eine "altere Dameとは中年の女性の意味である。こういう表現を絶対比較級といったと思う。
altは「年取った」とか「老齢の」という意味だから、altの比較級だともっと高齢の女性となるのかと思うのだが、そうではなくて、こ れの意味するところは中年のという意味で年齢でいえば、40ー50代のいまでいえば、まだ相対的に若いといえる女性ということになる。
いや、こんなことを思い出したのはいま編集している、R氏の退職記念文集にある年度の卒業生がIn tiefer Dankbarkeit(気持ちとしては「深く感謝の気持ちを込めて」のつもりだろうか)と書いた一群の文章を寄せてくれたからだ。
「絶対比較級と受け止められるのではなかろうか」という危惧が生じている。もしそうなら、tieferではなくて、in tiefe Dankbarkeitの方がいいはずだ。
いまちょっと独和辞書を引いてみたのだが、In tiefer Dankbarkeitで「深く感謝して」と訳がついていたので、まずは大丈夫らしい。
やれやれ。
(付記)上にIn tiefer Dankbarkeitではなくてin tiefe Dannkabarkeitの方がいいのではないかと書いたが、どうも私の誤解であるらしい。
tieferの語尾erは形容詞の比較級の語尾ではなく、前置詞 in にしたがった格支配語尾であるらしい。それだと比較級には全く関係がないので、動作を伴ったものではなくDankbarkeit(感謝)の中にずっといるので、inは3格(Dativ)支配である。それで3格の語尾erがついていることになる。
つまらない誤解をしたのはやはりドイツ語が難しいことに起因しているだろう。形容詞まで前置詞支配の格語尾変化をするなんて。