何でも日本人は好奇心にあふれており、また技術的な工夫もよくするので、実はロボットの先進国であった。
ところが2000年ころを境にしてロボットに関する関心がむしろアメリカに移って行ったという。
ヒト型ロボットだとか、犬型ロボットだとかいうものの開発に血道を上げているうちに簡単なお掃除ロボットのような市販できる製品をアメリカの業界に奪われてしまったらしい。
日本ではロボットはソニーだとか、ホンダの宣伝マンの役割くらいにしか考えて来られなかったという。だから折角先進的な技術の蓄積があるにもかかわらず、あまりそこから利潤をあげるという観点がなかったという。
私も日本人なのでどうも好奇心には富んでいるもののそれが世間でもてはやされるころにはどうも関心を失ってしまうという傾向はやはりもっている。
ユーザーがどういうものを欲しているかを考えないで技術的関心から開発を進めるというのは日本的にはよくわかるが、これからは単に経費がかかるだけではなくユーザーがいるのかどうかを考えなくてはいけないのだろう。
これは日本のいいことの一つであるが、軍事的な利用を考えることにあまり関心がないということは悪いとは思わない。なんでもすぐアメリカのように軍事利用に向いてしまうことにはどうも日本人として否定的になるのはしかたがない。