【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

東電福島原発ALPS処理水で、閉会中審査、立憲・田島麻衣子さん「IAEA報告書に政策推奨するものではない」に西村康稔経産相「IAEA常駐してくれており、国が責任持って判断、説明する」

2023年09月08日 16時23分40秒 | 閉会中審査
[写真]昨年夏に初当選し、委員会で質問した電力総連・東京電力労組組織内の、竹詰仁・国民民主党参議院議員、先週土曜日、同党臨時党大会で、宮崎信行撮影。

 物価と賃金の差は深刻で、6月の正規のボーナスは前年比名目4・3%増でしたが、7月の給与は正規・パートとも1・3%増にとどまり、実質では2・5%減となっています。

 東電福島原発のALPS処理水の海洋放出で、閉会中審査がありました。SNSで反論がありますが、私は「処理水は雨水」だと思いますが、「デブリにふれた海水」だと勘違いしている人もいて、反論は広がらないと思われます。

【衆議院経済産業・農林水産連合審査会 きょう令和5年2023年9月8日(金)】

 政府報告はなく、質疑から始まりました。

 参考人として答弁した全漁連会長は「我々は漁を止めてるわけではない。我々はしっかりとモニタリングを続けながら、その安全を積み重ねて漁業をお続けております。しかし一方である国が輸入の禁止というようなことをして、我々にしてみるともう大変な損害をこうむっている。そしてそれがその日本全国の漁業に広がっているという。そういう状況にあります。国内の消費を広げていくのは、我々にとってみても、まさにその一丁目一番地の政策であるというふうに思ってます」と語り基金方式での補償を求めました。

 日本維新の会の足立康史さんは「他方、立憲民主党の議員さんの中には、処理水のことを汚染水という方が(ごく一部に)いらっしゃいます。処理されている水を汚染水というふうに表現することはまさに偽情報であり、フェイクであると思いますが」と大臣に問い「全くその通りでありますアルプスで処理をした水でありますので処理水というのが正しく、過去にそういう質問をされた議員もおられましたので、その場で私から正したこともございます」と答弁しました。足立さんは「科学が風評に負けてはならない」「みんなで正しい議論をしていきたいと思います」と述べました。

【参議院経済産業・農林水産連合審査会 同日】

 立憲民主党の田島麻衣子さんは、IAEA報告書には「政策を推奨するものではない」と書いてあると指定。西村康稔経済産業大臣は「日本国は主権がありますのでこれを決めるのは当然日本国」としつつ「IAEAは、放出後も今常駐をしてくれておりまして、東電がレビューを受けております。したがって、国が責任を持って進めていきますが、国際機関の評価を得ていることを私ども丁寧に説明しているわけであります」と語りました。

 日本維新の会の猪瀬直樹さんは、15秒程度の動画を提示したかったが、理事会で断れたと嘆きました。

 国民民主党の竹詰仁さんは「私は電力関連産業で働く仲間で組織する労働団体電力総連の組織内議員でございまして以前は東京電力労働組合の代表者でございました。東京電力の一員であった者として東京電力福島第一原子力発電所の事故によりまして、福島県の方を初め、多くの皆様にご迷惑、ご負担、ご心配をおかけしていますことに深くお詫びを申し上げたいと思います。廃炉賠償除染そして復興に向けて東京電力グループ、そして関連企業の働いている仲間の思い、そして努力を理解している1人として、実直に発言をさせていただきたいと思います」と語りました。

 竹詰さんは「廃炉を安全かつ着実に前進させるためには、タンクの減量は必要なことだ」と強調しました。

 来週は自民党役員人事と内閣改造をめぐる自民党内政局となります。

 以上です。

東電組織内・竹詰仁議員も登場、原発ALPS処理水海洋放出で閉会中審査、野党は野村農相「汚染水」発言をとくに追求しない方針

2023年09月08日 08時33分07秒 | 閉会中審査
[写真]電力総連・東京電力組織内の竹詰仁参議院議員、先週2023年9月2日、国民民主党臨時大会(全国町村会館)で、宮崎信行撮影。

 国会は閉会してから79日という異様に長い有給夏休みとなっていますが、きょうはALPS処理水海洋放出に関する与野党の閉会中審査があります。

 来週水曜日とみられる内閣改造では茂木敏充幹事長の続投で合意したようで、来年9月の自民党総裁選は無投票再選が濃厚となりつつあります。

 衆議院の経済産業・農林水産連合審査会は午前9時、参議院の同連合審査会は午後1時から。各々3時間コース。

 野村農相が官邸で「汚染水」と失言したことについて野党はあまり追求しないことを決めました。

 西村大臣のもと経済産業省は次官人事でサプライズがあったなか、「原子力の平和利用よりも気候変動対策の原子力」へのグリーントランスフォーメーション(GX)の法律が成立しなかでの丁寧な説明が求めらます。

 国民民主党は電力総連・東京電力組織内の竹詰仁・参議院農林水産委員が登場。15分間、東電社員の考えと漁業者の声を反映させる考え。竹詰さんは初当選後の1年間で、電力会社はそもそも民間にならなくてもよかったのではないかとの考えも発信してきています。

 以上です。