【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

与・野党 衆・参 閣僚経験がない70歳以上の議員リスト

2011年01月19日 20時01分32秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意

[写真]与謝野馨さんの34歳初出馬のときのポスター(写真と本文は関係ありません)

 あす(20日)は二十四節気の「大寒」なのに、今夜(19日)の東京の空は、午後7時を過ぎても明るいので、どうなっているんだとおもったら、月齢14・7日で、あすは満月。うろこ雲がでているので、月光で反射して、空が青く見えるのでしょう。ということを確認して、安心しました。

 民主党長老で選対委員長になった石井一さん(ピンさん)がさる17日午後10時からのBS11「インサイドアウト」に出演しました。

 ピンさんは冒頭「きょうは1・17だ」として、兵庫・神戸などを中心とする、「阪神・淡路大震災」の発災16年に言及。

 波紋を呼んでいる与謝野馨・税と社会保障の一体改革担当大臣の入閣について、「はじめは問題があると思ったが、菅さんの気持ちも分かる」としました。

 ピンさんは、

 社会保障の一体改革とは、
 
 消費税年金の一体改革という意味だ、と翻訳しました。

 蛇足ですが、この2時間前に放送された朝日ニュースターの「ニュースの深層」で、民主党の衆・議運委理事の山井和則さんが一体改革とは「税と医療、年金、介護、子育て支援(子ども手当)のことだ」と説明していました。この辺に、長老議員しかも参議院の長老議員の存在意義を感じます。

 ピンさんは、財務相厚労相がいて、その下に役人がいる事から、横串をさす、「担当大臣」の必要性を認めました。そして、その改革は、「無年金で苦しんでいる高齢者もおる」として、現行制度で自公政権がつくった「基礎年金の2分の1の国庫負担」ないしは民主党マニフェストの「最低保障年金(月7万円程度を全額税負担)」を実現して、厚生年金や国民年金の保険料を納めていない人でも最低限のくらしができる「税と社会保障の一体改革」が不可欠だとしました。一方、きょう(19日)の報道では、与謝野大臣は現行の「基礎年金部分の2分の1の国負担」を継続するよう主張していて、6月の政府案は、おそらくこの折衷案になるのではないかと予測します。

 何度も書いているとおり、年金制度に関しては、民主党と自民党、あるいはまだ見ぬ政党による政権交代があるたびに制度が変わったら、信頼が低下し、保険料納付率が下がりますから、ぜひ、自民党も政局にしないで、協議に参加して欲しいと思います。

 ピンさんは、「税と社会保障一体改革大臣に与謝野馨さん」という人選については、「玄葉君や枝野君だと・・・」と司会者に聞かれてないのに、玄葉光一郎さん、枝野幸男さんの2人の具体名を挙げた上で、「彼らだと、中味は分かっているけれども、行司役にはなれない。とくに野党との調整役にはなれない」として、「そこで彼(与謝野さん)を呼んだんだろう」としました。しかし、与謝野大臣で「自民党とたちあがれ日本を敵に回したのは(損害が)大きい」として、「たちあがれには立派な人がそろっている」とし、「私なら与謝野さんでなく、園田博之さんを大臣にすえる」としました。その理由として、厚生労働行政に詳しく、与野党の調整能力があるにもかかわらず、未入閣だからだ、としました。

 ちなみに、18日付朝日新聞が報じたところでは、菅直人総理の意向を受けて、与謝野さんと折衝したのは、防衛大臣の北澤俊美さんだったそうです。1998年4月に菅直人代表でスタートした「民主党」はピンさんが初代国対委員長、俊美さんが初代参院国対委員長という強面コンビでした。このように、一見徒労に見える国会対策ですが、実は、政策を実現する手段というのは、国会での反対党や少数政党とのねばり強い話し合いと日程計画から生まれることは、この2人が証明しています。

 私たち新生党から民主党に参画した者たちにとっては、「一度裏切る人間は二度裏切る」という格言があります。新生党44人のシンドバッドの一人で、羽田内閣で官房副長官を務めた「K.直人」という人がいて、まだ若いのに(菅さんの1歳下)、1997年、一本釣りで与党・自民党に復党しました。裏切り者です。とくに彼の復党で、自民党は衆院単独過半数を(選挙無しに)とったので、印象は強烈でした。昨年末、藤井裕久さんの講演にK.直人さんが現れたので、「何だろう?」と思い、名刺交換しました。衆院落選後、政治家を引退し、もう選挙区に家はなく、大学で博士号を取り、団体の会長をしているとのこと。やがて、来賓の鳩山由紀夫前総理が登場したので、「座りましょうか」と並んで着席しました。K.直人さんは鳩山さんに「久しぶりです」と声をかけると、社交的な鳩山さんは「あれ、今どうしてるの?」としばし談笑。でも、この後、K.直人さんが「今度伺います」と言ったら、鳩山さんはあからさまに嫌そうな顔をしていました。隣りにいた馬淵澄夫・国交大臣(当時)は、その人が誰だか分からない風情でした。講演後の立食パーティーで、筆者は藤井さんに「あんた、一番前でK.直人と隣同士で聞いていたけど、Kと関係あるの?」と聞かれて、「とんでもない!むしろ反対ですよ。ただ、今何をしているか知りたくて、名刺をもらいたかっただけです」と必死に“身の潔白”を主張しました(笑)。年が明け、羽田内閣から17年経って、K.直人さんより14歳年上である藤井さんが現役衆院議員として、官房副長官として官邸入りしたのは、皮肉。とはいえ、これは政治の本質をよくあらわしています。

 釣り堀から自民党に一本釣りされたなかでも、たとえば、東京都議会議長をやってから衆議院議員に初当選し、新生党・新進党に参加した高橋一郎さんも自民党に帰りました。でも、「あの歳で、都議会議長までやってから国会に出たんなら大臣やりたいよなあ」と、自民党に利用され、結果として大臣になれずに政界引退した高橋さんには同情論があります。高橋さんは藤井さんより6歳年上です。 

 さて、だれでも人生は一度だけ。現職の与党・野党、衆院・参院で、閣僚経験がない人をリストにしてみました。年齢は数え年(2011年の誕生日時点での年齢)で、PCや一部ケータイでは、太字や大きな文字にした議員がいますが、他意はまったくございません。

 なお、与謝野大臣と同い年は、昭和13年・1938年生まれで、ことしで73歳になります。民主党衆院議員も併記しました。これはやはり「党へ貢献してきたのに何で」という気持ちを勘案する必要があると思うからです。

 政権交代ある政治を完成するためには、なんとか、衆参で数人の人に政権に参加して欲しいと思います。私は二大政党制の理想を捨てていません。しかし善後策として一本釣りによる参院過半数、衆院3分の2をなんとか実現したいと考えます。民主党と自民党の大連立は絶対に避けたい。とはいえ、公明党のキャスティングボートをねらう発言や、みんなの党の国会混乱作戦を野放図にさせておくわけには参りません。基本的に岡田さんでなく、仙谷さんがこういう仕事をやってほしい、という声が多いのではないでしょうか。仙谷代表代行は“和製ジェームズ・ディーン”、すなわち、ちょっとワルが格好良い。

 冗談半分ですから、各議員、その支持者のみなさん、また選挙区対抗馬議員、その支持者のみなさん、あまり真剣にこのリストを見ないでください。くれぐれも、怒ったりしないでください。あくまでも年齢という客観的なものに基づくリストということでご覧下さい。怒らないでね(^_^)v

 【年齢別、与野党・衆参 未入閣者リスト(70歳未満は抜粋)】

 83歳

 草川昭三 公明党 参院 (元)衆院予算委員、公明党国対委員長、非創価学会員とされる。

 77歳

 谷川秀善 自民党 参院 (元)外務副大臣、参院自民党幹事長、大阪府副知事
 菊池長右ェ門 民主党 衆院 小沢グループ

 76歳

 山内徳信 社民党 参院 (元)読谷村長、沖縄県出納長

 75歳

 大石尚子 民主党 参院 民社協会員、秋山真之の実孫、(元)神奈川県議(鎌倉市選出)

 輿石東  民主党 参院 参院議員会長、(元)党代表代行、党幹事長職務代行

 74歳

 藤谷光信 民主党 参院 浄土真宗住職
 前田武志 民主党 参院 予算委員長、(元)新生党衆院議員、政務次官(国土庁)
 金森 正 民主党 衆院 幹事長補佐兼いちもく会会長 (元)四日市選出三重県議

73歳=与謝野馨・税と社会保障一体改革大臣と同い年

 加治屋義人 自民党 参院 鹿児島県選出 (元)農水政務官
=現在同県に民主党参院議員はいない 
 松村龍二  自民党 参院 福井県選出 (元)国土交通副大臣、文部政務次官、警察官僚・岐阜県警本部長、東大法学部卒、昭和36年入庁。
=現在同県に民主党参院議員はいない
 
 石毛子 民主党 衆院 
 田中慶秋 民主党 衆院
 滝 実   民主党 衆院

72歳

 伊達忠一 自民党 参院 (元)国交政務官、北海道議会議員。

 土肥隆一 民主党 衆院
 松下忠洋 国民新党 衆院

71歳

 江口克彦 みんなの党 参院 (元)PHP総合研究所社長、パナソニック常務=松下政経塾塾員に知己多数。

 岸 宏一 自民党 参院 (元)厚労副大臣、総務政務官、山形県金山町長から政治キャリア半世紀。知事選では、民主党系の現職知事を応援して、自民党県連と亀裂。

 田中直紀 民主党 参院
 ツルネンマルテイ 民主党 参院

 寺田典城 みんなの党 参院 (元)秋田県知事、横手市長=寺田学・首相補佐官の実父

 中山恭子 たちあがれ日本 参院 (元)大蔵官僚

 池田元久 民主党 衆院 経産副大臣、前財務副大臣

 竹本直一 自民党 衆院 (元)財務副大臣、厚労政務官、経産政務官、国交官僚

 西野陽   自民党 衆院 (元)新生党・新進党衆院議員で自民党に復党、小選挙区勝ち上がり組、(元)経産副大臣、環境政務官。
 吉田公一 民主党 衆院

70歳

 重野安正 社民党 衆院

 谷川弥一 自民党 衆院 (元)農水政務官、長崎県議会議長
 野木 実 民主党 衆院

69歳(抜粋)

 北川イッセイ 自民党 参院 (元)防衛政務官、大阪府議。
 山崎正昭 自民党 参院 (元)内閣官房副長官、参院自民党幹事長。参院選公募で県連混乱=現在同県に民主党参院議員はいない 

 市田忠義 日本共産党 参院 日本共産党書記局長

 池坊保子 公明党 衆院 (元)文科副大臣、非創価学会員とされる。

 園田博之 たちあがれ日本 衆院 たちあがれ日本幹事長、(元)官房副長官、厚生政務次官、自民党政調会長代理

 吉井英勝 日本共産党 衆院

 68歳(抜粋)

 田野瀬良太郎 自民党 衆院 

 中村博彦 自民党 参院 全国比例選出 (元)総務政務官、徳島県議

 野村哲郎 自民党 参院 鹿児島県選出、(元)農水政務官、JA鹿児島幹部=現在同県に民主党参院議員はいない

 長谷川大紋 無所属 参院 (元)茨城県議会議長

 水落敏栄 自民党 参院 全国比例選出 (元)文科政務官

67歳(抜粋)

 金子原二郎 自民党 参院 (元)長崎県知事、衆院議員5期

 二之湯智 自民党 参院 (元)総務政務官、京都市議会議長、全国市議会議長会会長

 又市征治 社民党 参院

 漆原良夫 公明党 衆院

 柳本卓治 自民党 衆院


「就活漂流生」が吉川沙織さんに申し入れ、“就職環境改善法”制定へ 具体的提案

2011年01月19日 12時50分57秒 | 第177常会(2011年1月)大震災・3党合意
[写真]民主党参院議員の吉川沙織さん、2009年8月、宮崎信行撮影

 昨年末のエントリーで、「就職氷河期」の代表、参院議員・吉川沙織(吉川さおり)さんの第174通常国会の予算審議での質問を紹介しました

 きのう(2011年1月18日)、大学生の就職難に関して「就職環境改善の法律策定」をもとめて「4団体」が民主党参院議員の吉川沙織さんに申し入れました。

 2011年1月18日付の「大学生の就職難に関する申し入れ書」の提出者は4団体、代表者はのべ5人で、
 「就活どうにかしろデモ@東京 本間篤」(本間さんは東京新聞などでも実名で「神奈川大4年生」と報じられているので、実名)
 「就活くたばれデモ@札幌 Oさん(文書では実名、以下同)」
 「ここがヘンだよ就活パレード in 関西 Tさん」
 「就活したくないよぉ~☆パレード@松山 Sさん・Fさん」

 の4団体・5人の連名です。

 そして、おそらく後見人的存在ということでしょうが、「参議院議員 吉川沙織様 私は東京大学大学院教育学研究科教授の本田由紀と申します。(中略)私からもこころからのお願いを差し上げ申します」という東大院教授で・日本学術会議の「大学と職業の接続」検討分科会幹事の本田由紀さんの前日(1月17日)付のお手紙も添えてあります。

 私自身も、バブル崩壊&第2次ベビーブーム世代&大学進学率上昇のトリプルパンチで、大卒就職難の時期で、真夏の地下鉄で疲れ果てたことがあります。ただ、今回はどうやらネット上から派生したデモの参加者らが組織したようで、東京、札幌、関西(大阪ではなく)、そして松山というようにティーパーティー的な広がりを感じさせます。

 文書によると、2010年11月23日に、全国4都市(札幌、東京、大阪、松山)でデモ行進をしたということで、その日は「勤労感謝の日」ですから、センスの良さを感じさせます。

 そして、12月27・28日に10政党に4団体連名で申し入れをしたそうです。私はこのことをまったく知らず、12月30日付で吉川さんのエントリーを書きました。学生というのは、政治家から見ると、「票にも政治資金にもならない」ので、おそらく生煮えだったのでしょうか。2011年1月1日放送のテレビ朝日「朝まで生テレビ!」の観覧席に、実行委員12人が入り、番組中で発言した、とのことです。ごらんになったかたも多いのでしょうか。

 そして、「就職氷河期は社会構造が生み出したものであり、政府が積極的に取り組まなければならない」「政権与党である民主党には、就職環境改善のための法律の策定を申し入れたい」(申し入れ書の文面)ということで昨年の予算審議で具体的な国会質疑をした政権与党の吉川さんへ直談判となったもようです。

 また、参院厚生労働委員長の津田弥太郎さん(民主党参院議員でものづくり産業の労働組合「JAM(ジャム)」出身)と意見交換もしました。申し入れには、吉川さんが役職を務める「民主党青年局」の事務を扱う民主党国民運動委員会の党職員も同席しました。

 私は申し入れ書を見て、大変感心しました。

 吉川議員が3月の質問で提案し、菅直人政権のチームが8月に打ち出した、「卒業後3年以内は新卒扱い」について、「方向性としては良いが、より一層の緩和を求める」として、「卒業の年数による差別を防ぐため、履歴書に卒業年を書くことを禁止する」ことなど「実効性を高める法律の策定を要望する」と、タイヘンに具体的な手法を提言しています。

 申し入れ書のもう一つの柱「就職活動の早期化是正」ですが、経団連(会長企業・住友化学)が1月12日に発表した会社説明会のスタートを(大学3年生の)10月から12月に遅らせる」という指針について、「(法的)強制力がない」とし、「そもそも12月でもまだ早すぎる」と一刀両断、バッサリ斬り捨てました。それと対比させるかのように、日本貿易会(会長企業・三井物産)の「説明会を3年生の年明け2~3月頃、採用活動を(4年生に進級した)8月以降とする」との方針を「この水準を実現してほしい」と評価するという「分断工作」を使っており戦術面でも長けています。また具体的な提言として「学業を阻害しないよう広報・採用活動は長期休暇・週末・夕方以降にし、できるかぎり教育課程を修了した遅い時期に開始することを義務付ける法律の策定を要望する」としています。

 一連の文書では、「就職活動ナビサイト偏重に起因するミスマッチ問題の一考察」という文書も添付してありました。

 これによると、「現在就職活動中の学生が使う主な情報源は、ナビサイト(就職情報サイト)であり、合同説明会もナビサイト主催のものが多い」んだそうです。そして、このナビサイトとは、大手3サイトとして、「リクナビ2011」、「マイナビ2011」、「日経ナビ2011」があるそうですが、この大手3サイトでは全企業の1割以下の企業の情報しか得られないようだ、と分析しています。その理由として、「掲載料が高額で、数十万~100万円近くの基本料金に、1つあたり10万円~100万円程度の様々なオプションがつく料金体系となっており、中小零細企業は掲載をためらうではないか、と考えられる」という、分析があります。ご存じのように、中小企業に限定すれば、新卒採用の有効求人倍率は4~5倍だとされています。この点で、文書は「ナビサイト以外の情報源を活動できる環境を構築することが効果的で、具体的には公的な就職情報機関(例:ハローワーク)の充実が必要だ、と指摘しています(法制化は求めていない)。この考察は私はまったく知らなかった情報ばかりで目から鱗が落ちました。

 本田教授もお手紙で「当事者である若者自身が声をあげる動きはこれまでほとんど見られませんでしたが、ここに来て、ようやく若者たちによる現状への建設的批判や提言が現れるつつあります」としています。私も、

 これだけの具体的提言ができる若い人材は、元気な日本を復活するうえで、必要不可欠です!と僕も思う。

 本田教授も、吉川さんへのお手紙で、「これは明らかに正当かつ健全な前進であり、社会は、なかでも為政者(与党政治家)の方々は、ぜひ彼らの切実な訴えに耳を傾け、その求めに応えて、大学(および他の教育機関)から仕事への移行」への対策が必要とし「若者がその力を十全に発揮できるような社会の構築を願う」と書き綴っています。

 さて、参議院議員、吉川沙織、34歳。ずいぶん重い課題を与えられました。

 この人は、情報労連(NTT労組など)の推薦をもらえれば、現行制度では当選し続けられるんですよ。ここが政治家として大きくなれるかどうかの正念場です。歴代の総評系国会議員は、野党第1党の党首(日本社会党中央執行委員長)や、首相(村山富市さん)、衆参両院副議長がいましたが、これだけ大きな課題を与えられた旧総評系議員は吉川さんが初めてといういえるでしょう。私のように政権交代ある政治に必要な二大政党のひとつとしての「民主党」というとらえ方をしている人間と同様に、民主党に「欧州型社民主義政党」の要素を求めている人もいます。私が信頼する政治家の一人であり、2月6日に北九州市長再選をめざす北橋健治さんは「日本のブラント」をめざしてきましたが、吉川さんには「日本のメルケル」のような政治家になってほしい。頑張れ!

 このブログでも何度も書いているように、衆参の厚労委は法案が大渋滞になっているし、通常国会の前半戦は、衆参の予算委員会に大臣が拘束されて、一般委員会は開催すら難しいです。しかし、そう言っていられる状態でもありません。

 私としては、超党派の議員立法として、衆参与野党の話し合いや委員会での意見表明を経て、「厚労委員長起草の法案」として国会提出し、委員会審議を簡略化して、本会議に上程して可決・成立するのが現実的だと考えます。経団連もルール化に動いている以上、法律への圧力はかけづらいだろうし、実は経団連の正副会長の企業というのは、逆に日本貿易会の会員会社に頭が上がらない(旧財閥や海外事業での協力関係など)ことがあるので、ここは一気に突破できるのではないかと考えます。

 吉川さんなら、衆・議運委理事で、野党時代は厚労委理事の経験が長かった山井和則さんの協力も得られるし、津田弥太郎委員長は良くも悪くも力がある。参院自民党は津田さんのことをヤジるけど、それは力があるから、おそれているだけで、おそらく参院自民党がネックになりそうですが、ここは他党の協力があれば、参院でも過半数の支持を得られると推測します。やはり、まずは審議日程をどうするか、ということで、「就職氷河期の代表・吉川さおり」さんの背中を衆参与野党の先輩たちが背中を押して欲しいと願います。