『数学ガールの秘密のノート・丸い三角関数』(ソフトバンククリエィティブ)をE大学の図書館から借りて来た。昨夜、この書の第3章まで読んで第4章は飛ばして第5章の一部だけ読んだ。
第5章は実は三角関数の加法定理を求めている。なかなか見事な記述であり、ポーヤの発見法的手法で加法定理を求めている(注)。
この第5章はまだ読んでいる途中だが、結城さんがポーヤの発見法的方法で加法定理を本当に導出したのかどうかはわからないが、すくなくとも導出の記述法としてポーヤの発見法を使って説明しているのは確かである。
これにはなかなか頭が下がる。たとえ記述法としてであってもポーヤの発見法的方法を用いるとは思い及ばなかった。
三角関数の本としては多分この本は書いてないことが多いということだろうが、それにしてもたぶん結城さんの新しい試みの始まりを示すことになるのだろうか。
それともこういう試みはすでに結城さんがはじめていたのだろうか。結城さんの他の高校程度の数学書を読んでみる必要が出てきた。
(注)ここでポーヤの発見法的手法と書いて結城さんの表現のポリヤの発見的方法とは書かなかったが、これは多分ハンガリー語の原語のポーヤの方が近いからと考えているからである。
私のブログの古い記事でポリヤかポーヤかについて議論した記事がどこかに残っているはずである。京都大学名誉教授の中西 襄先生も私の意見に賛成してくださった。