収入が定年後に少なくなったと書いたら、子どもたちに心配をかけたようだ。申し訳ない。心配はいらない。
昨年、自費出版の本「数学散歩」が出版社に託した200部全部売れてその代金の半分が私のところへ入った。(著者の手取りは自費出版にもかかわらず50%)ちょうど25万円である(その後の出版社との交渉で私の取り分は30%になった。ちなみに出版の全費用は110万円)。
ちょっと潤ったので古本を購入したりしていたらその資金がつきてしまいそうである。そういうことで古本を購入することをほとんどしないように心がけている。
武谷の著作は未収集の古本があれば基本的には購入するが、私の収集した冊数がもう190冊以上なのでほとんど入手していないものはなくなった。もちろんすべてを尽くしことはできていないが、その大半を集めた。
費用がかかったのは「久保栄全集」と「世界文化復刻版」の購入であった。どちらも3万円を越える費用がかかったと思う。久保栄全集は全巻は買わないつもりで第12巻だけを購入するつもりだったが、第12巻の個別の販売はなさそうだったのでしかたなく全巻を購入した。
一般に物を買うときは高く、売るときは安い。これは取引業者が中間に入るので彼らの取り分がいるからであろう。先日ある古本屋に200冊ほど本を買ってもらったが、2万円でしかなかった。でもそれは仕方がない。古本を購入する方も売れるかどうかのリスクを抱えているから。
自分でインターネットで売るということも考えられるが、その手間は大変である。手間と引き合うとは考えられないし、まず売れるかどうかが問題であろう。したがって古書店をやっている人にはそれが売れ筋かどうかについての勘が必要なのだろう。
世の中には変わった人がいて私には必要でない古本でも探しているかもしれない。現に私がそういった人間の一人だから。