渡辺恒雄の後継者、宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

高橋千秋・前特別委員長が安倍首相をただす 「アベノミクスの前提は一体改革法による外国の信認」

2013年06月04日 16時49分34秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]質疑する高橋千秋さん、2013年6月4日(火)、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

【参議院経済産業委員会 2013年6月4日(火)】


 岡田克也さんの側近中の側近である、民主党の高橋千秋さん(三重選挙区今夏改選)が安倍晋三首相(自民党総裁)をただしました。

 昨年の第180通常国会で、参議院社会保障と税の一体改革に関する特別委員長。採決直前には中村哲治理事(国民の生活が第一=院替え落選)らから解任動議を出されましたが、粛々と否決の上、歴史的な法案を本会議で委員長報告し、可決・成立しました。

 議題は、社会保障と税の一体改革3党合意法を肉付けする「消費税転嫁法案」(183閣法36号)。

 千秋さんは、まず「TICADⅤ成功おめでとうございます」と述べ、第5回日本アフリカ開発会議(TICAD)の閉幕をねぎらいました。前回TICADの5年前も自民党政権でしたが、「私も経産(政務官)や外務(副大臣)としてアフリカ担当としてTIVADVを準備しました」と与党期の実績をアピールしながらも、「それとは別に法案の話に入ります」。

 「昨年委員長としてすべての審議を聞いてきましたが、社会保障の充実のために消費税を上げる3党合意をした」として総理に認識をただすと、「財政の健全化のために(谷垣総裁は)3党合意した」と述べ、「増税分は全額社会保障にあてるとして、安倍政権は3党合意に従う」と、ちぐはぐな答弁。

 千秋さんは「消費税を上げることで(財政健全化が担保されているとして、)外国はアベノミクスを信認している。しかし、それを国土強靱化にあてるのは矛盾している」と指摘しました。

 首相は「これは『機動的な』財政出動だ」とし、「「昨年の底割れを下支えしデフレ脱却するためのマクロ政策として必要だ」としました。

 千秋さんは「デフレ脱却しなければならないし、財政再建しなければならないという認識を私も持っている」としました。

 首相は「増税分は社会保障にあてるということを政府としても、もっと説明しなければならない。セーフティーネットがあって初めて人間は暮らしていける」と語りました。


[画像]答弁する安倍首相、2013年6月4日(火)、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 法案の個別内容について、千秋さんは「内閣府公正取引委員会の臨時職員を増やすのはいいが、業界ごとの事情の中で、「(親会社が仕入れ先に)値引きしろ」というような話はあまり(表に)出てこない」として12条の内容は実効性があるのかと指摘。法律による規定は、できるだけ必要最低限にすべきだが、「下請けいじめ防止は現行の法律でも昨日していない」として、「(現行法による公取の仕事は)そこをきっちりやるべきだ」と求めました。

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子どもの貧困対策法が初の数値による施策見直し法制化で成立へ 生活保護法も可決 山井和則さんリード

2013年05月31日 23時59分42秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

(初投稿は2013年6月2日午前8時で、バックデート)

[画像]民主党の山井和則さん、2011年6月2日の衆・本会議、2013年5月31日(金)の衆・厚労委、それぞれ衆議院インターネット中継から。

【衆議院厚生労働委員会 2013年5月31日(金)】

 生活保護法の改正法案(183閣法70号)は、改正法案24条「申請時の書面の添付」などに修正が入り、可決しました。民主党の柚木道義さんが委員会冒頭の午前9時過ぎに、「(識字能力などの理由で)特別な事情があり、書面を添付できない人(書く能力に欠ける人)は添付しなくていい」とする、修正案を提出し、午後5時ごろ可決しました。

 これに対して、日本維新の会の足立康史さんが「修正案が成立したら、『特別な事情』の5文字を巡る争いが起きますよ」として「削除すべきだ」としました。維新の足立さんは「24条に関して、内閣法制局と二大政党の争いの中で、二大政党がマスメディアの表現をめぐって争ったことで論点を見失った」と二大政党をけん制。日本共産党の高橋千鶴子さんは「修正案提出者の山井和則さんは野党・民主党なのに、まるで政府のような答弁をしている。おとといの民主党の長妻昭さんの(改正法案24条を)削除することで、(福祉事務所が窓口で希望者を追い返す)水際作戦を止めようという発言は、いったいなんだったんだ」と民主党の長妻元厚労相と山井元厚労政務官の間にくさびを打ち込もうとしました。ただし参厚労委(25人)の理事会は自公民3党だけで、維新の議席はゼロ、共産は1委員のみのため、今国会内に衆院修正案のまま成立する見通し。

 2013年改正生活保護法は新法・生活困窮者自立支援法とクルマの両輪のかっこうで、「戦後最大の改正」となる見通し。一方、法律とは別に、厚労省は8月に通達で生活扶助基準を引き下げる見通しで、財源をめぐる国と地方、厚労省と財務省のかけひきは当面続くことになるでしょう。

 さらに、中根康浩君外8名提出の「子どもの貧困対策法案」(183衆法19号)と、自民党提出の法案(183衆法20号)は、松本純・衆議院厚生労働委員長起草の法案(183衆法おそらく24号)として一本化しました。委員長起草法案としての議員立法一本化は、衆参とも厚労委の得意技。子どもの貧困対策法案は、平成29年2017年夏に厚労省が発表する「子どもの相対貧困率」を受けて、平成30年2018年に見直すことを法定化しました。こういった今国会で流行化した「見直し規定(付則や附帯決議)」の時期については、「今後の政治日程by下町の太陽」で、どんどん入れていきたいと思います。とりあえず、子どもの貧困対策法は全会一致で可決し、成立確実ですので、2017年の予定の方に入れました。

 参考人質疑の中で、玄田有史・東大社会科学研究所教授が、自ら造語したNEET(ニート、働いても学んでも職業訓練も受けていない人)に続き、SNEP(スネップ、20歳から59歳で在学中を除く未婚者で、就業していない人)という概念を提示し、モノサシにするよう求めました。民主党の3年3ヶ月での、雇用調整助成金や介護報酬の引き上げなどによる雇用・労働への手当による政策効果と、リーマン・震災不況による一層の経済環境悪化による求職増があいまって、これからは、SNEPというモノサシが必要なように感じました。アベノミクスで金融機関は、新規創業や、海外進出に融資すべし。

 山井和則さん(やまのい・かずのり)というとずっと厚生労働委員のような気がしますが、実は民主党与党期では、厚労政務官のあと、議院運営委員になっていたので、厚労委にはいませんでした。この、山井さんの議運という人事は、明らかに将来をにらんだ党の意識を感じます。いわば、入社以来バリバリの営業部員だった山井さんが、社長の指名で総務部社長室に異動していたような雰囲気です。本社ビル内の給湯室で、山井さんが「いやあ、営業に戻りたいですよ。内勤は向いていないですよ」と。営業部の同僚から「山井、営業部帰ってこいよ」と言われて、山井さんが「社長からは3年ぐらいで、営業に戻すと言われているんですよね」と言ってる感じ。

 2年前の6月2日、議運委員として、本会議場で菅内閣不信任決議案(177決議6号)にアタマを下げてお願いする社長室の山井さんがいました。結果的に、2名の除籍者(松木けんこう氏、横粂勝仁氏)で民主党を守ることができました。解散時の民主党国会対策委員長も務めました。

 そして、3年ぶりに古巣に戻った山井さんは小選挙区選出議員として、子どもの貧困に関する数値(とくに相対的貧困率)をもとにした政府による施策見直しの法制化に憲政史上初めて成功しました。その修正協議のさいちゅうに、山井さんは「私は2018年は与党かな、野党かな」と考えたかも知れませんが、「私は2018年に衆議院議員でいられるかな」とは、アタマに浮かばなかったでしょう。

 「山井、営業部帰ってこいよ」と言った同僚は今、営業部にも会社にもいないかもしれない。そして、風の噂として、「山井、社長の娘と結婚決まったんだってさ」という雰囲気ですが、元同僚はたぶん、サバサバした表情でしょう。まあ、議会政治とは、そういうものです。泣くのが嫌ならさあ歩け、戸別訪問1日300軒しろ、としか言いようがありません。

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書面による申請者はだれ? 生活保護法改正24条で長妻昭さん「削除しろ」、厚労相謝罪

2013年05月30日 05時33分36秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]長妻昭さん、2013年5月29日(水)、衆・厚労委、衆議院インターネット審議中継から。

【衆・厚労委 2013年5月29日(水)】

 岡田内閣の官房長官候補と言えば、「昔北橋、今長妻」。北橋健治さんは北九州市長に転出してしまいましたが、今国会で長妻昭さんの存在感が飛躍的に増しています。

 衆・厚労委は「戦後最大の改正」と言われる、生活保護法の改正法案(183閣法70号)と生活困窮者自立支援法案(71号)の審議に入りました。

 生活保護行政を巡っては、政府自民党と厚労省が参院選後に「3年間で生活扶助を6・5%下げろ」と自治体(法定受託者)に通達する見通し。受給者の0・1%の不正受給者が問題視されるなかで、99・9%の受給者の手当が下げられてしまうという、自民党の十八番「論理のすり替え」。そもそも、アベノミクスで、2年間で年2%ずつ物価を上昇させているので、実質の下げはより大きく、まさに自民党政治ここにきわまる、としか言いようがありません。

 この日の委員会では、長妻さんが登場するやいなや、「生活保護法の改正法案の24条を削除せよ」と迫りました。

 
[画像]生活保護法の改正案(上)と現在の法律(下)、厚生労働省、第183回国会提出法案のホームページから。筆者貼り合わせ。

 このように、改正法案の第24条には「保護の開始の申請は」「申請書を保護の実施機関に提出しなければならない」とあります。

 我が国はひらがな、カタカナ、漢字があるのに、識字率99%以上。でも、生活保護の申請書を書けない人はいっぱいいますし、正直、そういう方ほど生活保護が必要な場合が多々見られるのは言わずもがな。

 長妻質問に先立ち、長年厚生労働委員をつとめる、公明党の古屋範子さんも「申請書を書き込むのが困難な人もいるます。現在は口頭による申請など柔軟な運用がなされています。生活保護の申請を書面で提出することについて、大臣は心配を払拭してください」と語りました。


[画像]答弁する田村憲久・厚生労働大臣。

 田村憲久厚労相は「24条については、(自治体の)職員が(申請者からたずねて)書き込んでもOKで、調査をしっかり厳格化することが目的の条文です。そのためには申請の時点で何か書くことが必要なので、内閣法制局と相談のうえ、入れました」と答弁。「運用面では、今と何も変わりありません」と語りました。

 長妻さんは、この24条について、村木厚子・厚労省「社会・援護局長」(昭和53年労働省)が民主党部門会議で、「内閣法制局のアドバイスで、『審査を厳格化するのなら法案の中に入れた方がよい』と言われ、加えたものだ」と語ったとしました。長妻さんは「生活保護は最後のセーフティーネットであって、(法定受託した自治体が窓口で申請者を追い返すことで生活保護費を浮かす)水際作戦を強化するための条文だ」として、「24条をとってください。削除してください」と迫りました。


[画像]答弁する村木厚子・厚生労働省社会・援護局長。

 田村厚労相は「なぜとれないのか。それは国会に提出したからです」として、「実際には運用は変わりません。政府の情報発信が不十分でご迷惑をおかけしました。おわびしたい」と詫びました。

 なお、閣法の修正は、衆院通過前ならば、本会議での承諾で可能。民主党政権3年3ヶ月のうち、衆参ねじれの2年5ヶ月間で、多用した手法です。が、今国会の流行からすると、民主党などの議員修正により、24条は修正され、事実上削除される見通しだと、私はみています。

 話は変わりますが、「24条」。

 ほぼ1年前の衆・社会保障と税の一体改革特別委では、児童福祉法24条の改正条文の解釈をめぐって、岡田克也副総理(昭和51年通産省)が山本庸幸・内閣法制局長官(昭和48年通産省)を叱る場面がありました。

(参考エントリー保育の最終責任者はだれ? 児童福祉法24条改正で答弁混乱 岡田副総理、法制局長官を叱責

 これは、2012年5月22日の委員会で、野党・自民党の田村憲久委員が児童福祉法24条について「市町村は保育しなければならない、とある条文を改正すると、市町村からあっせんされた私立の保育所で、事故があった場合、保育所の運営主体が倒産した場合、国家賠償請求を受けられないのではないか」との趣旨の質問をしました。これに対して、山本法制局長官が「改正の前と後とでどちらが重いかということはなかなか一概に比較することはできない」と答弁したところ、田村さんが法案の問題点だと一方的に論を進めた国会審議です。これについて、昼休みに岡田副総理が山本長官に答弁内容を問いただしました。岡田さんは「私も気になって、法制局長官にその後、確認をいたしましたが」「これはいわば当たり前の話であって」「やや誤解を招きやすい法制局長官の答弁だった」と語っています。
つまり三世議員で、議運・国対の経験を蓄えた田村さんのペースに引き込まれてしまった法制局長官の官僚答弁をたしなめることで、自民党ペースから手綱を引き戻した出来事で、消費税増税法成立につながりました。


[画像]答弁する山本庸幸・内閣法制局長官。

 この1年前の「児童福祉法24条事件」と、今回の「生活保護法24条事件」とは、登場人物がよく似ています。

 まず、田村さんが昨年は野党議員として、今回は厚生労働大臣として登場しています。

 そして、答弁者である山本・法制局長官は昨年も今年も同じ。

 この法案の担当だった村木厚子・内閣府局長(共生社会担当政策統括官)は、今は厚労省社会・援護局長。

 昨年は6月から修正実務者として登場した長妻昭さんは、今回も差し替えながら重要な指摘をしました。

 この場にいないのは、落選してしまった小宮山洋子・厚労相(兼)内閣府担当相と、岡田副総理です。

 では、なぜ、岡田さんは、初当選のときから所属した厚生労働委員会からいなくなってしまったのか。

 国家公務員法100条は「国家公務員の守秘義務」、地方自治法100条は「地方議会の調査権限」を定めており、「100条」には重要な規定が多い傾向があります。この経緯は知りませんが、これは法案を書いた自治省など旧内務省系の官僚たちの志が行間からにじみ出ているように感じます。

 それに引き替え、厚労省は、1本で済みそうな法案を2、3本に分けて出したり、毎通常国会に、「健康保険法の一部を改正する法律案」、「国民年金法の一部を改正する法律案」、「厚生年金法の一部を改正する法律案」など、一見すると何をどう変えるか分からない法案を平然と出すなど政治センスが極めて低い役所です。一体改革を実現した閣僚経験者も「財務省が必死に一体改革を実現させても、厚労省は使うことばかり考えて、まったく汗をかかない」と批判しています。この閣僚経験者が首相官邸首脳を務めている際には、厚労事務次官経験者が人事院総裁から更迭されました。

 こうやってうんざりして厚労委員をやめる議員はあとをたちません。その中で、長く委員を務める公明党の古屋さんや、民主党の山井和則さん、そして、さしかえで登場してくる長妻昭さんの根気は日本を支えています。

 労働省採用の村木さんが社会・援護局長をやっていることは、余人を以て代え難い、ということなのでしょう。このエントリーでは詳述しませんが、靖國神社にA級戦犯が合祀されてしまった経緯にも、社会・援護局をめぐる利権の波に官僚が流されたからです。村木さんはぜひ、事務次官もやって、その後は、宮内庁長官になって、厚生省や宮内庁を立て直してください。旧労働官僚が厚生省を乗っ取るぐらいでなければいけません。 

 2年連続で「24条問題」をおこした厚労省は別として、第183通常国会は、法案の修正と附帯決議をつくれる国会議員が中心になってきました。7月21日の第23回参院選で自民党が衆参とも単独過半数をとれば、その後の3年間は、政府が提出した法案が無修正で法律となり、各省が政令・施行令・通達ですべてを済ます政治になるでしょう。

 残り28日間、志ある国会議員、それは自民党政府外議員も含めてですが、最後のチャンスと心得て、命がけで法律を修正し、附帯決議を付けて、前を見すえるべし。

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みんなの党「鳥取1島根2」参法、参・議運で付託の動議 志ある者が勝つ!

2013年05月29日 17時44分21秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

 2013年5月29日(水)のお昼のNHKニュースによると、参・議運委(岩城光英委員長)の理事会に、民主党の小宮山幸治理事、みんなの党の水野賢一理事らは、参院規則第90条にもとづく動議を提出。

 みんなの党政治改革実務者の中西健治・参院議員が出した「衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口較差を緊急に是正するための公職選挙法の改正法案」(183参法7号)を委員会に付託するよう求めました。衆・議運委が、民主党の岡田克也実務者が提出した「公職選挙法および区割り審設置法の改正法案」(183衆法8号)の付託に応じていません。

 2010年国勢調査によると、我が国の総人口は、1億2623万625人(東日本大震災の影響がある22市町村を除く)以上。

 鳥取県は59万2213人、島根県は71万8218人。

 定数を295とすると、1つの選挙区の平均人口は42万7900人。

 ですから、鳥取県は1・38選挙区、島根県は1・68選挙区となるはずです。

 自民党の細田博之実務者がリードする「0増5減法の区割り反映法案」(183閣法51号)は、「鳥取県が2、島根県が2」 となっています。1・38選挙区が四捨五入で2選挙区になるわけがありません。さらに区割りの前提となる最小人口選挙区が鳥取全県区と違う選挙区になってしまい、自民党閣法は根底から腐った法案です。

 一方、岡田法案は5増35減法案とも呼ばれ、定数を270にします。岡田法案の1つの選挙区の平均人口が46万7520人となるので、鳥取県は1・27選挙区、島根県は1・54選挙区となります。これを受けて、「鳥取県が1、島根県も1」としているのが岡田法案です。

 中西法案は、18増23減法案とも呼ばれており、295選挙区なので、「鳥取県の定数は1、島根県の定数は2」としています。

 衆・議運委(佐田玄一郎委員長)は、残り会期29日間となったきょうも、岡田法案を議題にすらしない「吊し」という蛮行を続けており、民主政治を守るために、やむなく、衆議院選挙制度改革に関する法案を参院先議で議論する方針をとりました。

 現在、参・議運委は、民主党が11名、みんなの党1名、自民党委員10名、公明党2名となっており、委員会で動議を採決すれば可否同数に持ち込めます。

 このように衆院選挙制度改革に関する対案を参・委員会に付託する戦術は本来採るべきではありませんが、私の若干の経験からすると、このような政局は最後に志ある者が勝つ(負けない)傾向があります。

 この議題に関しての当ブログ読者の関心は低いようですが、私の議会制民主政治のすべてに勝る大問題であると考えています。自民党の石破茂幹事長(鳥取1区)、細田博之幹事長代行(島根1区)の偽者ぶりをあぶり出すだけでなく、権利の平等を勝ち取るために、みんなの党案の審議入りを強く望みます。

 なお、自民党政府提出の閣法は、公布日が施行日となっているので、採決日程は、7月の衆参ダブル選挙懸念とはあまり関係ないと考えます。

 宮澤解散20年。大政局は30年に1度で良い。歴史の遺産を未来へ活かしましょう。

      


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海江田ネクスト首相は、幽霊がでる首相公邸(旧首相官邸)に入るべきでない

2013年05月29日 07時19分44秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議


 我が党の加賀谷健・参議院議員(元総務大臣政務官、今夏勇退)は、5月15日(水)、「総理大臣公邸に関する質問主意書(第183参質101号)」を提出。安倍内閣は10日間のしめきりぎりぎりの5月24日(金)、答弁書を閣議決定しました。

 この中で、「七 旧総理大臣官邸である総理大臣公邸には、二・二六事件等の幽霊が出るとの噂があるが、それは事実か。安倍総理が公邸に引っ越さないのはそのためか」と質問。これに対して、安倍内閣は「お尋ねの件については、承知していない」と答弁しました。

 ところが、これについては、2・26事件の当時に幽霊が出たという証言があります。

 反乱軍に加わった坪井という腰抜け一等兵が首相官邸(現在の首相公邸)で「寝室に近づいてゆくと、暗やみの中に一人の老人がいるのが見えた。だれか、と叫ぶと、その老人は音もなく天井に消えた。それでテッキリ首相の幽霊でも出たか、と思い、急に恐ろしくなって逃げ帰った」と証言しています。

 一方、「我こそは岡田啓介(首相)なり」と身代わりに死んだ松尾伝蔵・内閣嘱託の死体のそばで、寝間着を脱ぎ、羽織袴に着替えた岡田首相は、玄関から足音がしたので、廊下に出て洗面所の壁のところに立っていたところ、「今なにか、変な者がいたぞ」「じいさんだった」「しかしもう誰もいるはずがないんだから、変だぞ」「気味悪いな、帰ろう」と言って、兵隊たちは、丹念に調べることをせずに、引き返していったとしています。

 つまり、坪井らは、岡田首相の幽霊が出たと怖くなって引き返したわけですが、実はその「岡田首相の幽霊」は幽霊ではなく、岡田首相本人だったという話。首相官邸・公邸をめぐる人間たちが権力の狂気の中で見る幻想こそが、幽霊であり、不安定さなのです。(参考文献『岡田啓介回顧録』163、164ページ)

 私は現在の内閣総理大臣公邸の空間には、通算で2000時間以上、滞在していますが、幽霊は出るか、出ないかで言えば、おそらく出ると思います。そもそも私たち民間人に言わせれば、「事故物件」です。事故物件をオフィスから居住用に変更するとは官舎住まいの一般職国家公務員は東大出てても足りません。

 安倍首相は自宅から通えばいいでしょう。

 海江田ネクスト首相はどうするのでしょうか。

 2・26事件は陸軍省の反乱軍を陸軍省の憲兵隊が鎮圧した事件。陸軍省軍務局としても反乱は想定外だったでしょうが、石原カンジらが鎮圧したことで、陸軍省の東条英機首相(憲兵隊長)らが9年間、永田町を支配することになりました。一方、岡田元首相のあっせんで、組閣した鈴木貫太郎首相ら海軍省出身者の力で、1945年8月15日正午、ポツダム宣言を受諾したことにより、警察庁・警視庁が永田町の秩序を支配することになりました。防衛庁発足後も、初めから、防衛庁出向歴のある警察官僚が首相官邸に常駐しています。鳩山内閣の北澤防衛相の働きかけで、防衛官僚が初めて首相秘書官室に入れるようになりました。

 この警察官僚による、首相官邸・首相公邸支配は、警察官僚の思い上がりを招き、暴力団の温存、パチンコ利権の拡大、深夜営業ダンス店など風俗営業法取締行政の恣意的な運用など、官舎住まい一般職国家公務員である警察官僚の暴走が続いています。警察行政に限れば、日本は三等国です。

 首相官邸を首相公邸にしたときの警察庁出向首相秘書官が、みんなの党参議院議員の小野次郎さんです。

 

 ごらんのように、おしゃれなメガネで経産官僚のように装っていますが、間違いなく警察官僚です。昭和51年入省。

 彼は、3・11より半年前の国会で次のように民主党の内閣官房長官に語っています。

 「官邸の危機管理センターに遠方からリアルタイムで情報が送られてくるシステムがあるんじゃないですか」「これは私自身も証言できますし、官房長官も恐らく九月一日の防災の日なんかに地下で御覧になったと思いますが、海上保安庁であれ、警察であれ、自衛隊であれ、遠方から画像を送るシステムは官邸にある」「どこからでも画像が送れるような仕組みできていますからと自慢していた機能なんですよ」と語っています。しかし、新官邸は地下1階の情報集約ルームに、警察庁からリアルタイムで情報が伝送されますが、5階の総理執務室によく伝わりませんでした。情報は伝わらなければ意味がありません。仏つくって魂入れず。

 3・11があった当月、小野次郎さんは次のように国会で語っています。

 「私が官邸で五年、夏を迎えました。そのときに一番心を砕いたのは、いかにして総理大臣や官房長官に空にしてもらうかということです、官邸を。なぜかというと、電気の使用量も水の使用量も、それから働いている方の休暇も消化できません。それで、ホテルか何かに泊まっていただくと、その間はいわゆる休みの日状態にできます」

 警察官僚がいかに官邸を我が者と勘違いしているかよく分かる議事録です。

 田中角栄首相は午後5時を過ぎると、砂防会館にある外事務所に移ったそうです。これは、砂防会館で人と会いたいということと、官邸職員を休ませるという意思があったようです。角さんは、およそ1メートル半の距離にいる壁塗り職人にもねぎらいの声をかけたそうです。首相官邸職員は「角さんは立派だった」と話しています。

 さて、岡田内閣の正副官房長官候補の一人に、大串博志さんがいます。

 2013年5月28日(火)の衆・安全保障委では、自衛隊法の一部を改正する法案(183閣法63号)の参考人質疑で、大串さんが質問に立ちました。財務政務官、内閣府政務官を歴任し、社会保障と税の一体改革にも詳しい大串さんですが、安保委の質疑はこれが初めてのようです。

 大串さんは「私はインドネシア大使館に書記官として2年間行っていました。そのときに、9・11を経験しましたが、インドネシア国内はイスラム教国なのでかなり動揺していました。さらに、バリ島の爆弾テロがおこり、邦人も亡くなりました。インドネシア大使館もひっくり返ったような大騒ぎになり、邦人の安否確認に奔走しました」とその経験を語りました。そして、第1次与党期に、「内閣府政務官のころ、南スーダンPKOの安全を毎日、祈っていました」としました。

 今、私たちは、国家間戦争も、冷戦も、大規模な内戦もない平和な時代を過ごしています。しかし、世界中のどこで、いつ、テロリズムが起こってもおかしくない時代でもあります。「我こそは岡田啓介なり」と叫べる命がけの政治家と、そう思える総理の下に、歴史を前に進める政治を実現したいものです。

 衆・消費者問題特別委では、28日、「食品表示法案(183閣法44号)」が全会一致で修正議決しました。修正案の筆頭発議者となった元復興政務官(仙台駐在)の郡和子さんは、岡田内閣の男女共同参画相の最有力候補ですが、原案の「施行後5年後の見直し」を「施行後3年後の見直し」に書き直しました。この法案は早ければ今夏施行になりますので、見直しは、2016年7月以降ということになるでしょう。郡さんも還暦前です。2016年7月以降、必ず政権を取り戻して、我が党政権が見直しましょう。

 海江田内閣でも岡田内閣でも、平成の松尾伝蔵が10人ぐらいでしょうか、ちょっと何人ぐらいか、私もまだ知見が足りませんが、何人かいれば、必ず、自民党にも、官僚にも、テロルにも勝てるでしょう。それまでの3年間~15年間、臥薪嘗胆です。

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第183回通常国会は「附帯決議国会」だ 民主党副大臣・政務官経験者がリード 「見直し」大臣は誰?

2013年05月24日 17時04分26秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]「株式会社クールジャパン法案(183閣法32号)」の可決後に附帯決議案を提出する民主党の近藤洋介元経済産業副大臣、2013年5月24日(金)の衆・経産委、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 附帯決議(付帯決議)とは、委員会で法案の採決の際に、所管行政機関に対する要望、運用上の注意などを内容とする決議のことで、国会法・両院規則などに定めはありません。

 政権再交代と衆参ねじれの第183通常国会で、民主党の副大臣・政務官経験者の衆院議員が各委員会をリードし、「自公民維み」あるいは全会派の共同提出で附帯決議を付けて、閣法を可決させるケースが増えています。

 附帯決議の政府の尊重については、法的義務はないようです。そのため、自民党総裁選に出馬した西村康稔・内閣府副大臣や、民主党幹事長の細野豪志さんら40歳代の政治家が、附帯決議を軽視する発言をしています。これは残念なことで、若年寄に感じます。彼らが気づかない間に、国会の様相が変わりつつあります。

 「災害対策基本法の改正法案(183閣法56号)」を国会に提出した理由について内閣府は「昨年6月に行った災害対策基本法の「第1弾」改正」「の際、改正法の附則及び附帯決議により引き続き検討すべきとされた諸課題について」「さらなる改正を実施する」ために提出したとしています。この法案は今国会での成立が確実な情勢です。昨年6月というと3党合意があった月で、その余波で衆参ねじれを突破した第1弾改正の「附帯決議」にもとづいて提出した法案だということで、与野党間の審議がスムーズになったというはからいが感じられます。このように役所が超党派国会議員に審議の地ならしをするために、「附帯決議」を次の法案作成につなげる動きがあります。

 一方で、興味深かったのは、自民党内での公約作りにも附帯決議が使われていたという大臣の証言です。当選1回在職5年強で初入閣を果たした森まさこ大臣は「子ども・子育て三法が成立した折の附帯決議にも、この幼児教育の無償化については検討を進めることというふうに記載をされているところでもございます。それも踏まえまして、我が党においては公約に書き込ませていただいておりますが、この幼児教育の無償化については、今御指摘のあった、いつ、またその対象年齢、また金額等も含めて、関係府省それから与党とのもとで検討の場を設けるべく準備を進めているところでございます」 と答弁。

 昨年8月10日の参・社会保障と税の一体改革特別委員会では、子ども・子育て法の附帯決議について、当時野党自民党の石井準一理事の朗読で19本の附帯決議が付きました。その12番目に「幼児教育・保育の無償化について検討を加え」「当面、利用者負担の軽減に努めること」とあります。この19本の附帯決議については、答弁席で聞いた岡田克也・一体改革担当大臣は同日の記者会見で「やや驚きました」と素直な感想を語っています。「のどうやら森さんはこの附帯決議を盾にして、自民党内財政規律派を押しのけて、自民党2012政権公約に「幼児教育の無償化」を押し込むことに成功して、政権交代で、閣僚の座をつかんだようです。

 これを観察していた、民主党の副大臣・政務官経験のある衆議院議員が、筆頭理事を務める各委員会で、自民党、公明党、日本維新の会、みんなの党など各党を巻き込んで、附帯決議を可決するのが「今国会のブーム」になっています。だいたいとりまとめの主役が朗読していますが、日本維新の会、みんなの党の1期生に朗読を任せており、野党共闘の布石となっているようです。具体的には、日本維新の会の河野正美さん、みんなの党の大熊利昭さん、椎名毅さんらが朗読者になっており、将来的な布石としては良い人選のように感じます。


 例えば、地球温暖化対策推進法改正法の衆・環境委の附帯決議では、「7、温室効果ガス排出量の削減に関する中期的な目標については、再生可能エネルギーの最大限の導入及び省エネルギーの最大限の推進を図ることを前提に、我が国の社会経済情勢を踏まえつつ、2020年の野心的な目標を早急に設定すること」とあります。自民党と公明党政府はぜひ「野心的な目標」を早急に制定しなければ、国会軽視の違憲政府になりますから、速やかに野心的な目標を制定すべし。

 予防接種法改正法の衆・厚労委で、柚木道義さんが提出した附帯決議では「安定的なワクチン供給体制や継続的な接種に要する財源を確保した上で、平成二十五年度末までに定期接種化の結論を得るように努めること」「二 他の新規ワクチンが薬事法上の手続を経て承認された際には、速やかに当該ワクチンを予防接種法上に位置付けることが適当であるかどうかの検討を行い、その結果に基づいて必要な法制上、財政上の措置を講ずるよう努めること」とあります。

 平成二十五年度末とは、2014年3月31日ですから、それまでの衆院解散は難しいかなと感じますが、自民党政府に言行不一致を問う。そして、薬事法の遅い手続きが済んだ後に、法制上・財政上の措置を講じる。そのときの厚生労働大臣はどこの党の誰でしょうか。民主党はとことん前向きです。

 ハーグ条約実施法案の審議が難航しています。民主党の考え方はよく分からず、衆参での違いもあるのかもしれません。ただ連休前最終日の衆法務委でハーグ条約実施法案を可決した後の田嶋要さん提出の附帯決議は「政府は、本法の施行後、当分の間、一年ごとに、国境を越えた子の連れ去り事案の実態及び本法の運用実態を調査、検証し、その内容を国会に報告するとともに公表すること。また、本法の施行後三年を目途として、本法の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずること」とし、1年後から1年刻みの実態調査と、3年後の法改正も踏まえた見直しを政府に釘をさしています。民主党として、現在野党なので、「情報をよこせ」と政府に要求している雰囲気です。この辺は田嶋さんが経産政務官として、東電福島原子力発電所現地本部長を務めたときの体験が、衆法務委員会でもいかされているような気がします。

 そして一つだけ付け加えるのならば、参院選で、元県会議長だろうと、元有名タレントだろうと、新人の「素人さん」を国会に送るのは、かえって彼ら彼女らを「居場所がない寂しさ」に送り込むことになります。そういう人、参議院の本会議場でよくいますよ。委員会のインターネット中継には初めから登場しないので、名前は知っていても、言われないと気づかないでしょう。

 弁護士出身のブレア首相(労働党党首)、党職員出身のキャメロン首相(保守党党首)ら、二大政党のいずれでも、40歳代の首相が生まれる理由。これは国会開設750年のイギリスでは、さまざまな制度の経緯がいろいろと複雑になってきたので、若い頃から法律や政治の教育を受けていないと首相が務まらないという背景があるようです。だったら、在職40年の70歳代の首相が生まれそうにも思いますが、人間とはおもしろい者で、パブリックスクール、オックスフォード・ケンブリッジを出てすぐに法律・政治の仕事をした議員在職15年前後の40歳代が首相に向くようです。

 6年前の安倍首相の会期延長に反対して政界引退を表明した自民党のO議員の「次の人生では東大出るかな」の言葉が片隅から離れません。そういうことも考えたうえで、投票すべきです。

 相変わらず、「特別措置法(特措法)の改正法案」が多い今国会ですが、太田昭宏国土交通大臣は24日の衆・国交委で「海賊多発海域での日本船舶を警備する特別措置法案」を趣旨説明しました。これまた特措法ですが、これまでは、「シーレーン防衛」だとか「新テロ特措法」だとか「不朽の自由作戦」といった訳の分からない名前でやっていた、日本籍タンカーを警備する法案と似たような物だと思います。ようやくごまかしの利かない政治になりつつあります。一部の実力ある議員が修正案と附帯決議をとりまとめる。ここで汗をかいているのが、副大臣、政務官経験者で、大臣経験者はあまりいないのも、政権交代ある二大政党システムはよく出来ているなあ、と楽しく観察しております。

 一方、篠原孝ネクスト環境相は24日の衆・環境委で小林正明・環境省水・大気環境局長に対して「(きょう採決だという)今さら附帯決議(をつける)なんて言わないからしっかりやってください」と述べ、石原環境相から「篠原委員の質疑を聞いていると、どんどんそっちの方にリードされちゃうから気をつけないといけない」とし、附帯決議の力で、与野党がどちらか分からないシーンまでありました。とはいえ、民主党はあくまでも野党です。

 附帯決議に盛り込まれた「2020年」、「平成25年度末」、「1年後の検証、3年後の必要な措置」・・・さて、そのときの政府は、自民党の政府か、はたまた、民主党の政府か。

 答えは2つに1つ。

 神のみぞ知る?

 お釈迦様でも分かるまい?

 いずれにしろ、決めるのは有権者(納税者)です。

 なお、参議院には附帯決議一覧のホームページがありますが、衆議院にはないので、ぜひ、衆議院事務局委員部もこのようなホームページをつくっていただきたいと思います。「附帯決議に盛り込まれた期限の一覧カレンダー」をとりまとめる党政調や衆調査局の職員がいたら、重宝されるかもしれません。あったら、欲しいなあ。

      

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長島昭久さん、前を向いて、敵の大将(自衛隊最高指揮官)の不在を哨戒 自衛隊法改正法案が審議入り

2013年05月23日 19時29分19秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[画像]質問演説する民主党の長島昭久さん、2013年5月23日(木)、衆議院本会議、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 今や世界中にいる日本人を保護した際に、自衛隊が船、飛行機に加えて、新しく車を使って日本人を輸送できるようにする「自衛隊法改正法案」(183閣法63号)が2013年5月23日(木)の衆院本会議で審議入りし、直後の衆院安全保障委員会で趣旨説明がありました。

 これには、民主党を代表して元防衛副大臣の長島昭久さんが質疑に立ちました。

 長島さんは、「この法案はPKO法による(身辺以外を守る場合に武器を携行する)『かけつけ警護』と同じしくみであり、むしろより難易度が高いものだ」として、「港湾や空港からの離脱作戦よりも難しい陸上輸送に望む認識を問いたい」と小野寺防衛相や岸田外相に尋ねました。

 長島さんは刑法第3条の2を例示。これは「この法律は、日本国外において日本国民に対して次に掲げる罪を犯した日本国民以外の者に適用する」とあり、国外での日本人に対する傷害、監禁にも日本国刑法は適用されるとの法律です。

 「日本という国家の統治機能は、日本の領域内や公海上の日本船舶内のみならず、外国の領域における日本人への殺人は日本の刑法の範囲内だ」とし、かけつけ警護への道をならしました。 


[画像]右を向き、質問する長島昭久さん。

 岸田外相は「PKOのかけつけ警護の際の武器使用は、憲法に反するというのが従来の解釈だ」と前置きしたあと、「何が必要か検討したい」「内閣の決断で可能ではないか」として、「身辺保護ではなく任務遂行型の武器使用は今後の課題だ」としました。防衛省提出法案が少なく、答弁の回数が少ない初入閣の小野寺防衛相は緊張した面持ちで、「今回の法案では残された課題だ」として、PKOにおけるかけつけ警護への道を整備していきたい方針で、二大政党の質疑者、答弁者が一致しました。

 つまり長島さんは野党議員ながら、安倍内閣提出法案よりも、もっと右を、もっと先を見通しているのです。

 ◇

 これに先立ち、質問演説を始める前に、長島さんは水を組みながら、遠目を利かせました。

 これは、その前の討論(厚生年金基金一部解散法案を修正可決することに賛成)で登壇した民主党の柚木道義さんが「安倍首相がこの本会議場にいないのはどうしたことか」と指摘。この同僚の「諜報」を聞いて、登壇した長島さんが、ゆっくりと水をくみながら、遠目を聞かせて、安倍首相の議員席を何度も確認したようです。安倍さんの席の辺は、2階傍聴席がせり出している格好なので、暗いと思うのですが、長島さんは遠目がよく利くようです。

 
[画像]水をくむふりをして、安倍首相の所在を確かめる哨戒活動をした長島さん。

 長島さんはのっけから、「この議場には自衛隊の最高指揮官である安倍総理がいらっしゃらないのが残念です」とのっけから、先制攻撃したので、岸田外相らの有益な答弁につながったようです。

 民主党政権最初の海上自衛隊観艦式(3年に1回開催)は副総理が観艦官になりましたが、2012年の観艦式では、退役陸上自衛官の息子でもある野田首相が観艦式をし、厳しい目を光らせた後、装備・練度に満足した表情がありました。

 
[画像]海自の装備、練度に満足の表情をうかべた野田佳彦総理(中央)、長島昭久防衛副大臣(左端)ら。2012年10月14日(日)、相模湾上の護衛艦「くらま」艦上、海自ホームページ内動画生中継「平成24年度自衛隊観艦式 守るこの海・夢・未来」からキャプチャ。(当ブログ内「この国に自衛隊があることの誇らしさ」 平成24年度観艦式から)。

 このように民主党は野田さんが観艦式をしっかりと見て、長島さんが本会議壇上でも、冷静に敵将を哨戒する冷静さがあります。

 それに引き替え、重要広範指定の自衛隊法改正法案に出てこない安倍さんはどうしたことでしょうか。ニコニコ超会議で特車(戦車)に乗るのに、法案審議は嫌いなのでしょうか。

 ところで、昨年の観艦式には、海上保安庁が参加していません。これは「尖閣諸島の哨戒活動が忙しいから」とアナウンスがありました。沖縄県・尖閣諸島の国有化(底地の日本政府買い取り)により、中国艦船が活発になったからです。これについて、ひごろインターネットで「親中派」と書かれることも多い、当時の首相官邸首脳は、「相手(土地所有者だった民間人)との関係からあのタイミングしかありえなかった」として、長島さんの仕事のタイミングは唯一無二であったと評価しています。

 今、私たちは極めて珍しい時代を過ごしています。2013年5月現在、世界には戦争がありません。冷戦もありません。内戦もありません。停戦は朝鮮半島にあります。地域紛争はなくはありません。そのかわりに、例えば12月24日25日には世界のどこの教会でもテロルがある可能性がある時代ですが、例えば12月26日はテロルはありません。アピール価値がないですから。ですから、総じて極めて平和な時代なのです。そして、国際機関で働く人は、リーマン・ショックもあり、職が少なくなりつつある傾向があるようです。とはいえ、平和の作り手である国際機関職員が心の底で紛争で食い扶持を得ようと思うようなことがないことを信じています。こういうことは、意外と左の人の方が気づかないようです。後ろ、近くを見ているのでしょう。

  今は右と言われる長島さんも、10年後には中道と呼ばれ、20年後には左と呼ばれるでしょう。しかしそれは「ああ僕は運命の子だ」と嘆くことはありません。それは長島さんは右と言うよりもむしろ、前を見ているからです。

 私は「
◎面舵いっぱい民主党!海江田代表は保守を競え、まっすぐに右向きに RIGHTの本当の意味とは」として、KEEP RIGHT民主党を主張していますが、反論はまったくありません。

 まっすぐに、右向きに。前を、遠くを見ましょう。

 夏のたたかいにむけて、面舵いっぱ~~い!!!


[画像]岸田外相、小野寺防衛相の答弁に満足する長島昭久さん。

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自民党が分裂、「社会保障制度改革国民会議のとりまとめ法案は秋の臨時国会に出す」厚労副大臣ら

2013年05月22日 19時38分24秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]3党合意にもとづく年金将来像について語る民主党の長妻昭さん、2013年5月22日(水)、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 社会保障と税の一体改革に向けて大きな前進がありました。

 22日の衆・内閣委で、民主党の後藤祐一さんの質問に対して、自民党(無派閥)の秋葉賢也・厚生労働副大臣は「社会保障制度改革国民会議のとりまとめが、この国会の後に出てくるから秋の臨時国会で対応したい」と述べ、この国会(6月26日会期末)の後に出る国民会議(8月22日まで)のとりまとめを、秋の臨時国会で法制化したい意思をにじませました。

 同日の衆・厚労委で、民主党の長妻昭さんは、田村憲久厚労相(経世会)に対して、「国民会議のインターネット中継をテープで録音して文字起こししたら、大臣のあいさつにおかしな発言がある」と技術的な用語の使い方をただし、田村大臣は「間違えた」「次の議事録で訂正するつもりだった」と、大臣あいさつで言葉の使い方を間違えたことを謝罪しました。

 長妻さんのテープと言うと、清和会官房長官とおぼしき男性が女性に「覚醒剤をやっていることを警視庁が捜査しているから気をつけろ」と電話しているテープが暴露され、その晩に辞任したエピソードを思い出します。テープ録音で大臣をただす長妻さん、ステキですよ。しかし、長妻さんと田村さんは、昨年6月15日の社会保障と税の一体改革の3党合意を実務者として仕上げ、参院での真夏の答弁を乗り切った仲間です。

 党首討論でアベノミクスによるインフレで、年金受給者の生活は大丈夫なのか、という海江田万里ネクスト首相の質問に対して、安倍首相(清和会)が「物価スライドがあるから大丈夫」と答弁した点について、長妻さんと田村大臣は委員会で「忖度(そんたく)」。長妻さんが、マクロ経済スライド(1・2%マイナス)とデフレ特例水準の解消をいれると、アベノミクスで2%物価が上昇しても、年金支給額は(プラスマイナス)ゼロになるのではないかと質疑したところ、田村大臣は「安倍さんはマクロ経済スライドは若手いるはずだろう」と述べ、閣僚として総理をかばいました。ちなみに、私が総理番記者をしていた頃は、今と逆で経世会の橋本首相と清和会の小泉厚相のとりあわせでしたが、官邸で、閣議以外で小泉厚相を見たことは一度もなく、経世会と清和会の対立の根深さを感じました。

 3党合意を反故にしようとする気配がある、安倍首相・麻生副総理ら「非3党合意派」の内閣の姿勢について、長妻さんが田村大臣にもっと発言するよう求めると、田村さんは「党の意見もある」「私と長妻さんで決められない」「長妻さんが民主党の代表者かどうかも分からない」「それでもう許してくださいよ」と苦しい答弁。

 2004年国会というと、元祖年金王子の山本孝史・参院厚生労働委員が物価スライドについて徹底質疑。このときは、「自分の選挙区である大阪では厳しい生活をしている年金受給者が多いので発動しないで欲しい」と主張しており、今の民主党とは逆です。しかし、山本さんは野党時代の発言であり、長妻さんは与党を知り、年金の持続性を重視する姿勢になっており、山本さんのバトンを継いでいます。なお、2004年国会直後に、北朝鮮拉致被害者の日本人女性と配偶者が投票日直前に再会するという「小泉サプライズ」がありましたが、岡田克也代表率いる民主党は参院選第1党の座をつかみました。

 長妻さんは、3党合意の実務者協議について、民主党からは自分と、山井和則さん、そして、山本孝史さんの後継者である梅村聡さん(参院大阪選挙区今回改選)の3人が実務者だと明かし、長妻さんが「3党合意違反に近い」とまで踏み込むと、内閣官房の審議官が「社会保障制度改革国民会議では、「50年前に所得比例年金の考え方があった」との発言もあった」と議事要旨を紹介しました。所得比例年金とは、2004年マニフェスト(岡田マニフェスト)から言葉として登場しています(概念は2003年菅マニフェストから登場)。

 総理の部下とはいえ、この内閣審議官も、抜本改革派の国士なのでしょう。田村さんも「長妻さんのいうようにやっていくと、年金(と保険料の)世界でやるのではなく、税という方式になってきます。高額所得者の方が負担していただいて、そうでない方につけるという考え方になってくる」と語り、公明党の「低所得者への福祉的給付」や、民主党の「全額税方式による最低保障年金と所得比例年金の組み合わせ」に歩み寄りました。


[画像]田村憲久厚労相、2013年5月22日(水)、衆院厚労委、衆議院インターネット審議中継から。

 どこかの党の党首・幹事長が100年安心プランが30年から40年しか持続しないというような趣旨の発言をしています。坂口力初代厚労大臣による2004年年金改正法では、物価スライドを年金と保険料の双方に発動するから、100年間、給付と負担のバランスが計算でチェック済みだというのが「100年安心」の根拠です。二大政党の党首や幹事長が、国家の存在意義ともいえる制度の根幹を揺さぶるような発言をするべきでない、と私は考えています。

 このように、自民党政府でも、厚労大臣、副大臣、さらには、内閣審議官らが、「抜本改革」に向けた志を持っていることが国会審議から明らかになりました。

 もうこうなったら、一体改革派で新党でもつくっちゃったらどうなの!

 冗談です。

 

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石原大臣大ピンチ!

2013年05月21日 23時59分59秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

(このエントリーの初投稿日時は2013-05-22 17:35:55で、バックデート)

〔写真〕石原伸晃環境相(兼)原子力防災相、首相官邸ホームページから。

【2013年5月21日(火)衆・環境委】
【2013年5月21日(火)参・環境委】 

 石原さんが大ピンチとなりました。石原さんといってもどの石原さんかという感じもしますが、石原伸晃環境相(兼)原子力防災相のことです。

 ゴトウベンのピンチです。

 ゴトウベンと言っても、「ノストラダムスの大予言」の五島勉(ごとうべん)ではありません。

 誤答弁のピンチです。

 5月21日(火)の午前中だけで、衆環境委(吉野正芳委員長)で「大気汚染防止法の改正法案(183閣法41号)」、「放射性物質による環境汚染の防止のため関係法律を整備する法案(183閣法62号)」を趣旨説明。参環境委(北川イッセイ委員長)では、参院先議の「種の保存法改正法案(183閣法66号)」と同じく参院先議の「外来生物による生態系の被害防止法改正法案(183閣法67号)」の2本が趣旨説明しました。午前中だけで、同じ大臣が4本の趣旨説明をするのは極めて異例で、24日(金)以降の委員会では、4本の法案の答弁を平行する格好になります。

 石原さんは第177震災国会では3党協議で法案成立率80%を実現し、昨年の第180通常国会では社会保障と税の一体改革を実現した自民党幹事長でした。政権交代に伴い、環境相(兼)原子力防災相になりました。環境相は父親の慎太郎さんも経験があります。先輩大臣の川口順子・前参議院環境委員長の不始末で、極めて窮屈な日程で、残り1ヶ月の最終盤国会にのぞみます。

 
[画像]ゴトウベンのピンチと言っても、五島勉の「ノストラダムスの大予言-迫りくる1999年7の月、人類滅亡の日」のことではない、アマゾンホームページから。

 環境省というと完璧で、大臣は官僚の言われるままに答弁しているように思う人もいるかもしれませんが、4本平行となると、単純に答弁概要書のホチキス綴じを間違えるようなことだってあるかもしれません。

 未来への責任をめざす一体改革の生き証人、石原環境相は私たちの仲間です。石原大臣がんばってください。

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石川知裕さんが議員辞職 小沢一郎氏の日本改造計画出版20年の日に

2013年05月21日 16時22分51秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]石川知裕さん。筆者撮影=一太さんの「民主党政権への要望」に若手・石川知裕さんが即答 から

【2013年5月21日(火) 衆議院本会議】

 衆議院議員・石川知裕さん(39歳)の辞職が許可されました。 

 国会法107条は「各議院は議員の辞職を許可することができる」とあります。「許可」とは法律上禁止されていることを特別にできるようにすることです。

 衆議院先例86には「議員辞職の件は、議事日程に記載しないで、おおむね会議のはじめに諮るのを例とする」とあり、会議の冒頭に諮られました。辞職の理由は「一身上の都合」。

 石川さんは民主党公認で第44回衆院選(郵政選挙)で惜敗した後、荒井聰さんが北海道知事に立候補したことによる補欠として、2007年3月27日(火)の衆議院本会議で河野洋平議長から「この際、新たに議席に着かれました議員を紹介いたします。第五十番、北海道選挙区選出議員、石川知裕君。〔石川知裕君起立、拍手〕」と紹介されました。

 そして、2013年5月21日(火)の本会議で辞職と言うことで、一人で当選して、一人で去っていくという、何となく彼らしい格好となってしまいました。第44回~第46回衆院選で3連続で当選したので、戸別訪問を徹底した「戸別の王様」としての足腰の強さを見せました。最高裁で判決が確定すると、公民権停止3年になると考えられますが、個別恩赦という制度もあるし、なんとなるような気がします。

 在職6年は、すでに衆議院では240番目、中堅となっていました。本会議登壇の機会は残念ながら一度もありませんでした。

 誤解があるでしょうから解いておきたいのは、石川さんは民主党総支部長として初当選しており、合併前の自由党で公認を受けた過去はありません。そして、民主党は自発的に離党しており、師である小沢一郎氏らと違い、除籍になっていません。ここはポイントとしておさえておきたいところです。

 さて、きょうは小沢一郎氏の「日本改造計画」出版から20周年ということになります。本の奥付には「5月20日」とありますが、アマゾンの発行日には「1993年5月21日」とあります。発行日と発売日の違いとか、実際に店頭に並んだ日の違いがあるのかもしれませんが、ビッグデータの時代では、アマゾンの記述が標準になることは確実です。

 この本の冒頭には「米国アリゾナ州北部に有名なグランド・キャニオンがある」「ある日、私は現地へ行ってみた。そして、驚いた」「転落を防ぐ柵が見あたらないのである」とあります。さる土曜日に私が聞いた話だと、現地では、グランド・キャニオンで死んだ人の記録を淡々と集めた本が売られていて、お土産としてベストセラーだそうです。

 「痛勤に3万時間もかかる」として「膨大な時間の損失」「まさに「通勤地獄」の「通勤奴隷」というほかない」(188ページ)、「企業はますます栄え、そこに働く個人はますます自由になる」「本末転倒、住宅を餌にして企業に飼われている労働者になりさがってしまう」(206ページ)とあります。私は出版当時、学生として「宮澤解散選挙」に忙しい中も、日本改造計画を貪り読んでいました。しかし、日経新聞政治部記者時代の1997年12月28日に小沢一郎氏が新進党解党の暴挙を働いて以来、殺意を持つほど、恨み、憎んできました。仮に新進党が残っていたら、2000年には政権交代し、労働者の奴隷化は緩和されていたでしょう。

 石川さんの著書「悪党ー小沢一郎に仕えて」では、「高校生の頃から、ロック歌手より、アイドルより小沢一郎が気になっていた」(51ページ)としながらも、「翌年8月、非自民8会派による細川政権が発足する。「政権交代に感動して政治を目指した」と言えれば私も立派な政治家になっただろうが、あの夏はそれどころではなかった」(53ページ)としています。

 彼が長期間、三重県議選四日市選挙区で先輩の応援に行っていたことについて、「小沢の秘蔵っ子として若くして新進党を引っ張っていた岡田克也さんの地盤は固い」「「カネがないから、負けた」私の瞳から涙がこぼれ出た。私は子どもの頃からほとんど涙を流したことがない」(55ページ)とあります。ここで「岡田さん」と「カネがない」とのキーワードはすぐ近くに配されていますが、ていねいに読むと2つのキーワードに関係がないことが分かります。定数8に立候補者9人の選挙にそんなにお金がかかるものでしょうか。投票日前から祝勝会をしていたようにも聞いています。

 この辺の記述がいったい何を意味しているのかは私も十分に分かるところですが、何とも政治業界とは因果なものであるとしかいいようがありません。

 最近では、同世代で、過去にさかのぼって「自分は新生党だった」と主張する人が多い、人気の「元新生党」ですが、私は石川さんの「元新生党」が事実であると証明します。元新生党は改革の志をある時期必ず持っていた者です。なぜなら、自民党に残るという選択肢もあったわけですから。

 実は、私は彼の実家であり選挙区である、十勝地方には一度も足を運んだことがないのですが、いかんせん遠くて、新人のライバルはあまり現れないと考えられるので、非自民で自立して立候補する能力を持つ唯一の政治家として復活してほしいと願っています。

 一つだけ悔やまれるのは、私が紹介した2人の弁護士、一人はマスコミに強い元記者、もう一人は東京地検特捜部検察官OBを雇っていてくれれば、そもそも逮捕されなくて済んだのではないかという点です。

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平成22年度決算、2大政党とも賛成で可決「自民党政府は民主党政権の失政を教訓にすべし」 参・決算委

2013年05月20日 19時07分33秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

【写真】池口修次・民主党参院国会対策委員長、本人公式ホームページから。

【参議院決算委員会 2013年5月20日(月)】


 本来ならば、第180通常国会会期末で間に合いそうだった「平成22年度決算」の総括質疑が行われました。昨年9月に参議院本会議が「野田首相問責決議」を可決したため、あと一回のところで、1年遅れになっていました。

 平成22年度決算、2010年度決算、企業風に言えば「2011年3月期決算」は、鳩山由紀夫内閣が編成し、菅直人内閣が補正、執行したものです。

 討論では、自民党の二之湯智筆頭理事が「鳩山内閣で公債依存度が上昇した」「八ツ場ダム(やんばだむ)で前原大臣が中止したのに、馬淵大臣が見直し、前田大臣が再開するなど混乱した」「鳩山内閣の米軍基地に関する迷走のすえ政権を投げ出し、菅内閣が無責任に執行した」とこてんぱんに批判。そして、「(自民党)政府は民主党政権の失政を教訓として、政治を前に進めることを求め、私たち(参議院自民党は)責任ある政府与党の一員として、決算を是認する」 と我が耳を疑う、賛成討論をしました。

 この結果、平成22年度決算は、民主党、自民党、公明党、社民党の賛成、みんなの党、日本共産党の反対で、「是認(認定)」されました。次の本会議で可決される見通し。

 社民党の又市征治決算委員はテレビ入り総括質疑で総理に向かって「俺は12年間、決算委員をやっているんだ」と気色ばんだ上で、討論では「平成22年度決算は私たち社民党が3党連立政権として予算編成に参加した」とし、「未来の担い手である子どもへの給付も手厚く、地域自主戦略交付金(地方一括交付金)などで地方財政にも手厚い」と評価し、「賛成する。が、誰が編成したかは別として問題点は指摘したい」とし、防衛費、原子力、特別会計の3点を指摘しました。

 正直、決算に自民党が賛成するとは思わなかったので驚きました。

 政府に対する警告決議は今回も全会一致で可決。

 1、東日本大震災復興に関する一般会計と特別会計のけじめ。2、政府の主要な会議での議事録や議事要旨の未作成、3、国が補助金で支援する大学の不適正な会計管理、4、特許庁の情報システムの(東芝グループの不始末による)中断と厚労省の情報システム開発の失敗、5、原子力発電所・研究施設における事業者依存の検査マニュアルの改善ーーを政府に全会一致で警告しました。とくに「科研費」に関しては、平成17年(2005年)に参・決算委が政府に改善を勧告し、平成20年(2008年)に政府が「改善した」と報告した後も、不正使用があったと激しく指弾しました。

 政権交代の実現で、参議院事務局委員部は諸外国議会の事例をていねいに調べたと、複数の決算委員から聞いています。その中で、「民主党政権の失敗を自民党政権で前に進めるんだ」という二大政党のバトンリレーが参・決算委で実現したことは、歴史的な出来事だと評価します。実は決算というのは国会、地方議会とも、否決(不認定)されたところで、政治的責任だけで法的責任は生じません。だから、自民党は反対してもよかったはずですが、賛成したうえで警告決議に加わったことは、政権交代ある二大政党政治の参議院会派としての今後の存在意義を見いだした気がします。

 第183回通常国会では、池口修次さんが民主党・新緑風会国対委員長、脇雅史さんが参議院自民党国対委員長を務めています。

 民主党・新緑風会では伝統的に新人議員を決算委員にしています。池口さんも最初の通常国会で2回だけ決算委員会で質問していますが、その後は決算委員にはいなかったようです。池口さんは参議院始まって以来の本田技研(ホンダ)の労組出身です。「日産リバイバルプラン(ゴーン・ショック)」に揺れていた日産労連の寺崎昭久さんの引退に伴う後継者として参院議員になりました。この間、裏は全トヨタ労連の直嶋正行さんが好成績で当選を重ねています。そして、民主党は第23回参院選で12年ぶりに日産労連の新人が公認されています。伝統的に国対委員長は質疑に立たない不文律があるので、今国会で池口さんのラスト質疑を聞くことはできないのかもしれません。池口さんのホームページには「他人の喜びは自分の喜び」とあります。野党時代の池口さんの国土交通委員会や環境委員会の質疑は、ひたすら自動車総連の働く仲間と経営者の声を代弁し続けているわけですが、私は参議院というのはそれでいいし、そうあるべきだと考えています。

 まあ、池口国対委員長が参・決算委にどれくらいかかわっているかは正直知らないのですが、いずれにしろ、蓮舫筆頭理事はすばらしい配置だと考えます。

 衆議院の二大政党が与党経験を糧に議論する時代になりました。今国会で衆参がともに空転したのは一日もありません。衆議院での二大政党対決のなかに、かつて参議院が果たしていた役割が移りつつある気配を感じます。もはや参議院は問責の院ではありません。政権獲得合戦に明け暮れる衆議院を横目に、「全会一致で警告決議」をする、そういった地方議会的なオール野党意識があっていいように感じます。

 さて、本来エントリーを改めるべきかもしれませんが、伊藤忠治さんがきのう亡くなったそうです。享年79。伊藤さんは総評系全電通の出身で、社会党公認で三重県第1区から当選を重ねました。平成2年2月18日の第39回衆院選では5人区の三重1区で社会党唯一の公認候補としてトップ当選。この後、自民党清和会の北川正恭さん、自民党宏池会の川崎二郎さんが続き、4位には自民党経世会の新人、岡田克也さんが初当選を果たします。5位は民社党の中井ヒロシさんで、公明党の坂口力政審会長が次点で落選してしまいました。この中で最年長の伊藤さんが亡くなりました。このメンバーは不思議なもので、岡田さんは自民党の3人と一緒ですが、新進党で、中井さん、坂口さん、北川さんと一緒になります。そして、民主党で伊藤さんと同じ党になりました。全員と同僚議員だった経験があるわけですが、伊藤さんは最後に同じ党になった関係です。

 政権交代ある二大政党政治を21年間、必死に追い求めてきた中で、「参・決算委の決算審査はどうなるんだろう?」と思いを馳せたことは、つい最近のことです。しかし、やはり二大政党による議会政治というのは、いずれにしろ、「まあなんとかなるものだ」と感じました。

 アベノミクスのおかげかどうか知りませんが、ホンダがF1に復活するそうです。お互い似合わないタキシードと蝶ネクタイ姿という出で立ちの本田総一郎さんがアイルトン・セナの頭をげんこつでぐりぐりしながら「これからも良いエンジンつくってやるからな」と言ってセナが号泣した「54歳の年の差の音速コンビ」。それから数年以内に2人とも風の中に消えてしまいましたが、鈴鹿サーキットでまたF1を開く、世界の一等国に帰れる日まで、二大政党の切磋琢磨は続くでしょう。
   

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電波オークション法案が審議入り 民主党・みんなの党「規制改革2党」共同提出【追記あり】

2013年05月16日 17時27分39秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

[写真]電波オークション法案を衆議院事務総長に提出する民主党の後藤斎さん、原口一博ネクスト総務大臣、鬼塚誠・衆議院事務総長、みんなの党の柿沢未途さん、大熊利昭さん、民主党ニュースから。

【2013年5月16日(木) 衆院総務委員会】

 内閣提出の「電波法改正法案」(183閣法25号)の審議入りにあわせて、民主党・みんなの党共同提出の「電波法改正法案(電波オークション法案)」(183衆法10号)と「内閣府通信・放送委員会設置法案」(11号)が同時に審議入りしました。

 立党直後の「金融国会」や郵政大敗後の立て直し戦略「対案路線」は、今国会の衆院財務金融委員会(税制改正)、衆院厚生労働委員会(健康保険法改正)などでもとられています。

 提出者は民主党から原口一博ネクスト総務大臣と武正公一さん、後藤斎さん。みんなの党からNHK出身の柿沢未途さんと1期生の大熊利昭さんら。

 きょうの審議では武正さんが趣旨説明に立ち、「競争による電波の付与について、現行の比較審査方式に加えてオークション方式をとる」と述べました。

 行革相経験者によると、電波オークションを導入すると、年間で国庫に5000億円の収入がのぞめるそうです。

 きょうは、テレビ東京の社長に高橋雄一さんが就任する人事が出ました。高橋さんは、私が病気休職期間満了で退職する際に、私の自宅まで来て今後のことについて話し合った「局筆頭次長」だった人で、このときに「元日経新聞記者」という肩書きは永久に使って良いという確約をもらいました。ジェントルマンですが、お父さんは大蔵省銀行局長から公正取引委員会委員長に転じた人で、新聞社の既得権益を守るうえでのエース格で、新聞記者の現場から比較的早く管理部門を任された人です。テレビ東京も電波オークションで「1チャンネル」をとれば、それだけで視聴率は倍増するのではないでしょうか。

 なお、議席構成上、衆議院での可決は絶望的で、修正協議に注目です。

【追記 2013年5月21日(火)午後5時】

 「電波オークション法案」は21日の衆・総務委で否決されました。

【追記おわり】

<マイナンバー法案が参院の内閣委と総務委で審議入り>

【参議院内閣委員会、参議院総務委員会、2013年5月16日(木)】

 この日の参議院では「らしさ」が。

 参院内閣委は、警察庁が書いた「道路交通法改正法案」(参院先議)を全会一致で可決したうえで付帯決議を付けました。これを処理した後、既に本会議で代表質問が終わった「マイナンバー法案」が審議入り。相原久美子委員長(民主党)が「3案」というので空耳かと思いきや、4法案のうち、「マイナンバーのための地方公共団体情報システム機構法案」は参院総務委員会(松あきら委員長=公明党)で審議入りしました。

 参院内閣委では、衆院修正部分について、民主党の後藤祐一さんがするのかと思いきや、みんなの党の大熊利昭さんが説明しました。

 第46期衆議院の1期生議員が参議院で発言したのは、大熊利昭さんが初めて。


[画像]参議院内閣委員会で衆院修正案を説明するみんなの党の大熊利昭・衆院議員、参議院インターネット審議中継から。

 このように一体改革は民主党の委員長さんだけでなく、地方自治部分は公明党の委員長さんへ。
 行政改革では、民主党とみんなの党の連携へ。

 テレビでは見られない、国会の連携がいろいろと続いています。

 まずは、民主党・みんなの党の行政改革・規制改革の「改革2党」にちょっと乱暴なことでも勇気をもってやってもらいたい。

 終盤国会は残り42日間、30営業日となってきました。

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◎平成25年度本予算が成立

2013年05月15日 23時59分59秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

(初投稿日時は2013-05-16 00:30:11で、バックデート)

[写真]麻生財務相と安倍首相、後列は衆議院事務局の岸本俊介委員部長、阿部優子議事部長、向大野新治事務次長、2013年5月15日(水)の衆議院本会議、首相官邸ホームページ「総理の一日」から。

 平成25年度本予算が成立しました。

 予算は天皇陛下の公布が必要なく、2013年5月15日(水)午後10時44分の伊吹文明・衆議院議長の宣言に伴い成立し、執行に回ります。

 一般会計の歳出入は92兆6115億円。

 本予算成立の節目ということで、衆議院本会議場に直接行って見てきました。

 ところが、両院協議会の散会が思ったより早く、本会議再開が10分早まった連絡が行き届かなかったようで、伊吹議長が着席してから、10分近く議事が動かないという画竜点睛を欠いた自民党政権再交代後の初の本予算成立となりました。

 本会議場は午後10時20分に、再び開き、自民党からは根本幸典さん、藤丸敏さん、鈴木憲和さんの1期生3人が一番乗り。すぐにやってきた2回生の伊東良孝・財務大臣政務官から「みんな早いな」と声をかけられていました。

 公明党では1期生で唯一、両院協議会協議委員を務めた佐藤英道さんも早くやってきて、ほぼ全員が時間には着席していました。

 民主党は衆院で組み替え動議を出しましたが、参院では、修正案も組み替え動議も出しませんでした。敗北感が残るところですが、衆院の修正協議実務者の座長だった玉木雄一郎さんが午後10時22分に一番乗りし、自席でスマホを指でスクロール。玉木さんのことですから、長期金利を始め、地球上のあらゆるマーケットの話題をチェックしていたのでしょう。

 ところが、午後10時半に閣僚が勢揃いし、伊吹議長が入場し着席してからも、議員がそろいませんでした。公明党の遠山清彦さんが「早く座れよ。何やってんだ」と大声で自民党方面に声を張り上げていました。ひな壇でも、菅官房長官、石原環境相、甘利経財相の3人が談笑していて、緊張感を欠きました。

 安倍首相と麻生財務相は同じ格好で仲良く爪を噛んでいました。

 この後、民主党内で最年少の議員があわててやってきました。さすがに顔面蒼白に見えましたが、在職年数が短いけれども年長の議員(幼稚園長や大学教授)たちが「どうしたの?」と感じで、確認しており、その隣席の同期議員が右手をかけてなだめるシーンがありました。あの厳しい選挙に勝ち抜いた猛者たちだけに、お互いのことを尊重しながらも和気藹々としている、元々の民主党らしさを感じました。

 自民党では、宮崎謙介議員がちょうど10分遅れで自席に座ったので、完全に連絡を間違えていたのでしょう。みんなの党の渡辺喜美党首は12分遅れ、生活の党の小沢一郎党首はいませんでした。共産党の志位和夫党首は時間通り座っており、公明党は井上幹事長ら(党首は参院議員)全員が早くから座っていました。日本維新の会、民主党は一般傍聴席から幹部の姿は初めから見えないので分かりません。

 ただ、本会議場では直接聞こえなかったのですが、伊吹議長が「民主党というのは妙なところだなあ」というつぶやきをマイクにしたようですが、これは、明らかにインターネット中継を意識したものに違いありません。実際には自民党席の方が空席でした。

 そして、成立後、ひな壇では、向かって右側の谷垣法相、太田国交相らが立ち上がり礼をした後、左側の安倍首相らが気づかず、笑いが起きる場面がありました。安倍首相らは憲法60条の規定をあまりよく分かっていないのではないでしょうか。右側の谷垣法相、太田国交相、茂木経産相、新藤総務相らが「宏池会・公明党・平成研新党」をつくってしまったらいいのではないでしょうか。

 いずれにしろ、本予算成立が10分近く遅れたのは、自民党のせいで、このような政党に参院で過半数を与えてしまったら、予算執行に大いに疑問が付くところです。

 きょうの一連の議事のなかでの、東国原英夫議員(日本維新の会)のツイートが秀逸だったと考えます。


  お笑いのセンスもあり、発信力があります。

 ただし、東国原さんに反論させていただきます。

 両院協議会は、19年前の第128回臨時国会で、政治改革関連4法案(公職選挙法改正、区割り審設置、政治資金規正法改正、政党助成法)に関して、平成6年1月26日から協議し、1月29日に衆参が「成案」(すりあわせ案)を決定したことがあります。

 ただ、例えば、平成元年には「衆院は海部首相」「参院は土井首相」の首班指名をめぐって両院協議会をしていますが、こんなたぐいのものは、成案ができるわけがありません。

 しかし、予算案で言えば、歳出から公共事業を5000億円削減し、歳入から赤字公債を5000億円削減する、という成案を衆参の全会一致で可決・成立させることは可能でしょう。こういった道を開くことで、重要議案に関しては第3院である両院協議会ですりあわせることにすれば、2院制をめぐる問題の突破口になると私は考えています。いきなり憲法を改正するよりも、まずは両院協議会の運用面を改善することです。
 
 そのためには、両院協議会のインターネット中継をすることです。そうすれば、日頃、衆院に比べて露出が少ない参院も存在感を発揮できます。だからといって、あまり無茶なことはできません。引退議員が最後に歴史に名を残そうとすれば、驚異的なねばりで、体力勝負を乗り越えることも出来るでしょう。映画「リンカーン」のように。当初予算案だとか、前日の政治改革関連4法案(細川・羽田法)ならそれくらいできるでしょう。だからと言って、国会同意人事ごときで粘っても、飽きられるだけです。 

 このように言うきっかけは、アメリカの国会中継C-SPANで、予算案の両院協議会の議長を今はなきダニエル・イノウエ上院議員(上院歳出委員長)がつとめている姿を見たことがあるからです。そして、米両院協議会は、公開されており、記者が立ったまま傍聴なのは気の毒ですが、日本では記者の傍聴も許されていません。何か問題があるわけではなく、狭いからだと思います。そして、規定が昭和22年の「両院協議会規程」からほとんど追加されていないのです。

 あるいは、仲の良い新聞記者によると、韓国国会議事堂の中で、与野党議員が予算書を必死に見合わせながら、予算の修正箇所を探している姿を目の当たりにしたそうです。良いなあ、私も目の当たりにしたいなあと思いますので、ぜひ日本国永田町で目の当たりにしたい。

 参議院での本予算審査は、例年以上にしっかり見ました。党議ではなく持論を展開する議員が多かったです。それは参院らしさでしょう。ただ、参院の集中審議は小会派にも一定の時間が割り振られるので、二大政党から離脱して小会派でやってみたいという意識を持たざるを得ない場面も多いと感じます。 それよりは両院協議会で参院側の修正案を出せ、中継もされるならば、審査中の集中審議で目立とうという意識は減るでしょう。

 この国会中だけでも、Twitterの「#kokkai」タグで、国会中継をする人が大幅に増えました。また、以前は、このブログのアドレスを「2ちゃんねる」に張られると、リアルタイムアクセス分析の急増ですぐに分かったのですが、最近は数件しかこなくなり、2ちゃんねるの時代が終わったことを感じます。Google検索では、最近は「リンク数の多さ」によるアルゴリズム解析をしていないようで、私も以前のように、ブログ内で色を使ったり、タグを付けたり、リンクを張ったりしなくなりました。なお、この場をお借りして、このような事情ですので、今後は、当ブログ内の「ブックマーク」「トラックバック」は原則廃止させていただきたいと存じます。

 このようなTwitterの「#kokkai」タグでのつぶやきなどが「ビッグデータ」として解析され、オーダーメード型の選挙戦を導入する陣営がこの夏の参院選から増えるでしょう。もはや、ホームページでも、世論調査でもなく、ビッグデータの解析により、陣営から有権者へのピンポイントの働きかけが功を奏す時代になるのは時間の問題です。とくに非拘束名簿式比例代表制の全国比例では大きく政治が変わることになります。そのためには、やはり、Twitterでのつぶやきを通じて、自ら政治にアクセスすることが、オーダーメード型の働きかけを選挙で受け、国会と自分との距離が近くなると考えます。この辺の話はまた改めます。いわばインターネット選挙解禁で浮かれている広告代理店や選挙コンサルタント業者はすでに時代に乗り遅れているということを指摘しておきたいと考えます。この辺のことは、また折りを見て、自分も勉強しながらやっていこうと考えます。

 政権再交代により、「要求大臣と財務大臣の復活折衝」が1月に行われましたが、改めてみると、無駄に思えた復活折衝の復活も、「見える化」としては良かったようにも思えます。たしかに、財務省原案も復活折衝もなく、いきなり政府原案が決定されたら、事実上そこでおしまいです。ただ、大臣の復活折衝もいいですが、やはり、国会による修正で財政民主主義を担保する。そこで、税金の使い道が決まり、増税も決まればやむを得ません。その代わりしっかりやれよと、4年に1度の投票と、日々のつぶやきでチェックする。その国会による財政民主主義の確立が、政府にとっても、官僚にとっても、参議院にとってもメリットになると考えるのですが、いかがでしょうか。


 そして、これからは、予算の編成・審議だけでなく、執行の透明化も求められます。 消費税10%時代の納税者・有権者を甘く見てもらったら困ります。

 

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草川昭三さんがしめくくり質疑 「原発の知識と情報でかみ合った議論を」 平成25年度本予算

2013年05月15日 16時51分08秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

 参議院予算委員会の石井一委員長(今夏・全国比例改選)は2013年5月15日(水)午後から、平成25年度本予算(案)の締めくくり質疑を行っています。

 この中で、公明党からは法務委員長でもある、草川昭三さんが委員として登場。

 「原発について、知識が少なく、その人の立場によって情報が都合良く出てくる議論を感じる」と指摘。原子力発電に関する正しく中立な知識を持ったうえで、原発に関する国民的議論がされる必要があるとしました。

 そして、東京電力福島第一原子力発電所事故による原子力発電の職場について、「言葉は適切ではないが、無期懲役の状態ではないか。現場の社員が将来を見すえて働けるような法律をつくっていきたい」と語りました。

 締めくくりの締めくくり。昭和3年(1928年)生まれの草川昭三さんは「終戦の年は昭和20年ですが、私は勤労学徒として名古屋の飛行機工場で働いておりました。そのとき焼夷弾が落ちまして、私の前で何人かの学生が死にました。戦時経済体制が終わり、灯火管制が終わったときに、とても明るかったのをよく覚えています。あー日本は平和になったんだなと感じました」。

 そのうえで、「総理におかれましても、平和のためにぶれない姿勢で自重しつつも政治を進めていただきたい。最後に答弁をお願いします」。

 ピンさんが「はい、総理、最後にしっかり答弁してください」と促すと、安倍総理は「草川委員は昭和3年生まれですが、私の母も昭和3年生まれです。平和のためにしっかりとぶれない姿勢でやっていきたい」と答弁しました。

 この国会の終了後の7月に任期切れとなる、草川さんは衆参通じて、在職34年7ヶ月、84歳。公明党ホームページによると、現時点で草川さんに公認は出ていないようです。

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牧山ひろえさん「確定申告時に税金の使い道を選べる」民需が主導の納税者主権へ 平成25年度本予算審査

2013年05月14日 19時44分09秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

【参・予算委 集中審議「安倍内閣の政治姿勢について」 2013年5月14日(火) 】

 平成25年度の本予算(案)の集中審議で、神奈川選挙区で今夏改選を迎える牧山ひろえさんが質問に立ちました。4増4減法により、定数4となる神奈川選挙区ですが、厳しい闘いです。しかし、それは日産自動車発祥の地である神奈川県において、労働者が一つになる闘いでもあります。

 牧山さんは、ハンガリーの1%法というのを紹介しました。税金の1%の使い道を納税者が決めることができるそうです。

 牧山さんはこれをアレンジして、確定申告時に1%の税金の使い道を納税者が選べるプランを提示。2180万人が2・3兆円を確定申告しているので、230億円の使い道を納税者が決めることで、納税者主権が実現するとの考えを示しました。

 これに対して、けんかのうまい麻生財務相は「その国の人口はどのくらいいるの?」と逆質問。これを単なるけん制であり、牧山さんはしっかりと泰然自若と座ったまま。面食らった麻生副総理は「いや、人口が少ない国と多い国とでは全然徴税体制が違うから」と訳の分からない答弁。ちなみに共同通信社の世界年鑑によると、ハンガリーの人口は1002万人ですから、欧州にしては人口は多い国といえます。

 首相は「私たち政治家が税金の使い道を決めるんです」とかわしましたが、牧山さんは納税者が使い道を使えるという観点で、予算の編成をブレークスルーしていきたい考えを示しました。この納税者、タックスペイヤーという言葉は、アメリカ議会では非常によく聞く言葉です。わが国でも消費税が10%になるのですから、有権者、主権者というように権利を主張するよりも、納税者という義務を主張する方がより政治へ声を届けることができるようになります。牧山さんのように、元総理で皇族と親戚の麻生氏の挑発に乗らずに毅然とできるようになるためにも、義務と権利をしっかりと主張していきたいものです。

 民主党のバイブルともいえる「民主党税制改正大綱」(2007年12月26日)は「税は私たちが一人ではなく、社会を作って共同生活を行う上で必要とされる経費を、その社会の構成員の間で分担する、いわば“会費”のような存在である。したがってそのあり方は構成員の意思によって決められるべきものである」と書き出しています。この辺に藤井裕久さんの思想が感じられ、牧山ひろえさん、金子洋一さん、中塚一宏元行革相(落選中)ら民主党神奈川県連の弟子たちが受けついでいってほしいものです。

 政治改革を訴えて結党した新生党の最年少は岡田克也議員でしたが、直後の第40回衆院選で、松沢成文さんが当選し、最年少の座を奪いました。民主党代表選出馬は岡田さんより先んじた松沢さんですが、きょう、みんなの党から参院選神奈川選挙区に立候補を表明しました。複雑な気持ちです。ぜひ、松沢さんにはベストを尽くしていただきたい。そして、秋以降、また非自民の結集という話もあるかもしれません。牧山さんも悔いの無いように全力を尽くすのみ。参院選は組織のお祭りであり、二項対立は不毛です。

 牧山さんは港湾管理者は地方自治体だが、国の関与を高めることで、アジアのハブ港(はぶこう)としての地位を取り戻すべきだと主張。これは、私は日経新聞横浜支局記者として、横浜港周りの経済を3年半見続けた経験からすると、まったくもって同感です。安倍首相は「私の地元の下関港も六大港でしたが、今は外されちゃいましたが」と私心を捨て切れない答弁をしてしまいました。

 さて、アベノミクスで民需が軽やかに浮上する中、官公需では、暫定予算が続き、本予算の成立に関心が高まっています。本予算案はあす参議院で採決され、民主党の反対で否決されます。その後、長い夜になります。

 その2013年5月14日付け日経新聞14面の全面広告で、個人的には尊敬する太田国交相が座談会をしていました。


 



 庶民の味方、太田大臣を囲む3人の怪しげな男たち。

 これが、

 





 日本建設業連合会会長の鹿島建設の中村満義社長、副会長・土木本部長の清水建設の宮本洋一社長、建築本部長で大成建設の山内隆司社長だそうです。

 「建設」と名乗っていますが、実際には建設していません。ゼネコンという業種で、日本にしか存在しない仕事です。

 この国に600兆円の借金をつくったのに、のうのうと全面広告で大臣と座談会をする連中。社長というよりも容疑者という風情。参院選の2ヶ月前、本予算成立の2日前のタイミングでこのような広告を打つことで自分たちと政治の距離を近づけているわけです。ちょうど今衆院国交委では、旧建設省3法案(道路法、港湾法、水防法および河川法のそれぞれの改正法案)の審議中です。

 1500万円ほどの広告費は経費で落としているでしょうから、彼らの懐はまったく痛まないわけです。そもそも、鹿島建設など日本経済と日本人の生活にまったく影響力をもちません。永田町だけの内弁慶です。中東など海外進出も頓挫したという情報にも接しています。日本にしかない「ゼネコン」の息の根を止めることは、近所の建設会社、工務店の利益にもなります。それこそ文字通り、「売上」だけでなく「利益」をもたらします。鹿島建設のために国債を発行する政治は打ち止め。納税者主権の日本政治にしましょう。そのためには、参院選を活用して、自民党や中国地方整備局などにダメージを与えることが有効です。

 そして、牧山さんのように確定申告時にある一定の歳出への権利行使ができるしくみは大いに賛同します。そして、たびたび言っていますが、サラリーマンの確定申告(ないしは年末調整との選択制)を実現することで、少しは働く者の「奴隷解放」ができると考えます。

 民需と官公需のベストミックスが力強い経済回復につながるとは考えますが、ただ、ここまでの歴史にを踏まえると、アベノミクスで暫定予算という絶妙なタイミングの今こそ、官公需の連中にそろそろ一泡吹かせたいところ。

 「人からコンクリートへ」の平成25年度本予算案(926115億円の「国売った無為いっこう顧みず」予算)が、いよいよ採決です。

 長い夜になりそうです。

 楽しみです。 

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