【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

恒三さん、与謝野大臣「恥ずかしい」としながら「これから参議院で3人ぐらい連れてくる」と宿題を出す

2011年01月16日 06時54分58秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

 民主党最高顧問で、倫理委員長を務めることが内定している渡部恒三(わたなべ・こうぞう)さんが16日放送のTBS「時事放談」に出演しました。

 菅再改造内閣については、「改造というよりも補充人事だ」「法相に関しては昨年中に補充しておかねばならなかった」として、浮つかないようたしなめした。「ただし、藤井裕久君が官房副長官を引き受けたのは素晴らしい」と述べ、「僕も安住淳国対委員長の下で、筆頭国対委員長をやりたいくらいの気持ちだ」と、長老として、政権交代ある政治の完成に向けた意気込みをみせました。

 また、与謝野馨・社会保障と税一体化改革相については、「恥ずかしいなあ。自民党のいいところを貪って。人間は信義と節操が必要で卑しい」「参議院で3人ぐらい連れてくるんならいいんだけど、衆議院は増えてもしかたない」「民主党内にも人材はいる」としながらも、「大臣としての能力はバツグンだ!素晴らしい!」と絶賛。「これから参議院で3人ぐらい連れてくるんじゃないか」と宿題を出しましたが、東京1区立候補者が2人入閣していることについて、「有権者はどうやって判断したらいいのか」と指摘しました。55年前の早大大学院政治学研究科の卒業論文「二大政党制」から一日たりともぶれない二大政党論者ぶりを発揮しました。

 同席の元岩手県知事で自民党内閣で総務大臣をつとめた増田寛也さんは、「自民党は、衆院側が参院自民党を抑えられなくなっているのではないか」との分析と懸念を表明しました。

 恒三さんは、55年体制での国会運営について、「(自民党の)金丸信さんと(社会党の)田辺誠さんが話し合えば何でも上手く行った」「私が自民党の国対委員長のころ、消費税増税で大変だったが、(民社党の)春日一幸さんは約束したことを最後まで守ってくれた」として、裏取引があったことを認めながらも、現在は民主党、自民党双方があまりに努力が足りないとの現状認識を示し、改善を求めました。

 また、恒三さんは現在も「公明党と親しい」として、部分連合は可能だ、との認識を示しました。

 恒三さんは、2011年は①衆院解散②総辞職③総理を代えて解散--のいずれもない、として菅さんに心のこもった政権運営をしてほしいとエールを投げかけました。

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 共同電によると、法相になった江田五月さんは、15日、地元・岡山県連の会合で、72歳の与謝野馨さんが入閣したことについて、「そこからまた広がってくる」「捨てる神あれば拾う神あり。最初が与謝野さんだったら、やはりそれは拾ってもらわないと」「いろんな工作をしているわけではないが、必ず出てくると信頼している」と述べました。能力の高さから、科学技術担当大臣など職務が広がった玄葉光一郎・政調会長大臣も「評価はさまざまだが、党派を超えた結集の第一歩になるかもしれない」として、今後も衆参の諸政党からの一本釣りを進める方針が明確になりました。基本的には、閣僚経験がない70歳以上の衆参議員が“釣り堀”になると思います。

与謝野氏への追随、野党議員に期待 江田法相  :日本経済新聞 2011/1/15 21:49

 江田五月法相は15日、岡山市の民主党県連の会合で講演し、たちあがれ日本を離党して入閣した与謝野馨経済財政相について「そこからまた広がってくる」と述べ、与謝野氏に追随する野党議員の出現に期待感を示した。「捨てる神あれば拾う神あり。最初が与謝野さんだったら、やはりそれは拾ってもらわないと」と起用した菅直人首相の判断を評価した。

 同時に「今この徳俵に足が掛かった日本の状況を何とかするには『私が自民党だ』と言っていられない」と指摘。「いろんな工作をしているわけではないが、必ず(協力者は)出てくると信頼している」と述べた。

 同席した玄葉光一郎国家戦略担当相も、与謝野氏の入閣について「評価はさまざまだが、党派を超えた結集の第一歩になるかもしれない」との認識を示した。〔共同〕