【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岡田克也さんが流ちょうな英語を披露 国連安保理議長席に

2010年04月16日 23時59分59秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]国連安保理議長席に座る岡田克也外相(右)とバン・ギムン国連事務総長=国連公式ホームページから

 まさに万感の思いがしました。

 現在、日本は国連安保理の非常任理事国で、アルファベット順で4月は議長国です。4月16日に、「紛争後の平和構築についてのフリーディスカッション」に臨みました。

 会議のもようは、

 http://www.un.org/webcast/sc.html

 のページの「16 April 10(2010年4月16日)」で見られます。午前中の3時間19分間とパン事務総長の8分間のスピーチです。

 実は私、岡田さんの英語を初めて聞きました。岡田議長の英語は、他国の人名を読み上げるときに、少したどたどしかった面もありましたが、たいへん流ちょうでしたやはり、ハーバード大学時代に、ボストンの品の良い人たちと交わって学んだ「東海岸・大西洋の英語」だという気がします。



 昨年9月の国連総会での鳩山首相の英語は、西海岸のまったりとした学者英語でした。岡田さんはまったく逆で、東海岸の正統派の英語で、ヨーロッパや、非英語圏の大多数の民衆(People)に通じる心の英語だと思います。ぜひ、聞いてみてください。

 岡田さんは4月20日付のブログで次のように感想を述べました。

(引用はじめ)

 (前略)安保理の議長席に座り、木槌をトントンと叩いて、議事を進行していき
ました。ある意味では国会に似ていて、まず形式的に、議長はどういう
人の発言を認めるかについての確認を行わなければなりません。

 英語で書かれた文書を読めば済むと言われればそのとおりですが、あん
まり英語の得意でない私としては、議長をやり、日本の考え方をこれま
た英語で説明するということで、結構苦労したところです。

 しかし、それなりに私の英語も通用するなと思った次第です。これから
は、なるべく演説などは英語でやったほうがいいのかなとちょっと思い
ました。

 いずれにしても、安保理の議長という得難い経験をさせていただきまし
た。非常に良い経験を、外務省の皆さんや国連の潘基文事務総長のご協
力のおかげで出来、また、日本としての存在感を示すことができたと思
っています。

(引用おわり)

 私は、子どもの頃から国連に興味があり、14歳の時と22歳の時の2回、ニューヨークの国連本部を訪れており、安保理の部屋も見ています。湾岸戦争のときに、米国のベーカー国務長官が議長席に座っていたことを覚えています。あの国連本部の議長席に初めて座った外相が岡田克也さんとは、まさに万感の思いが致します。岡田さんの時の運を物にする姿勢は見習いたいものです。

 経済が豊かになると、税収が増え、政治の裁量が増えます。石油やマネーがどんどん日本を通過していた1980年代に通産省から国費でハーバード大学研究員に送られた岡田克也さんの成果が生かされるのは、これからなのです。

 岡田克也とともに・・・日本が始まります。

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