【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

青木愛行政監視委員長「大臣呼びたい」イニシアティブ、国会は斎藤新法相の所信を聞いてから立て直し

2022年11月14日 17時04分14秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]参議院全国比例では異例となる泉健太代表(左)の街頭応援演説を受ける、青木愛参議院議員(右)、ことし6月、宮崎信行撮影。

 法相交代で首相が外遊遅れ。新法相も修正実務者も隠れ茂木派となり、茂木敏充幹事長が野党を利用しようとしているとの警戒感が広がる中、首相が全く不在の週が始まりました。

【与野党国会対策委員長会談 きょう令和4年2022年11月14日(月)】

 野党は、あす(11/15)衆議院法務委員会を開催を認めて、斎藤健新法相(元石破派で隠れ茂木派)の所信的あいさつを聞き、あさって(11/16)それに対する質疑を行うことを要求し、合意しました。
 そのため、先週水曜日に法務委で議了した「民法家族法包括改正法案」(210閣法12号)の衆議院通過はあさって以降に先送りすることになりました。
 そして、首相帰国後の来週、衆本で帰国報告とそれに対する質疑をすることを求めました。
 日本維新の会は、あすから始まる国会改革小委員会(議運内)で第二の歳費だと批判される「調査広報研究滞在費」も議題に加えるよう付け加えました。

【4党協議会 同日】
 立憲民主党と日本維新の会に対して、自民党と公明党が提出したいとした「消費者庁所管の閣法の要綱」が遅れており、立・維はあすにも概要だけ示す
よう求めると考えられます。自公国3党協議会についての整理を、国対委員長が求めるシナリオも練られています。「茂木不信」の輪が野党内でも広がっており、つばぜり合いになっています。

【参議院行政監視委員会 同日】

 第2種常任委員会の行政監視委員会が開かれました。月曜午後1時は「予備費」の決算委員会も定例で、今後の開催状況が注目されます。
 青木愛行政監視委員長が就任あいさつ。衆参合わせて在職16年。先の参院選では全国比例としては異例の党首(泉健太代表)の街頭での応援を受けました。

 総務省の寺田稔大臣と清水正博行政評価局長が年次の行政監視・監視活動の実施の状況を説明し、それに対する質問に答えました。清水局長は、早大政経卒で昭和63年総理府採用。官房副長官付秘書官を経て、合併直前の総務庁に移って同局企画調整課長補佐。神の見えざる手に導かれ、四半世紀後に行政評価局長になるコースが出現したようです。

 行政評価局の報告は「本年6月に公表した伝統芸能の地域資源としての活用に関する実態調査は工芸を地域資源として活用し、地域の活性化に繋げるなど、産地の取り組み状況を調査したものです。その結果に基づき、伝統工芸の活用事例や課題解決に向けた取り組み事例を整理分析し取りまとめるとともに、支援のあり方のさらなる検討について、経済産業省および文部科学省、文化庁に意見を通知しました」などとしました。

 立憲民主党の田島麻衣子さんは、大臣の寺田さんに「税務署長をつとめながら、政治団体を隠れ蓑にして脱税して裏金を作っていたのではないか」と問いました。

 れいわ新選組代表の山本太郎さんは「令和2年4月13日の対政府質疑から大臣は総務のみで、他省庁は副大臣・政務官対応とした。野党も抵抗しなかった」と述べました。青木委員長は「私からこの間の理事会のことを申し上げます」とし「今回の理事会の中でもその点について問題提起された委員もいる」とし「大臣を呼べないという決まりにはなっていない」と原則を説明しました。そのうえで、「今後については、行政監視という参議院の三本柱の一つでありますから大変重要なこの委員会でありますので、その点について協議をする」とイニシアティブを発揮しました。

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