【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

[英国の事例]メイ議員(首相)「早期の総選挙動議」を提出し、賛成522、反対13で可決・成立

2017年04月19日 21時04分09秒 | 英国の事例

[画像]早期に総選挙を行う動議を提出し、やや緊張気味に趣旨説明する、メイ議員(首相)、英国議会インターネット審議中継からスクリーンショット。

 テリーザ・メイ議員(メイデンヘッド選挙区、保守党)は、さきほど、2017円4月19日(水)の午後12時57分過ぎ(グリニッジ標準時=日本時刻の午後8時57分過ぎ)、庶民院本会議に、

 「早期に総選挙を行う動議」を提出しました。

 趣旨説明するメイ議員は、やや緊張した面持ちで、「EU離脱で選挙キャンペーンを通じて、強いリーダーシップが必要だ」という趣旨の発言をしています。


[画像]コービン労働党党首(ネクスト首相)、2017年4月19日、英国議会インターネット審議中継からスクリーンショット。

 質疑者のトップバッター、コービン労働党首(ネクスト首相)はのっけから、「早期の総選挙の機会を歓迎する」と話し始めました。3分の2以上の賛成で、動議が可決・成立する公算が極めて有力となりました。

 日本では首相・政府が動議を出すことはありませんが、英国議会では、政府側が与党を飛び越して動議を出すことがよくあります。

 動議はこの後、採決される見通し。

[追記 午後10時]

 英国議会ホームページは、動議の採決の結果は、早ければ、午後2時30分(日本時間の午後10時30分)ごろに出るかもしれない、と報じています。

http://www.parliament.uk/business/news/2017/april/mps-to-vote-on-an-early-general-election/

[追記おわり]

[追記 午後11時前]

 採決され、賛成522、反対13で、「3分の2」を大きく上回り、メイ議員の「早期の総選挙動議」は可決・成立しました。反対票の「13」の読み上げには、苦笑も出ました。

[追記おわり]

 このエントリー記事の本文は以上です。 


◎新区割り発表 衆議院選挙区画定審議会 2017年7月以降の第48回衆院選で施行の見通し 2015年国勢調査反映

2017年04月19日 20時54分46秒 | 第48回衆院選(2017年10月10日公示)

 衆議院小選挙区、289の、新区割りが発表されました。
 
 勧告本文

 プレスリリース

 以下の記述、間違いがあれば指摘してください。

●「小池後継選挙区」が消滅、小池百合子さんが出た東京10区は大分割。

 「刺客」として2005年に小池百合子大臣が国替えし、都知事転出後の補選でも後継者が圧勝した、現東京10区。「豊島区の東部地域第2から第14投票区まで」が新12区に移ります。そして、新10区は、現1区の一部と現7区の一部を受け入れます。「小池テッパン地盤」とは違った新10区となり、「小池後継選挙区」は事実上消滅、衆院選での強さを見せつける格好での影響力向上は難しい公算。

●東京1区ははじめて分解、海江田万里さんは「悔しい」としながらも「精査して、国政復帰をめざす」。

 中選挙区時代から区割りが変わっていなかった、東京1区ですが、分割しました。新宿区の落合地域の一部(上落合1丁目~3丁目、中落合1丁目、3丁目、4丁目、中井1丁目、2丁目及び西落合1丁目~4丁目)が新東京10区へ、港区の新橋虎ノ門周辺地域(第1~7及び第9投票区)が新東京2区へ。別エントリーで速報しましたが、捲土重来を期す、海江田万里民進党総支部長は、「悔しい」とし、国政復帰の道筋を検討。自分の選挙区内の自治体の人口が増えるとこういうことが起きるのは、民主政治のためにはやむを得ない。

●小沢一郎先生は「新岩手3区」へ、黄川田徹さん不運、現岩手3区は「新岩手2区鈴木善幸地盤」と「新岩手3区小沢一郎地盤」に分割。

 岩手県は全3区に減ります。まず小沢一郎先生が連続16回当選している、現行の岩手4区は、そのまま、新岩手3区に。新岩手3区には、一関市など現岩手3区が加わります。現岩手3区の中心都市、「大船渡市、遠野市、陸前高田市、釜石市、気仙郡、上閉伊郡及び下伊那郡山田町」は、新岩手2区になります。このため、現岩手3区選出の黄川田徹さんは、事務所所在地が、小沢地盤の新3区に、人口が多い地域が鈴木善幸(鈴木俊一さんが継承)地盤の岩手2区に分割されることになりました。盛岡市部分は、岩手1区にすべて入る改定もされました。

●安住淳さんまた選挙区広がる、新宮城5区など。

 宮城県内では、前回も選挙区割りが拡大した、安住淳さんの現宮城5区が、「宮城県松島町、黒川郡大郷町」と「本吉郡南三陸町」をもらって、今の区割りに新区域が増えることになります。

●枝野幸男さんが選挙区広がる、新埼玉5区など。

 枝野幸男さんが連続して当選している、埼玉5区は、「さいたま市見沼区のうち芝川とJR宇都宮線で区切られた区域(第1及び第2投票区)をもらいます。

●野田佳彦さんの千葉4区船橋市は今回も切り分け、新13区へ。

 野田佳彦さんが連続して当選している、千葉4区は、「丸山1丁目から5丁目まで」を新13区にあげます。船橋市は人口が増えて繁栄しているようですが、前回の区割り変更では、「野田さんからもらった」同僚議員が1回比例復活しましたが、今は浪人しているので、野田票は他人には引き継ぎきれないようです。

●大島議長は大過なしも、同派閥の江渡聡徳さんと調整不可避。

 一部報道で、大島理森議長の選挙区が大きく変わるように言われましたが、青森3区は今の場所に、青森2区の分割部分をもらう格好となりました。このため、大島さんの体制は維持できるように思えます。その一方地盤が割れてしまう、自民党の江渡聡徳さんは、大島さんと同じ派閥なので、どのような調整になるか、自民党としても党本部よりも本人たち任せになるのでしょうか。

●菅直人さんの東京18区は変わらず。

 菅直人さんの東京18区はまったく変わらず。菅直人対土屋の「ドカン戦争」が最終戦へ

●江田憲司さんは「荏田(えだ)」が選挙区に。

 江田憲司さんの神奈川8区に、横浜市都筑区荏田地域周辺(第13、第14、第27投票区)が加わり、新神奈川8区になります。岡山県出身・東京在住の江田憲司さんがまるっきりの落下傘無所属で出馬するときに、「荏田駅があるが、江田と同じなので親しみを感じた」と、ある意味まったく関係ない落下傘の心情を重ね合わせた荏田駅周辺ですが、選挙区としても江田憲司さんのところに入りました。江田さん報われましたね。

●愛知県名古屋市は変わらず、1票軽い愛知7区も小幅変更。

 民進党の強い、名古屋市内はまったく変わらず。人口が多かった、山尾志桜里さんの愛知7区は「瀬戸市の水野支所管内のうち十軒家投票区」が新愛知6区へ。

●三重県は、1区が津市と松阪市に、新3区は岡田克也さん「イオン発祥の地」「実家」を含んだうえで維持。

 新三重1区は津市と松阪市で構成。4区から津市の残り部分と松阪市を受け入れ、名張市と伊賀市を2区へ。このため、2区現職の川崎二郎さんが転出し、田村憲久さんが新1区に立候補する方向で、自民党選対が調整すると考えられます。新三重2区は、名張市、伊賀市、亀山市、鈴鹿市、そして、四日市市の「日永、四郷、内部、塩浜、小山田、河原田、水沢、楠の8地区市民センター管内」となりました。中川正春対川崎二郎の大激選へ。

 新三重3区は、別エントリーに書いた通り、現三重3区に、岡田克也さんの実家、家業の発祥地、近鉄四日市駅が加わり、早くも万歳三唱状態ですが、公示後はどうなるか分かりません。

●大阪はあまり変わらず、維新に大勢無しか。

 区割り変更の当事者には叱られますが、1区、2区、4区で区割りが変わりますが、大阪府内は大きな影響は無い見通し。

●1票が軽い兵庫7区は2区との調整で解決。

 1自治体=1選挙区が減りますが、兵庫8区=尼崎市は維持。一票が軽かった、兵庫7区から「西宮市の山口支所関内及び塩瀬支署管内」が、新兵庫2区へ。

 そうとうな駆け足で書いてきましたから、かなり固有名詞などの間違いは多いでしょう。自分は急いで書いても、当事者には人生に関わる話です。ご指導いただければと思います。

●石原伸晃さん、下村博文さんの「1自治体1選挙区」は解消も盤石続くか。

 小選挙区になって以来、東京都杉並区は東京8区、東京都板橋区は東京11区となっており、1自治体=1選挙区。ここは、当初は自民党と新進党が争いましたが、各々、自民党の石原伸晃さんと下村博文さんが盤石の体制を気づきました。とくに石原さんは新進党のライバルが杉並区長に転出し、その後、は都議会議長をつとめた民進党都議が区長になるなど、その特性を存分に生かしてきました。新区割りでは、東京8区から「杉並区の方南1丁目及び2丁目の区域」が7区に行きます。11区からは「板橋区の新河岸川の北側の第41及び第61投票区」が新12区に行きます。ただ、一部が他選挙区に行くので、石原伸晃さん、下村博文さんの地盤は大きく変わらないでしょう。

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海江田万里さん「悔しいが精査する」、東京1区で、得意の「落合地域の第2出張所」が新10区へ

2017年04月19日 19時27分04秒 | 第48回衆院選(2017年10月10日公示)

 民進党の海江田万里・衆議院東京1区総支部長は、平成29年2017年4月19日(水)の新区割りについて、「悔しい」と語りました。

 海江田さんは1993年の中選挙区時代から、東京1区(千代田区、新宿区、港区)を選挙区とし、珍しいことに、小選挙区になってからも区割りが変わりませんでした。

 今回初めて区割りが変わり、次の地域が、1区から10区へ移ることになりました。「新宿区の落合地域の一部(上落合1丁目から3丁目まで、中落合1丁目、3丁目、4丁目、中井1丁目、2丁目及び西落合1丁目から4丁目まで」が1区から10区へ移ります。

 これについて、この地域に強い海江田さんは当ブログの取材に答え、「今車内で読んでいるが、この地域は新宿区役所第二出張所管内ということになると思う。自分が強い地域だけに、悔しい」と語りました。なお、1区から新2区へ、「「新橋虎の門周辺地域(第1から7及び第9投票区)も移ります。いわば、東京1区は人口が増えている証拠であり、地元の繁栄によって、海江田さんの強い地域が、新1区と新10区に分割された格好です。

 傍観者の私に言わせれば、チャンスが2つの選挙区に増えたようにも感じますが、当事者の海江田さんは「精査する」として、確実な国政復帰への方針を検討し始めました。

 このエントリー記事の本文は以上です。 


◎運命の人、岡田克也さん「新三重3区でついに自分に投票できる」岡田屋発祥の地、実家、近鉄四日市駅が選挙区に【追記有】

2017年04月19日 19時17分22秒 | 岡田克也、旅の途中

 岡田克也さんが、羽田孜先生、小沢一郎先生の指導を受けながら、名実ともに体を張って、導入した衆議院選挙区割画定審議会は平成29年2017年4月19日(水)、総理大臣に、通算で3度目となる、区割り改定を勧告しました。

 この中で、第41回衆院選以来、岡田さんが当選し続けている、「三重3区」で、改定がありました。一部報道では改定がないとの見方があり、当ブログもテンション高く(

衆議院三重3区は現状区割り維持の公算、まさに芸術、第48回衆院選に向けた衆議院選挙区画定審議会100選挙区前後の変更案、今月提出へ

)報じました。

 ところが区割りは変更されました。

 新三重3区は、現三重3区に、四日市の「中部地区(ちゅうぶちく)」を、2区から3区にもらう、という区割りになりました。

 これにより、岡田さんが半世紀暮らした実家、岡田さんの父や兄が経営する岡田屋(イオン)発祥の地、近鉄四日市駅が初めて選挙区になりました。

 政治改革時代より、岡田さんと苦楽を共にした、金指良樹・岡田克也国会事務所長は、「やっと、岡田が自分の名前に投票できる」と語りました。

 やはり、ひごろの行いがいいと、運も味方するようです。

[追記 23日]

 岡田克也さんは、23日のメールマガジンで、

 「中部地区は、私の出身の中部西小学校、中部中学校があるところで、ここが選挙区になったことは、嬉しいことだと思っています」

 としました。 

[追記終わり]

 このエントリーの本文記事は以上です。


[きょうの国会]共謀罪法案が実質審議入り、知ってる人だけ得をする「特区法案」も審議入り

2017年04月19日 17時45分47秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

[画像]金田勝年法相と林真琴法務省刑事局長、2017年4月19日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 共謀罪法案はいきなり首相1時間審議から始まりましたが、刑事局長の出席をめぐって対立しました。森友・加計で、ようやく、知っている人だけ得をする法律だと気づいた人が多い、特区法改正案がまた審議入りしました。

【参議院本会議 平成29年2017年4月19日(水)】

 「地方分権7次一括法」(193閣法36号)が投票総数237、賛成222、反対15の賛成多数で可決し、成立しました。条項ごとに公布日や30年4月1日などに施行されます。

 「裁判所法を改正して司法修習生の給付金を復活する法律」(193閣法5号)は投票総数237、賛成237、反対0の全会一致で可決し成立しました。資力により、給付金や貸与を選ぶ形の復活で、非行があった修習生を最高裁判所がクビにする条項も、束ねて法制化。

 「住宅セーフティーネット法」(193閣法8号)は投票総数237、賛成237、反対0の全会一致で成立しました。この法律には条項として、市が生活保護者の家賃を大家に直接渡すことができる条項があり、後々、対象が広がるのかもしれません。

 これに先立ち、「福島復興再生特別措置法案」(193閣法19号)が今村復興相から趣旨説明され、各党が代表質問しました。

 会議の冒頭で、伊達議長は「元本院副議長本岡昭次君」がさる10日逝去したと伝え、弔詞を朗読しました。

【衆議院法務委員会】

●不条理な法案には、不条理な抵抗でたたかいが始まる

 「共謀罪こと、テロ等準備罪こと、組織犯罪処罰法を改正する法律案」(193閣法69号)が実質審議入りしました。いきなり首相入り質問が1時間。これは、竹下国対委員長によると、「成立させる意気込みを見せるため」だそうです。

 珍しいことに、鈴木淳司委員長が、「政府参考人として法務省刑事局長を出席させること」を採決し、自公の賛成多数で可決しました。これは、民共が林真琴・法務省刑事局長(検察官)を登録するな、と要求していたもので、委員長席を取り囲む事態となりました。ただ、午後の審議になると、刑事局長とのやりとりが多くなりました。不条理な法案には不条理なやり方で反抗するのは国会の美しい姿です。

 午後の部では、民進党の枝野幸男さんが、「外相の出席を求めたら、自民党側の理事から事務所同士でやってください」と異例の提案を受けたと説明。この経緯については、理事会で後でまとめて回答することになりました。

【衆議院国土交通委員会】

 岩手県岩泉町の水害では観光名所が復活できそうだ、との朗報が最近ありましたが、平屋建ての福祉施設「たまゆら園」での溺死事案を受けた、

 「水防法改正案」(193閣法25号)が質疑されました。政府参考人として、気象庁長官、総務省、農林水産省も呼ばれました。質疑が終わり、採決。全会一致で可決しました。

【衆議院外務委員会】

 バイラテラル二国間の租税協定5条約(193条約5号ないし9号)が審議され、採決しました。

 このうち、条約5号から8号までは共反対、自公民など賛成多数で承認すべしと決まりました。日本とバハマが脱税情報を共有する条約の改定案(条約9号)は全会一致で承認すべしと決しました。相手国は、スロバキア、ベルギー、ラトビア、オーストリア、バハマです。

【衆議院経済産業委員会】

 「外為法(外国為替及び外国貿易法)改正案」(193閣法41号)が6時間半コースの審査をへて採決。全会一致で可決しました。

【衆議院地方創生に関する特別委員会】

 「特区法改正案」(193閣法14号)が審議入りしました。

 山本幸三規制改革相は「提案理由及び内容の概要を説明する。今後も成長戦略を進めるため、自治体や産業界からの提案のうち、会議で選んだものを、日本再興戦略2016に盛り込んだ」として、その法案化だとしました。私が当ブログで批判していた、以前の改正による、「地域限定保育士試験」について、実施できる団体を増やすもの。これは「地域限定」に加えて「期間限定」ですから、はやく限定をとってほしいところです。都内では目に見えて増えている、小規模認可保育所の対象年齢を2歳から5歳までに引き上げる条項など、「知っている人だけが得をする特区」が満載となっています。


【衆議院厚生労働委員会】

 「厚生労働省設置法を改正して、次官級の、医療技監を設ける法案」(193閣法16号)が審議入りしました。「医官」というのは厚労省にしかない言葉ですが、次官級として、「医療技監」を設けるものです。仮に大学助教授→厚労省課長→大学教授、という現行の箔付けキャリアに変化があるならば、それでいいのですが、焼け太りになるかもしれません。

【衆議院文部科学委員会】

 いろいろな議員立法の噂がある委員会ですが、きょうは、「学校教育法を改正して専門職大学・専門職短大を設ける法案」(193閣法56号)について、21日9時から、参考人質疑をすることだけを決めて、散会しました。

【参議院国際経済・外交に関する調査会】
【参議院国民生活・経済に関する調査会】
【参議院資源エネルギーに関する調査会】

 参考人から話を聞きました。

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(C)2017年、宮崎信行。

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Miyazaki Nobuyuki


衆議院法務委員会で共謀罪法案が審議入り 政府参考人(おそらく林刑事局長)を出席させる議事進行を与党が採決する、波乱の始まり

2017年04月19日 09時14分22秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 衆議院法務委員会は、「いわゆる共謀罪法案、テロ等準備罪などの組織犯罪処罰法改正案」(193閣法69号)の実質的な審議を、

 平成29年2017年4月19日(水)から始めました。

 冒頭から1時間首相入り質疑をするという異例の組み方で、これは、報道によると、「必ず成立させる意思を示すため」(竹下亘自民党国対委員長)だからだそうです。

 総理が座ったまま、理事会は7分前後遅れました。

 この後、鈴木淳司委員長が、政府参考人の出席要求について、委員長への一任(?)を求めるかどうかという趣旨の議題を提案し、自民党などの賛成多数で可決。民進党と共産党の理事が共同で抗議しました。

 おそらく、林真琴・法務省刑事局長を政府参考人と呼ぶな、という駆け引きを理事懇・理事会などで、民共が要望していたものと思われます。

 首相入り質疑は、10分前後の進行遅れで始まりましたが、自民党議員が1問だけで残りの質問時間を放棄しましたので、全体の進行は変わらない見通し。

 法案そのものの採決は、連休後、5月になる見通し。

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Miyazaki Nobuyuki 

 


足立康史議員の4月6日の衆議院農林水産委員会「豊洲」質問は官邸からの下請け 前々夜に首相補佐官と会食し、前日朝にメールを受ける

2017年04月19日 08時21分48秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

[画像]いつもと違い、ややうつむき気味に質問する、維新の足立康史議員、2017年4月6日の衆議院農林水産委員会、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 足立康史議員(維新、比例近畿)が、さる、平成29年2017年4月6日(木)の衆議院農林水産委員会で首相官邸からの下請け質問をしていたことが分かりました。19日付朝日新聞が報じました。

 朝日によると、足立議員は、4月4日(火)夜に、官邸の長谷川栄一首相補佐官と会食。翌朝、長谷川首相補佐官がメールが来て、小池百合子東京都知事が調整している、東京都立中央卸売市場の豊洲移転について、質問してほしいと要望されました。

 農水委員ではない足立さんは6日の委員会で、本来委員の後輩議員の名前を上げ、「仲の良い委員会だから、穏やかにやってほしい」とのことを言われたとし、産業競争力強化法案と関係ないが、農水省局長に聞きたい、大臣・政務官らはやすんでいただきたいとして質問しました。

 議事録は公開されていませんが、これに代替する、委員会ニュースでは、足立議員は次のような質問をしました。

[衆議院委員会ニュースから抜粋引用はじめ]

足 立 康 史君(維新)

・築地市場を再整備することとなった場合、国が策定した
中央卸売市場整備計画を見直す必要はあるのか。
・築地市場を再整備することとなった場合、豊洲市場への
移転のために交付した国の補助金を返還する必要はある
のか。
・卸売市場法に基づき、東京都に対して、築地市場から豊
洲市場に移転すべきとの勧告を行うことはできないのか。

[おわり]

 都民ファーストの会の事実上の代表で、都知事として、7月4日(日)の都議選をめぐる、政局の台風の目となっている、小池ユリ子(小池百合子)知事に対して、これまでかかった豊洲の整備費や、あるいは築地再整備費の一部を国がどのように負担するか、監督官庁の農林水産省の意見を聞くことで、小池さんをゆさぶろう、という官邸の思惑が透けて見えます。

 刑法197条は公務員の請託を禁じており、懲役7年になります。足立さんと長谷川首相補佐官はそれを知っているはずであり、4月4日の会食は割り勘だったと思われます。仮に割り勘でなくても、首相補佐官なので訴追されないでしょうが。

 国会での質問権を売った足立康史さんは今すぐ議員辞職し、比例近畿の畠中光成さんが繰り上げ当選すべきでしょう。

 このエントリー記事の本文は以上です。