国立博物館 表慶館の次は出光美術館。
リニューアルしてから2度目の訪問だと記憶していますが、
お年を召したエレベーターボーイが出迎えてくれます(笑)。
展示内容は『色絵 Japan CUTE !』。
出光美術館のサイト:最新の展覧会(色絵 Japan CUTE !)
鍋島藩窯や古九谷、古伊万里、柿右衛門、野々村仁清などの
陶磁器を展示。ほとんどが出光美術館所蔵品!
タイトルの「Cute!」からイメージしたのは
カワイイ動物の絵だったり、小振りな器だったのですが、
半分当たっていて半分外れていた展示内容でした(笑)。
ワタシ的には『色絵葡萄栗鼠文角皿』がまさにCute!
角皿のサイズも小さく、描かれている葡萄(ぶどう)と
栗鼠(リス)もカワイイ!
実は最初は栗鼠ではなくキツネに見えた(笑)。
葡萄とキツネだとイソップ童話ですが(爆)。
あと、本展示で初めて知ったのが、古伊万里が貿易で
中国や欧州に渡り、景徳鎮やマイセンなども古伊万里を
コピーしたとのことで、オリジナル(古伊万里)と
コピー製品が展示されていました(逆もあり)。
展示を一通り観た後は、皇居方向を見渡せるスペースで
無料のお茶をいただきました。
恒例の東京出張。仕事は明日とあさって。
今日は東京入りのみなので、美術館のハシゴ。
まずは東京国立博物館 表慶館『アラビアの道 サウジアラビア王国の至宝』。
ちょっとマイナーですが(笑)。
東京国立博物館公式サイト:アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝 / 表慶館
東京国立博物館の表慶館は本館を正面に見て左手の建物。
今まで本館、東洋館、平成館は入ったことがありますが、
表慶館に入るのは初めて。
明治33年(1900)、皇太子(後の大正天皇)のご成婚を
記念して計画され、明治42年(1909)に開館した、
日本ではじめての本格的な美術館 だそーです。
今回の展示だけかもしれませんが、ストロボを使用しなければ撮影OK。
なので、2階の円形回廊とか階段はクラシックでイイ雰囲気。
こっそりポートレート撮影するにはよさげ(笑)。
人形石柱(カルヤト・アルカァファ出土 紀元前前3500~2500年)。
日本のハニワと似た感じ。
この器は陶器などではなく、石の削り出しなのにビックリ!
(紀元前2500〜2000年頃)
紀元前1000〜400年頃の彩文杯ですが、
日本の志野焼茶碗のように見えますねぇ(笑)。
こちらは織部焼のお茶碗のように見えますね(笑)。
こちらは欠けた器を復元したものですが、
このままでも作品のようです。
素朴なものだけでなく、精緻な工芸品も。
金のイヤリングは超繊細!(1〜3世紀)。
オスマン朝スルターン、アフメト1世の銘入錠前(1603〜1617年)。
素材が銀というのにビックリ!
錠前自体が盗難にあいそう(笑)。
19世紀の服飾品。ゴーカですなぁ。
今こーゆーのをチープ価格で売り出したら
流行りそうな気がしないでもないですが。
こんな感じでなかなか楽しめました。
また、屋外ではアラビア体験のテントが設置されていて、
無料で荒ビックコーヒーとナツメヤシが無料で振る舞われており、
ワタシもいただきました。
ワタシが地元神社の神輿を担いだのは小学生の頃。
低学年のときに法被(はっぴ)を買ってもらって
自宅の庭で記念写真を撮ってもらった記憶があります。
祭りの日は平日で小学校が半ドンになって
祭りに参加したような記憶も。
当時は大人用の神輿と子供用の神輿があって、
かなりのにぎわいを持って神輿の行進が行なわれました。
そして今日。ウチが11年に1度の氏子の当番ということで、
ウチにも役割が回ってきました。細かい会合とか
何とかは年老いた母が全部やってくれているのですが、
さすがに神輿担ぎの行進はできないので、
無駄に体力が余っているワタシが駆り出されることに(笑)。
正直なところ、朝8時半集合で周りは知らぬ人ばかり。
気乗りしなかったのですが、法被を着ると結構やる気モードに(笑)。
9時には宮司に神輿を清めてもらって神輿のスタートとなるのですが、
本来の宮司が議員さんをしていて、衆議院の解散選挙にからんで
忙しいらしく、お清めの儀は名古屋から宮司さんをお呼びして執り行われました。
なお、お清めの儀に使われたお酒は純米酒ながら紙パック入り、
塩はビニール袋に入ったままの徳用袋のもの。
せめて酒は大徳利に、塩も陶製の器に入れてほしかったなー。
磯山八幡神社の氏子地域は近鉄名古屋線を挟んで東西に分かれており、
西のほうは土曜日に済ませ、日曜日は東側。
今日は地元幼稚園だか保育園だかの運動会やF-1レースなどが重なっており、
参加者は20名程度。もはや氏子は激減状態なのでしょうねぇ。
神輿はもはや担ぐものではなく台車に乗せて引くもの。
その台車も錆が出ていて、使われるようになって相当長いのだなぁ、と。
また、神輿を担いで移動するだけでも6〜8人は必要で、
半日仕事となると交代要員も必要ですが、交代要員まで満たしていません。
また、前日は大人の若手要員がおらず、神輿を氏子の家の前で担ぎ上げるのも
50cm程度だったとのこと。今日は比較的若手が多くて大きく上がりましたが。
そんなワケで、台車使用もむべなるかな、と。
最初は結構楽しかったのですが、1時間ほどしたら飽きてきました(笑)。
それでもなんとか11時まで行進してお昼休憩。45分後に後半の行進。
後半は子供たちや担ぎ手が減り、さらに寂しいものとなりましたが、
12時半頃には神社に神輿を戻し、無事、終了。お開きとなり、
ビールとお菓子をいただいて自宅に戻りました。
最近はこういうモノが祭りの土産のお菓子としてポピュラーなのでしょうか?
オレンジとグレープのフーセンガムが懐かしいです。
当時は当たり付きで、「当たり」が出ると同じものが貰えました。
「ベビースターラーメン」は当時「ベビーラーメン」という商標でしたが、
味は変わっていないようです。
お菓子に挿入されていたパンフレット
意外に歴史は古いようです。
その割に神輿はボルト/ナットで繋いでいたり、
その他の部材もちゃちい感じがしましたが、
「文句いうなら寄進しろ!」と言われると
ぐうの音も出ません(爆)。
今回の東京出張の最後はJCIIギャラリー『水谷塾 終了展 2017』。
予定にはなかったけれど、日本カメラ博物館のすぐ横のビルだったので、
ついでに寄ってみました。
水谷塾というのはスポーツカメラマンの大御所 水谷章人氏の写真塾。
水谷氏は文藝春秋『Number』と組んで、スポーツ写真の新しい世界を拓いてきました。
さて、終了展ですが、ワタシも同じスポーツ写真を撮るものとして
厳しく見ると、素晴らしい作品もあったものの、習作レベルを超えていないものも。
超望遠レンズで切り取った選手のアップの写真とか、
スローシャッターで動感表現をしたものが多く見られましたが、
ちょっと食傷気味。
いずれも見た目はそこそこ綺麗だけれど、
それで何を表現したかったのかが希薄なものが多かったように感じました。
特にスローシャッターの写真は、うまい具合に撮るのは非常に難しいのは
わかるのですが、「スローで撮ったからこそいい写真になった」と思えるものは少なく、
つまりスローで撮った意味があまり感じられないものが多かったということです(ワタシの感想)。
また、たくさんの塾生が思い思いのサイズでプリントを飾っていましたが、
大きなアップのプリントの横で小さなA4サイズでしかも引きの写真があると、
後者はどうしても見劣りしてしまいます。
一人一人のディスプレイスペースの制限があったのかもしれませんが、
そのあたりも考えてプリントしてほしかったと思いました。
個人的には新人らしい独自の視点・表現の作品を期待したのですが、
そういう作品は見当たりませんでした。そのあたりがほんとうに残念。
まぁ、塾生たちの今後に期待したいと思います。
半蔵門の日本カメラ博物館『わたしのカメラができるまで』。
夏休みの子供向け企画と思われる展示。
まず目が付いたのがキヤノン New F-1のチタングレーモデル(モックアップ)。
実際に発売されていたら人気が出たかも。
同じく New F-1 の製造過程。
これを見たからどうというものではないですが、
それでもワクワクします(笑)。
EF 400mm F4 DO IS USM( I 型)のカットモデル。
このレンズはDO(デフラクティブ・オプティックス)エレメントが特徴ですが、
目視では通常レンズとの差が分かりませんでした。
(見る角度によってはニュートンリングっぽい縞が見えましたが。)
ワタシも所有している EF 400mm F2.8L IS USM( I 型)のカットモデル。
デカいレンズがたくさん入っています。
こちらもワタシが所有している EF 70-200mm F2.8L IS II USM。
レンズによって色が違いますねぇ。
同じく EF 24-70mm F2.8L II USM。
IS付き新レンズはいつ出るのかなー?
キヤノンお得意の蛍石。
天然の蛍石、不純物を取り去った人工蛍石、
それを磨いた蛍石レンズ。
キヤノンの「EOS M5 ができるまで」。
メーカーごとに企画製造のパネルを用意しているようです。
ソニー、シグマ、コシナのディスプレイパネル。
同様にニコンやタムロン、パナソニックがそれぞれ
ディスプレイパネルと製品などをディスプレイ。
こちらはリコーペンタックス K-1。
左から光造形モック、塗装モック、スケルトンモデル。
光造形モックは大まかなデザイン、
塗装モックとなるとほぼ製品に近い形、
スケルトンモデルは企画・製造過程とは関係なく、
ディスプレイ用。
フジ X-T2トップカバーの塗装手順。
思っていたよりもかなり手間のかかった工程となっています。
フジ 写ルンですの大型モック(下の小さいのが実物)。
各メーカーが作った企画・製造に関するイメージビデオ。
オリンパス(3分30秒)→キヤノン(7分30秒)→ニコン(5分)→パナソニック(4分30秒)→ペンタックス(1分)
と各社時間はまちまちで、内容もバラバラ。
キヤノンは本企画に合わせてわざわざ子供向けにわざわざ作った感が感じられます。
一方、オリンパスとペンタックスはカメラ販売のためのイメージビデオという感じ。
良かったのがニコン。真摯にレンズ原料からデリケートな製造をしていることが
よく感じられました。
こんな感じで大人でも(好きな人には)楽しめる内容で、かなりの時間 滞在しました。
常設展では明治時代から現代までのカメラを見ることができ、
ぜんぶ観ても300円というのはバーゲンプライス。
続いて日本橋の三井記念美術館『驚異の超絶技巧!』。
以前、岐阜県現代陶芸美術館で開催されていた『超絶技巧! 明治工芸の粋』に
似た企画展ではありますが、全く同じものではなく、
現代芸術家の超絶技巧作品も併せて展示されているのがユニーク。
過去のエントリー:2015.11.27 岐阜県現代陶芸美術館『超絶技巧! 明治工芸の粋』★5
これは現代作家髙橋賢悟氏による金工(アルミニウム)。
生花を耐熱石膏で型取りし、そこにアルミニウムを流し込むという
技法を使った作品だそうで。入館すぐのところに展示されており、
撮影OKだったので撮影させていただいた次第。
展示内容は明治時代の金工、七宝、木彫、自在、陶磁、牙彫、当時、漆工など。
いずれもとてつもなく細かい作業を想像させる作品ばかりで、
一点一点じっくり観ると、ぐったり疲れてしまいました(笑)。
バドミントン撮影が9月24日に終わり、
本来は月曜日にホテルをチェックアウトするところですが、
美術館はほとんどが月曜日が休館日。
なので1日延泊して26日(火)は美術展巡りして
三重に戻るスケジュール。
まずは東京ステーションギャラリー『シャガール 三次元の世界』。
東京駅北口の美術館なので、とりあえずここを起点にして
荷物をコインロッカーに置き、手ぶらで美術館巡りをしよう、と。
タイトルからすると焼き物や石彫などの立体物ばかりだろうと
思っていたのですが、普通の油絵作品もかなりあり、
充実した内容でした。
立体作品には下絵もあったりして面白かったです。
焼き物はなるほどシャガールの作品と納得できるものから
小学生の図画工作的なものまであって、
それはそれで興味深いものでした。
渋谷を後にして次は六本木。
森アーツセンターギャラリー『週刊少年ジャンプ展VOL.1
創刊~1980年代、伝説のはじまり』。
公式サイト:創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展
ワタシの子供時代は『少年キング』から『少年マガジン』が
ワタシの愛読書で、『少年ジャンプ』はそれほどでもなかったのですが、
それでも『北斗の拳』『シティハンター』『こち亀』などはよく読みました。
展覧会は創刊時(1967年)から1980年代までの内容で、
創刊号の実物は現在のものと全く違う様相で面白い。
すでに『少年マガジン』『少年サンデー』が先行しているなか、
「読み切り」「新人マンガ家発掘」で差別化していたところも興味深し。
展示内容は代表的漫画の原画展示が主なもので、
熱烈ファンにはたまらないものかもしれないけれど、
そうではないワタシにとっては2,000円の価値を感じませんでした(失礼!)。
同じフロアのレストランでは、漫画に合わせたハンバーガーを販売していたので
興味はあったのですが、すでに昼メシを食べた後だったので止めておきました。
価格も1,680円と高額だったし(笑)。
東京・渋谷での仕事を終えて帰途。
仕事疲れで体力的には若干辛いものがあったものの、
ホテルでギリギリまで寝て11時前にチェックアウト。
とりあえず、六本木の美術展に行こうと思って
地下鉄に入ったのですが、ホームの壁には
渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム『ベルギー 奇想の系譜』の広告が。
なんのことはない、ホテルからすぐ近くの場所ではないか!
チェックミスを悔やんだものの、六本木からまた戻ってくるのも
馬鹿らしいので、改札を出ることに。
アップルウォッチで改札を通ったのですが、
同じ駅で改札を出るとエラー。
駅員「カードを出してください」
ワタシ「アップルウォッチです」
駅員「カードを出してください」
バンドを外してアップルウォッチを差し出すと
読み取り機の上に置いて処理してくれました。
カードを差し出すのは何度もしたことがありますが、
時計を差し出すのは初めて。ちょっとみっともない(爆)。
さて、本題に戻して『ベルギー 奇想の系譜』。
公式サイト:ベルギー 奇想の系譜展
第1章 15-17世紀のフランドル美術
第2章 19世紀末から20世紀初頭のベルギー象徴派・表現主義
第3章 20世紀のシュルレアリスムから現代まで
という内容。
第1章では、ヒエロニムス・ボス工房やピーテル・ブリューゲル(父)などの作品は
緻密な描写ながら人と獣のあいのこのような生きもの(?)が描かれていたり
絵自体がワケの分からない構成で、それが面白いと言えば面白い。
第2章ではフェリシアン・ロッブスの作品群がエロチックで目を惹かれました。
夏休みで子供づれの人も多かったですが、大丈夫だったのでしょうか?(笑)。
第3章ではルネ・マグリットやポール・デルボーの作品が展示されており、
ワタシ的には興味深く観ることができました。
そんなワケで、渋谷駅から引き返して観る勝ちのある展覧会でよかったデス(笑)。
『ゴジラ展』のあとは愛知県美術館『大エルミタージュ美術館展』。
特別サイト:大エルミタージュ美術館展
あらかじめテレビ特番で観ていたので、親しみはありましたが、
ワタシ的にあまり興味を惹かれた作品はありませんでした。
テレビではエルミタージュ美術館のレオナルド・ダヴィンチや
フェルメール、レンブラントなどの作品も紹介されていましたが、
そのようなものは展示されていませんでした(残念!)。
ワタシ的に一番興味を惹かれた作品は『アンドロメダ』
(フランチェスコ・フリーニ作)。
青白い肌の女性のヌード画です。
(ワタシの見た印象はリンク先画像よりももっと青白い)
会場には母と息子(小学生?)という組み合わせの客も
いましたが、女性ヌード画の前では
どういう会話になるのでしょうね?(笑)。
あと、『田園風景』(ペーテル・パウル・ルーベンスと工房 作/特別サイト 第3章)は
羊飼いと町娘がいちゃつくシーンの絵ですが、
タイトルを『大人になったペーターとハイジ』にしたら
面白いと思いましたが、ファンからは大ひんしゅくを買いそうです(笑)。
企画展を出たところにはテレビ特番で
紹介されていた『又リョーシカ』が展示されていました。
企画展以外にコレクション展(常設展)のほうも見ましたが、
ポール・デルヴォーやマックス・エルンストの作品もあり、
むしろ、こっちを観ずに帰るのはもったいない感じでした。
お土産に購入したのがネコ柄の手提げ(2,100円)。
ネコの絵の下には「I LIVE IN THE HERMITAGE」
(ワタシはエルミタージュに住んでいる)の文字。
どう見ても日本のネコですが、買ってしまいました(笑)。
腹ごしらえの後は名古屋市博物館『ゴジラ展』に行ってきました。
入り口の横には撮影セット。
セットの奥にゴジラがいるという設定で記念撮影できます。
セットをよく見ると本展の看板やスポンサー企業の広告看板が。
記念撮影のアドバイス。
会場内のほとんどは撮影禁止でしたが、撮影可能なものも。
シン・ゴジラは近くで見てもかなりおどろおどろしい感じでした。
ワタシ的にはメカゴジラとキングギドラの撮影がしたかった。
どちらもかなりの作り込みで見事な仕上がりでした。
モスラも2体、天井から宙づりにされていましたが、
ぬいぐるみっぽい感じ(笑)。
初代ゴジラの展示にはかなりスペースが割かれていましたが、
ゴジラを倒した「オキシジェン・デストロイヤー」のカプセルが
展示されていて、ちょっと感動。
また、2000年前後のゴジラシリーズのポスター原画が
何枚も展示されていて、これもちょっと感動ものでした。
出口付近ではゴジラ・大阪城・自分が合成撮影できるブースが。
せっかくなので試してみました(ゴジラよりでかい! 笑)。
名古屋市博物館の外の喫茶店ではコラボメニューの
「ゴジ辛カレー」と「チョコレートサンデー」が用意されていましたが、
ちょっと意味不明で試すのは止めました(笑)。
こんな感じの『ゴジラ展』でした。
もう1つ何か新しいアトラクションが
あってもいいような気がしましたが、
なかなか満足できた内容でした。
国立新美術館『ミュシャ展』のあとは、
同『草間彌生 我が永遠の魂』。
特別興味があったわけではないですが、同じ場所で開催されていたので。
公式サイト:草間彌生展「わが永遠の魂」国立新美術館
入り口入ってすぐの大部屋は撮影可能エリア。
大きな花のようなオブジェは記念撮影エリアとなっていました。
壁面には正方形の絵がずらりと展示されていました。
全部で1つの作品かと思っていたら、一つ一つに
作品タイトルが添えられていました。
次の順路では草間の初期作品やニューヨーク時代の作品も。
『The Man』はボードに白く塗られたサツマイモのような物体が
たくさんくっつけられていて、その中の長い1本が
白く塗られたアルミのやかんを引っ掛けているというものですが、
これはどうみても、男性のアレが固くなってやかんを
持ち上げているというものでしょう(笑)。見て笑っている女性の2人連れも。
展示コースのあとにはミュージアムショップ。
激混み状態で、レジ待ちが30分とかになってました。
館外(乃木坂駅側)には水玉カボチャの巨大なオブジェが。
これもたくさんの人が写真に収めていました。
あと、美術館の周りの木々には
水玉模様の布が巻かれていました。
私用での東京出張。1泊2日。
私用というのは東京時代の知人がインドに単身赴任するということで、その壮行会。
で、昼過ぎに東京に着いて、お決まりの美術展巡り。今回は国立新美術館で2件。
1件目は『ミュシャ展』。
公式サイト:ミュシャ展
ミュシャ(チェコ語の発音ではムハ)はチェコ出身で、名声を得た後、
チェコに戻って描いた超大作『スラヴ叙事詩』(20枚組)が
本展では全て一堂に観ることができるとのことで、地元チェコ以外では世界初。
会場内に入ってすぐ、4x6mとか6x8mの巨大な絵画がたくさん壁に掛けられていて、
「すごーい」「スゲー」と感嘆の声があちこちから聞こえました。それはワタシも同じ。
しばし圧倒されました。これら20点を飾れる美術館はなかなかないのではないでしょうか?
国立新美術館という巨大なハコだからこそできたのでは?
「運搬はひこうきのかもつしつにはいったのかなー?」などと下世話な推測をしてました(笑)。
『スラヴ叙事詩』と言われても世界史に疎いワタシにはよくわからないので、
番号順に解説文を読みながら回ることに。
面白いことに、普通の展覧会では混んでいるときは観覧ルートに沿って列ができるものですが、
本展では絵がデカ過ぎて近くで鑑賞する人があまりおらず、広いスペースに観覧者が散らばっていました。
『スラヴ叙事詩』のスペースの次はミュシャの19世紀後半からの普通サイズ(笑)の作品展示。
『スラヴ叙事詩』は政治的・宗教的な色合いが強いので、特に日本人には親しみづらい感はありますが、
アールヌーボー時代の作品は出世作『ジスモンダ』など、我々がミュシャ作品と認識できる作品が多く、
従来作品の愛好家を満足させたことでしょう。
そんなワケで、我々が知らないミュシャの一面を見せつつ、
知っているミュシャも押さえている本展は満足度の高いものでした。
なお、国立新美術館内のレストランやカフェテリアではコラボメニューを用意。
『ポールボキューズ』のほうはランチで4,800円とセレブな値段なので、
カフェテリアのほうでコラボメニューをいただくことに。
カフェテリアのコラボメニューは『グーラッシュ風ビーフシチュー バターライス添え』(1,200円+税)。
グーラッシュというのはミュシャの祖国・チェコの伝統料理らしいですが、
食べてみたら濃厚なクリームがトッピングされた普通のビーフシチューという感じ。
正直、値段の割にはさほど美味しくありませんでした。
三重県総合博物館『植木等と昭和の時代』展に行ってきました。
公式サイト:第14回企画展 植木等と昭和の時代
植木等といえば昭和を代表する大スターですが、三重県出身ということで。
本展では植木等の人生を概観するもので、当時の写真や
レコード、映画ポスター、使用していたギター、
受賞した賞状や盾などを展示。
『スーダラ節』で大ヒットを飛ばした植木等ですが、
本人は酒をまったく飲まない生真面目な性格で、
この歌を歌いたくなかったとのこと。
何度も録り直して最後にヤケクソになって歌ったのが採用されたそうで。
また、映画『ニッポン無責任時代』などで完全に無責任男のイメージが
定着した植木等ですが、生真面目な性格とのギャップに一生悩んだとのこと。
ところで、父・厳誠氏は戦争批判した僧侶で、治安維持法により投獄、
母や植木等は貧しい生活を強いられたとのこと。
パートごとの解説文がなかなか面白い。
植木等の誕生日(昭和元年12月25日)が
ブラウン管で初めて文字映像を映すことに成功した日で、
一方、植木等が亡くなった翌年、液晶テレビに席巻されて
ブラウン管テレビの製造が終わったとのことで、
つまり植木等は(ブラウン管)テレビと共にあったとの解説。
ナルホド。強引ながら説得力あり。
なお、ちょっと外れますが、植木等が受賞したたくさんのレコード賞の冠が
いま経営破綻の危機に瀕する東芝で、栄枯盛衰を感じずにはいられませんでした。
名古屋に着いて、とりあえず名古屋市美術館『永青文庫 日本画の名品』展へ。
本来の目的はデジタルカメラの新製品発表会だったのですが、
会場が近かったのでせっかくだから。
公式サイト:永青文庫 日本画の名品 公式ウェブサイト 名古屋市美術館
『永青文庫 日本画の名品』展のもととなる永青文庫は、
江戸時代に肥後熊本の地を治めていた細川家に伝わる美術工芸品や
歴史資料等の散逸を防ぐために、細川家16代当主・細川護立(もりたつ)(1883-1970)によって、
昭和25年(1950)に設立された財団法人です(平成21年に公益財団法人に認定)。
だそうです。聞いたような名前だと思ったら、
第79代内閣総理大臣/細川護煕氏が18代当主だそうで。
さて、展示内容ですが、公式サイトでは
竹内栖鳳、菱田春草、横山大観、小林古径、鏑木清方、上村松園…。
近代日本画の巨匠による名品の数々が会場に並びますが、
中でも重要文化財の春草《黒き猫》、《落葉》、古径《髪》は必見。
会場でそのスゴさを実感してください。
とあり、この展覧会のメインビジュアルが春草《黒き猫》となっています。
が、この絵は後期(2月7日〜26日)のみの展示。前期(1月14日〜2月5日)である
今日は当然、展示ナシ。あらかじめ公式サイトで知っていたので落胆はありませんでしたが、
通期で見ることができない絵をメインビジュアルに使用するのはどうかと思いますね。
近代日本画で良かったものとしては・・・
西村五雲『林泉群鶴図』、小林古径『鶴と七面鳥』『孔雀』といったところ。
ところどころに日本画の技法を解説したパネルがいくつか壁に貼られていたのですが、
パネルは技法が使われた絵のずっと後に貼られていたので、また絵を見に戻らなくてはならず、
配置がおかしいのでは、と思いました。
一方で絵のタイトルや解説は通常絵の脇に貼られていることが多いですが、
今回の展示ではガラスケースにタイトルと解説が貼られていたので、
すぐ近くで読めるので、見やすくて良かったです。
近代日本画の他に白隠と仙厓の禅画もたくさん展示されており、
こちらは軽快かつマンガあるいはイラストのようなタッチが楽しい作品が多かったです。
白隠慧鶴『一富士二鷹三茄子図』『蛤蜊観音像』『蜆子和尚図』仙厓義梵『虎図』が好み。
こんな感じの美術展でした。