物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

体系的な書物を著した人たち6(補遺2)

2018-09-23 14:38:40 | 日記
1章1章づつだが,『数学ガール』ーフェルマーの最終定理ー の3章「互いに素」と4章「背理法」を昨夜に読んだ。今日は日曜であるので、午前中は第7章「ヘアスタイルを法として」を読んだ。

「互いに素」では最大公約数の求め方を知った。これは普通にはユークリッドの互除法とか素因数分解して共通な因数を取り出して求めたりするが、後の方法の一般化した話である。

\sqrt{2}が無理数であることの背理法での証明も読んだ。これは高校数学でテクストの欄外に説明があったのだが、数には関心をもたない、私はきちんと読んだことがなかった。

環の定義が始めて頭に入った。というか、体と環との区別ができていなかったが、そこがわかった。もっともこの本の説明を見たあとで、遠山啓編著の『現代数学事典』(明治図書)を開いてみたら、同じことが書いてあった。何回かこの事典を開いてみているのだから、ここのところを読んでいるはずなのに、頭には落ちてきていなかった。

環が納得できたら、多元環の説明も頭に入ってきた。そして複素数とか四元数も多元環の一つであることも了解できてきた。

言葉だけが頭にあってもそれが頭のどこかに落ち着いてくるのは別のことである。

『現代数学事典』には基底ベクトルの間の乗法の関係を示す構造定数にある関係がなければ、結合法則が成り立たないとある。四元数まではこの結合法則が成り立つが、八元数にはこの構造定数の間の関係がもう成り立ってはいないのだと想像できた。

もっとも立ち入った事情はまだ知ってはいない。森田克貞さんの『四元数・八元数とディラック理論』(日本評論社)を読む必要があろう。

元へ話を戻すと『数学ガール』であるが、ようやく第8章と第10章を残すのみとなったが、いまでも第10章が読み通せるかどうか自信がもてない。

私のこの本の読み方は途中の第5章、第6章から入って、第9章へと飛びといった、いきつもどりつの読み方である。こういう読み方が一般の人に勧められるわけではない。