物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

四元数の導入

2007-10-30 11:51:58 | 数学

四元数のことを書こうとして久しぶり計算をしているが、いつものように計算間違いをしたようだ。

これは前に計算していたことを改めて計算したのだが、どうもおかしい。この歳になっても計算の下手なのはなおらない。

四元数について普通の人が書くのよりも一歩突っ込んで書きたいと前から思っていたのだ。

Hamiltonの手紙も読んでいるのだが、なかなかわからない。それで結合則が成り立つように1, i,  j, k の積の係数を決めようとしている。i^{2}=j^{2}=-1 はそのまま用いるが、k^{2} の値は結合法則から決めたい。

また、i,  j, k  の積も基本的には結合法則から決めたい。ただ、これらから任意に二つ選び出した積がi,  j, k  の1次結合とするにはあまりにも自由度がありすぎて難しいのでそこは制限をする。

しかし、ともかくも計算がおかしいのはどうしようもないが、計算が下手なのはよく自覚しているので丹念に見て行くしか方法がない。前にした計算との整合性を確かめてみようと思っている。

四元数になんて関心はまったくなかったが、Cauchy-Lagrangeの恒等式の証明をレビューしているうちに関心が出てきたのである。なんでもつぎからつぎへと関心や疑問の輪はつながっていくものである。

(2014.8.14付記) 四元数に関心のある方は『数学・物理通信』の掲載された私の四元数シリーズを読んでほしい。そこに私のわかったことはすべて書いてある。

『数学・物理通信』で検索すれば、すべてのバックナンバーは名古屋大学の谷村先生のサイトにリンクされて掲載されている。

このシリーズの内容は高校数学を知っていれば、十分理解できる。計算そのものはめんどうなところもあるが、行列のかけ算とベクトルのスカラー積とベクトル積の定義を知っていれば、誰でも理解が可能である。

(2021.3.2付記) 『四元数の発見』(海鳴社、2014)をすでに発行しているので、四元数についての初歩的な知識はこの本を読んでほしい。満足されること請け合いである。

(2022.2.15付記) 『四元数の発見』(海鳴社、2014)を改訂するとしたら、第6章「四元数と空間回転3」である。これでも最低限として話は通じるが、それでも直交補空間という節がどうも唐突感をぬぐえない。

もっとも、しばらく我慢をして読んでいただくとその唐突感は消えるのだとは思うが、ベクトル空間とか計量ベクトル空間とかの話を端折った感はぬけない。その辺の不具合をポントリャーギンの『数概念の拡張』(森北出版)を参照していただくことで切り抜けたつもりであった。

『四元数の発見』を英訳すること考えているので、どうしてもこの箇所を埋めなくてはいけないと思っているのだが。まだその空白を埋めきってはいない。