昨日書いた『線形代数のコツ』が読み終わらないうちに、つぎの本を拾い読みしている。薩摩順吉・四谷晶二『キーポイント線形代数』(岩波書店、1992)である。
いずれも特にベクトル空間の公理のところがどのように書かれているのかが私の関心の中心である。
佐武一郎『線形代数』(裳華房)とか斎藤正彦『線形代数学入門』(東京大学出版会)とかが線形代数のテクストの標準的なものだということは知っているし、それらのテクストももっていないではないが、それらのテクストにまで私にはまだとりつくことができない。
『キーポイント線形代数』も私のような線形代数嫌いをなくしてくれるテクストであろう。これは『線形代数のコツ』とはちがった側面がある。
この本にはy=axの一般化としての、マトリックスでのY=AXが書かれているのがよいと思う。このことは数教協数学の森ダイアグラムではいつも強調されていることではあるのだが。