【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【中央選挙管理会】「政治家女子48党」は「代表者に疑義」、今後創設者債務不履行などの懸念から10政党体制に変化も

2023年09月05日 19時54分54秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして
[写真]衆議院別館(通称・第一別館)越しに見た、総務省。

 総務省自治行政局選挙部はきょう令和5年2023年9月5日の持ち回りの中央選挙管理会で、斉藤健一郎氏(参議院議員)が提出した政党「政治家女子48党」の名称変更届を「権限のある代表者によって提出されたものであることへの疑義が解消されない」として受理しないことを決めました。

 当面「政治家女子48党」の名称が続く見通し。

 同党は、4年前の統一地方選で躍進し、地方議員からの貸付金で第25回参院選をたたかい平成6年政党助成法にもとづく政党要件を獲得。失礼ながら、太いパトロンがいるとは思えない創設者らが複雑な法律を活用して新党をつくることに成功し、長年続いた7政党体制が、去年の参院選後は10政党体制と多極化しています。

 しかし、総務省が代表者に疑義があるとしたことから、直接の関連はないとえ、政党交付金の3カ月に1回の交付を申し込んだり、交付された民間銀行の口座から引き出したりできなくなることが予想されます。創設者(非議員)個人の名義を含めた個人・法人の多額の債務が不履行になり、民法上で破産することも予想されます。

 このため、次の参院選では、政治家女子48党として選挙をたたかう陣構えができない可能性が濃厚となりました。

 複雑な選挙制度や政党交付金や、政党間協力や党内小選挙区調整をめぐる不信感・無力感が高まっており、第50回衆院選に前後した政党の流動化や議員らの集散の動きが注目されます。

 総務省の発表文は次の通り。

本日、第2回中央選挙管理会が開催(書面開催)され、令和5年6月19日付け及び8月14日付けで齊藤健一郎氏から提出のあった公職選挙法第86条の6第5項及び第7項に基づく衆議院比例代表選出議員の選挙における名称及び略称の届出の異動届出については、権限のある代表者によって提出されたものであることへの疑義が解消されないため、受理しないこととされました。

 以上です。

【大縄跳びの内側から】立憲府連が党員・サポーター・りっけんパートナーズに、統一外の市議選で「毎日10時と13時にミーテング、予約不要・飛び込み大歓迎」と呼びかける

2023年09月05日 08時29分22秒 | 大縄跳びの内側から
[写真]りっけんパートナーズのイメージ、本文ととくに関係はありません。

 選挙制度の複雑化と政界に限った地域の違いが際立つ中、立憲のある府連は、今月17日に告示される市議会議員選挙で「毎日10時と13時にミーティング、飛び込み大歓迎」と呼びかけるメールを、党員・サポーター・パートナーズに送りました。

 統一外地方選の、今月17日告示、24日投開票の人口48万人の市議選(市長選も同日)の男性候補予定者について、府連は「ポスティングのお手伝い」「夕方の駅頭宣伝のお手伝い」「街宣車の運転手」「その他、事務所作業など」をお願いしました。事務所アドレスを明示し、「毎日、10時と13時に活動に関するミーティングを実施しています。手伝えますという方はその時間に事務所にお越しください。予約不要で、飛び込み大歓迎です」とオープンに呼びかけました。

 このほか、「ポスティングDAY」を紹介し「18時帰着、チラシやポスティンググッズの返却と、活動地域の報告をしていただきたいので、終了次第事務所にお戻りください」「持ち物はタオル、飲み物(暑いので熱中症予防に留意ください) 」とお願いしました。

 前哨戦から本戦までの「夕方の駅頭宣伝の本人及び別働隊」の日程と場所を明示し、参加も呼びかけました。

 府連代表は、「2017年10月の衆院選で立憲民主党公認で国政復帰した際に、女性のボランティアが増えるという目に見えた変化があった」とし、「大きな塊との二項対立ではないが、小選挙区内の労働組合には個別に支援してもらっているので、りっけんパートナーズ路線でこれからも行きたい。代表と幹事長は当時参加していないから知らないのは当然としても、もう少し雰囲気をヒアリングしてほしい」と語っています。

 りっけんパートナーズについては、地域による違いがあり、4月に初当選した都連の男性区議がX(旧ツイッター)で「すいません、立憲パートナーズの人とはどこで知り合いになれるのでしょうか」とつぶやくなど、地域性が違います。

 このことが政党幹部が「大きな塊」について「自分の県の事情だけで全国を考えているのではないか」(立憲国会議員)との懸念が出ています。

 一方、りっけんパートナーズ路線をめぐっても、60代男性が「自分は40年間働き詰めで、気づいたら政治が悪い」とボランティアに初参加するも、上から目線が抜けていないとの感想も一部であります。「60代男性は幟台を選挙カーから担いで設置するなどの力仕事に徹してほしい。現代の日本の祭りでは、60代男性が力仕事要員なのは常識だ」との当選議員の声もあります。

 大きな塊論ではなく、地道に地方議員を増やしたり、その過程で解散総選挙に反応できるボランティアが増えていくことが、希望の光となりそうです。

 以上です。