物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

私の書きたい複素解析のテーマ

2021-06-12 12:27:40 | 本と雑誌
私の書きたい複素解析のテーマが3つある。

一つは「分岐点の定義」であり、これについてはすでに小著『数学散歩』(国土社)に書いたが、それの改訂版を「数学・物理通信」に書いた(注)。

つづいてこれが一番難しいが、解析接続をするいろいろな方法の説明である。これを詳細に説明した本はあまり見たことがないが、私の知る限り松田哲さんの『複素関数』(岩波書店)が比較的詳しい。

もうひとつ書きたいことは留数の方法である。それも例題として有名な朝永の『量子力学 I 』(みすず書房)に出てくる積分を留数の方法で導いておきたい。

もっともこれは私も訳者の一人になっている、ゴールドスタイン『古典力学』(吉岡書店)下に説明があるはずだ。はずだといったのはこの初版には確かに書いてあるのだが、私もかかわった2版とか3版にもきちんと書かれているか、今確認をしていない。

もっともこの積分は初等的にできると朝永の書には書かれていて、また現実にそれは本当にそうでもあるらしい。だが、これが留数の方法で積分できると『古典力学』に書かれていることを知ったときは目から鱗が落ちる感じだった。

(注)「数学・物理散歩」はインターネットで検索すれば、すべてのバックナンバーを見ることができる。これは名古屋大学の谷村省吾先生のおかげである。谷村先生、いつもありがとうございます。


CMに弱い私

2021-06-12 11:53:03 | 本と雑誌
CMに弱い私といっても何にでも弱いわけではない。

岩波の雑誌「図書」だったか、または朝日新聞の紙面広告だったかに、『深堀り!中学数学』(岩波書店)の副題にー教科書に書かれていない数学の話ーとあり、また「マイナス*マイナスはなぜプラスになるの?」という章があるのを知った。

こうなるとこの本がどう書いてあるのかと読みたくてたまらなくなる。どうせ私の知っている説明ではあるだろうとは思ったけれど。

それで昨日午後にジュンク堂に行ってこの本を探したが、なかなかみつからない。しかし、岩波ジュニア新書のコーナーに行ったのだから、ここにあるはずだと大きく眼を開いてみたら、あった。新刊書なので表紙を表に向けていたのでかえって気がつきにくかったのだ。

急いで買って帰って、その個所を読んだのが、例によって私には特に目新しい説明ではなかった。

数直線上の原点Oのまわりの180度回転での説明だった。この本の参考文献が書いてあるかなと思って最後の方を見たが、そういう書籍の引用はなかった。

私は自分のオリジナルではないことを示すために参考文献をあげることにしている。