物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

計算機代数(数式処理)の傾向

2022-11-24 15:50:20 | 科学・技術
有理関数をコンピュータで積分するRischのアリゴリズムがどういうものであったか学んだことがないが、そういうアルゴリズムがあるということは知っている。

計算機代数は数の計算ではなくて、数式の計算をコンピュータに行わせるものであり、何十年か昔にはそういう数式処理のソフトを使って計算して、論文を2,3書いたことがある。

だが、それは何十年か昔のことであり、最近の動向を知らない。インターネットで検索したところ、昔は AI 的手法で計算をする数式処理だったが、最近はアルゴリズムに基づいたものにだんだんとなっているらしい。

それで思ったのだが、三角関数の計算などはアルゴリズム化できるものなんだろうか。AI 的にはできることはまちがいがないが、アルゴリズム化できるかどうか。どうなのであろうか。

AI 的な処理ということは人間が考えるようなやり方で計算をするということであり、それが研究としては最初はなされることであろう。

だが、数式の計算方法はやはりアルゴリズム化するのが必然の勢いなのであろう。

数学者の研究する数学はもちろんアルゴリズム化がはじめからされるものではないが、物理や工学の分野では計算は手段であるとすれば、手で計算することもないであろう。

私などが数学教育的見地から、例えば三角関数の計算法をいろいろ調べることをしているのは、つまりは AI 的手法の研究である。いや研究というのはあまりにおこがましくて、一種の昆虫採集とか植物採集のようなものである。

そういう試みも自分では必要だと思って行っているのだが、果たして本当にそうだろうか。疑問に感じないでもない。

そう考えてくると入試問題(例えば、大学入試問題)とかをどう考えるのかに問題がすぐに広がってしまうのは避けられない。それでもなかなか入試というシステムがすぐになくなるとは思えないが。






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