【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

岸田改造内閣で、副大臣・政務官に女性ゼロの怪人事、西村ちなみ立憲前幹事長「再考を」求める、仮に副大臣入れ替えなら皇居での親任式やり直し必要に

2023年09月15日 19時38分55秒 | 第212回秋の臨時国会 2023年秋
[写真]皇后陛下、3年前の2020年11月29日、国会正門のすぐ外で、宮崎信行撮影。

 第2次岸田第2次改造内閣の副大臣・政務官人事が男性議員ばかりとなり、女性議員がゼロという摩訶不思議な人事が決まりました。

 立憲民主党は「再考を促す」との西村ちなみ前幹事長のコメントを発表しました。

 今後、副大臣数名に辞表を出すよう促して、女性議員を充てた場合は、皇居宮殿で天皇陛下への内奏と親任式をやり直す必要があります。

 西村立憲民主党ジェンダー平等推進本部長のコメントは次の通り。

女性がゼロの副大臣、政務官人事の再考を促す(コメント)

 本日、岸田改造内閣の副大臣および政務官が発表されましたが、この中に女性は1人も含まれていませんでした。

 岸田内閣が、「新時代共創内閣」を掲げ、新閣僚に5人の女性を登用したことは評価したいと考えていましたが、本日副大臣28名、政務官26名の全てが男性という内閣人事を目にして愕然としました。岸田政権の女性活躍を推進する気概が全く感じられず、この副大臣、政務官人事は岸田内閣のジェンダー平等に対する姿勢の本質が露呈したものです。

 総理は13日の会見で女性議員の活躍促進を最重要課題と掲げましたが、前内閣で11名いた女性副大臣・政務官をゼロにするというのは、早くも看板倒れと言わざるを得ません。5名の大臣を女性にしたところで、このようないびつな内閣では、国際的にもますます我が国のジェンダー平等意識が疑われます。

 そもそも国会における女性議員の総数が少なく、さらに女性議員が重要なポジションを経験する機会が少ないことが背景にあり、いろいろな意味で、自民党の派閥政治の弊害の現れでもあります。この状態を打ち破っていく必要があります。

 立憲民主党は、ジェンダー平等を推進するための取り組みを引き続き続けてまいります。

 以上です。

矢田わか子さんを首相補佐官にして切り崩し、芳野友子連合会長も批判、岸田・麻生は「高卒輝く女性」をもてあそぶのはもうやめろ

2023年09月15日 17時28分05秒 | 自民党
[写真]落選後も玉木雄一郎代表とともに、大臣への政策要望に行く矢田わか子さん(左)、きょねん2022年12月23日、内閣府8号館で、宮崎信行撮影。

 矢田稚子(矢田わか子)さんが首相秘書官に、きょう令和5年2023年9月15日(金)閣議で決まり、岸田文雄首相が一対一で辞令を渡しました。おととい第2次岸田第2次再改造内閣が発足していました。

 自民党による単なる切り崩し工作で、まったくの単独行動と思われます。

 矢田さんは大阪府立寝屋川高校から高卒で、松下電器産業に正社員として入り、電話交換手を務めていました。電機連合組織内で2016年7月に初当選。同じパナソニック労組・大阪の平野博文さんが「国民党」(財産30億円)で3年前のきょう立憲民主党結党に参画したのに、なぜか国民民主党に行きました。日立労組主導に東京選挙区では都民ファーストの会と連携して、選挙サンデーの銀座で、小池ゆり子(小池百合子)さんと合同演説会をしました。得票は、立憲なら当選したのに、国民では落選しました。

 落選後も、電機連合本部が当時あった麻布十番(現在は内幸町に移転)に個人事務所をかまえ、昨年12月には、玉木雄一郎代表とともに、内閣府に小倉こども相(当時)を訪問。玉木さんの隣でぶら下がりをした際に、玉木さんは「小倉大臣から対決より解決ですね」と言われたと相好を崩しました。が、今回の行動は玉木さんとは関係ないと思います。

 先月の電機連合大会で、役職から外れて、事務所をしめ、パナソニック正社員に職場復帰しました。このとき、私が榛葉賀津也幹事長の記者会見で電機連合が2年後の参院選で他党(立憲民主党あるいは自民党)から擁立するのではないかと聞いたところ、「矢田さんは遠くに行ったわけではない」と述べました。

 連合の芳野友子会長もきのうの月例記者会見で、矢田さんの動きを電機連合中央執行委員長から聞いていて、不快感を示したようです。

 さて、私が指摘したいのは、芳野さんや矢田さんは高校卒業の女性だということです。まして芳野さんは東京生まれ東京育ちで、私と同郷ですが、高校卒業で就職すると本当に東京の人間だけで生活する人生になります。


[写真]芳野友子さんが卒業した名門の東京都立青山高等学校、きょねん11月、宮崎信行撮影。

 早稲田大学卒業の私ですが、話したくないのに日銀幹部から「あの国会議員とはなぜ友達なのですか」と聞かれてしぶしぶ「大学時代からです」と答えると、明治大学だと知るとやや話が混乱します。青山高校の近くのオリンピック会場をめぐり、早稲田、慶応などの卒業生の「コミュ力」のおじさん社会が立件されました。

 芳野さんは、東京のミシンメーカーの「JUKI」に入り、10代にして「女性正社員の制服のリボンの改善」で労働運動家として頭角を現しました。女性活躍推進法に基づいて公開されている男女間賃金格差で、JUKIは良い方から数えて2番目となっています。山口那津男代表は先月の訪越で「JUKIベトナム」を訪れました。それだけ製品が圧倒的な力を持っているから、従業員の給料がよくなるわけです。

 矢田さんもパナの電話交換手ですから、女性の中で、タイムマシンで17歳に戻れたら、大学進学とパナ正社員なら後者を選びたいという人が、今の経済状況なら大多数でしょう。

 ところが、霞が関の局長が高卒が最終学歴なのが今春は1人、現在はゼロ人であるように、企画調整業務は、当時面識がなくても大学の同級生だったという人が、他府省庁にでかけて話し合った方がうまくいきます。

 例えば、私が「麻布十番の矢田前議員の事務所」という符号が「電機連合本部の近く」と知ったのは、大学時代からのつきあいである岡田克也事務所で政策担当秘書と情報交換した際に指摘されて知った情報です。

 芳野さんはJUKI会長、社長のバックが強いようです。一方、矢田さんは、入社当時の松下幸之助社長について、X(旧ツイッター)で立憲民主党で東大卒の原口一博さんから「松下政経塾で出会った松下幸之助さんは違う」という趣旨でからまれても、話が成立していませんでした。

 せっかく職場復帰して、定年まで月給をもらえるはずだった矢田さんが、今回の総理補佐官就任で、おそらく退職して、賃上げ担当にしても、正直なにもできないでしょう。国民民主党からも、電機連合からも相手にされないでしょう。

 麻生太郎、岸田文雄両氏は、企画が苦手なはずの高卒女性をもてあそぶのはやめてほしいです。


[写真]落選後も玉木雄一郎代表とともに、大臣への政策要望に行く矢田わか子さん(左)、きょねん2022年12月23日、内閣府8号館で、宮崎信行撮影。


[写真]パナ大阪の平野博文さんの新・立憲結党参画が有力視されていたのに、新・国民に参加した、矢田わか子さん、2020年8月19日、旧国民の両院議員総会で、東京・平河町、宮崎信行撮影。


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【会話をお控えください】異次元の量的金融緩和がたどりついた現在、常識の土壌の崩壊で日本語での会話が通じなくてストレスを感じています。私・宮崎信行は、高卒の両親が実業で成功をおさめ、山手線沿線地主になった後から生まれており、人間の立場で相対評価されたり、疑問形で話しかけられたりした経験に乏しいです。表向きの言葉遣いは丁寧ですが、裏では、言葉の暴力で財産虞犯者を威嚇するようしつけられたので粗暴な面もあります。日本雑誌協会の役員を出している社の媒体のインタビューは受けていますが、講演、勉強会講師などの依頼はお断りします。記者会見場、議員会館パブリックスペース、街頭演説会場でのお声掛けやファンレターの送付もとっさに反応できませんからお控えください。歳費ゼロの宮崎信行に国民と分かりやすく会話する責務はありません。
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