北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

IAEA国際原子力機関ウクライナ核管理支援へ,ロシア軍ダーティーボム核汚染爆弾使用懸念

2022-10-27 20:01:41 | 国際・政治
■南部ヘルソン占領地留意点
 ダーティボム、劣化ウランから高濃度核廃棄物まで危険性には多寡はあるのですが仮に実際の使用と成ればウクライナにも欧州は勿論日本を含めた世界に影響は甚大だ。

 IAEA国際原子力機関は24日、ウクライナ国内の核関連施設へ査察官を派遣すると発表しました。これはウクライナ政府の要請を受けてのもので、核関連施設の名称は明らかにはされていませんが、二カ所に派遣するとのこと。この施策は先日、ロシアのショイグ国防相によるウクライナによるダーティボム使用の懸念があるとの主張への、即座の反論です。日本にできる事は無いか。

 ロシア政府の主張として、ウクライナ軍は劣勢を挽回するために秘密研究所において秘密裏にダーティボムを製造しようとしているというものがあり、ウクライナ政府はこの疑惑を払拭するためにも第三者機関であるIAEA国際原子力機関に国内の核関連施設情報開示を積極的に行い、核管理がなされている証明を行うことで陰謀論へ対抗する構えでしょう。

 IAEA国際原子力機関のグロッシ事務局長は当該施設の一つについては9月にもIAEAが査察を行っており、この際にも申告外核物質などは見つかっていないとしています。一方で、IAEAが正確な調査とともにウクライナ側に疑惑の根拠がないと示すには、ロシア側が逆にダーティボムを使用する懸念があり、ウクライナに責任を押しつける懸念が拭えないのだ。

 ヘルソン州でのロシア軍大規模撤退兆候、上記の懸念に大きな根拠となるのはウクライナ軍が25日に発表した南部ヘルソン州ロシア軍占領地においてロシア軍撤退の兆候がある為です、ウクライナ軍に依ればドニエプル川東岸の占領地について、ロシア軍は陣地構築を行いつつ、後方である西岸地域において陣地構築よりも退却路を整備しているとのこと。

 ドニエプル川東岸、つまりロシア本土側、この占領地では地雷敷設が行われているものの陣地構築よりも、地雷を敷設しない連絡経路を残しており、これが大規模な撤退に用いる際の退路ではないか、独自の分析を発表しました。なお、ウクライナ当局の分析であり、当該地域では第三国メディアは戦闘地域であり確認が難しい状況ではあるのですが、ね。

 ヘルソン市においてもロシア占領軍が市民に対してロシアへ移動するよう警告を出しており、またヘルソン市占領軍による軍政による行政サービスが10月下旬から停滞しているとCNNなどのメディアが報じています。これをロシア側は大規模な市街戦を懸念してと発言していますが、仮に当該地域にロシアがダーティボムを使用した場合はどうなるのかと。

 ダーティーボムは核廃棄物などを爆弾の周囲に取り付け、火薬により拡散させるものです。核爆弾ほどの破壊力はなく核廃棄物が広範囲に飛散するのみであり、また中性子爆弾ほど近距離であっても車両や建物内などで即死するほどの放射線量ではありません、しかし広範囲で福島第一原子力発電所の事後直後除染前の敷地内よりも放射線量は高くなります。

 ドニエプル川周辺地域やヘルソン市に対して、仮にロシア軍がダーティボムを使用した場合、建物などの破壊は最小限ですが高濃度核汚染により数ヶ月から数年間、除染が完了するまで市街地をウクライナ軍が奪還することは不可能となります。これはロシアが2014年に占領したクリミア半島へのウクライナ軍接近へも牽制する効果があるのかもしれません。

 ロシア軍の行動について、しかしウクライナ軍はヘルソン市に対して軍政機構が撤退している一方で戦闘部隊が増強されているとの分析も示しています。これはウクライナ国防省情報総局が25日にCNNの取材に対し示した見解で、撤退しているのはロシアの金融機関と行政機関及び負傷者であるとし、撤退した分戦闘部隊を代わりに増強しているとのこと。

 占領地での徴兵、ロイター通信が24日に報じたところに依れば親ロシア派武装勢力はヘルソン州においてロシアへ退去を拒んだ住民に対し義勇兵への参加を呼びかけています。いまのところ任意での志願をもとめる形ですが、ロシア軍に呼号する武装勢力ははドネツクにおいて過去強制的な徴兵を行っており、今回はどうか今後の動静が注目されるところだ。しかし、それにしてお北海道の隣の隣国は酷い。

 ヘルソン市北方にあるカホウカダム、ロシア軍が警戒しているのはヘルソン市への緊要地形にウクライナ軍浸透の兆候があるためで、ここを占領された場合、ロシア軍は、6月にウクライナ軍がマリウポリ守備において直面したような包囲の脅威にロシア軍が曝される懸念があるのかもしれません、ただ、戦闘部隊増強の情報がただしければという前提です。

 戦闘部隊の増強は、まさか自軍の駐屯地域にダーティボムを使用するとはまともな指揮系統を持つ軍隊では考えにくい為、ヘルソン市を核汚染させる懸念は低いことを逆に示す構図だ。一方、仮に使用される場合、どういった指揮系統で使用されるかは未知数の部分が多く、今この瞬間もロシアによる攻撃、核汚染の脅威が続いていることだけは、事実です。


北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシア軍ダーティーボム核汚染爆弾使用懸念のウクライナ情勢と福島第一原発事故教訓生かせぬ無防備大国日本

2022-10-27 07:01:44 | 国際・政治
■臨時情報-ウクライナ情勢
 核汚染爆弾ダーティボムが使用される懸念に対し原発事故を経験した日本が除染装備等何かできない後考えた際、日本は次の原発事故さえまったく無防備のままと気付かされました。

 ロシア軍によるウクライナでのダーティボム使用の懸念、こうしたものが高まる中、仮に使用された場合に対処できる除染装備などをウクライナへ供与すべきと、考えたのですが、日本は2011年にあれだけの原発事故を経験していながら、まったく除染装備などが増えていないということに、改めて嘆息と危機感と、そしてもちろん安全保障上懸念を感じます。

 福島第一原発事故、除染は未だに機関困難区域があるのですが、除染は放射性降下物が付着したあと、短時間であればあるほど容易です。それは短時間ならば洗い流せる、放射性物質には水溶性のストロンチウムなど、染み込むものや土壌やコンクリートなどに吸着するなど、付着から時間が経つとともに流すから削り取り除去、時間と共に困難が増すのだ。

 原発事故後、例えば放射性物質が降下している最中であれば、スプリンクラーなどにより建築物に付着することを回避できます、そのまま降下物は流れ出てしまいますが、一カ所に凝集しない限り年間線量許容値をこえるリスクは低く、大量の水で付着を防ぐ方式は例えば海上自衛隊の護衛艦などにも放射能除去装置として採用されている一つの王道と云う。

 日本の除染は、原発敷地内の原子炉冷却作業などに必要な場合をのぞけば空間線量が十分低下したあとで、高圧放水装置による除去と建設機械による汚染土壌除去、という方式で用いられています、故に高線量地域での除染活動を行う能力は、自衛隊の化学科部隊と一部の施設科部隊しか有していないのが現状です。その規模は限られ、また、民間には無い。

 NBC防護能力を有する車両が十分あれば、万一使用された場合に備えウクライナへ供与することも可能なのかもしれません、核汚染から人命を守る装備を、まさか日本の平和団体であっても批判しないでしょう、批判するならばそれは、ウクライナ人はロシアに絶滅されるべき、という差別的な団体が平和団体を自称しているにすぎません。ただ、問題が。

 師団に2000年代までは一個小隊、化学防護小隊があっただけでしたが、現在は特殊武器防護隊という中隊規模の部隊へ強化は為されています。ただ、これとても核攻撃や化学兵器などによる攻撃を受けた際の部隊防護と装備除染などが行える程度でしかなく、もし日本の市街地がダーティボムにより攻撃を受けた場合は、想定されていないという現実がある。

 これは自衛隊の本来任務に核攻撃からの民間防衛が含まれていないためなのですが、そうした場合、国民保護法の観点から地方自治体が責務を負うこととなります。汚染された地域、線量が十分さがるまで帰還困難区域に指定し避難指示を行うくらい、原発事故と異なりその費用や補償金を交戦国から得る方法が非常に限られ、自ら除染するほかありません。

 原発事故さえ、次の原発事故を起こさないことに注力しているだけで、電力会社にはNBC防護能力のある車両や遠隔操作式の建機など、放射性降下物の汚染状況下で行動できる装備が充分、というよりも試験用の若干数さえありません、結局日本は、福島第一原発事故を受けて、補償金というお金で解決する手段以外、学ばなかったというのが残念ですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都発幕間旅情】長浜城(滋賀県長浜市)羽柴秀吉から山内一豊,姉川の戦いと賤ヶ岳の戦いそして山崎の戦いへ

2022-10-26 20:22:41 | 旅行記
■城址公園が湛える歴史
 紅葉の季節は湖北の涼しさが寒さへ移ろう証左なのですが青空に微かな木々の色づきが鮮やかに映えます。ここは城址公園であり模造天守が建つのみですが当地の歴史は本物だ。

 長浜城、羽柴秀吉が初めて城持ち大名となった城郭でした。築城は天正元年の西暦1573年ですが、完成までには時間を要したという、この当たりは遺構が残っている部分が僅かですのでまだまだ研究の余地があるのですが、小谷城の構造物など残ったものを移築した。

 宝厳寺という竹生島の寺院が修復用に浅井長政が樹木を備蓄していましたのでこれらも転用したという。ただ、秀吉は後年、この事を気に掛けていたようで晩年に宝厳寺の再興を遺訓として残しています。こうした事で、城郭が完成するまでには数年、五年近く要した。

 羽柴秀吉は小谷城下町をそのまま長浜に移築し、またこの際に城郭造営へ町人農民商人はては僧侶まで動員し突貫工事を試みたともいわれています。ただ、羽柴秀吉自身の入城は築城から四年後、勿論城郭を喜んだのでしょうが、落ち着く時間は僅かだったようです。

 京都改造を筆頭に秀吉は都市計画と緻密な動員計画を支える万全の兵站構築という、勝ち目の追求に余念の無い武人であったことは、その道程を辿る事で気付かされるところです、そして都市計画を一から構築したのは、ここ長浜の城下町造営が初めてといえるでしょう。

 堀秀政が城主を任されたのは天正9年こと西暦1581年のことで、命じたのは織田信長です。これは羽柴秀吉が中国遠征として遠く長浜を離れていた事を受けてですが、中国遠征として毛利攻めが成功した暁には、羽柴秀吉にはより広大な所領を考えていたのでしょうか。

 本能寺の変、さてこの天正9年という年号を見ますと皆様お気づきの通り、堀秀政に城主を命じた織田信長は本能寺にて、明智光秀の謀反により最期を迎えます。いや、長浜城はその日から戦いの最前線となりました、明智光秀に呼応した阿閉貞征が攻めてきたのです。

 明智光秀に呼応した阿閉貞征は秀吉の与力、身内に裏切られた構図はここにもありましたが北近江伊香郡を所領に持つ阿閉貞征、元々は浅井長政の家臣であったのですが小谷城陥落前に織田信長に降伏、有岡城包囲戦や姉川の戦いに参陣しています、が裏切りました。

 中国大返しで迅速に京都まで戻りました羽柴秀吉は、山崎の戦いで明智光秀を破りましたが、此処にも参陣していた阿閉貞征ですが、当然撃破され一族郎党全員磔刑となりましたのは、まあ仕方ない。山崎の戦い、しかし秀吉が引き返すのが早過ぎるという話は、ある。

 長浜城、中国遠征を行っていました秀吉、ただ一族郎党全員と云う訳ではなく秀吉の正室寧々さんと実母仲さんは、ここ長浜城に残しているのですね、そして情報として明智軍が信長の安土城も、思い入れ或る長浜城も落城させたという、それは焦るだろう、とおもう。

 山崎の戦いに至る中国大返し、奇跡的な速度と云われる秀吉の転進ですが、姫路城はじめ秀吉は長浜から広島に至る長大な兵站線を中継点と共に構築しており、人員だけ遮二無二引き返すだけならば難しい事ではない、その先に愛する妻と大好きな母が居るなら、なお。

 山内一豊、放浪の果てに織田家家臣となり羽柴家人となりました後の武将が、次の長浜城主となります、姉川の戦いで初陣を飾った一豊は三木城攻城戦と鳥取城包囲に高松城水攻めに参陣、賤ヶ岳の戦いでは前哨戦で一番槍を果たした勲功から長浜城主を命じられます。

 城郭の遺構は僅かしかありません、天守閣の位置さえ今は琵琶湖に沈んでいます、しかし公園と桜並木や椛の木々が湖北の冷たい風と共に揺らぐここ琵琶湖畔の城址には培われた壮大な歴史浪漫を併せ、その歴史を伝える城下町とともに静かに栄華を伝えているのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都発幕間旅情】長浜城(滋賀県長浜市)浅井長政小谷城から琵琶湖畔今浜へ羽柴秀吉最初の城郭その城址公園

2022-10-26 20:00:35 | 旅行記
■碧き琵琶湖畔の長浜城址
 京都駅から新快速で一時間と五分、琵琶湖の対岸に先程まで目の前にあった比叡山と比良山系を遠く望むところに城郭とそして城下町があります。

 長浜城、北陸本線長浜駅は特急サンダーバードが湖西線を通り福井金沢へ急ぐ中、新快速の基点駅である長浜駅、そのホームを琵琶湖の方へ視線を移しますと、天守閣が、しっかりと凛として威容を示しているのです。北陸本線が通る通り、昔からの交通要衝という。

 滋賀県長浜市公園町に立地しています城郭は、中世の城郭、といたいところですが長浜市長浜城歴史博物館といいまして、所謂再建天守閣であり模造天守閣で城郭の建築様式を採用しました歴史博物館です、ただ、城郭は模造でも城下町の風情は当時の気風を残します。

 羽柴秀吉が初めて城持ち大名となった、記念すべき城郭が長浜城でした。もっとも城郭の大半は天正地震による城郭崩落など、破壊に見舞われまして、その後復旧も行われているのですが現存しません、天守閣さえ当時と別のところに歴史博物館として再演されました。

 天正元年こと西暦1573年、織田信長の配下羽柴秀吉は近江の雄浅井長政を破りました、この勲功は大きく織田信長は遂に近江琵琶湖湖岸をその勢力下に置き、尾張と美濃の拠点から大きく京都へ上洛の道筋を建てる事となります、秀吉はこの時浅井氏の旧領を拝領した。

 小谷城、浅井長政の居城でした。小谷山は陽光495mと高く、山頂の城郭遺構がありますが登山口から本丸曲輪部分へ徒歩で30分ほど要するという立地で、あの有名な姉川の戦いは、元亀元年6月28日こと西暦1570年7月30日、この近くが戦場となっています。

 梯郭式山城であった小谷城は山城としては日本有数の規模であったという、二重天守が山頂に威容を放っていたといいますがしかしどれも現存せず、曲輪に堀切と土塁、僅かな石垣が残るのみという。凄い山城であった小谷城に対し長浜城は水の城といえるものでした。

 琵琶湖の湖畔にあった長浜城、今浜という地形を利用した城郭とされています。羽柴秀吉は最初、小谷城に入城しようとしたのですが山城である堅城は敵を寄せ付けないばかりか領民から遠すぎ、また城塞単体では包囲された際に持久に限度がある故に別の城郭を探す。

 今浜という地形は、これは現在の長浜駅周辺が羽柴秀吉以降連綿と都市計画と整地造成を続けてきました結果ですので分り難いのですが、砂州が三角州のように広がり、短期間で掘割を含めた造営が可能であるとともに、琵琶湖の水運を最大限活用できる地形だった。

 城郭は、比喩ですが天橋立のような地形で、琵琶湖に面した砂州を御殿として活用しその砂州の付け根の地域に天守閣と櫓を配置していたとされます。天橋立と異なるのは内海側が港湾として活用されており、要するに兵站拠点として湖水輸送を最大限活用している。

 掘割は、内堀と中堀に外堀があったといい、内堀が港湾としての機能を有していました。水上から攻められると脆弱性はあるのかもしれませんが、当時の船舶は琵琶湖を越えた単独での上陸作戦が技術的に難しいものでした、特に琵琶湖は周辺を友軍が抑えています。

 内堀と中堀の中間区域には家臣団の屋敷が広がり、しかし城下町は交通利便性を考え、道路は整然と直線で結ばれていたという。防御を想定するならば当時直線は採用しませんので、羽柴秀吉はこの長浜城を純粋に策源地であり、兵站拠点として考えていたのでしょう。

 独立式望楼型三重五階の天守閣は1983年に造営されています。築城年は天正元年の西暦1573年となるのは前述の通りですが、廃城年は慶長20年こと西暦1615年となっていまして、400年以上前に廃城となっています、しかし城下町は彦根藩が管理し、今に至ります。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北朝鮮船舶境界線一時越える-韓国白翎島北西沖中間線付近,韓国軍が警告射撃-北朝鮮も海上へロケット砲を射撃

2022-10-26 07:01:44 | 国際・政治
■臨時情報-朝鮮半島情勢
 我が国周辺情勢では先日提起した台湾海峡と共に朝鮮半島情勢も無視できない安全保障環境です。

 24日、北朝鮮と韓国の黄海上軍事境界線において一時緊張する事案が発生しました、北朝鮮船舶が24日1542時頃、白翎島北西の境界線を越えて航行したため、韓国側が警告射撃を実施したとのこと。この警告射撃を受け北朝鮮船舶は退去したとのことですが、北著戦はその一時間半後、通告なしでのロケット弾10発を海上に発射、挑発行動を行いました。

 韓国軍と在韓米軍は共同で24日から27日までの期間。北朝鮮が過去に行ったような島嶼部での挑発行動へ対処する演習を実施中であり、まさに想定した事態と重なる状況となった、こうみることもできるでしょう。接近していたのは商船とのことです。北朝鮮側は接近の事実を認めず、韓国側の船舶侵入があったとロケット砲撃の実施を正当化しています。

 西海五島というこの海域は韓国の離島です、そして南北軍事境界線よりも北方に位置するのですが、この南北軍事境界線を制定することとなった朝鮮戦争において、この地域の離島は北朝鮮軍のしんこうに対して警察や住民義勇兵などが山間部で遊撃戦を展開したことで北朝鮮ではなく自由主義圏である韓国に残ることができた、という歴史があるのですね。

 延坪島砲撃事件、過去には北朝鮮が突如この西海五島を砲撃する事件も発生しており、近年では2010年8月23日に警告なしでの多数の砲弾を打ち込む事件が発生、住民に死傷者がでており、守備に当たる韓国海兵隊がK-9自走榴弾砲により反撃し152mm砲や155mm砲など双方併せて数百発の砲撃戦となる事案が発生しています。同じ西海五島での事案だ。

 11km、この西海五島はもっとも朝鮮半島に近い離島では僅か11kmしか離れておらず、過去に幾度も係争状態が発生しています。具体的にいえば領土問題という、両国が相手国を認めていないという事情もあるのですが、11kmでは境界線まで中間水域を設定するにも限られた海域しかありません、そしてこの海域はワタリガニなどの好漁場でもあるのです。

 哨戒艇とコルベット同士の戦闘など2000年代に入ってから散発的な戦闘が発生しており、一方で沿岸部に近い好漁場は水産資源を重視する北朝鮮には一大消費地である中国とも近い黄海の漁獲量も相応に比重が高く、南北朝鮮の緊張という問題にあわせて水産問題という、どの海域でも起こる摩擦要素が、緊張を高いまま推移させる構図、対立な根深い。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【防衛情報】将来ヘリコプターFVL計画とUH-60Vヴィクター,ISV歩兵分隊車両とJAGM統合空対地誘導弾

2022-10-25 20:00:54 | 先端軍事テクノロジー
■特報:世界の防衛,最新論点
 今回はアメリカ軍の回転翼航空機や可動翼航空機などの最新情報を纏めてみました。

 アメリカとオランダは将来ヘリコプターFVL計画で提携を発表しました。アメリカ陸軍は海兵隊のMV-22オスプレイ可動翼機のような高速の垂直離着陸対応輸送機を保有しておらず、この遅れを取り戻す計画が将来ヘリコプターFVL計画となっています、この計画に2022年、オランダが参入する事となりましたが、NATOでも同様の計画が推進中です。

 将来ヘリコプターFVL計画には、FLRAA将来長距離打撃航空機、FARA将来偵察攻撃航空機計画、将来無人航空システム計画など多種多様な計画が並行して進められており、この為にアメリカ陸軍ではFARAの開発に31億ドルとFLRAA開発には36億ドルを今後5年間に投じるという、陸軍将来装備体系では最優先事項の一つとして重視しているもの。

 NGRC、オランダではもう一つNATOが開発する高速ヘリコプターの開発にも参加しており、これはNGRC北大西洋条約機構次世代回転翼航空機能力構築と称されています。将来的にはアメリカの機体をNATOが採用する布石となるのか、それともオランダは似た二つの計画を天秤に掛けるのか、オランダはウクライナ戦争を受け同盟重視を掲げています。
■ブリストウヘリコプターズ
 AW-609可動翼機は初飛行までは順調なのですが流石に軍用として開発されている訳ではないので資金が集まらなければという、民間の限界を感じるところだ。なにか三菱のMRJと同じ様な印象を受ける。

 ブリストウヘリコプターズ社はレオナルド社が進めるAW-609可動翼機計画への参画を発表しました。ブリストウヘリコプターズはイギリススコットランドのアバティーンに本社を置く航空会社でヘリコプターによる空輸や人員輸送、操縦士教育から捜索救難までを担う会社で、2018年までは参加に固定翼旅客機を運航するイースタン航空を保有していた。

 レオナルド社製航空機をブリストウヘリコプターズ社はAW-109やAW-139にAW-189など90機所有しています。同社の参画はティルトローター機、可動翼機が従来軍用輸送に限られていたのに対して民間旅客輸送という次の段階へ展開する事を意味します。なお、AW-609は既にアメリカでの民間航空型式証明を付与、旅客機として運用が可能です。

 AW-609可動翼機はベルヘリコプター社とアグスタウェストランド社が合弁会社BAACベルアグスタエアロスペース社を設立し開発していたもので2003年に初飛行、2015年に試作機の墜落事故を起こしましたが2021年に量産初号機が完成、全長13.45mで自重は4.7t、乗員2名に加え人員9名を輸送可能で巡航速度509km/hと航続距離1389kmを誇ります。
■UH-60Vヴィクター
 航空自衛隊が老朽化したUH-60J救難ヘリコプターを退役させていますが世界を見れば延命する選択肢はあるのです、一寸もったいない。

 アメリカ陸軍はブラックホークシリーズ最新型となるUH-60Vヴィクターに関するIOT&E初期運用試験を完了させました。UH-60Vは現在の最新型であるUH-60Lを能力向上させた改良型です。IOT&E試験はウィスコンシン州フォートマッコイ陸軍試験場において7月5日から試作機5機を用い三週間に渡り実施され、今後は量産改造へ進む計画です。

 UH-60Vヴィクターの改良点は電子部品を中心としたもので、ノースロップグラマン社製デジタルコックピットへの換装が含まれています。興味深い点は既存のブラックホークからの改修に軸点を置いている点で、陸軍は将来の複合ヘリコプターなど野心的な新型機開発と並行し、今後も数十年間に渡りブラックホークを運用し続ける方針という点でしょう。

 UH-60Mブラックホークなどが改修の対象となり、夜間及び全天候での運用性能や整備における自動診断能力などが飛躍的に向上するとのこと。先ず量産改修機の引き渡しは九月中に予定されており、更に2022会計年度内に陸軍第106航空連隊第一大隊へ最初の量産改修機が配備されることとなり、続いて既存のUH-60で760機がその改修対象となります。
■JAGM統合空対地誘導弾
 陸上自衛隊もこんな感じでできるだけ陸海空のミサイルを共通化すべきなのですよね。

 アメリカ国防総省はJAGM統合空対地誘導弾の量産開始を決定しました。これはロッキードマーティン社とともにアメリカ海兵隊において実施されていたAH-1Zヴァイパー戦闘ヘリコプターへの適合試験が改良した事を受けての施策であり、先行して陸軍のAH-64Eアパッチガーディアン戦闘ヘリコプターでの適合試験の完了とともに目処がつきました。

 JAGM統合空対地誘導弾はヘルファイアロングボウおよびヘルファイアーロメオの後継となる装備ですが、MQ-1無人機やMQ-9リーパー無人攻撃機及びMH-60Rシーホークなどからの運用、そしてストライカー装甲車用多目的砲塔であるM-SHORADやLCS沿海域戦闘艦等への搭載も想定、ヘルファイアミサイル用のM299兵装架からの発射が可能です。

 中射程型であるJAGM-MRでは射程が16km、マルチモードガイダンスセクションという複数の誘導方式を併用しており、セミアクティヴレーザー誘導に加えMMWミリ波レーダーを併用する事で移動目標や航空機に対しても撃ち放し方式での正確な命中が可能とのこと。これにより各種ある陸海空海兵隊のミサイル体系を統合化する事が期待されています。
■ISV歩兵分隊車両
 海兵隊のグロウラーをそのまま採用する訳にはいかなかったのかなとはおもうところ。もちろんISVの方がかなり大きいのですが敢えて新型を開発せずともと考えてしまう。

 アメリカ陸軍はISV歩兵分隊車両の空挺部隊での運用試験を本格化しています。試験はマサチューセッツ州ネイティックにある米陸軍戦闘能力開発司令部において進められていて、空挺部隊の他に特殊部隊での運用も進めている。具体的には複列空中投下プラットフォームという空挺投下梱包に車両を収容し、空挺投下の衝撃をクレーン落下で再現します。

 複列空中投下プラットフォームに搭載しての投下試験は、落下傘を用いた場合でも立体駐車場から落下した場合よりも強い衝撃が加わるために破損しないかの私見、また横転した場合や湿地帯等に落下した場合の車体耐性等を試験します。ISV歩兵分隊車両は市販車であるシボレーコロラドZR2を転用し部品を90%市販車のまま軍用とした機動車輛です。

 ISV歩兵分隊車両は10名をかなり無理矢理ですが収容可能、装甲はありません。自衛隊では高機動車に当る車両です、アメリカ軍はハンヴィー高機動車の後継に軽装甲車であるJMTV統合戦術車輛を採用、頑丈ではあるのですが空輸などには重すぎて不向きです。現代の軽歩兵は歩兵といえど防弾装備やミサイル等重く、その為の機動車輛となっています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロシアのショイグ国防相がダーティボム(放射性汚染爆弾)に言及,ウクライナ使用準備を主張-偽旗作戦を懸念

2022-10-25 07:00:51 | 国際・政治
■臨時情報-ウクライナ情勢
 日本のロシアとの外交と共に防衛安全保障の対象としてのロシアは、やはり難しい隣国だという認識を今月だけでも何度改めたことか、と。

 ダーティボムとは。核廃棄物などの放射性物質などを爆弾の周囲に充填し意図的に散布する兵器です。ロシアのショイグ国防相は23日、NATO各国の国防相へ電話階段を申し込み、ウクライナ側がダーティボムを使用しようとしていると一方的に主張した。これに対してウクライナのゼレンスキー大統領はロシアのいつもの捏造情報だとして強く反発している。

 ロシア軍がダーティボムを使おうとしている一種の偽旗作戦ではないか。懸念されるのはこちらのほうの懸念です。ダーティボムは核廃棄物を散布し、高レベル放射性汚染地域を意図的に作り出す用途で用いられるのですが、これから自国領土を奪還しようとしているウクライナ軍が、これを散布した場合、移動を制限されることになり意味がないのですね。

 ウクライナ軍に対してロシア軍が使用する場合は、例えばイラン製無人航空機に搭載し散布するなど、運搬手段がありますが、広範囲を核汚染した場合、部隊の集結や移動に大きな制約が加わるとともに、特に農耕など一次産業に対しては破滅的な破壊力を持つ攻撃となります。それでいてこの攻撃、核攻撃ほど国際的非難やNATOの反撃などはありません。

 IAEA国際原子力機関などは重責が有る。ウクライナは核不拡散条約批准国であり、例えばウクライナ国内の核燃料蓄積については十分な情報開示を受けているため、ロシア軍によるこうした偽旗作戦が懸念される状況ではIAEAによる確認宣言などが大きな意味を持つこととなり、逆にロシアのダーティボム使用を抑止し得る重要な責務をもう事となります。

 戦術核兵器使用を示唆していたロシア軍ですが、戦術核兵器使用ならばアメリカ軍が介入するとのバイデン大統領の発言、ホワイトハウス報道官は即座に火消し二当たりましたが、加えてNATOのストルテンベルク事務総長もNATO介入をせざるを得なくなるとの発言など、ロシア側にとりその使用での欧米の軍事介入リスクを高めただけに終わりました。

 しかし、ロシアの現状は厳しい、ウクライナ軍は南部ヘルソン奪還に向けての兵力集中を行っていると伝えられ、これも前回のハリコフ州奪還攻勢と同じ陽動の可能性もあるのですが、仕方なく第一次大戦式の塹壕を掘るほかないという装備不足のロシア軍にとり、大量破壊兵器以外で決定打となる装備の模索に忙殺されているという、状況なのかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【防衛情報】スロバキア軍CV90選定とアメリカ陸軍MPF軽戦車計画,韓国軍K-808KW2指揮通信車

2022-10-24 20:17:54 | インポート
週報:世界の防衛,最新11論点
 今回は陸軍関連の11の話題を集めました。陸上自衛隊も予算の枠よりも戦力と抑止力というものを真剣に考える為には欧州はじめ各国の努力をもう少し参考とすべき様に思うのです。

 スロバキア軍は次期装甲戦闘車としてスウェーデン製CV-90装甲戦闘車を選定しました、スロバキア軍では冷戦時代の老朽化した東側仕様のBMP-2装甲戦闘車を置き換えるべく次期装甲戦闘車を選定していました。今回選定されたのはCV-90の最新仕様となるCV-90-mk4となります。今回CV-90が選定されたのは現地生産方式が評価されました。

 CV-90はスウェーデンのFMV社による設計ですが流通はBAEシステムズ社が担当しています、BAE社はスロバキアの防衛産業と部分生産や最終組立及び定期整備や維持部品生産による合弁会社や提携を提示しています。CV-90はスウェーデン、ノルウェー、スイス、デンマーク、エストニア、フィンランド、オランダで採用、欧州標準的な装甲戦闘車です。

 40mm機関砲を搭載するCV-90はスウェーデン積雪地域を想定した幅広の履帯を採用した為に重量増大に対しても設置圧増大を実用範疇に収める事が出来、一方で40mmCTA機関砲や35mm機関砲に30mm無人砲塔や機銃を搭載しない兵員輸送型など多種多様な運用に対応し、また105mm軽戦車型や120mm自走迫撃砲など派生型の柔軟さも有名です。
エイブラムスにトロフィー
 日本の戦車も真剣に対戦車ミサイルへのアクティヴ防御を考える時代が来ているのですが、その際には随伴する普通科への被害を想定し装甲車の配備も並行してすすめねばなりません。

 アメリカ国防総省はM-1A2SEP-V3戦車へのトロフィアクティヴ防護システム搭載についての固定価格契約を成約しました。これは7月7日にジェネラルダイナミクスランドシステムズ社との間で契約したもので、2億8011万2700万ドルの契約となっていて、2027年7月7日までに完了する事となっています。トロフィはイスラエルのラファエル社製だ。

 トロフィアクティヴ防護システムはミリ波レーダーにより戦車の重大な脅威となっている対戦車ミサイルの接近を感知すると迎撃用擲弾を自動発射し戦車に命中前に撃墜する構造となっています、戦車砲の徹甲弾等に対しては全く用を為しませんが、近年増大する対戦車ミサイル脅威に対しては、特に新型のミサイルを含めて高い効果があるとされています。

 M-1A2SEP-V3戦車へのトロフィアクティヴ防護システム搭載は砲塔左右側面のラック部分にレーダーと擲弾投射機と再装填装置、及び擲弾発射時の乗員防護板が追加する方式で対応します、M-1A2SEP-V3は正面装甲では頑丈な劣化ウラン装甲が採用され極めて堅い戦車ですが、戦車上部や側面を狙う対戦車ミサイルには防御力の限界が指摘されていました。
MPFにグリフィン
 自衛隊の地域配備師団も戦車を廃止するならばこのくらいの装備は必要だ。

 アメリカ陸軍は6月29日、次期軽戦車MPFにジェネラルダイナミクス社案グリフィン軽戦車を決定し96両を11億4000万ドルにて取得します。グリフィンはスペインとオーストリアが共同開発したASCOD装甲戦闘車の軽戦車型で、ASCOD-105軽戦車とは別にジェネラルダイナミクス社が開発したM-1戦車砲塔コンパクト型105mm砲塔を搭載します。

 MPFは陸軍の歩兵旅団戦闘団へ配備される計画で評価試験には第82空挺師団が参加している、陸軍にはM-1A2SPE2主力戦車等を装備する機甲旅団戦闘団とストライカー装輪装甲車を装備する旧称ミディアム旅団ことストライカー旅団戦闘団、そしてハンヴィーと牽引式105mm砲を装備する歩兵旅団戦闘団がありますが、歩兵の重装備不足が課題でした。

 グリフィンは重量28tで今回採用されたのは装甲強化型のグリフィンⅡに当り戦闘重量は38t、XM-35-105mm戦車砲を搭載しています。配備開始は2023年から2025年にかけ。ただ、ASCODの派生型としてイギリスが採用したエイジャックス装甲偵察車は、上院の精神に問題を起こす程の振動と騒音問題に曝され部隊配備が遅れており留意事項といえます。
MPF選定の舞台裏
 ある意味もっとも妥当と思える装備なのですけれども設計が1990年代では古過ぎたということでしょう。

 アメリカ陸軍のMPF軽戦車計画はジェネラルダイナミクス社製グリフィンが採用されましたがもう一つはBAE社が提案を行っていました。BAEは今回の選定について、コンプライアンス違反が在った為に決定から脱落しており、事実上グリフィン一択であった事が分ります。BAE社は1990年代に空挺部隊用に開発されたXM-8軽戦車を提案しました。

 XM-8軽戦車はM-551シェリダン軽戦車の後継としてユナイテッドディフェンス社が開発したもので、戦闘重量は基本型が19.25tと軽量でありC-130輸送機への搭載能力を持ち空挺投下にも対応している。ただ、今回のMPFは空挺投下は要求されず、また対戦車戦闘能力も要求された為、基本設計に限界が指摘されています。しかし、それ以前の問題でした。
スイスがペトリオット
 欧州ではアスターシリーズもありますのでアメリカ製に落ち着いたというのはF-35とのデータリンクの関係でしょうか。

 スイス政府は次期地対空ミサイルとしてアメリカのレイセオン社製ペトリオットミサイル導入に関する21億ドルの予算案を議会に提出しました。スイス政府は同時にF-35戦闘機に関する55億ドルの予算を提出しており、これはスイス空軍のAIR-2030計画に基づく防空能力近代化として次期戦闘機と次期地対空ミサイルを同時に選定していたためです。

 MIM-104ペトリオットミサイル、広域防空システムであると共に准中距離弾道弾を含むミサイル脅威にも対応する点が評価されました。スイス空軍は5個射撃中隊所要を導入する計画で、重ねてAN/MPQ-53を3基導入します。なお、その牽引車について、スイス空軍では兵站共通化の観点からオシコシ社製ではなくイヴェコ社製輸送車両を用いる予定です。
K-808KW2指揮通信車
 自衛隊もそろそろ82式指揮通信車の後継を考えねばなりません、なにしろ232両もそろえたのですから例えばNBC偵察車との車体統合など。

 韓国軍はヒュンダイロテム社製K-808KW2指揮通信車の量産調達を開始します。韓国陸軍は元来、北朝鮮の南侵からの首都ソウル防衛という必要上から、師団司令部などの指揮所は地下に固定される仮設式が採用されていましたが、機械化部隊の機動戦を指揮するには移動式の指揮通信車が必要であるとの認識から、K-808装甲車派生型が開発されました。

 K-808KW2指揮通信車は八輪指揮のK-808を転用、同車には六輪型のK-806も量産されています、K-808は420hpのディーゼルエンジンを採用し小銃弾や砲弾片等から人員を防護する装輪装甲車で、在韓米軍として展開しているアメリカ陸軍ストライカー旅団戦闘団のストライカー装甲車が示した実績から、装輪装甲車の必要性を認識し開発されたものです。
レオパルド1改良計画
 これ要するに74式戦車に16式機動戦闘車の砲塔を載せるという様な発想なのでしょうね。

 ベルギーのコッカリル社はユーロサトリ2022国際装備展にてレオパルド1近代化砲塔コッカリル3105砲塔を発表しました。レオパルド1戦車は1963年にドイツのラインメタル社が開発した第一世代戦車で、ドイツでは2003年に運用が終了しましたが、輸出先ではまだ運用中の国があり、またベルギーでは用途廃止車輛が准稼働状態で保管されています。

 コッカリル3105砲塔は電動式砲塔で仰角45度の105mm主砲と12発の砲弾を内蔵する自動装填装置を搭載、現用に対応する戦闘照準装置やデータリンク装置を一体化させています。この砲塔の利点は24時間以内に既存レオパルド1戦車砲塔と交換可能であり、中古市場に最適で、砲塔としてはインドネシアのハリマウ軽戦車にも採用された実績があります。
ナイジェリアが中古シミター
 60式自走無反動砲の同世代程に設計が古く何故現役だったのだろうと考えさせられるもの。

 ナイジェリア軍はヨルダンより中古のシミター装甲偵察車を受領しました。ヨルダン軍は2006年にイギリスで余剰となったシミター装甲偵察車175両を2000万ドルで取得しており、今回その一部を売却したかたち。ナイジェリア軍は国内のイスラム過激派との戦闘を背景に、限られた予算でも揃えられる多種多様な中古装備を取得し種類を増やしている。

 シミター装甲偵察車はイギリスで1971年に開発された装軌式小型装甲車で重量は僅か7.8t、車体も前長4.9mで全高は砲塔を含めても2.1mしかありません、しかし強力なL-21/30mm機関砲を搭載していて、車体共通の姉妹車両に76mm低圧砲を搭載したスコーピオン軽戦車が開発されています、小型軽量で装軌式ながら最高速度85km/hを発揮するのが特色です。
パトリアAMV改良型
 自衛隊に採用される事もあるのでしょうか。

 フィンランドのパトリア社はユーロサトリ2022においてAMV装甲車多数を展示しました、AMV装甲車はモジュール式装甲車ですが屋内展示と屋外展示とともに機動展示も実施し、各国へ売り込みを強化しています。パトリアAMVは装輪装甲車ですが、非常に防御力が高い事でも知られ、正面装甲は30mmAP弾、BMP-2装甲車の機関砲攻撃に耐えるほど。

 展示では八輪型とともに六輪の多目的輸送型も並び、機動展示にはパトリアNEMO-120mm自走迫撃砲型が参加、この自走迫撃砲は行進間射撃が可能となっており、間接照準の機動砲兵システムとして高い生存性を有し各国から注目を集めています。パトリア社ではAMVシリーズにより全ての陸軍戦闘システムを完結できると強調しています。
空中発射ミッションシステム
 複合ヘリコプター時代が到来しますと現状の攻撃ヘリコプターはどのように生き残るのでしょうか。

 アメリカ陸軍はコリンズエアロスペース社との間でヘリコプター空中発射ミッションシステム開発を契約しました、これは多用途ヘリコプターからの無人航空機運用能力等を想定したもので、現在アメリカ陸軍では対地攻撃能力は主としてAH-64E/D戦闘ヘリコプターに依存していますが、多用途ヘリコプターから徘徊式弾薬の投射も構想しています。

 ヘリコプター空中発射ミッションシステムとは多用途ヘリコプターから徘徊式弾薬の投射を想定したもので、既に構成要素の研究としてUH-60多用途ヘリコプターからのALTIUS600UAV発進試験が行われています。今回は小型フォームからのミッションコンピューターとデータリンクの結合を想定し、発射試験に続く管制試験などがふくまれている。

 将来ヘリコプターFVL計画の一環として行われるこの計画では、特に小規模の空中機動作戦において将来多用途航空機からの無人機による空中機動に先立っての情報優位の獲得や徘徊式弾薬による対地攻撃などを想定していると考えられます。システムはモジュール方式を想定していて、既存の多用途ヘリコプターキャビンに搭載する事も想定されています。
ストライカーTLS-BCT
 ストライカー装甲車も年々改良が重ねられますが故にマルチキャリアとしての運用も広がっています。

 アメリカ陸軍はサイバー戦対応のストライカーTLS-BCT装甲車調達に関してロッキードマーティン社と契約を結びました。これは7月13日に発表されたもので、契約金額は5880万ドル、試作車両は2023年10月までに納入されるとのこと。現在の戦場は多数のデータリンクと指揮統制に加えて無人航空機が飛び交い、将来は地上無人車輛も増加します。

 ストライカーTLS-BCT装甲車はストライカー装輪装甲車を元に複数のアンテナと複合アレイアンテナや通信装置を搭載しており、敵通信システムの検出と妨害や遮断と位置標定、友軍通信装置の防護とサイバー攻撃対策を行うとのこと。なお、これまでの構成要素研究ではストライカー装甲車の電源能力の問題が指摘され、この解決も契約に含まれています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

台湾海峡有事は対岸の火事ではない-中国の二〇三五年問題と日本への確実な影響,浮流機雷と海上交通路遮断

2022-10-24 07:00:52 | 国際・政治
■台湾海峡という命題
 日本の直ぐ南の緊張であるにもかかわらず本邦では余所事のように扱われている事案について。

 台湾海峡危機、日本は台湾有事の可能性を真剣に考えるべきなのかもしれません。これは習近平国家主席が三期目の国家主席続投を決定し、その席上で台湾解放について軍事的選択肢を排除しないという命題とともに2035年という数字を具体的に示したためです。2035年とは、別の視点で見れば中国が人口減少に転じる分水嶺とされてきたタイムラインです。

 2035年という数字は見方を変えるならば人口に頼った中国が人口減少と不可避の少子高齢化という、隣国日本の現状うぃみれば重大で、それまでに産業の高度化を急いでいる。大規模な軍事行動はこの2035年まで、こう理解することができます。こうした中で台湾情勢が日本の安全保障、そして日本経済にとり死活的な重要性を有している現状があります。

 欧州エネルギー危機、ロシア軍ウクライナ侵攻に伴う経済制裁への報復として天然ガスパイプラインの供給を停止しつつあり、欧州では冬を前に危機的な懸念が広まっていますが、台湾有事の際に日本にも同様の状況が成り立ちます、中国からガスパイプラインは無いし石炭も輸入していない、こう思われるかもしれませんが二つほど懸念が、あるのですね。

 浮流機雷、一つの懸念は台湾有事の際に大量に敷設される機雷の一部が浮流機雷となって日本近海に流失し船舶航路を閉塞することです。係維機雷の流失はウクライナ戦争においてもロシアの黒海に敷設した機雷がトルコに漂着していますが、中国による台湾封鎖や台湾の防御機雷、どちらも索が切れ浮流機雷として日本近海に流れつく可能性は高いのです。

 台湾を中国が押さえた場合、台湾海峡とバシー海峡の自由航行は可能となるのか、いま問えば可能だと中国は主張するでしょう、なぜならば不可能だと発言すれば日米介入の度合いが高まる為です。しかし、軍事転用しないとした南シナ海での科学観測用人工島のミサイル基地化を筆頭に、やってしまえば反論を受け付けないとする事例は山ほどあるのです。

 台湾海峡とバシー海峡、日本は東南アジア地域とのサプライチェーン網があり、この二つの海峡が台湾に隣接しているため、閉鎖されれば、京都から大阪へ行くのに舞鶴福知山経由のような大回りを強いられることになります、これは回避せねばなりません。行動が必要だ、祈るような平和主義ではなく予防外交で戦争を回避できれば、良いのですがね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【日曜特集】百里基地航空祭二〇一二【16】J/TSC-701移動管制塔とイーグル機動飛行(2012-10-20)

2022-10-23 20:11:38 | 航空自衛隊 装備名鑑
■飛行展示最終段階
 茨城県の百里基地は遠い基地と素晴らしい飛行展示のプログラム故に撮影にも力が入ってしまうものです。

 百里基地航空祭もいよいよ大詰めとなってきました。救難飛行展示、その先に行う戦闘機機動飛行でいよいよ大団円です。この航空祭、百里基地は遠い、この印象がありましたのでなかなかに歩み進める機会がなく、ようするに初めての百里基地、だったわけですね。

 救難以降展示はUH-60J救難ヘリコプターからの航空救難員の降下とともに開始されヘリコプターを現場まで誘導したU-125救難機が上空を旋回するとともに展示を進めてゆきます。この様子はかなり遠景からみることができますから、この間にいろいろと歩いてみた。

 UH-60J救難ヘリコプターは後継機として同じUH-60J救難ヘリコプターが三菱重厚にてライセンス生産が行われることとなっていまして、小牧には一時期、退役したUH-60が並んだ、これを再生機として多用途ヘリコプターへ転用できたらなあ、とは思ったものです。

 ファントムとブラックホーク、今考えれば貴重な一こまですが、隣にJ/TSC-701移動管制塔がみえていましたので、そちらを優先して撮影します。有事の際に野戦飛行場で航空管制を行うべくUHFとVHF対空無線機や多重無線装置とともに管制システムを展開します。

 J/TSC-701移動管制塔はすべての航空祭で展示されるものではなく移動管制隊にしか装備されていない貴重な装備ですので、百里基地以外では逆に中々みることができない装備ともなっています。移動管制隊は前年の東日本大震災にも松島基地へ前進、任務に当たった。

 VADS高射機関砲などは、後継装備の議論こそありましたが、こんなにはやく廃止されるとは思わず、もう少し撮影しておけば良かった、と考えるものです。ただ、ミサイルや誘導爆弾全盛の時代にあっても、無人機攻撃などから基地を防護するには必須の装備と思う。

 航空祭を撮影するには、なにしろ行くことが主な目的ではなく航空祭を撮影することが目的なのです、よい撮影位置を確保したいものですが、飛行展示に注力しすぎて戦闘機の写真ばかり撮影しますと、柵のまわりで予行でも撮ったのか、といわれてしまうでしょう。

 最前列で撮影したいものだけれども、最前列だけでよいのか、適宜移動しつつ、これだけは最前列を確保して撮影したいものだよね、という状況とを併せてプログラムと撮影位置を並べて検討、しかし歩き回って撮影する時間帯、抑えておくべき被写体とを考えて撮る。

 航空祭といいますと、京都からみた場合で一番近い基地は戦闘機部隊で小松基地、評価試験部隊で岐阜基地、ヘリコプター部隊だと八尾駐屯地、こう広がっています。ただ、小松基地ですと特急サンダーバード始発でも航空祭に当日朝展開するのは少々厳しい立地です。

 航空祭の空白期間がCOVID-19新型コロナウィルス感染症の感染拡大抑止施策により三年間にもおよんだために、ちょっと航空祭の展開計画のあり方というものを考えてゆかなければなりません。全国旅行支援という政府施策が行われているのですが、その後どうなる。

 COVID-19の初期の感染抑制は失敗しましたので世界中を蹂躙することとなり、すくなくとも600万ほど世界中でなくなったという事ですが、統計をしっかり取っていない地域もあるために実際の被害はもっと大きく、これは今後の疫学研究者の研究を見守りたい。

 疾病云々というものはあるのですが、結論だけいうならば2020年初頭に二本へ上陸したCOVID-19は2022年、致命的な変異株こそでていませんが、まだまだ留意すべきリスクという段階ではある、故に旅行というようなものは一種特別な認識をもたなければ、という。

 F-15戦闘機の離陸、いよいよこの百里航空祭最後の飛行展示である戦闘機の機動飛行が開始されました、先程のF-4戦闘機よりもエンジン出力も遥かに高い、世代の一つ現代に近づいた戦闘機の機動飛行、イーグルは猛禽の名を冠するに相応しい機動飛行が開始される。

 イーグルの上昇性能はファントムよりも、とは考えるのですが、航空祭ではむしろ機動飛行の際にヴェイパーという空気中の水分が一瞬にして雲の様に曳く瞬間という構図が、もちろんファントムでも起こるのですが、このあたりが機動力の違いを見せつけるという。

 機動飛行は航空祭の一つの醍醐味なのですが、なにしろこれは平時に基地ではなく海上の訓練空域で広がる情景の一部を再現している、航空祭というものは、いいものですよね。本日は浜松基地でエアフェスタはままつ2022が3年ぶりに挙行されているところですが。

 航空祭、困るのは少なくないホテルが廃業していますし、路線バスは三年間にわたる移動自粛と移動の抑制により影響を、いや鉄道事業者さえ影響は多大という状況です。航空祭に向かうには、始発で十分間に合うのか、無理ならば基地近くに宿泊を、となるのだ。

 予算は上限がありますので、やたら高級なホテルは避けたいところですし、旅客機を利用しなければならない状況では割引のきく旅割などがどの程度現実的に確保できるのか、旅客機が安価でもホテルがすごい値段となっていては、という、均衡をつけるのは難しい。

 航空祭一つに行くとしましても、無制限に毎週九州だ北海道や東北と沖縄だ、と計画することは難しいものですから、なにを撮影の主題とするのか、最新鋭の装備なのか廃止まもなくという装備があるのか、部隊改編なのか基地の建物なのか、ここを軸点としたいもの。

 予行を土曜日に行うならばその撮影を考えたいものですが、そもそも利用する宿泊先と基地の移動、またできるならば別の観光で知見を広げたいと思うものですし、どう行った美味しいものがあるのか、ということも考えておく必要がある、が、なにより当日の行動だ。

 航空祭は基地から撮影するときにすべて逆光で飛行機は真っ黒、というものではいかにも不甲斐ないものです、しかし、そういった場合には滑走路の反対側へ行けばよい、けれども、滑走路の反対側が原生林の羆注意とか、東シナ海の鮫注意では、撮影できません。

 順光の撮影位置を確保するには、基地から移動できるのか、それとも別の経路があるのか、路線バスやタクシーにもちろんシャトルバスから徒歩まで、すべて選択肢に含めて調べる必要があります、こんなものは何度もその基地の航空祭へ通えば自然とわかるのだが。

 地図や航空専門誌はじめいろいろと当日の計画を形作るというてもありますし、しかし慣れてしまえば当日に直感で、よし今日の行動計画は、と臨機応変に切り替えられるようにもなるのですが。これこそは勘ですか、ある程度経験というものが必要となるものです。

 2020年と2021年と2022年、もちろん2020年は1月までは自衛隊行事がおこなわれていましたし2022年も4月から行事再開は本格化しているのですが、しかしこの航空祭も展示訓練も師団祭もない空白期間は短いとはいえないのだよなあ、こうも考えてしまうのです。

 百里基地も変りました、いやこの航空祭の後にF-15飛行隊が南西防空強化へ新田原基地のF-4EJ改と交代し、2020年末にはファントムが退役、F-2戦闘機の百里基地となっています、さてさて、話題は兎も角、また機動飛行の最中のイーグルが戻ってくるようですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする