20歳台、社会人になって営業の仕事につき5年目くらいであろうか、諸先輩の教えを忠実に学ぶうちに、成績が劇的に向上した時があった。今思うと、そのころは珍しく心身ともに充実していた。
モノを売るということは、不思議なことである。購入してくれそうだという顧客を動物的直観で見つけ、顧客と心理的に接触し不安等を和らげ、最終的に納得して購入していただく。そうした一連のプロセスでなのだ。
人は、生育史(生まれてから今までの)により形成されるこころ(心理学の対象)があり、また物理的な身体を持つ存在でもある。こころの場合は私の場合は57年程度の歴史しかないが、身体はDNA等を考えると生命誕生からの40億年くらいの歴史がある。最近は生命が宇宙から飛来したという説もあり、その場合はもっと長くなるかもしれない。内田樹氏などは、「私の身体は頭が良い」というエッセイを出されているが、身体をもつ存在としての人間は、本当に不思議な存在である。
セールスでは、お客様と会って短時間のうちに、力を入れるべきか否かを直観する能力が重要だった。こうした能力は、五感を通し、体感を通して得られる何かである。40億年の歴史を生き延びた身体は重要だと思う。
さらに、魂や霊魂といった、宗教の世界に通じるような何かもあるように思う。これを言うと、怪しい人間だと誤解されることもあるので、あまり言わないが、シンクロニシティとかセレンディビリティなどは否定でできないと考える人は多いようだ。私は、やはり、人は身体とこころ、そして魂から成り立つとしたほうが、世の中が良く判るように感じる。
この章では、体感や五感を楽しみながら思索していきたい。
また、心理療法の世界で人気があるフォーカシングについても考察したい。
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