理解が一歩前進か。
いや別に大したことではないだろうが、「任意の大きさの四元数に、大きさ1の四元数(単位四元数という)をかけることは、単位四元数をかけられた四元数をある回転軸のまわりに回転させているのだ」ということの理解が一歩前進したのである。
私が『四元数の発見』(海鳴社)を書いたときに第3章でEulerの公式の四元数版としてEulerの公式を四元数の場合に一般化した式を書いておいた。もちろん、この式は私の発見ではない。
これは、Eulerの公式の四元数へ一般化した四元数は単位四元数であり、単位四元数をある四元数に掛けることはその四元数をある軸のまわりに空間回転させることと関係していたのだ(注)。
第3章でEulerの公式の四元数への一般化について書きながら、それが第4章の冒頭に述べた、四元数による回転公式u=q\bar{v}\bar{q}の理解に役立つとの認識がなかった。
何て浅薄な理解しかできてなかったのだろう、私は。1冊の本を書いて四元数の権威ぶっていたなんて,恥ずかしい。
(注)Eulerの公式を四元数へ一般化した四元数は単位四元数であることは私も示している。