宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

5年間にわたった「小西洋之vs横畠内閣法制局長官」バトルは、横畠裕介さんの国家公安委員就任で終息 平和安全法制で変節の官僚

2020年04月17日 10時52分07秒 | 霞が関人事
[写真]国家公安委員会、3年前、筆者撮影。

 横畠裕介さんが国家公安委員に就任することになりました。

 参議院はさきほど17日(金)の本会議で国家公安委員に横畠さんを充てる人事を賛成多数で同意。14日の衆議院と合わせて、両院同意になりました。

 横畠国家公安委員の任期は、令和7年2025年5月までとなりそうです。

 予算定員及び俸給額表では、国家公安委員の年収は1410万円とみられます。内閣法制局長官は1600万円程度。前々任者がついた最高裁判所裁判官は年収1800万円程度ですので、さほど地位が高いようには思えません。仕事量に比べれば、なかなかですが。横畠さんは手の汚し方が中途半端なので、安倍首相・菅官房長官に厚遇したポストを割り当てられなかったのかもしれません。

 当ブログで横畠さんを書いたのは、第二部長だった2007年12月で、「法文上、空間だけを用いるときに非戦闘地域とはいわない」と答弁したとの記述。非戦闘「空域」がないので、航空自衛隊のイラク派遣は違憲行政ではないのかとの野党議員の懸念に応じ、当時の町村官房長官、石破防衛相とは異なった見解をしました。

 その後、法制次長になりながら、前長官の最高裁判所裁判官への「左遷」による新長官に外務官僚の駐仏大使が就任。法制次長に留め置かれました。長官死亡により、横畠さんが長官に。その後、5年前の安保国会で、小西洋之さんから「「横畠長官が私の論理的な質問に論理的に答弁できないのは、(昨年7月1日の閣議決定が)論理破綻しているからだ」と言われるなど大バトルに。小西vs横畠論争は国会クラスターの名物になりました。

 きょねん3月には、小西さんと横畠さんが語気を荒げた質疑になったことをふまえて、岡田克也さんが筆者の質問に答えて「驕りだし、ボス(安倍晋三首相)を見ているとそうなるんだと思います。かつての横畠さんとは違う人になってしまった」と一刀両断し、各紙で報じられました。

 こういう人を法匪というんでしょう。

 以上です。


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