イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

関係性のつまづき・・・(私のストレスとは 5/10)

2017-04-09 | 第四章「愛とゆるし」

 幸せな時を過ごしていたのに突然の不幸が舞い降りる。こうした経験をすると、どうも人は幸せな関係を築けそうなときに、逃げ出してしまうような、関係性に変な傾向がでてくるようだ。

 このところ、ネットで映画を観ているが、今日は長崎の五島列島が舞台の「くちびるに歌を」観た。訳ありの女性代理教員が五島列島に着任して中学校の合唱部で活躍する話である。美しい五島列島が背景で、そこは、日本には珍しいキリスト教が根付いている土地で、その点もカトリック信徒の私には興味深かった。

 「生き甲斐の心理学」学ぶ私にとって勉強になったのは、幸せな時を過ごしていたのに突然の不幸を経験した人が、どう立ち直るかという点だ。当然ながら背景にあるのは、孤独感、孤立感。何のために生きているのかが当然ながらよくわからなくなる。

 それは、エリクソンの理論からすると、前にもお話ししたが、孤立感と関係の深い、愛、親密性を考えてみることである。

 親密性への鍵は、一歩踏み出すことである。映画であればピアノでドを弾くことが象徴的であった。あるいは、他者の理解を深めることもあるだろう。あるいは、自分が愛されている存在であることに気づくことかもしれない。

 自分の中の、成育史上の関係性の問題や孤立感を考える上でもとても良い映画であった。

私のストレスとは? 5/10

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根を見つめる・・・(私のストレスとは? 4/10 )

2017-04-08 | 第五章「和解と平和」

 ストレスの原因はいろいろある。昨年の私のように自分自身の健康不安といった自分関係もあるが、他者がストレス曲線の原因ということも実に多い。

 さて、昨日は久しぶりに三谷幸喜監督の映画「short cut」を観た。この映画は、中年の夫婦と妻の幼友達の3人が出演するだけのシンプルな映画であるが、軽妙なタッチながらストレスに関しても考えさせられる映画であった。破たん寸前の不仲な夫婦が、森の中で迷子となるが、そこから脱失する中で変わっていく話なのであるが、お互いを受容し和解していくために、なにが大切かを考えさせられる。

 ストレスそのものの他者を、如何に受容していくか。ぷいと離れることができれば簡単だが、仕事上逃げられない、家族などの人間関係のしがらみで逃げられない・・・こんなケースは実に多い。そして、そんな中でどう苦悩と対峙していくか。

 この映画では、妻の故郷の森、夫の昆虫への幼いころからの興味、小学校のころに埋めたタイムカプセルなどが巧妙に登場する。個人の花やかな表面的な世界ではなく、個人のもつ本質や傾向、成育史といったことが幅を利かせる、根のような異界の世界だ。

 その中で生命そのものから滲み出す、個人の傾向や渇望が見えて来る。すると、表面的な今の世界の解釈が不思議に変わる。普段はあまり見ることもない根の部分を知ることで、他者がストレスであることは変わらないまでも、ストレスが耐えられるものに変わっていく。基本的な解釈(理想や現実の)が変わると世界が変わる。

 私個人の経験を考えても、他者のストレスで悩むときに、宗教や哲学で人間とは何かを考えたり、成育史の理解を深めることは、遠回りなようで近道だった。

 写真は、聖蹟桜ヶ丘で昨晩とった写真。夜桜はとても素敵だった。

私のストレスとは? 4/10

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うまくストレスを解消する・・・(私のストレスとは? 3/10)

2017-04-07 | 第三章「無意識の世界」

 小学校のころなど何か失敗をすると、父から「言い訳をするな!」と怒鳴られたことが多々あった。これは、自分なりに解釈すると、ストレスを一端は受け入れるという貴重な訓練だったように思えてならない。生き甲斐の心理学でいうと、フロイトの十四の防衛機制を働かす前に、いったんはそれを受け入れることの大事さにつながる。

 ストレスという言葉は非常にあいまいに使われるが、生き甲斐の心理学ではストレス曲線ということが多い。これは、平たく言えば理想と現実のギャップから生じる感情で、不安・怒り・身体症状・ウツ・錯乱などである。暗い感情と言っても良い。

 そして、生き甲斐の心理学を学んで眼を開かれたのは、ストレス曲線の背後には必ず平たく言うと当人の理想と現実のありようが隠れているということだ。遅刻しそうだとか、成績が悪かったなどは理想も現実もかなり意識化できる。そして解釈を変えることで根本的に解消することも多い。しかし、ふと見た光景で急に暗い感情がうごめいたりする理由モわからない経験のように、理想も現実も無意識の世界に隠れていて曖昧模糊としていることも多い。

 さて、私はU先生の生き甲斐の心理学を通じて、自分のストレスを意識するようになった。無意識の世界からのものも含めて。そして、隠れた、無意識の世界に潜んでいた(多くは幼いころからの成育史から形成された)ストレスをいくつか解消することができたと思っている。

 昨日の海底から水面を見た光景への反応は、自分にとって恐怖の原型になったかもしれないが、事件は変に抑圧されることもなく現在の生活に支障を与えていないようだ。あの危機のときに父親に無事助けられたということもあったかもしれない。反対に、殆ど他人からは見過ごされるような出来事で抑圧したりして、後を引いたケースがいくつかある。また、これから解決すべきこともあるように思う。

私のストレスとは? 3/10

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ストレスの復権!(私のストレスとは? 2/10)

2017-04-06 | 第二章「五感と体感」

 幕末の時に、徳川慶喜の側近で幕府の中枢だった慶勝が京都に来た時、京都の名物は「女子、加茂川の水、寺社」と言われているのに、「牛の糞、人の首、風邪」だと書き残している。命を賭けて政局にあたっている慶勝の五感・体感、そしてストレス曲線のありようが何となく分かる。

 因みに当時の江戸は犬の糞がいっぱいだったそうで、私が小学校くらいのときの東京の情景を思い出してしまう。それと共に、昭和30年代の懐かしい生活臭たっぷりの記憶が芋づる式に思い出される。それは、今のコンビニや綺麗な動物園・・・そして、先日行った無臭の水族館と対局的だ。

 余計なストレスのない綺麗な水族館。珊瑚や海藻もイミテーションだがとても綺麗。眼は楽しんでいた。

 ただ、しながわ水族館の巨大水槽の下から(中から)上方の光と魚たちを見ることができたのは貴重な経験であった。これは、私が10歳の時に東伊豆の海岸で溺れかけた経験を思い出させてくれた。綺麗ではなく、何か生と死の境界を彷徨う風景だ。

   

 五感と体感は、その瞬間の思考・感情・行動と隣り合わせだ。そして、何となくこの世にあって、部品化されているというか歪められている自分を、全体に向かって回復させてくれる力をもっているようだ。

 自分の中にある、強烈な嫌悪感や恐れ、そういったストレス曲線(感情)が復権する。その情動に単純に従うのはどうかと思うが、そのストレス曲線(感情)を羅針盤のように俯瞰し舵を切ることはとても大事な気がする。

 最近、中世の女性のレオナルド・ダビンチのようなマルチ的な修道女、聖ヒルデガルドに凝っている。音楽や薬草、食事などは日本でもちょっとしたブームになりつつあるが、その原点は五感・体感を含んだ身体性にあるように私は感じている。

  私のストレスとは? 2/10

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違って見えてくるとき・・・(私のストレスとは? 1/10)

2017-04-05 | 第一章「意識と知覚」

 知覚という言葉がある。これは平たく言えば五感プラス思考だとU先生から学んだ。冒頭の写真は先日、大国魂神社で撮った枝垂桜であるが、美しいなと思い携帯でとったものであるが、視覚と何らかの嬉しさは込められているものの、私的に言えば視覚の写真で知覚レベルの写真ではないようだ。

 同じような風景が、ある時を境に違って見えてくることがある。

 一つの例であるが、10年前くらいに私は何年か福祉の仕事をして高齢者施設に勤めていたことがあった。見慣れた施設の中の風景。それが、母が施設のお世話になり何年か経ったときに、違って見えてきた。それは、施設の理解が身内の母がお世話になることで格段に深まったことによる。単にケアの仕事をしていても、身内でないと切実でないとわからないことがあったようだ。

 他人と自分の知覚の差ということもあるだろう。

 昨日の朝に、テレビを妻と一緒に見ていたら、鯛が6-7匹籠に載せられていた映像が出ていた。おいしそうと妻は知覚したようだが、私は反対に嫌悪感を覚えてしまった。死んだ鯛が並べて写されているという風に知覚してしまったからだ。これは私の年齢もあるかもしれないし、最近考えていることの影響もあるかもしれない。

 このあたりの知覚の差は、結構本来はあるはずだが、毎日の生活の中では流していて意識しないことが多い。しかし、知覚の問題を知ることは、社会生活をするうえの基本なのであろうが、意外に突っ込んで考える人は少ないようだ。

 ストレスを考えるうえでも、知覚の問題は大きいと思う。

私のストレスとは? 1/10

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