新型のインフルエンザが関西地方で流行りだしている。ということで知人からもらったメールにもできるだけ家から外に出ないようにしているとあった。
私なども普通のときは家からあまり出ないことが多い。この頃は家から一歩も外に出なくともインターネットで情報を得て仕事がすむ場合もあるが、それでも最終的にはインターネットでの情報をどこかで本当に正しいのかチェックしないといけない。こういうことをdouble check(またはcross check)するというのだが、そういうチェックを何でもいつでもしないといけないと思う。
これは昔研究を始めた頃に学んだことである。そのチェックもできるだけ独立なというか利害が離れているというか、無関係な情報源に照らしてチェックしなければいけない。
これは科学的な研究をする人の心がけなければいけない一つの重要な点であるが、その心がけは科学研究に限らない。マスコミのスキャンダルなどはこういうdouble checkを怠ったときに起こる。
だからdouble checkができないときにはなんでもその信用度は割り引いて考えなければならない。人を完全に信用しないのは不幸な人間のすることのようだが、仕方がないこともある。
私自身に関して言えば、計算物理学者の習性として、一つの計算法で出た結果をまた別の計算法で計算するということをする習慣がついた。もっともそういう計算をどうやってしたらいいのかわからないときもあるが、できるだけそうしたいといつでも考えている。
これは物理学者の朝永振一郎さんのエッセイを読んで、そのようにするようにしたのだと思うが、朝永さんは、この方法をHeisenbergのアドバイスだと言っている。