総務省選挙部政治資金課のホームページ
↓
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/
に大きな変化がありました。
これまでは専用閲覧ビューアが必要で、ダウンロードに時間がかかりましたが、4月1日から、PDFであっという間のダウンロードができ、気軽に読んで、印刷もらくらく。政治資金の透明化に極めて大きな前進です。
対象は国会議員の総務大臣届け出政治資金管理団体、政党本部、政党支部(主に全国比例選出)、各種政治団体(日本医師連盟、右翼団体など)。自民党の派閥(清和政策研究会)、民主党のグループ(凌雲会、国のかたち研究会など)も見られます。
都道府県選管に届け出ている国会議員の政治資金管理団体、政党支部の大部分はこれまで通りこのホームページでは見られません。
ぜひ、総務省のホームページに気軽にアクセスしてみてください。
平成19年分定期公表分の
自民党(自由民主党本部)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SF20080912-04.html
民主党本部は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/SF20080912-07.html
小沢一郎・衆院議員の総務大臣届け出政治資金管理団体である
「陸山会」(PDF)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/000025001.pdf
このほか、政党交付金使途等報告書も見られます。
自民党(平成19年)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/KF20080912-04.html
民主党(平成19年)は
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/KF20080912-06.html
平成19年は7月29日に参院選がありましたから、その前後で比べてみると、面白いですよ。
政治資金収支報告書は過去3年分、政党交付金使途等報告書は過去5年分見られます。
これらは単式簿記ですから、お小遣い帳と同じ。慣れればだれでも読めます。
それと、前年度の繰越金が1ページ目にありますが、最終ページに「100万円以上の預貯金がある」とチェック印が入っている政治団体がありますから、気をつけてください。
総務省によると、1月1日の改正政治資金規正法施行までに「PDF化」したかったそうですが、作業が遅れて、4月1日になったそうです。これまで情報公開請求が多く、「政治資金課は一年中コピーしている部署」(総務省キャリア官僚)という存在でした。ですから、収支報告書は書類をファイルするだけで精一杯だったのが実情で、新聞報道などでも一般論をコメントしていてだけです。政治資金課ではインターネットから印刷してもらうことで、情報公開請求に基づく作業を軽減したいようです。
西松事件(3月3日)の時点では、「1月1日には間に合わなかったけど、4月1日からホームページ改善の準備が終了」という状態だったようです。もう少し早ければ、世論もだいぶ変わったかもしれません。しかし、政治とカネが透明化されて、困るのは自民党の方です。どんどん閲覧しましょう。
【政治資金収支報告書を徹底攻略するためには・・・】
これは「政治団体名簿 平成20年版 政治資金制度研究会編 財団法人・地方財務協会発行」です。
これは定価3000円とお値段は張りますが、傍らに置くと見やすいです。
政府刊行物扱いなので紀伊國屋書店のKinokuniya Bookwebが取り寄せやすいです。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9983486806
国会議員によっては、都道府県選管に届け出ている人がいます。
このように国会議員の資金管理団体一覧をみると、総務省かそれとも都道府県選管か、すぐに分かります。民主党の大島敦さんのように寄付を受け付けていない人は、資金管理団体を持っていません(代表をつとめる民主党総支部はあります)。
この冊子には
政治団体一覧(50音順) 政党
政党の支部
政治資金管理団体
その他の政治団体
資金管理団体一覧 総務大臣届出資金管理団体一覧
国会議員の資金管理団体一覧
政治団体担当行政機関一覧 総務省
都道府県
政治資金規正法の概要
などが載っています。
◇
アメリカのPAC(政治行動委員会)では当たり前のことがようやく日本でも当たり前のことになりそうです。
私は今、憲政の名場面に立ち会っているとの認識を日々新たにしています。中世ヨーロッパ史最大の名場面は「カノッサの屈辱」ですが、現代史の名場面は「西松の屈辱」。屈辱(ピンチ)をチャンスに変える勇気と少しの知恵さえあれば、私たちは屈辱を乗り越えることができ、その後の世界や社会はかえって安定します。
西松事件の試練の22日間(3日3日逮捕→3月24日起訴)のさいちゅうに2ちゃんねるの「議員・選挙板」に「政治資金収支報告書を読み解くスレ」というスレッドが立ちました。
http://society6.2ch.net/test/read.cgi/giin/1237471561/l50
政治資金透明化への関心は高まるばかり。
ピンチはチャンス。民主党への向かい風を追い風に変え、政権交代を実現する。そうすれば、もっと大事なこと、「政治を国民の手に取り戻す」ことができます。
このエントリーの本文記事は以上です。
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