回転と拡大・縮小とは違った操作であるらしい。
負の数をかけるときでもー1をかけるのとー3とは違う。ー3=3*(ー1)であるから、ある数にー1をかけたときは数の絶対値を変えないで、その数を原点のまわりに反時計方向に180度回転させるだけである。
その後でその数の絶対値を3倍大きくしてやらなければならない。それと同じことが複素数でも起こる。ある複素数x+iyにr(cos s+i sin s)をかけるときでもr=1なら、cos s+i sin sをかけるのだが、これは絶対値は変えずに複素数をsだけ原点のまわりに回転させる。
そういうことを四元数でもしようと思えば、四元数の極座標表示が必要になる。オイラーの公式の四元数への一般化はすでに知られているので、その表示を使えば四元数の極座標表示ができる。そうすると空間回転とその絶対値の大きさの拡大・縮小の機能に分けることができるはずだ。
もっとも四元数の虚部を表す虚数単位i, j, kは非可換なので回転を表すためには四元数の前から単位四元数を、四元数の後ろから、その単位四元数の共役四元数をかけてやれば、うまく空間回転を表すことができる。
ということになっていると思われるのだが、まだ私には十分に納得できるところまでには至っていないのが現状である。