周年記念勝田駐屯地祭、上記まで航空航空航空祭と続いていましたが、こちらは駐屯地祭、有名なガールズ&パンツァーの舞台となった大洗からもほど近い勝田は常磐線沿線にありまして、施設関連機材は築城に障害除去に架橋に障害構築、不可能を可能にする職種ともいわれ、様々な装備品が展示し行進し訓練展示に参加します。

 留萌駐屯地創設70周年記念留萌市中パレード、土曜日に北海道の留萌で行われます。第26普通科連隊は沿岸部から道央に向かう隘路を防衛する第2師団隷下部隊、国道231号の留萌市内野本町交差点から花園町4丁目交差点にかけ実施されます。時間は1245時から行われ、北海道庁留萌振興局駐車場ではパレードの後に装備品展示も予定されている。

 桂駐屯地創設69周年記念行事、京都市内唯一の駐屯地での行事です。中部方面後方支援隊本部や関西補給処桂支処などが置かれる、かなり広い駐屯地で、観閲行進は支援車両中心に、かなり濃ゆい展示が行われます。訓練展示なども後方支援部隊ならではの内容、阪急からもJRからも近い駐屯地、駐屯地祭のあとは紅葉直前に西山三山拝観などもお勧め。

 三軒屋駐屯地創設68周年記念行事、岡山県の駐屯地です。前から気になっている第305施設隊と弾薬庫の駐屯地祭なのですが、FH-70の射撃や軽装甲機動車が参加しての近接戦闘なども展示される事がありまして今年度も、装備品の動的展示、というものが行われます。涼しくなったを飛び越して寒くなり始めた昨今、お出かけ計画が捗りますよ、ね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・2023年10月28日:留萌駐屯地創設70周年記念留萌市中パレード
・2023年10月28日:施設学校開校72周年記念勝田駐屯地祭
・2023年10月29日:立川駐屯地創設50周年記念航空祭
・2023年10月29日:浜松基地エアフェスタ浜松2023
・2023年10月29日:桂駐屯地創設69周年記念行事
・2023年10月29日:八尾駐屯地創設69周年記念エアーフェスタYAO2023
・2023年10月28日:三軒屋駐屯地創設68周年記念行事

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-MiG-31戦闘機キンジャール超音速ミサイル搭載黒海東部上空戦闘哨戒

2023-10-27 07:00:46 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 キンジャールミサイルの前方展開の話題を主題としますが先ずは東部戦線北部の情勢から。

 ISWアメリカ戦争研究所10月21日付分析によれば東部戦線北部でのロシア軍攻撃回数が激増しているとのこと。クピャンスク北東9kmのシンキフカとイヴァニフカで小規模攻撃20回、スヴァトフ南西15kmにあるナディヤで5回、クレミンナの南12kmにあるビロホリフカとスピルネ周辺地域で10回、攻撃を受けた。ロシア軍は前進していない。
 戦闘は少なくとも35回に及んでいますが、此処からわかることは、35回の攻撃にロシア軍が失敗しているという事、これは威力偵察であるのか連携の取れない突発的攻撃であるのかは分析が及んでいません。このほか東部戦線の動きとして、バフムト南西13kmのクルディウミフカにロシア軍が兵力を集中、ウクライナ軍の反撃を阻止する構えとのこと。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 MiG-31の話題です。

 ロシアのプーチン大統領はMiG-31戦闘機にキンジャール超音速ミサイルを搭載し黒海東部上空戦闘哨戒を開始したと発表しました。これは10月18日のプーチン大統領発言を10月21日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告が紹介したものです。黒海東部ではロシア軍機によるNATO軍機への挑発行動や妨害行動が頻発していますが、狙いは別に。

 地中海東部で行動するアメリカ海軍空母打撃群へのプレゼンスが目的ではないか、イギリス国防省はこう分析しています。キンジャールは射程2000㎞あり、プレゼンスは可能です。ただ、イギリス国防省はこの点について、キンジャールのウクライナでの実戦結果は芳しくなく、ロシア国内向けにアメリカへ優位であると示す事が目的だと分析しています。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 戦況はドニエプル川の方面でも動く。

 ドニエプル川渡河作戦について、ISWアメリカ戦争研究所10月21日付分析としてウクライナ軍は17日から18日にかけ、それまでの散発的な渡河作戦よりも規模の大きな渡河作戦を開始し、河岸から2㎞のキルンキー付近まで進出、21日の戦況分析時点でも東岸地域に橋頭保を維持しているもよう。ロシア軍は航空攻撃を行い排除を試みている。

 ロシア軍はこの地域に南部軍管区第49諸兵科連合軍と新編された第18諸兵科連合軍を配置していますが、第49軍第205自動車化狙撃連隊などはかなりの損耗を強いられているという。ロシア軍はカスピ小艦隊第177海軍歩兵連隊を増援に派遣していますが、ザポリージャ州西部での損耗から回復しておらず、ウクライナ海兵隊は橋頭保維持している。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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