昨日は、夕方仙川の南口のそばの東京アートミュージアムに行った。高校生の上野通明さんの東日本大震災の被災された子供のためのチャリティーコンサートだ。
勉強仲間のAさんと一緒だったが、開演まで時間があったので、ちょうど開催されていた「染色inアフリカルチャー」に入った。以前、オーストラリアのアボリジニーでもある、エミリーウングワレーの絵画展で感じたような、何とも言えない素朴な感動を受けた。
考えてみれば、テキスタイルは人間の衣服の歴史から生まれる。衣服がいつから存在したかは謎だったが、なんとシラミのDNAの研究からわかるようになったそうだ。7万2000年前に衣服が初めて作られた。当然ながら、現世人類がアフリカに居て、世界中に散らばる前である。
衣服の発明により、人類は多様な気候に適応できるようになる。日本に到着した祖先はどんな衣服だったのだろうか?想像するだけでも楽しい。
さて、アフリカのテキスタイルを観賞した後、ちょっと休憩して、いよいよチャリティーコンサートに向かう。会場は二階と聴いていたので、まったく違う場所を想定していたのだが、最終的に到着したのは何とアフリカのテキスタイル展示会場。ちょうど戻ったかたちである。紹介していただいた勉強仲間のBさんにも再会し、素晴らしいチェロ独奏を観賞することができた。
演奏会場は、天井が高い安藤忠雄氏設計の会場だったこともあり音響も良く、かつアフリカのテキスタイルの展示もそのまま。そして、演奏は魂の肉声というのがあるのなら、こんなものかもしれない・・・などとも思うような素晴らしいものであった。曲目の最後は黛敏郎氏の文楽。撥の音を始め懐かしい日本の楽器の音がチェロから響いていたのには驚いた。
生き甲斐の心理学では、人間は身体とこころ(臨床心理学の世界)と魂(宗教の世界)から成ると考えている。その中の魂。人間の大切な構成要素である。
そして、よく湧き起る感情がどこからか来るのかを考える。身体、こころ、魂。
昨日の感動は、古今東西を越えた魂から来るものだったと思う。
古今東西 4/10