物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

体系的な書物を著した人たち6

2018-09-19 13:50:18 | 数学
結城浩さんの『数学ガール』(ソフトバンク・クリエティブ)のシリーズははじめはオイラーだとかフェルマーだとかを扱っていたのだが、いまでは高校数学もいわば、教科書的な副読本を書かれるようになっている。

本の定価が比較的安価で結城さんの書きぶりがわかりやすいとかいうこともあり、結構売れているらしい。

本のテーマとして自分のわからないことを書く人はいないだろうが、難しいテーマを取り扱うときもじっくり1年くらいかけてご自分が多くの本や論文を読み、かつよく理解してからかかれると、このシリーズのどれかの1冊で読んだ。

結城さんはもともとはプログラマーだそうだが、いまでは数学の啓もう書の著者としてのほうが有名であるかもしれない。

(2018.9.21付記)

昨夜、この結城さんの『数学ガール』ーフェルマーの最終定理ーの5章と6章をたまたま読んだ。この書を図書館から借りて帰っていたのだ。「砕ける素数」と」「アーベルの涙」というタイトルがそれぞれついている。わかりやすい。おもしろい。この本のファルマーの最終定理は私にはわからないだろうが、これらの章はわかった。日本の文化の層の厚さを感じた。

この本を読んで数学を目指すようになる若い人も出るのかな。そんなことを思った。私はこの本の前の章を読んでいるわけではない。たまたま5章と6章を先に読んだのである。

結城さんには難しい内容でもわかりやすく書ける才能がある。本人の努力はいかばかりかと思う。

上の本の第1章「無限の宇宙を手にのせて」と第9章「最も美しい数式」の章を読んだ。第9章の内容は私も何回か書いたことがある。ある数の累乗の意味を説明したエッセイはまだ書いたことがないけれど。孫が中学生になるころにはこの本を読ませてやりたいものだ。とはいってもまだ孫は1歳9か月くらいである。

この本の全体はほぼ10章からできているから、そのうちの4つの章を順不同にいままでに読んだことになる。ほかの章が読めるかどうかはわからない。ただ、本の順番には読めそうもない。興味がわくところから読むしかない。

シェア・カー

2018-09-19 13:12:36 | 日記
というのかどうかよくは知らないが、若い人たちには自分で車を買うという傾向が減っていて、その時々で車は借りたらいいという考えだという。

これは車を持てば、税金もかかるし、第一、駐車場がいる。それよりも時々で町のそこここにあるタイムシェア―の車を借りたほうが安上がりだという。

それはそうだろうが、自動車産業の落日が目に見えるようだ。以前からレンタカーのシステムはあったが、それよりは気楽に借りられるということだろうか。

企業は自分の利益を上げるために非正規社員を増やしたりして合理化を図ってきた。だが、それは実は自分の首を絞めることになったとは皮肉である。非正規社員が増えて所得が少ないと車を買う人も少なくなる。そうするとまた必然的に正規の社員を減らして利益を確保しようとする。そうするとまた車は売れなくなるという循環のループができるというわけである。

もっとも都会では地下鉄とかの公共の交通手段が発達しており、日常生活で車は必要ではない。そうするとたまに家族で遠出をするときにのみ、シエア・カーを利用すればよいともいえる。それにたとえば、東京なら、住居を手に入れるとその支払いで人の一生がかかってくる。だから車を購入するということはできないだろう。

それに車を増やすことが環境にいいかということもある。いずれにしても自動者産業の落日を見るのはそう遠い先でもなさそうである。



数学の定理が解けたとか

2018-09-19 11:25:26 | 数学
今日の朝日新聞に書いてあった。「直角三角形と二等辺三角形で辺の長さの和と面積の両方が等しいものはあるのか」という問題の解が得られて、数学の専門誌に載ったという記事である。一組だけあるということが証明されたという。

こういう三角形は二等辺三角形だと(132, 366,366)であり、直角三角形だと(135, 352, 377)であるという。

面積は23760で辺の和は864であるという。図を描けばすぐに問題の意味はわかるのだが、ここでは図を描けないのでちょっとわかりにくいだろう。

解いたのは慶応大学の大学院生の二人組であるという。おめでとうを二人に申し述べたい。


二等辺三角形の辺をp,2qとし、直角三角形の三辺をm, n, hとする。二つの三角形の面積をSとし、辺の和をLとすると、

L=2p+2q=m+n+h, S=rq=\frac{1}{2}nh

またr^{2}=p^{2}-q^{2}, m^{2}=n^{2}+h^{2}

が成り立つ。ここですべてのp,2q,r, m,n,hはすべて整数である。こういう代数方程式を立てて解いていったのだろうが、新聞には言葉での説明しか書いてなかった。