宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

統一教会悪質多額献金被害救済法案の4党協議が仮に決裂なら、岸田文雄内閣不信任決議案の提出も視野、臨時国会では異例、立憲民主党の泉健太代表、世論の支持に手ごたえか

2022年11月04日 10時59分27秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]衆議院第二議員会館で定例記者会見にのぞむ泉健太・立憲民主党代表=撮影日は2022年9月9日。

 立憲民主党の泉健太代表は週1回の定例記者会見(令和4年2022年11月4日)で統一教会被害者救済の法案が年内に成立しなかったら「もう内閣不信任に値するほどの事案だ」と語り、強くけん制しました。

 「来年早々への先送り」の約束も認めない考えだと解釈されます。

 来月10日までの第210回臨時国会では、立憲民主党と日本維新の会が「国会内共闘8項目の1つ」として「悪質多額献金被害者救済法案」(210衆法4号)を提出。両党の政調会長と、自民党の若宮健嗣前消費者相と宮崎政久議員、公明党の大口善徳元国対委員長の合計5名の4党協議会が設けられています。きょう午後第5回が開かれるはこび。

 これについて「取消権」「マインドコントロール」について自公が検討課題とするペーパーを出し、現行法の小幅改正でお茶を濁す意向を示唆し、岸田文雄首相もその方向に沿った発言をしています。

 会見で「与党は、今国会で成立するのは困難だとして先送りするような意向を示しつつある」との記者の問いに泉さんは「被害者の声を無視するのか。本当にいい加減にしていただきたいと思いますね。我々はギリギリまで、この協議がまとまることを期待しますし、求めていきたい」としつつ、「もしこの協議がまとまらないということであれば、これは岸田総理そして自民党の重大な国民に対する背信行為だと思います。そういった意味ではもう内閣不信任に値するほどの事案だというふうに認識をしています」と語りました。

 今国会は、これから補正予算案が提出される変則日程のため野党ペースとなっており、内閣不信任決議案提出も辞さないかまえを示しました。世論の手ごたえもあると思われます。
 
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あす(11/4)午後1時半から2時半まで、岸田文雄首相に対する「感染症」「統一教会」「経済対策」で質疑

2022年11月03日 19時50分48秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]若宮健嗣・消費者担当相(当時)と岸田首相、きょねん10月30日、東京・世田谷で宮崎信行撮影。

 きょうは木曜日ですが、祝日ですので、衆議院憲法審査会は開かれませんでした。

 岸田文雄首相は1年1か月前「健康危機管理庁」を公約しましたが、その法案は来年に回して、政府は今回の国会に「感染症法改正案」(210閣法5号)を提出しました。新型コロナウイルスなどの感染症パンデミックで、知事の民間病院に対する権限を強化するといった内容。


[写真]若宮健嗣・消費者担当相(当時)と岸田首相、きょねん10月30日、東京・世田谷で宮崎信行撮影。

 すでに参考人質疑と与野党質疑が3巡目しており、あすの午後1時半から1時間、岸田文雄首相に対する質疑をして、与野党修正での法案の採決に向かうはこび。

 支持率が下げ止まりながらも、官邸全体が迷走する岸田首相に対しては、感染症法改正案での知事の権限などに加えて、統一教会をめぐって自民党茂木派の実務者がのぞむ4党協議の悪質多額献金被害救済の法律の会期内成立の言質をとるよう、国対が指示。補正予算案・予備費のありかたについても問われます。

 あすは、寺田稔総務大臣が答弁する機会はなく、首相にもとくだんの質問はなさそうで、週をまたぎそう。

 以上です。
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8法案が衆・委員会通過、財務省理財局長「日本国債と財政は健全」と答弁、寺田稔総務大臣3法案担当も答弁無し

2022年11月02日 16時04分30秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
 今週の衆議院はきのうの本会議で4法案を参議院に送りましたが、きょうの委員会で8法案の審議を終えて、今国会の峠を越しました。内閣・厚労両委員会で法案が会期をはみ出して年を越す可能性もあります。

【衆議院内閣委員会 きょう令和4年2022年11月2日(水)】
 まず、人事院勧告に関する質疑が立てられました。立憲民主党の青柳陽一郎さんは、川本裕子人事院総裁は、ウェルビーイングとエンゲージメントの提唱者だったと紹介。川本さんは官界ではまだ浸透していないとし、青柳さんは民間から一人で人事院に入ったから道半ばだろうと気づかいました。

 この後「一般職国家公務員給与法改正案」(210閣法1号)と「特別職国家公務員給与法改正案」(210閣法2号)について、河野太郎・公務員制度担当相に対する質疑がありました。討論では、日本維新の会が「人勧制度はおかしい」と反対。れいわ新選組は「一般職はもっと上げて、特別職は据え置くべきだ」として反対することを表明しました。

 このため、両案とも、維新・れいわ反対、自民・公明・立憲・国民・共産党の賛成多数で可決すべきものだと決まりました。

 最後に「令和4年の給付金の差し押さえ禁止法案」(210衆法 号)が起草され、全会一致で上程すべきだと決まりました。

【衆議院法務委員会 同日】
 「裁判官給与法改正案」(210閣法3号)と「検察官給与法改正案」(210閣法4号)が維新反対・自公立国共賛成多数で可決すべきだと決まりました。

 この後の一般質疑では、立憲民主党の中川正春さん(三重2区)が日本語教育を意義を教えるべきだと出入国在留管理庁に迫りました。

 そして「民法家族法包括改正法案」(210閣法12号)が法相から趣旨説明。次回は、8日(火)9時から参考人質疑をすることで委員会審議をスタートすることを決めて、散会しました。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 「ガス事業法及びJOGMEC法改正案」(210閣法13号)を共反対、自公立維国賛成多数で可決すべきだと決めました。次回は9日(水)9時。

【衆議院農林水産委員会 同日】
 「競馬法改正案」(210閣法7号)が全会一致で可決すべきだとの審査結果を決めました。

 附帯決議は、立憲民主党のNC農相の金子恵美さんが出しました。JRA日本中央競馬会の余剰金を地方競馬全国協会に流す措置の延長を決めた同法(案)によって、畜産振興・社会福祉・地方財政の改善に貢献していることを周知すべきだとの意見を表明しました。この法案は当初先の通常国会に提出される見通しでしたが参院選前の安全運転で秋の臨時国会に先送りされていました。

【衆議院国土交通委員会 同日】
 「港湾法改正案」(210閣法14号)が共産・れいわ反対、自民・公明・立憲・維新・国民・有志の会の賛成多数で可決すべきだと決まりました。
 港湾管理者が地方自治体のため、カーボン・ニュートラル・ポートを推進するための脱炭素化推進計画の作成は努力義務にとどまり、斉藤鉄夫大臣は「あくまでも港湾は地方自治だ」と強調しました。

●水曜日ですが、参議院本会議はありませんでした
【参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 同日】
【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 同日】


 参議院本会議がなく、午前10時から参議院、午後1時から衆議院の倫選特が開かれました。
 参・特別委では、寺田稔総務大臣が第26回参院選の結果を報告。そして、「第20回統一地方選特例法案」(210閣法10号)と「最高裁判所裁判官国民審査法改正案」(210閣法11号)を趣旨説明しました。今国会での参議院での法案審議入り第1号。

 衆・特別委では、「2020年国勢調査にもとづく衆議院区割り審による10増10減を反映する公職選挙法改正案」(210閣法15号)が趣旨説明されました。このため寺田大臣は答弁する時間はゼロでした。衆・倫選特は次回は8日(火)9時。

【衆議院財務金融委員会 同日】
 出張のため遅れた、鈴木俊一財務大臣兼金融担当大臣の所信的あいさつに対する一般質疑が行われ、黒田東彦日本銀行総裁も参考人として答弁しました。

 立憲民主党のNC財務相の階猛さんは、量的金融緩和の目標を物価上昇率から実質賃金上昇率にかえるよう要求。野田佳彦さんは予備費が巨額だと批判しました。原口一博さんは、日本政府の総債務と純債務を質問。大臣は、GDP比で総債務が235%、純債務が150%にとどまるわずかな額に過ぎないことを明かしました。理財局長は国債取引市場の目安とされる「CDSスプレッドは30ベーシスポイントで、欧米など先進国と同水準だ」とし、「日本の国債や我が国財政の健全性は、欧米先進国と同水準だ」と明確に答弁しました。

 各党からインボイスの導入を見送るべきだとの発言も目立ちました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 「感染症法改正案」(210閣法5号)と「立憲・維新2党対案」(210衆法5号及び210衆法6号)の法案審査2巡目(参考人質疑は終了)が行われました。審議はまだ続きます。次回は4日(金)9時。

【参議院地方創生及びデジタル社会形成等に関する特別委員会 同日】
 大臣2人の所信的あいさつ。岡田直樹地方創生相は「冬のデジ田甲子園を開催する」と語り、河野太郎デジタル相もあいさつしました。

●あすは祝日なので衆議院憲法審査会は開催されません。

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8法案が衆・委員会通過、財務省理財局長「日本国債と財政は健全」と答弁、寺田稔総務大臣3法案担当も答弁無し

2022年11月02日 16時04分30秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
 今週の衆議院はきのうの本会議で4法案を参議院に送りましたが、きょうの委員会で8法案の審議を終えて、今国会の峠を越しました。内閣・厚労両委員会で法案が会期をはみ出して年を越す可能性もあります。

【衆議院内閣委員会 きょう令和4年2022年11月2日(水)】
 まず、人事院勧告に関する質疑が立てられました。立憲民主党の青柳陽一郎さんは、川本裕子人事院総裁は、ウェルビーイングとエンゲージメントの提唱者だったと紹介。川本さんは官界ではまだ浸透していないとし、青柳さんは民間から一人で人事院に入ったから道半ばだろうと気づかいました。

 この後「一般職国家公務員給与法改正案」(210閣法1号)と「特別職国家公務員給与法改正案」(210閣法2号)について、河野太郎・公務員制度担当相に対する質疑がありました。討論では、日本維新の会が「人勧制度はおかしい」と反対。れいわ新選組は「一般職はもっと上げて、特別職は据え置くべきだ」として反対することを表明しました。

 このため、両案とも、維新・れいわ反対、自民・公明・立憲・国民・共産党の賛成多数で可決すべきものだと決まりました。

 最後に「令和4年の給付金の差し押さえ禁止法案」(210衆法 号)が起草され、全会一致で上程すべきだと決まりました。

【衆議院法務委員会 同日】
 「裁判官給与法改正案」(210閣法3号)と「検察官給与法改正案」(210閣法4号)が維新反対・自公立国共賛成多数で可決すべきだと決まりました。

 この後の一般質疑では、立憲民主党の中川正春さん(三重2区)が日本語教育を意義を教えるべきだと出入国在留管理庁に迫りました。

 そして「民法家族法包括改正法案」(210閣法12号)が法相から趣旨説明。次回は、8日(火)9時から参考人質疑をすることで委員会審議をスタートすることを決めて、散会しました。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 「ガス事業法及びJOGMEC法改正案」(210閣法13号)を共反対、自公立維国賛成多数で可決すべきだと決めました。次回は9日(水)9時。

【衆議院農林水産委員会 同日】
 「競馬法改正案」(210閣法7号)が全会一致で可決すべきだとの審査結果を決めました。

 附帯決議は、立憲民主党のNC農相の金子恵美さんが出しました。JRA日本中央競馬会の余剰金を地方競馬全国協会に流す措置の延長を決めた同法(案)によって、畜産振興・社会福祉・地方財政の改善に貢献していることを周知すべきだとの意見を表明しました。この法案は当初先の通常国会に提出される見通しでしたが参院選前の安全運転で秋の臨時国会に先送りされていました。

【衆議院国土交通委員会 同日】
 「港湾法改正案」(210閣法14号)が共産・れいわ反対、自民・公明・立憲・維新・国民・有志の会の賛成多数で可決すべきだと決まりました。
 港湾管理者が地方自治体のため、カーボン・ニュートラル・ポートを推進するための脱炭素化推進計画の作成は努力義務にとどまり、斉藤鉄夫大臣は「あくまでも港湾は地方自治だ」と強調しました。

●水曜日ですが、参議院本会議はありませんでした
【参議院政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 同日】
【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 同日】


 参議院本会議がなく、午前10時から参議院、午後1時から衆議院の倫選特が開かれました。
 参・特別委では、寺田稔総務大臣が第26回参院選の結果を報告。そして、「第20回統一地方選特例法案」(210閣法10号)と「最高裁判所裁判官国民審査法改正案」(210閣法11号)を趣旨説明しました。今国会での参議院での法案審議入り第1号。

 衆・特別委では、「2020年国勢調査にもとづく衆議院区割り審による10増10減を反映する公職選挙法改正案」(210閣法15号)が趣旨説明されました。このため寺田大臣は答弁する時間はゼロでした。衆・倫選特は次回は8日(火)9時。

【衆議院財務金融委員会 同日】
 出張のため遅れた、鈴木俊一財務大臣兼金融担当大臣の所信的あいさつに対する一般質疑が行われ、黒田東彦日本銀行総裁も参考人として答弁しました。

 立憲民主党のNC財務相の階猛さんは、量的金融緩和の目標を物価上昇率から実質賃金上昇率にかえるよう要求。野田佳彦さんは予備費が巨額だと批判しました。原口一博さんは、日本政府の総債務と純債務を質問。大臣は、GDP比で総債務が235%、純債務が150%にとどまるわずかな額に過ぎないことを明かしました。理財局長は国債取引市場の目安とされる「CDSスプレッドは30ベーシスポイントで、欧米など先進国と同水準だ」とし、「日本の国債や我が国財政の健全性は、欧米先進国と同水準だ」と明確に答弁しました。

 各党からインボイスの導入を見送るべきだとの発言も目立ちました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 「感染症法改正案」(210閣法5号)と「立憲・維新2党対案」(210衆法5号及び210衆法6号)の法案審査2巡目(参考人質疑は終了)が行われました。審議はまだ続きます。次回は4日(金)9時。

【参議院地方創生及びデジタル社会形成等に関する特別委員会 同日】
 大臣2人の所信的あいさつ。岡田直樹地方創生相は「冬のデジ田甲子園を開催する」と語り、河野太郎デジタル相もあいさつしました。

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「無戸籍・嫡出・300日」民法親族法の包括改正法案で本村伸子「五ノ井里奈さんの声聞け」防衛大臣「知見のある委員お招きしてご議論」

2022年11月01日 21時17分14秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]本村伸子議員(左端)と五ノ井里奈前陸上自衛官(右端)先々月、宮崎信行撮影。

 先月のPV(ページビュー)数大幅減。ということで、衆議院本会議を直接傍聴してきました。サボっていた気がしていたのですが、おととし2月上旬以来なので、単にコロナ第1波以降は院の要請に従っていただけだったようです。

 きょう審議入りした民法改正案は最高裁判決の反映も含めた親族法改正や、井戸正枝前衆議院議員の「無戸籍」などを網羅した包括改正ですので、企業法務専門・刑事専門の弁護士も頭に入れたほうがいいでしょう。

 参議院ではすべての常任委員会の「店開き」が終わりました。

【衆議院本会議 きょう令和4年2022年11月1日(火)】
 後藤茂之新大臣が裁判官訴追委員を辞任し、渡辺博道さんが就任しました。
 国会同意人事は、証券取引委員会委員長に中原亮一さんをあてるなどの人事が賛成多数などで同意されました。参議院の同意も必要です。
 「上り法案」こと「委員会議了法案」は4本。
 「防衛省職員給与法改正案」(210閣法8号)がれいわ新選組が反対し、自民・立憲・共産など与野党が賛成して可決し、参議院に送られました。夢、幻のごときあの2009年の民主党政権の臨時国会でもこの法案が第1号通過議案でした。
 「日米貿易協定の改定の議定書の承認案」(210条約1号)は共産・れいわが反対し、自民・公明・立憲などが賛成して承認されました。牛肉のードで、米国産だけでなく、TPPの豪州産を足してカウントする条約。参議院外交防衛委員会での審議や本会議可決も必要になります。
 「第20回統一地方選特例法案」(210閣法10号)は発声による投票方式で「異議無し」の全会一致で可決し、参議院に送られました
 「最高裁判所国民審査法改正案」(210閣法11号)も同時に採決され可決・参議院送付。最高裁違憲判決を受けて、「在外国民審査制度」を新設する法案。解散総選挙時の在外邦人の国民審査の投票用紙の作り方を国・自治体が検討することになります。

 続いて、法案が審議入りしました。

 「民法等の一部を改正する法律案」ですが、当サイトでは実態にあわせて「民法親族法包括改正法案」(210閣法12号)と呼びます。議案番号「210閣法12号」でググれば、正式名称や改正全文などの情報が入るでしょう。なお、前回記事までは「家族法」としていましたが「親族法」とします。

 葉梨康弘法相が趣旨説明演説。「無戸籍者の問題を解決し、児童虐待の防止をはかる」とし、違憲判決の再婚禁止期間の削除、嫡出推定の300日規定を削除したり、手続きのために民法・民事訴訟法・家事事件手続法の3法律をこの法案1本で改正するとしました。また家庭内の体罰あるいは虐待を防ぐために、これまでの前裁きで別に議論されてきた親権者の懲戒権を削除して体罰をしてはいけないとする規定を設ける規定をこの改正法案で束ねて改正するとしました。さらに議員立法でやってきた生殖補助医療で、嫡出推定の規定を「生殖補助医療法10条」で新設するなどとしました。

 代表質問に立った、立憲民主党に入党した米山隆一さんは「無戸籍者の解決は喜ばしく、法務省が戸籍をつくる手続きのパンフレットをつくったのでう推進してほしい」と評価しつつも「無戸籍者には経済的事情で余裕がない人もいる」とし法務省・自治体の積極さを求めました。

 共産党の本村伸子さんは先々月の前陸上自衛官女性、五ノ井里奈さんの陸上自衛隊セクハラ・性暴力を取り上げました。答弁に立った浜田靖一防衛大臣は「本事案は、上官の対応なども含めて深刻で、まことに遺憾で処分した。大臣指示を出したので、全職員に対してハラスメントを報告するよう指示した」としました。再発防止の有識者会議は「学界、法曹界から知見のある委員をお招きする準備をしている」と答弁しつつ、当事者のヒアリングについて前向きな答弁が引き出されました。

 
[写真]本村伸子議員(左端)と五ノ井里奈前陸上自衛官(右端)先々月、宮崎信行撮影。

 本会議一般傍聴席から見る演壇の本村議員ははるかに遠いのですが、先々月の議員会館会議室では、上のように本村議員と五ノ井さんをまじかに見ました。それが本会議で本村議員が防衛大臣に直接聞き、前向きな答弁が引き出されました。いわば、つま先の毛細血管と心臓と頭の血の巡りがつながったような爽快感を感じつつ、細田博之議長の散会の宣言を聞きました。 

【統一教会悪質献金被害救済の4党協議会 同日】
 先月21日に始まった立憲・維新国会内共闘8項目の1つ「悪質多額献金被害者救済法案」(210衆法4号=未付託)の修正協議「4党協議会」は本会議散会後の午後3時から始まり、1時間強議論しました。


[写真]立憲民主党の長妻昭、日本維新の会の音喜多駿両政調会長、4党協議のアタマ撮り、きょう2022年11月1日、宮崎信行撮影。


[写真]左の奥から自民党の若宮健嗣前消費者相(重なって顔が見えない人物)、公明党の大口善徳元国対委員長、自民党の宮崎政久小委員会座長。手前は、官僚(消費者庁・内閣法制局)。右奥が長妻、音喜多両氏、一番右端のは政党政調職員、きょう2022年11月1日、宮崎信行撮影。

 還暦後も全力疾走が続く長妻さんですが、非常に珍しく精気が薄い印象。会合後、与党側出席者の一人は、210衆法4号は「立憲・維新の思いが強過ぎる」と批判し「ゼロベースで協議したい」と記者団に語り、事実上破談しました。同出席者は「消費者庁と内閣法制局は幹部の決裁がない状態でも、一生懸命ついてきてくれる」とし、閣法で対応したいと明言しました。また、「マインドコントロール」の定義についても議論になったようで、公明党・創価学会の意向が透けて見えるようにも感じます。

【衆議院議院運営委員会 同日】
【国葬検証に関する実務者協議 同日】

 議長サロンでは、議運委が開かれ、本会議後には山口俊一委員長を座長とした国葬検証に関する実務者協議が開かれ、議運の次席理事ら各党の代表が議論。政府や有識者からヒアリングして、何らかの意見を政府に提出する方向性。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 「感染症法改正案」(210閣法5号)と「立憲・維新対案」(210衆法5号及び210衆法6号)参考人質疑がありました。

【参議院第1種常任委員会 同日】
 大臣所信に対する一般質疑を先週既に終えて「店開き」となって●経済産業委員会●国土交通委員会●文教科学委員会の3つの委員会開催されませんでした。
 既に店開きを終えた、●厚生労働委員会と●法務委員会の2つの委員会は、一般質疑の2回目がありました。今後送られてくる法案が多いので、与党国対は事前に一般質疑の時間を積み重ねたい意向で、それを反映したかっこう。
 そして、●内閣委員会●総務委員会●財政金融委員会●外交防衛委員会●農林水産委員会●環境委員会の5委員会は大臣所信に対する一般質疑をしました。このため10委員会すべてが店開きが終わりました。

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【追記有り】れいわ新選組・水道橋博士さんは体調不良で参議院委員会の質問に欠席

2022年11月01日 09時23分24秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]水道橋博士参議院議員、ことし6月、参議院議員会館内で宮崎信行撮影。

【追記 22:00】

 れいわ新選組の山本太郎代表は10月24日(山際大臣辞任)頃から、水道橋博士さんの体調が優れず、先週医師からドクターストップがかかったと語りました。山本代表は記者会見で「出馬を決意し、真夏の選挙戦を戦い、60歳で転職した」として、うつ病・鬱病だと診断されているとの見解を語りました。そのうえで、山本代表は「年内の仕事を休職する」と決めて、水道橋さんに伝えたところ、本人が議員辞職するとの意向を示したものの、党として年内休職の方式をとるとして、参議院に対して請暇届を出したいと話しました。記者会見は、前日までに設定していた同党全体の動静と質疑をするもので、きょうは定刻より30分遅れて開催されました。

【追記終わり】

 参議院は大臣所信に対する一般質疑がいっせいに開かれますが、内閣委員会ではれいわ新選組が予定されていた午後2時25分から同50分までの質問時間を放棄し、同委員会は2時25分で散会する予定として、このあと午前10時開会します。

 この理由について、参議院事務局はきのう午後、水道橋博士・内閣委員から欠席の連絡があったからとし、水道橋議員の事務所は「体調不良のためだ」と当サイトの取材に答えました。

 他の会派ですと、理事や先輩議員にかわってもらったりして、あまり目立たないかたちとなりますが、れいわの割り当ては1委員のため、目立つかっこうとなりました。

 同委員会は総勢8大臣に質問することになり、松野博一内閣官房長官をはじめそれぞれの委員の質問に4大臣ほどが出席。先週月曜日に更迭された山際大志郎前大臣と交代した後藤茂之新大臣も、何人かの議員の質問に答弁する予定です。

 以上です。
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【統一地方選法案が通過】寺田稔総務大臣が政治資金規正法の答弁ボロボロのままくすぶる

2022年10月31日 18時02分35秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]寺田稔総務大臣、きょねん、宮崎信行撮影。

 10月のページビュー(PV)数が前年同月比94%減となっていまいました。きょねんの10月は衆院選でした。理由を探りましたが、黄金の3年間で政治への関心が冷めているとか、当サイトの日当たり出稿本数が減っているとか、レガシーメディアが本会議の首相答弁を半日以上後に1面トップに持ってきているとか、安倍友の一斉混乱でネットニュース総体への信頼が落ちているとか、いろいろ考えます。すべてがそれぞれ理由のように思います。

 ページビュー数が減っても、年は越せるし、お餅も買えるし、職場を左遷させられる心配がまったくありません。それでいて、自由競争を重んじる深層心理からは、テレビ出演をめざして声高にふれない政権交代ある政治に向けて、なりゆきを記録し続けるブログという姿勢でやっていくしかありません。

【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 きょう令和4年2022年10月31日(月)】

 「第20回統一地方選特例法案」(210閣法10号)と「最高裁違憲判決をただす国民審査改正案」(210閣法11号)全会一致で可決すべきだと決まりました。あすの本会議で可決し、参議院へ。会期内成立は確実。

 冒頭に寺田稔総務大臣の答弁の訂正がありました。寺田さんは26日(水)の委員会で、政治資金収支報告書の「報告書又はこれにあわせて提出すべき書面」に宣誓書が入り罰則があると答弁したが、書面は領収書などのことであり、宣誓書は違うので罰にならないと発言しました。

 法案審査に先立ち、発言に対する質疑が立憲民主党・後藤祐一さんにゆるされました。後藤さんは「寺田稔竹原後援会」の会計責任者・故おかだたかゆきさんに罪はないとし、会計責任者の名前が書かれた報告書1ページ目も報告書なのだから罰があるではないかと問いました。これに対して、総務大臣はうまく答えられませんでした。

 立憲の寺田学さんは同じ苗字なので「電話で自民党ベテラン議員の妻から、なぜ派閥婦人会に入らないのかと説教されたり、しんぶん赤旗から総務副大臣としてNTTの接待を受けたのかという電話がきたことがある」などとしました。

 広島宏池会では、宮澤洋一さんが、SMバー(存在は合法)の支出をめぐって物議をかもし、木曜日の報道なので宏池会例会で「私にそういう趣味はない。秘書の支出だと思うので、ポケットマネーで返金させて報告書を訂正する」と語り、経済産業大臣の椅子が事なきを得たことがあります。このように、広島宏池会は世襲貴族ゆえ政治資金規正法の知識が浅いのではないかと思ってくると、本当にうんざりします。

 岸田さんは日曜夜が憂鬱だとの説があり、世論調査が気になるタイプだとされますが、下げ止まりの兆しが見え始めました。叩きやすいと思うとどんどん叩く陰湿な日本人の性質は、民主主義と世界にとって好ましいことではありません。第2次補正予算案審議の前に、更迭しないと暗礁に乗り上げるように思えます。

 次回は11月2日(水)午後1時。

【参議院 同日】
 とくにありません。

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今国会初の議案の衆・委通過、12議案審議中、人勧0・23%批判なく審議入り、首相「GDP4・6%以上でCPI1・2%以下」の矛盾総合経済対策発表」

2022年10月28日 19時19分18秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
 総選挙から1年。当ニュースサイトのページビュー(PV)が前年同月比95%減と滝を下っていますが、私が先週久しぶりに感じた政局の見えなさが今週は解消されました。統一教会は実態は今週は何も進んでいないと思います。法案1本と条約1本が衆議院委員会を通過。ここ1年間で初めて大臣の首が飛びましたが、総合経済対策は予定通りきょう決定。首相は「GDPを4・6%上げて、CPIを1・2%以下に抑える」とマクロ経済学では矛盾する目標を掲げました。日銀の金融緩和維持が目的にも感じます。また「中小企業の借り換え100%保証」を打ち出し、リーマンショック時の2008年の「セーフティーネット5号保証」と同じ政策を打ち出しましたが、100%でも80%でも、総額いくら銀行から調達できるかの方が大事なので、信用金庫の経営支援に過ぎないと思います。

【衆議院内閣委員会 きょう令和4年2022年10月28日(金)】

 大臣辞任で1回遅れた一般質疑がありました。当委員会は法案が来年に持ち越す可能性もあります。今から3年前は、岡田克也無所属フォーラム代表の記者懇談会で同じ部屋にいた、本庄知史さんや山岸一生さんも質問しました。山岸さんは親がNHKだったそうで「ございます調」のていねいな口調、本庄さんは京都市立日吉ヶ丘高校で、共産党の大門前議員の後輩ながら厳しい口調で攻めました。山岸君や本庄君は東大卒で、私は非・東大とはいえ、私の方が政治センスが優れていると思い、この1年間議員会館室に名刺をおいてきた以上の付き合いはありませんが、内閣委は法案審議次第で野党優勢な日程になりえそうです。

 「国家公務員一般職給与法案」(210閣法1号)と「国家公務員特別職給与法案」(210閣法2号)が河野太郎・国家公務員制度担当相から趣旨説明されました。これに先立ち、川本裕子人事院総裁が人事院勧告の説明をしました。ここでの言及はありませんでしたが、私は8月から疑問なのですが、月例給0・23%引き上げにとどまります。首相が物価高を上回る賃上げの好循環をうたい、連合の集計が2・5%引き上げなのに、なぜ0・23%なのか。誰も疑問を呈しない。岸田首相と鈴木財務大臣と可部国税庁長官と宮澤税調会長のラインが盤石ということなのでしょう。次回は11月2日(水)9時。

【衆議院安全保障委員会 同日】
 「防衛省職員給与法改正案」(210閣法8号)の法案対政府質疑をしました。その後、採決。全会一致で可決すべきだと決まりました。浜田靖一防衛大臣は今週の産経新聞で「核シェルターの整備」に言及。岡田克也さんが予算委員会で発言した武力攻撃事態における国民保護法の実施について、総務省・内閣官房と所管があいまいながら、防衛大臣が前に出て受け止めたかっこうです。

【衆議院外務委員会 同日】
 「日米貿易協定の改正議定書」(210条約1号)の対政府質疑。日本がアメリカから輸入している米国産牛肉が年度末の3月ごろに水準を超えセーフガード(SG)が発動されていることを踏まえた改定。採決では、共産党が反対し、自公立などが賛成して承認すべきだと決まりました。

【衆議院法務委員会  同日】
 「裁判官給与法改正案」(210閣法3号)と「検察官給与法改正案」(210閣法4号)を審議。委員長が質疑終局を宣言しました。次回は11月2日(水)9時。採決があれば上り法案として木曜日ないし金曜日に本会議が開かれ審議することになります。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 「感染症法改正案」(210閣法5号)と「それに対する立憲・維新2党対案」(210衆法5号及び210衆法6号)の法案審査1巡目。立憲は西村ちなみ前幹事長(引き続き執行役員の代表代行)が質問しました。次回あh11月1日(火)午前9時から参考人質疑。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 「ガス事業法及びJOGMEC法改正案」(210閣法13号)が西村康稔経済産業大臣から趣旨説明されました。LNG調達の国関与の強化とガス使用制限令の新設。質疑は次回ですが開催日は未定。

【衆議院国土交通委員会 同日】
 大臣所信に対する一般質疑がありました。なお一部情報で、8月10日の内閣改造に先立ち岸田さんが山口那津男公明党代表に対して10年ぶりに大臣ポストの交換を申し出て拒まれたという未確認情報が出ています。

 波静かに委員会が進み、「港湾法改正案」(210閣法14号)が趣旨説明されました。次回は11月2日(水)9時。

【衆議院環境委員会 同日】
 一般質疑が終わり、次回は未定のまま散会しました。

【参議院本会議 同日】
 21日ぶりに開催。後藤茂之新大臣の「国務大臣の発言に関する件及び経済に関する件」の議題で、野党4党が質問し、首相と後藤新大臣が答弁しました。これに先立ち、皇室会議、検察官適格審査会、国土審議会の参議院議員充て職の人事がありました。

【自公政策懇談会 同日】
 財政支出39・0兆円、事業規模71・6兆円の総合経済対策を承認しました。

【警察庁】
 11月1日付で「警備1課・警備2課」の体制が「警備1課・警備2課・警備3課」になり、警護室が警備2課に移ることになりました。もちろん、今後も実働部隊は警視庁の方の警備部警護課であることに変わりありません。

 先の第26回参院選では、前哨戦で神奈川県警警察官が私に「記者証見せて」と職務質問されたときに「ため口だめだよ」と面罵し、「すいません」と驚いていた本部の課キャップは7月6日には安倍晋三さんの後ろをしっかり守っていたことが動画で確認されました。また、神奈川県警はテレビカメラ用にバミったスペースが異様に後ろで、まったく気づかずに前に出た私を手で止めた川崎市内の私服署員に私が「あなた、先に手をふれましたね」と気色ばむとビビっていました。道府県警の警備警護の署員は、報道スペースに聴衆が入れないように過剰とも思える緊急避難をしてくれることもあり、そのことを批判する立場にはありませんが、ここ数年は警視庁と同府県警の差が開いているような気がしています。与党の秘書などが道警の判決による萎縮を指摘しますが、道警は判決には含まれていないところで、女性警察官が「プラカードおろしてくれたらジュース買ってあげるからさあ」というおそろしく幼稚な緊急避難をしており、警視庁の「後ろの人が見えないので隅の最前列に寄ってください」という知見の積み重ねがなく委縮するのは警備部幹部の無能に過ぎませんん。46道府県警の警備警護は年中あるわけではないので、警察庁の関与拡大は歓迎したいところです。

 ところで、警備2課長は早稲田大学鵬志会の私の1級下の人物ですが、警備3課長に異動になります。

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衆・憲法審で立憲・共産「緊急事態条項ではなく統一教会と政治を優先で論点に」、衆・総務委員会で中川貴元政務官「統一教会関係者が選挙事務所に出入りして電話かけをしていた」

2022年10月27日 17時09分33秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]中川正春さん、ことし5月、三重県内で、宮崎信行撮影。

 憲法審査会は立憲民主党・共産党が「緊急事態の国会出席」ではなく「統一教会と憲法」を最優先で議論すべきだと主張しました。所信的あいさつに対する一般質疑では、中川貴元・総務政務官が名古屋の選挙事務所で統一教会員にでんわがけをしてもらっていたことが明るみに出ました。

【衆議院憲法審査会 きょう令和4年2022年10月27日(木)】
 定例日の木曜日。2週ぶりに開催されました。

 各党の発言では、自民党の新藤義孝さんが「開催できたことに感謝。先の通常国会では16回議論した。コロナ感染下の憲法56条1項の国会出席など緊急事態でも本会議を開けるように議論した。今後は地域の民意の反映のしかたを話したい」としました。

 立憲民主党の中川正春さんは「今回から筆頭幹事になった」とし「立憲民主党は論憲を掲げている。そこで二つの論点を提示したい。一つは国民投票法のコマーシャル規制・ネット規制。そして、宗教と政治の関係を整理することが根本問題だ。時宜を得たテーマなので審議会で取り上げてほしい」とし統一教会の問題を憲法審査会で話し合うよう求めました。この後に発言した同党の階猛さんは「統一教会と政治について憲法上の論点をまとめると、一つが法案(210衆法5号)として出している取消権だが憲法29条1項の財産権とどうかかわるか。また与野党問わず統一教会との政策協定の有無を明かすべきだ」と語りました。共産党も軌を一にして、赤嶺政賢さんが「9条改憲を主導した安倍晋三さんが統一教会と深い関係にあった。統一教会と政治の癒着を解明すべきだ」と述べました。

 日本維新の会の馬場伸幸代表は「来年の通常国会に各党が改正項目を出して欲しい。ゼロの党は、ゼロと出せばいい」と提案、国民民主党の玉木雄一郎代表は「任期延長について優先的に議論したい」としました。

【衆議院総務委員会 同日】
 大臣の所信的あいさつに対する一般質疑です。
 立憲民主党の岡本あきこさんは「政務三役全員に統一教会からの(政策協定の)推薦確認書にサインをしたり、選挙で応援してもらったりしているか問う」としました。寺田稔大臣、柘植芳文・尾身朝子副大臣、杉田水脈・国光あやの政務官はないと答えました。中川貴元さんは「令和3年の選挙で、統一教会関係者がボランティアとして選挙事務所に出入りし、電話かけなどをしていました」と答弁しました。
 寺田大臣の「竹原後援会」の会計責任者が故人だったことについて「職務代行者を置いており、適正に行った」と非常に訳が分からない答弁をしていました。次回の開催は未定。

【衆議院安全保障委員会 同日】
 一般質疑の後、「防衛省職員給与法改正案」(210閣法8号)が趣旨説明され審議入りしました。法案審査はあす28日(金)9時から。

【衆議院農林水産委員会 同日】
 一般質疑の後、「競馬法改正案」(210閣法7号)が趣旨説明されました。JRA日本中央競馬会の儲けを地方競馬全国協会に回せる規定の恒久化が柱。次回は11月2日(水)9時。

【衆議院情報監視審査会 同日】
 政府が年次報告書を説明しました。

【衆議院議院運営委員会 同日】
 理事会がありました。

【参議院第1種常任委員会 同日】
 参議院総務、外交防衛、農林水産の3委員会以外が開かれました。

●参議院内閣委員会は、後藤茂之新経済再生相と松野博一官房長官らの所信的あいさつがありました。人事院総裁の説明がありました。
●参議院財政金融委員会も大臣の所信的あいさつがありました。
●参議院環境委員会も大臣の所信的あいさつがあり、予定される法案が少ないため、西村明宏大臣は東北での震災瓦礫などへの対策に力を込めて演説しました。

●参議院法務、文教科学、厚生労働、経済産業、国土交通委員会は大臣の所信的あいさつに対する一般質疑を行いました。

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寺田稔総務大臣の「竹原後援会」は故人捺印で「昨日知った、逝去は翌年の初盆に知った」と広島宏池会クールしぐさ、井出庸生文科副大臣「きょねん秋衆院選でも統一教会信者が面接に来た」

2022年10月26日 17時59分31秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]寺田稔総務大臣、ピンボケなのでアプリで加工してごまかしました、2021年9月、宮崎信行撮影。

 大臣の所信的あいさつに対する一般質疑がありました。政府提出法案・閣法が2本同時審議入りの噂があった厚生労働委は野党が抵抗しました。

【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 きょう令和4年2022年10月26日(水)】

 一般質疑の後、「第20回統一地方選特例法案」(210閣法10号)と「最高裁判所裁判官国民審査法改正案」(210閣法11号)が寺田稔総務大臣から趣旨説明されました。法案審査は次回31日(月)午後1時から。

 立憲民主党の後藤祐一さんは、寺田大臣には5つ関係政治団体があるとし「寺田稔竹原後援会」の会計責任者「おかだみねゆき」さんが令和元年10月11日に亡くなっているので、令和元年分・2年分の政治資金収支報告書の捺印は別人がしたのではないかと追及しました。寺田大臣は「私が代表者をつとめている団体ではないので事務手続きは承知していない」「先代の義父、池田行彦の地元秘書だった方で会ったこともある」「亡くなったことは翌年の初盆リストで知り弔問した」などと答弁しました。後藤さんは年間542万円程度の収支があり、自民党支部からの寄付金もあるとして政治資金規正法第25条違反だとしました。寺田さんは昨夕の退勤後に質問通告を受けて初めて知ったとして、あすの衆・総務委でも説明を続けることになりました。

 統一教会との政策協定については、勅使河原幹部の記者会見で「推薦確認書」という言い方がされています。杉田水脈・総務政務官は、政策協定をしておらず、当然推薦確認書もないと言明しました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 きのうの本会議で審議入りした「感染症法改正案」(210閣法5号)と「それに対する立・維対案」(210衆法5号及び210衆法6号)が趣旨説明されました。与党は「旅館業法改正案」(210閣法6号)の審議入りもめざしましたが、小川淳也・野党側筆頭理事(前政調会長)が突っぱねました。

 大臣の所信的あいさつに対する一般質疑が小川さんは、大串正樹デジタル副大臣に対して、推薦確認書で追及。大串副大臣は「見つかったのがきのうだ」とし、推薦書と推薦確認書は別々に保管していたので自民党の調査にも返答しなかったとしました。ちなみに、大串さんはいわゆるとっちゃん坊や風情で、小川さんが「同じ世代だから、大学での統一教会の原理研究会や桜田淳子さんを知っている」と話しかけましたが、実際には大串さんは現在56歳(4期)で小川さんより5学年上になります。この大串さんの見た目のことは引っかかっていましたが、小川さんがやってしまったという印象です。自民党が野党のときにこういうことはあまりなかったように感じます。

【衆議院文部科学委員会 同日】
 所信に対する一般質疑。
 自民党茂木派の船田元さんがオリンピック利権に絡み民間団体「明治神宮」の空中権の売買を批判的に取り上げました。自民党麻生太郎派で、総選挙での「地球温暖化で北海道のコメはうまくなった」失言を当時・農水副大臣として横田一さんの直撃にも「麻生さんも困ったものだ」と軽妙洒脱に取材対応し逆転当選した中村裕之さんは統一教会に自ら言及。永岡桂子大臣は「宗務課は8名だが、応援が入って24名だ」としましたが、中村さんは法務省からも応援をもらうべきだとしました。

 教員の残業代の根拠となる「給特法」の改正も念頭に、永岡大臣は「ことし8月、10月、11月の勤務実態を調査しており、令和5年春に速報値を出して、分析する」と述べ、給特法改正に含みを残しました。

 野党筆頭理事・柚木道義さんの問いに対して、井出庸生文部科学副大臣は「政策協定はお断りしたので党の調査では答えていない。過去の出席をお断りした会合に祝電を送ったことが一度ある。きょねんの衆院選で、スタッフを志望する人の面談をしたが断った。街頭演説には仲間と来ていた」と語り、きょねん10月にも「お誘い」があったことを明かしました。

 宮本徹さんは「毎定例日開きましょう」と呼びかけましたが、次回の開催は決まらず、一般質疑が終了しました。

【衆議院財務金融委員会 同日】
 「店開き」が最後まで遅れましたが、鈴木俊一財務大臣兼金融担当大臣の所信的あいさつがありました。次回は11月2日(水)9時。

【衆議院内閣委員会 同日】
 山際大志郎大臣辞任で、一般質疑の日程は先送り。後藤茂之新大臣が「このたびは数多くの重要政策を担当することになりました」と語り、追加経済対策の「月内策定」は維持するとしました。次回は28日(金)9時。

【衆議院法務委員会 同日】
 一般質疑。その後、「裁判官給与法改正案」(210閣法3号)と「検察官給与法改正案」(210閣法4号)が審議入り。内閣委の混乱で一般職より先に審議入りしました。次回は28日(金)9時。

【衆議院外務委員会 同日】
 国際情勢に関する質疑の後、「日米貿易協定の改定議定書」(210条約1号)が審議入りしました。次回は28日(金)9時。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 落合貴之さんが筆頭理事。田嶋要委員はダーウィンに言及。中谷真一経産審議官は「電気料金は来春、2割、3割値上げになる可能性がある」と他人事のように語りました。次回は28日(金)9時半。

【参議院 同日】
 ありませんでした。あすは委員会の一般質疑で店開きですが、内閣委員会は開けません。

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岸田内閣初の大臣辞任翌日の衆議院本会議で首相「後藤さんが後任です」発言に質問通告なし各党質問に首相「様々なご意見」でアドリブ能力ゼロ、野田佳彦「安倍さん勝ちっぱなしはないでしょう」

2022年10月25日 21時05分52秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]野田佳彦さん、3年前の2019年、衆議院議員会館内で宮崎信行撮影。

 前夜の山際大志郎さんが経済再生・コロナ担当相を辞任したことで、参議院内閣委員会が流会となりました。衆議院側の混乱は、本会議での首相発言とそれに対する各党質問と首相のまとめの答弁のはこび。首相は「後藤茂之さんを後任にする」と異例の本会議発表をしましたが、答弁は「政府一丸となって」と全く質問に答えず、アドリブ能力が著しく欠けていました。

【衆議院本会議 きょう令和4年2022年10月25日(火)】

 「感染症法改正案」(210閣法5号)「それに対する立・維対案」(210衆法5号及び210衆法6号)が審議入りしました。立憲民主党は早稲田ゆきネクスト厚生労働相が趣旨説明・答弁。2期で63歳ですが、鎌倉・神奈川4区は山本朋広さんが「マザームーンにカーネーションをプレゼント」して被弾し、浅尾慶一郎さんが自民党参議院議員になったのでしばらく選挙は優勢かもしれません。厚労は「旅館業法改正案」(210閣法6号)もあるので審議日程はパンパン。
 
 午前10時からの与野党国対委員長会談=写真は宮崎信行撮影=で安住淳さんの提案で、おそらく憲政史上初の総理の発言とそれに対する各党質問が議題に追加されました。

 首相は本会議で「山際大臣の辞任で統一教会の被害者救済と経済対策と補正予算案のとりまとめが遅れることをお詫びする」とし「後藤茂之さんを後任として、経済対策をとりまとめる」と人事を衆議院で発表しました。

 本会議に登壇した逢坂誠二・立憲民主党代表代行は「えー、みなさん、統一教会は日本人に贖罪を求めて、献金をさせている」とし、8月10日の改造で首相が閣僚候補に自己申告を求めたのに山際さんが続投したのは「総理は山際大臣に騙されたのか」と問いました。

 日本維新の会の金村龍那さんは質問は少なかったのですが「このタイミングしかなかったと山際さんが言ったのはどういう意味か」としました。

 国民民主党の浅野聡さんは「一度の予算委員会終了後まもなく、山際前大臣は辞任の意向を示しました。これにより、本日午前中に予定されていた総務委員会、農林水産委員会、国土交通委員会などが全て一時止まるなど、国会審議に甚大な影響が発生をしました。さらにこの本会議中においても、先ほど、裁判官訴追委員に後藤茂之議員が指名されたばかりでありその直後、岸田総理からこの後任に示したという発言がございましたが、これもまた立法府に対して大きな影響を与えるものであります。そもそも、山際前大臣は国会召集以前より旧統一教会との関係が指摘されていた中で、今回の顛末となったわけですから任命責任者たる岸田総理の見通しの甘さ、判断の遅さにも責任があると言わざるを得ません。猛省を求めます」と語りました。共産党は塩川鉄也さんが発言しました。

 これらの「質問」に対して、岸田首相は「各党から様々なご意見をいただきました。私の任命責任を重く受け止めております。ご意見を受け止め政策に遅滞が生じないよう政府一丸となって、国政の運営にしっかりと取り組むことで職責を果たしてまいります」との決意表明で、何ひとつ答弁しませんでした。あまりにもアドリブ能力に欠けています。安倍晋三首相は代表質問の「再質問」でも、官房副長官らの助けを借りつつ、自分で原稿を見ずに発言していました。

 きょうの本会議では冒頭、故安倍晋三元議員に対する追悼演説があり、野田佳彦さんが登壇しました。先週からこの日程が出ていたため、多くの東京近辺の意識高い系の高校生グループが自主的に一般傍聴に訪れたようです。

 野田さんの演説は、あまり初めて知る事実は少なかったのですが、平成24年12月の皇居での親任式で、安倍さんから「お疲れさまでした。野田さんは安定感がありましたよ。あのねじれ国会でよく頑張り抜きましたね。自分は5年で返り咲きました。あなたにも、いずれそういう日がやって来ますよ」と声をかけられたと明かしました。また、平成29年1月の政府四演説後に、首相公邸で2人で皇室典範特例法について話したとしました。野田さんは「安倍さん勝ちっぱなしはないでしょう」と語りました。日本国民の行き過ぎた民主党たたきで二大政党制が壊れ、自民党が9連勝となれば、首相を物理的に取り除こうという動きが出るのは道理で、民主主義の敗北は田舎でのんびり暮らす人を中心とした日本国民1億人全員が背負うべきだと私は考えます。

 今週の木・金は本会議は立たず、次回の本会議は、早くても来週火曜日以降になります。

●参議院本会議の予定
 28日(金)に首相からの説明と質疑をする方向。

【衆議院国土交通委員会 同日】
 先週金曜日に開催されず、きょう火曜日に開催されました。大臣から「円安をいかした地域の稼ぐ力をつけたい」「円安の資材高に対応する」との所信的あいさつがあり、「港湾法改正案」(210閣法14号)の審議のお願いがありました。次回は28日(金)9時。

【衆議院総務委員会 同日】
【衆議院農林水産委員会 同日】

 定例日のきょう開かれ、大臣の所信的あいさつがありました。次回はともに27日(木)9時からで、大臣所信に対する一般質疑。

【衆議院議院運営委員会 同日】
 本会議で暫時休憩があったので2ラウンド開催。午前中は松野博一官房長官が出席して、山際大臣の辞任で発言しました。

【参議院第1種常任委員会 同日】
 大臣の所信的あいさつ。
●参議院財政金融委員会だけは衆側と同様に開かれませんでした。鈴木俊一財務大臣兼金融担当大臣の所信的あいさつは、あすの衆が初めてになります。「マネーロンダリング対策の国内実施法案」(未提出)を審議することになります。

●参議院内閣委員会は取り止めになりました。山際大臣のせいで、「人事院勧告実施法案」(210閣法1号及び210閣法2号)が2日間以上遅れてしまいました。衆先議なので遅れを取り戻せるかもしれません。

●参議院国土交通委員会は、蓮舫委員長が白ジャケット黒インナーで議事をとり、大臣の所信的あいさつがありました。

●参議院経済産業委員会は西村康稔経産相に加えて、河野太郎国務大臣が公正取引委員会の事務を担当する大臣だとして「取り締まりを強化する」とし、フリーランス保護法案提出の動きはこの委員会では言及せずに、あいさつをしました。

●あすの予定
 衆議院の水曜日を定例日とする委員会で大臣所信に対する一般質疑。野党は、葉梨康弘法相、寺田稔総務相の政治とカネと井出庸生文部科学副大臣の統一教会問題を追及するかまえ。寺田さんの件は総務審議官が辞職した案件と重なっています。


[写真]野田佳彦さん、3年前の2019年、衆議院議員会館内で宮崎信行撮影。

 以上です。
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統一教会で、報告徴収・質問権は全く不要で時間稼ぎだ、前川さん第22回野党ヒアで一刀両断、野党に影響か

2022年10月25日 11時19分00秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
 先週の岸田文雄首相の宗教法人法解散命令を念頭にした統一教会に対する報告徴収・質問権に関して、前川元宗務課長は「時間稼ぎで無駄だ。今ある刑事、民事の裁判例を提出すれば請求できる」と一刀両断に切り捨てました。第22回統一教会野党国対合同ヒアリングで述べました。



 この会合は第一回のゲストが前川さん。首相の答弁の一夜での変更と山際大志郎大臣のクビをあげて息巻く野党各党。前川さんのこの助言はかなり影響を与えそうです。
 今回は、元信者で現被害者のスピーカーがいないため、YouTubeやツイキャスで確認することができます。
 以上です。



https://youtube.com/watch?v=vl2Y3sZ2M_A
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長妻昭「自民党おかしいだろ」22年間で最も怒る、山際大志郎大臣辞任、秋葉賢也「母は今週修正申告する」

2022年10月24日 20時41分24秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]先週金曜日の4党協議会後に、国対仕切りの「第22回統一教会ヒアリング」に15分ほど出席して、司会の山井和則国対委員長代理に促されて発言する長妻昭政調会長、2022年10月21日(金)、衆議院第四控室で、宮崎信行撮影。

 衆参予算委集中審議が開かれました。惣田和弘監督「選挙」では、当確後に選挙事務所に出遅れた候補者について「私が後で叱っておきますから」と指導役を買って出る自民党しぐさを発揮して、大臣にまで出世した山際大志郎さんは午後7時に官邸を訪れ辞任しました。

 今夕は経済財政政策諮問会議があったはずですので、その後辞任したことになります。

【衆議院予算委員会 きょう令和4年2022年10月24日(月)】
 集中審議1本目、「社会情勢等内外の諸課題」。
 先週の総理答弁一変からの続きで長妻昭政調会長が登板。長妻さんは「こんなことが日本であっていいのか」と、統一教会に驚きを表明しました。宗教法人法81条解散命令の前の報告徴収・質問権で、裁判外での和解などの情報も仕入れるよう求めました。長妻さんは「裁判外で和解したということもいっぱいあるんですよ、総理」と語ったところで、今村雅弘委員から「無理だろ」とのヤジが飛び、長妻さんは「無理だろって、なんで自民党は言うの。資料はあるよ。被害者弁護団の方々が資料は持ってますから。なんで自民党はそういう風に足を引っ張るんだ、おかしいだろ」と気色ばみました。長妻さんは当選8回22年62歳で、最も感情をあらわにした瞬間でした。

 後藤祐一さんの質問に答えて、秋葉賢也復興大臣が母の事務所家賃収入の所得税脱税を認めて、今週中に修正申告・納税すると明かしました。

【参議院予算委員会 同日】
 集中審議「現下の諸課題」。
 れいわ新選組は、木村英子さんが予算委員会初登場。
 NHK党は、党首の立花孝志被告の不正競争防止法などの刑事裁判で、午前11時の東京高裁で「懲役2年6カ月・執行猶予4年」が2審でも支持されました。浜田聡委員はそれには触れず、山際大臣のYouTubeがしばらく更新されていないと指摘し、山際さんは始めたころには政治家として異色と言われていたのに、と世の移ろいの早さを嘆きました。

【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 同日】
 2020年国勢調査を反映した新区割りについて、川人貞史会長らが説明しました。倫選特委員長が代表して、お礼を述べましたが、現職議員から敵視されているのか拍手はありませんでした。各党が理事会で集約した質問を委員長一人が代表して質問し、川人さんらが答弁しました。50分ほどで終わりました。次回は26日(水)9時半から。



[写真]先週金曜日の4党協議会後に、国対仕切りの「第22回統一教会ヒアリング」に15分ほど出席して、司会の山井和則国対委員長代理に促されて発言する長妻昭政調会長、2022年10月21日(金)、衆議院第四控室で、宮崎信行撮影。

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きのう21日(金)は衆議院の8委員会で大臣所信的あいさつし今国会法案成立を呼びかけ、厚労相は来春の「厚労省設置法改正」に言及、法相「性犯罪刑法」の提出時期明言せず

2022年10月22日 04時29分28秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]中学生のころから48歳の現在まで使い続けるこども部屋で取材に応じる筆者、12年前の2010年4月放送フジテレビ番組から。

 きのう(10/21)の国会リポート記事公開が夜を越して翌日午前4時過ぎとなりました。宮崎信行としては、月曜日と金曜日の2回、日をまたいでしまう過去4年間で初めての異例の週となりました。参院選自民勝利で自民衆参1強の「黄金の3年間」。変化にあわせた取材方法ですが、ほぼ確立できているとは思います。

 衆議院は省庁に応じた12委員会のうち金曜日に10委員会の定例日が重なります。このうち8委員会が開かれ、大臣の所信的あいさつがありました。

【衆議院厚生労働委員会 きのう令和4年2022年10月22日(金)】
 加藤勝信大臣が所信的あいさつ。提出済みの「感染症法改正案」(210閣法5号)と「旅館業法改正案」(210閣法6号)の審議をお願いしました。また、「省内に感染症対策本部と有識者会議を置く」検討をしており、次の第211回通常国会に提出したい考えを示唆しました。調べてみると厚生労働省設置法は所掌事務と省内審議会を細かく規定しているのでこれの改正法案が準備されているようです。「省設置法」の改正は久しぶりのように感じますが、黄金の3年間にふさわしいシンプル化改革を期待します。次回は26日(水)午前9時から。本会議代表質問に対応する、大臣の所信的あいさつに対する一般質疑となります。各党1期生の登板もありそうです。

【衆議院法務委員会 同日】
 葉梨康弘法務大臣は「法務副大臣、法務委員長、同筆頭理事を各々2回ずつつとめた」とアピール。嫡出推定の見直しなど「民法家族法包括改正法案」(210閣法12号)と、「裁判官給与法改正案」(210閣法3号)「検察官給与法改正案」(210閣法4号)の成立をお願いしました。

 ●法相「性犯罪刑法」の提出時期明言せず

 そして、性犯罪刑法の3年後見直し規定に伴う改正法案ですが、大臣は「しっかりと検討を進める」とかたり、法案提出の時期についてまったく言及しませんでした。
 次回は26日(水)9時。この委員会は火曜日も定例ですが、本会議や他の委員会にあわせるためか、水曜日になります。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 西村康稔経済産業大臣は「JOGMEC法及びガス保安法改正案」(210閣法13号)の成立をお願いしました。今回は公正取引委員長の出席はありませんでした。この委員会は以前から公取委員長の出席をめぐって開催が遅れることがよくありました。大臣の後に就任あいさつした尾崎正直政務官は公正取引委員会とデジタル庁の2つを担当する政務官だそうです。これも手練れ与党の国会対策のように思えます。次回は26日(火)9時。

【衆議院内閣委員会 同日】
 7大臣の所信的あいさつがありました。松野博一、河野太郎、谷公一、小倉将信、山際大志郎、高市早苗、岡田直樹の7大臣。以前に比べると整理されました。このうち河野太郎国家公務員制度担当大臣は人事院勧告を実施する給与法案(210閣法1号及び210閣法2号)の成立をお願いしましたが、消費者庁担当大臣としての法案提出についてはまったく言及しませんでした。次回は26日(水)9時。

【衆議院文部科学委員会 同日】
 永岡桂子文部科学大臣の所信的あいさつ。この委員会では今国会の法案審議がありません。当初は「公立大学と私立大学の支援の法案」が準備されていましたが、見送られました。私はことしから、30年以上の友人の森山浩行・立憲民主党国会対策副委員長の事務所で特別通行記章(乙)をつくってもらったのですが、委員室に行ったら、傍聴席にそのまま座ってノートをとれるようです。スマホもマナーモードにすればそのまま持てそうです。次の解散まで記章は有効なので、衆の委員会の現地傍聴取材も8年ほど前に亡父の介護の関係で電話をロッカーにしまいたくなくなったことろから中断していましたが、また再開するかもしれません。次回は26日(水)9時。

【衆議院外務委員会 同日】
 林芳正外務大臣は国際情勢に関して「ポスト冷戦時代とも言うべき秩序の混乱にある歴史の岐路に立っています」との現状認識を示しました。「来年前半をめどに開発協力大綱を改定します」とも述べました。「日米貿易協定の改定」(210条約1号)を審議することになります。次回は26日(水)9時から一般質疑。

【衆議院安全保障委員会 同日】
 浜田靖一防衛大臣と林芳正外務大臣の所信的あいさつ。「防衛省自衛隊給与法改正案」(210閣法8号)の成立をお願いしました。火曜日も定例ですが、その次の定例日である、27日(木)9時から一般質疑。

【衆議院環境委員会 同日】
 西村明宏大臣の所信的あいさつで、読み違いを後で訂正しました。火曜日も定例ですが、その次の定例日である28日(金)9時から一般質疑。

●各々法案審議がある衆議院財務金融と国土交通の委員会はきょうが定例日ですが、開かれませんでした、野党国対からは「シー黙っててください」と言われそうですが。

【参議院 同日】
 きょうはありません。

●週明け月曜日(10月24日)の予定
 9時から衆議院予算委員会の集中審議「社会情勢等内外の諸課題」があり、総理+財務+山際大臣と要求大臣が出席。午後1時からは参議院予算委員会のの集中審議「現下の諸課題」。野党の質疑者は全員が統一教会を攻め、一部SNSの批判をもろともせず、抵抗野党路線でいきます。「事務所家賃と親族の納税」について寺田稔総務、秋葉賢也復興大臣も何度か呼ばれます。
 衆の政治倫理・公選法改正特別の委員会も開かれ、区割り審の説明を受けます。

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いやらし過ぎる自民党茂木派にさわやかムード一変、立憲激おこ「自公立維4党協議会」で「私たちの法案を説明」「締め切りを決めよう」の立維に自民「有識者ヒアリングを複数回やらないか」「締め切りは決めない」

2022年10月21日 17時55分14秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]自民・公明・立憲・維新4党協議会のようす、きょう2022年10月21日午前11時過ぎ、国会内で、宮崎信行撮影。

 自民・公明・立憲・維新4党協議会が初めて発足。きょう令和4年2022年10月21日(金)午前11時に初協議がありました。筆者も現地で取材し「後から加わった公明、のけ者の国民・共産が不快感」という方向性で記事を書こうと思いましたが、不快感は立憲に残りました。

 今週月曜日に立憲・維新2党が提出した「悪質高額献金被害救済法案」(210衆法4号)について、統一教会の調査・国葬での支持率急落にあせる岸田文雄首相が予算委員会で政府・消費者庁も法案を用意するが、立維法案に乗りたい意向を示しました。

 自・立・維国対委員長会談を経て、きょうは自・公・立・維4党が顔合わせ。メンバーは自民党が高木毅国対委員長・若宮健嗣幹事長代理・宮崎政久議員・御法川信英国対委員長代理の4人。公明党が佐藤茂樹国対委員長と大口善徳元国対委員長の2人。立憲が安住淳国対委員長・長妻昭政調会長・笠浩史国対筆頭副委員長の3人。維新が遠藤敬国対委員長と音喜多駿政調会長の2人となりました。

 非公開の協議で、自民は「岸田総理に言われているので、ぜひ今国会成立させていただければと思っています」と低姿勢。立維が法案を説明し「我々としてはそうとう知恵を絞った法案だ」と自負。自民は「特別補佐人については議論がありますね」などと応じました。

 ところが4党協議会の進め方について、自民から「この協議会で有識者ヒアリングをやりましょう」と提案。長妻さんらが「それは時間がかかる」と拒み、11月14日週を締め切りにしようと提案したものの、自民などは「法案ではなく論点で示すがそうとう時間がかかるイメージだ」などと拒否。

 来週火曜日10月25日の衆議院本会議散会後に第2回協議会を開くことで合意しましたが、自民が「次は役所を呼びましょう」とし消費者庁と法務省の同席を提案。立維は役所を入れることに賛同しつつも、「なぜ文部科学省を入れないのか」と疑問を呈し、第2回協議会が始まる前に再協議することになりました。

 政党間協議は、コロナ禍で岸田政調会長が「自公政調会長代理と逢坂誠二立憲・泉健太国民両政調会長などのコロナ協議会」を設置。1年前の特措法改正では、森山裕自民・安住立憲の両国対委員長協議となりました。先の第208回通常国会のAV新法は自民党の上川陽子幹事長代理と宮崎議員らが実務者になりました。

 そして、今回も、立・維は政調会長が出てきているのに、自民は幹事長代理の若宮前消費者庁担当相と宮崎議員が出てきました。実はこの2人は、ともに茂木敏充幹事長率いる平成研究会所属。壺汚染は清和会のほかに、山際大志郎大臣の親分・甘利明さんらが在籍した政策科学研究所(中曽根康弘・渡辺美智雄所長)の「国際勝共連合」派閥に多く、かつてはすべてに圧倒していた平成研究会の系列は汚染度が低いです。

 黄金の3年間の間に、選挙の顔になれなそうな茂木幹事長室が、岸田総裁を追い落とそうとして、いやらし過ぎる高いボールを投げているのではないでしょうか。

 さわやかなムードが一変、自民党の腐り方は底なしの様相となりました。


 これに先立ち、日本維新の会も岸田首相に経済政策を提言しました。閣議後の午前9時。国会議事堂中央部2階の皇居逆側には、衆院側から見て、総理大臣室・閣議室・大臣室・秘書官室が並んでおり、維新幹部は大臣室に入りました。ちなみに、「この部屋は官邸仕切りです」と言われ「記者クラブ以外は維新のこうかめ1台です」とのことで政党公式カメラ1台のみで私は撮影できませんでしたが、直接中に入って取材しました。維新の馬場伸幸代表・藤田文武幹事長・遠藤国対委員長・音喜多政調会長の4人が総理を囲む格好でペーパーを渡しました。但し、前の総理からなのですが、まったく岸田さん1人で秘書官が同席しておらず、あとで維新4人に「岸田さんはこう言った」と吹聴されたらどうするのでしょうか。

 また午後1時からは、野党国対合同ヒアリングが、担当の山井和則国対委員長代理の司会で開かれました。「第22回統一教会国対ヒアリング」として「鈴木未来さん(仮名)」も電話で参加しました。この場には、共産党の宮本徹、本村伸子両議員も参加して、野党ヒア再開で立・共のよりも戻り、統一教会問題の蓄積が政府与党よりも積み重なっていることになっています。


[写真]第22回統一教会野党国対合同ヒアリングのようす、きょう2022年10月21日、午後1時過ぎ、国会内で、宮崎信行撮影。


[写真]自民・公明・立憲・維新4党協議会のようす、きょう2022年10月21日午前11時過ぎ、国会内で、宮崎信行撮影。

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