物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

自分の書いた数学エッセイ

2018-09-05 09:58:15 | 数学
自分の書いた数学エッセイがどれくらいの数になったか。いつか自分でリストをつくってみたら、書き直しも含めて160を超えていた。書き直ししたものもふくめてであり、それも2度ならず、3度または4度も書き直したり、補充したりしたりものまである。でもその重複を除いても50編は超えたのではなかろうか。

やさしいものから、難しいものまでいろいろである。この中にはもちろん、『四元数の発見』としてまとめられたものも含まれている。それ以外には『数学散歩』とか『物理数学散歩』としてまとめられたものもあるが、それらの書を出版してからも、その後かなりの数のエッセイを書いた。

私は教育に関心があるので、論文ではない。あくまで数学エッセイである。

最近、鹿児島の方で私の昔の本に関心を持ってくれたかたがでてきて、ほとんど売れなかった『物理数学散歩』を購入していただいた。

この本は定価が1200円であり、高くはないのだが、それでだかどうかは知らないが、売れなかった。それで私の在庫が私の家には200冊ほど残っている。詳しくは調べたことがないが、それくらいはあるだろう。

ところが、一方で、だれが値を付けるのか知らないが、その本がアマゾンコムで10,00を超えた値段がついていたりする。これは売りたくないと言っているのも同然である。世の中はくるっている。

(2024.6.12付記)
自分の書いた数学エッセイの数だが、改訂版や三訂版も多いのだが、自分用につくっているリストによれば、2004年3月末ではその数は238である。

なんでも物事は話半分としても、優にその数は100を越えているだろう。数学教育協議会の下部団体である、愛数協の機関誌「研究と実践」にでも80を越えて掲載されているのだが、これは読者が小学校の先生が中心だから、あまりその読者として広がりを期待できなかった。その上にだれでもその機関誌に簡単にアクセスできる環境にはない。

そういうこともあって2009年12月以降は友人の数学者・新関章三(高知大学名誉教授)さんと二人で「数学・物理通信」を発行して、そこに 数学エッセイを主として発表してきた。

その大部分はインターネットで読むこと現在できるようになっている。「数学・物理通信」で検索すれば、2023年までは名古屋大学の谷村教授のサイトで読めるはずである。

いままでの論文とかエッセイの索引があったら、もっといいのだろうが、残念ながら、それはまだつくられていない。私自身が他人の本として発行されたものに索引がないために利用価値が少ないのは残念だと言っているのだから、索引をつくっておくべきかもしれない。


『四元数の発見』の感想

2018-09-05 09:36:48 | 数学
一昨日だったか、ネットサーフィンをしていたら、偶然に私の本を読んだという高校生とかがいた。すくなくともはじめは高校1年の時に読んだという。世の中には賢い高校生がいるものだと驚いたり、感心したりした。その人がいま高校生かどうかはわからない。

回転を表現する方法として、行列、ベクトル、四元数、鏡映変換の4つがあること、空間回転を表す公式qvq^{-1}の導出法が3つあること、あまり四元数の本がないので、楽しかったとあった(注)。

まあ、簡にして要を得た説明であった。どこがおもしろかったとかの説明はなかった。


だいたい、普通の大人はそれがどうしたという反応である。よほど自分に自信のある人しか、人のものを褒めない。そういうものである。だから、私としては自信作でも世間一般の人が無視するのは仕方がないと思っている。

(注)日本語で読める四元数の本は現在では少なくとも6冊はある。それに金谷健一さんの『幾何学と代数系』(森北出版)がある。ちょっと四元数に触れたものなら、志村五郎先生の『数学をいかに使うか』(ちくま学芸文庫)もある。