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戦術核兵器配備発言で国連安保理緊急招集-ロシア軍戦術核兵器ベラルーシ配備が引き起こすNATOとの緊張

2023-04-02 07:00:05 | 国際・政治
臨時情報-ベラルーシ核配備
 ロシアのベラルーシへの戦術核兵器配備という状況を受け国連安保理は3月31日に緊急会合を招集しました。

 安保理緊会合、この懸念される背景には戦術核兵器が奇襲的に使用される懸念が高まった為として常任理事国のアメリカと非常任理事国のアルバニアが要請したかたちです。この戦術核兵器ですが、NATOへアメリカが前方展開させているB-61核爆弾があり、ロシアは自国のベラルーシへの戦術核兵器配備を正当化していますが、実は問題があるようです。

 ロシアの戦術核兵器はアメリカの戦術核兵器に対し、その多様性が特色となっています。これはアメリカが戦略核兵器、つまり所謂水爆や熱核兵器と呼ばれる、大陸間弾道弾や潜水艦発射弾道弾に搭載する極めて威力の高いもの以外、冷戦時代に様々な種類がありました戦術核兵器の内、NATOへ配備しているものはB-61核爆弾に限定しているのです。

 B-61核爆弾は自由落下方式の航空機搭載核爆弾で、これはNATOの意図しない運用、有事に際し相手国本土への攻撃等を行い戦争が限定核戦争から全面核戦争に拡大しないよう留意して、あまり遠くへ運べない核兵器を想定しています。対して、ロシアの戦術核兵器は多様性がありロシアの多くのミサイルは弾頭をHE弾頭か核弾頭を選択可能となっている。

 クラブ巡航ミサイルやイスカンデル短距離弾道弾、ロシア軍がウクライナで多用している各種ミサイルにも核弾頭型が存在しており、要するにB-61核爆弾と異なり、発射されてから命中するまで弾頭が通常弾頭なのか核弾頭なのかが極めて分り難い為、常に今後はNATOがベラルーシからのミサイル発射に対し、警戒態勢を執らねばならない、という。

 核兵器使用について、現在のロシア軍は野戦部隊の指揮官による独断での発射は出来ず、必ず大統領の許可を受け発射する事となっていますので、即座に前線部隊が必要を感じ核兵器を発射する危険な状況ではありません、しかし、B-61核爆弾としてNATOが前方展開させ、相手国に対してではなく運用國が自国領土内に限定して用いるには理由があるのだ。

 B-61核爆弾は自国内においてのみ使う、この厳しい縛りがNATOには存在するのですが、ベラルーシでの核兵器配備は、こうした核兵器を安易に使用しない枠組は未だ無く、仮にNATO軍がベラルーシへ地上侵攻した場合にベラルーシ国内でのみ使用する規定は存在しません。するとNATOへの核攻撃という危険性が、多少なりとも顕在化した事が問題です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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