■陸海空指揮通信の共通化
防衛省平成二九年度予算概算要求では、陸海空自衛隊の統合的な指揮通信と通信基盤整備が継続して実施されます。
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指揮統制・情報通信体制の整備、来年度予算概算要求では陸海空が従来独自の運用基盤に基づき整備されてきました情報通信基盤とサーバ部分及びソフトウェアが共通化され、統合機動防衛力整備に際する統合通信と指揮体制が整備される事となります。この整備により、上級司令部を通じず独自に各部隊の端末が相互間の通信指揮を一体化できるでしょう。
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システム予算、中央指揮システムの換装に44億円を要求、クラウドの共通サービス基盤等の整備へは8億円、陸上自衛隊のクラウド基盤整備に1億円、海上自衛隊のクラウド基盤整備へ39億円要求、航空自衛隊のクラウド基盤整備へ40億円が要求されています。なお、中央指揮システムの換装について29年度予算においてすでに設計費用が計上されました。
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最初から統合化しておけばよかったのではないか、という視点も当然思い浮かぶところではありますが、独自の運用需要に依拠したシステム構築が無ければ従来のシステム基盤では冗長性に限界があり、必ずしも統合化は準備が出来ているとは言い切れなかったものでした。陸海空自衛隊の任務に応じた統合基盤を構築可能な水準に漸く至った、ということ。
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抗耐性という視点ですが、これは共通化により全体として強化される事となります。システム統合により複数個所へサーバを設置し、運用する事となりますのでサイバー攻撃や核攻撃等により障害が発生した場合でも、別サーバを共通化し運用継続が可能となります、サイバーセキュリティ専門部隊が既に編成されていますのでシステム防衛も一体化される。
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データリンク能力の陸上自衛隊への整備も為されます、これは協同対艦戦闘体制の整備を主眼としたもので、遅れていましたがようやく実現します。対艦戦闘は海上自衛隊の艦対艦ミサイルや海空自衛隊の空対艦誘導弾、そして陸上自衛隊の地対艦ミサイル部隊が当たります、この中でも陸上自衛隊の地対艦ミサイル部隊は非常に規模が大きいものでした。
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陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊は5個連隊と教育所要0.5個連隊が整備され、各連隊は16両の6連装発射装置を装備しています、冷戦時代にソ連軍の大規模上陸を洋上で一挙に撃破するための重装備で、この遺産が現在の南西諸島への軍事圧力を跳ね除けている重要装備であると共に後継装備としまして新たに12式地対艦ミサイルシステムも完成しました。
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地対艦ミサイル連隊の打撃力は非常に強力なものですが、陸上自衛隊には哨戒機や潜水艦はありません、旧陸軍は何故か持っていましたが、こうした装備を欠いている為、地対艦ミサイルの目標標定は、標定小隊の捜索標定レーダー装置JTPS-P15を沿岸の高台まで進出させるか、水平線以遠の目標は電子隊の標定中隊の支援を受けるほかありませんでしたが此処がかわる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/21/f005490080d10c4851be39cbff9a7a63.jpg)
長射程の対艦ミサイル能力を最大限活かすべく、陸上自衛隊では陸海作戦協定を通じて海上自衛隊のP-3C,P-1等哨戒機からの目標情報を得る方針ですが、データ取得は音声通信となり、リアルタイムでの情報共有には適していません。ここが協同対艦戦闘体制の整備により、一種、日本列島ミサイル要塞化、というような防衛体制の整備が行われる訳です。
北大路機関:はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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防衛省平成二九年度予算概算要求では、陸海空自衛隊の統合的な指揮通信と通信基盤整備が継続して実施されます。
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指揮統制・情報通信体制の整備、来年度予算概算要求では陸海空が従来独自の運用基盤に基づき整備されてきました情報通信基盤とサーバ部分及びソフトウェアが共通化され、統合機動防衛力整備に際する統合通信と指揮体制が整備される事となります。この整備により、上級司令部を通じず独自に各部隊の端末が相互間の通信指揮を一体化できるでしょう。
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システム予算、中央指揮システムの換装に44億円を要求、クラウドの共通サービス基盤等の整備へは8億円、陸上自衛隊のクラウド基盤整備に1億円、海上自衛隊のクラウド基盤整備へ39億円要求、航空自衛隊のクラウド基盤整備へ40億円が要求されています。なお、中央指揮システムの換装について29年度予算においてすでに設計費用が計上されました。
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最初から統合化しておけばよかったのではないか、という視点も当然思い浮かぶところではありますが、独自の運用需要に依拠したシステム構築が無ければ従来のシステム基盤では冗長性に限界があり、必ずしも統合化は準備が出来ているとは言い切れなかったものでした。陸海空自衛隊の任務に応じた統合基盤を構築可能な水準に漸く至った、ということ。
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抗耐性という視点ですが、これは共通化により全体として強化される事となります。システム統合により複数個所へサーバを設置し、運用する事となりますのでサイバー攻撃や核攻撃等により障害が発生した場合でも、別サーバを共通化し運用継続が可能となります、サイバーセキュリティ専門部隊が既に編成されていますのでシステム防衛も一体化される。
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データリンク能力の陸上自衛隊への整備も為されます、これは協同対艦戦闘体制の整備を主眼としたもので、遅れていましたがようやく実現します。対艦戦闘は海上自衛隊の艦対艦ミサイルや海空自衛隊の空対艦誘導弾、そして陸上自衛隊の地対艦ミサイル部隊が当たります、この中でも陸上自衛隊の地対艦ミサイル部隊は非常に規模が大きいものでした。
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陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊は5個連隊と教育所要0.5個連隊が整備され、各連隊は16両の6連装発射装置を装備しています、冷戦時代にソ連軍の大規模上陸を洋上で一挙に撃破するための重装備で、この遺産が現在の南西諸島への軍事圧力を跳ね除けている重要装備であると共に後継装備としまして新たに12式地対艦ミサイルシステムも完成しました。
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地対艦ミサイル連隊の打撃力は非常に強力なものですが、陸上自衛隊には哨戒機や潜水艦はありません、旧陸軍は何故か持っていましたが、こうした装備を欠いている為、地対艦ミサイルの目標標定は、標定小隊の捜索標定レーダー装置JTPS-P15を沿岸の高台まで進出させるか、水平線以遠の目標は電子隊の標定中隊の支援を受けるほかありませんでしたが此処がかわる。
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長射程の対艦ミサイル能力を最大限活かすべく、陸上自衛隊では陸海作戦協定を通じて海上自衛隊のP-3C,P-1等哨戒機からの目標情報を得る方針ですが、データ取得は音声通信となり、リアルタイムでの情報共有には適していません。ここが協同対艦戦闘体制の整備により、一種、日本列島ミサイル要塞化、というような防衛体制の整備が行われる訳です。
北大路機関:はるな くらま
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