昨夜、遅く『キーポイント線形代数』2読目を終えた。10章の終わりのところを読んでいて、計算をしないところがすこしだけあるが、それは今日することにした。
そしてその後に一番難しいと思っていた、7章の「線形代数の基本定理」を読んでみたら、するすると読めてこの章を読んでしまった。およそ1時間と少しだけかかった。ここは概念的に難しいと思っていたのだが、前に読んだので2度目だとそれほど難しくなかった。それでも概念的には難しいところであるのはまちがいがない。それで2読目をとにもかくにも終えることができた。もう一度読もうと思っている。
いままで1冊の本を何回も読んだことがない。大学の教養部時代に微積分のテクストは演習問題を解くことは懸命にした覚えがあるが、あまり本文をきちんと読んだことがない。特に、有理関数の積分が必ずできることの説明はごてごてしてあったと思うが、そこをきちんと読んだ記憶がない。これではきちんとと微積分を学んだことにはならないと思うが、これが私の数学学習の実状である。
私は本質的に計算が下手である。計算の上手な人を見るとうらやましいが、それでも自分に持っていない性質はうらやんでみてもしかたがない。それでも普通の人から見たら、計算が上手に見えるかもしれない。これはある種の経験によるところが大きい。
最近考えることは、ReduceとかMacsymaだとかMathematicaだとかいった数式処理(計算代数)系で計算がなんでもできるようになってしまえば、人間は何をすればいいのだろうかということである。しかし、当分私のすることがなくなりはしないと楽観している。
私のような多くの退職した元研究者は研究ができなくなって、暇を持て余している人も多いようだ。自分の一生を有効に使う方法を考えてほしいと切に願っている。